夏の女王様

2019/7/7
東京女子プロレス「東京プリンセスカップ決勝戦」

○白川未奈 vs 原宿ぽむ
ぽ氏は坂崎ユカ戦でデビューして、その後、猫戦で勝利。
シングル二連勝からのスタートでデビューとしては華々しいと言っていいもの。
が、そこまで「強くなったな!」って感じではなく。
今回のカップ戦も人気投票でうな氏に負けて出られなかった。
負けがこんでる=受けに対して信頼されている、と思っているので、
決して負けることは悪いことではないはずなので、
それなりに期待値は高いんだろうけど、な印象。
かたや白川さんはBBJという謎団体の選手でまあ、芸能人。
単純にプロレスが好き、という重要なポイントで強みがあるので、
それなりに強くはなってきているし、東女的にはどうかわからないけど、
なんらかの芸能的な力でプッシュされている印象はある。
「プロレス楽しい?強くなりたい?」っていうのを聞きたい。
強くなるってなんだろうなー、って思いました。
ぽむ氏、負けちゃった…

○まなせゆうな vs 坂崎ユカ
AEW帰りの坂崎ユカっちはほぼほぼ無敵状態になっているのがここ最近。
タッグのベルトは獲られてしまったとはいえ、
東女最強陣の一翼を担っているのは確実で優勝候補。
まなせさんにはストーリーがあった。
スターダム~アクトレスと期待はされつつも華と咲かなかった境遇を背負って、
ぽちゃじょをきっかけとして…かどうかはわからないけど、
ターニングポイントのヒトツとして、
過去の自分を払拭するために大きな決意と覚悟を持ってこのトーナメントに挑んでいる印象。
東女の持つ、プロレスの持つドラマ性がまなせさんを勝利に導いた気がします。
この大会中にSNSやブログを通じてずーっと気持ちを露呈し続けていたのはまなせさんだし、
なによりも確実に試合で観ている人の気持ちをつかんだ気がします。
マジカルメリーゴーランドをつかまえての鈴木スペシャルは素晴らしかった。
たぶん観ている多くの人が臨んだマジラビ対決の決勝戦だったけど、
そんな気持ちをふっとばしてくれたまなせさんの劇的勝利でした。すばらしい。

○瑞希 vs 万喜なつみ
ふたりともに所属外の選手。
応援する気持ちに所属とか所属外とか関係ないとは思うんだけど、
それでもプロレスの土台が違うのでそのあたりの違いは明らかにあって。
この試合は女子プロレスだった。ある種のテンプレートの。悪い意味じゃなくて。
女子プロレスにはあるものはハードヒットな闘いで、
殴ったり蹴ったりのエグさもあるし、なによりヘアホイップがある。
個人的にはあまりいい印象を持っていないんだけど、たまにはいいかな?ってなる。
万喜さんはその辺をわかりやすく出してくれるけど、
みずぴょんすは東女に来て封印?していたのか、押さえていたのか。
もし押さえていたとしたらそれが沙希様の言う「セーブしている」につながるのか。
お互いのプロレスの実力としては拮抗しているとは思うんだけど、
一瞬の隙をついての勝利、という結果は納得。
試合後に和解したのはいいと思いました。
万喜さん、そういう和解の姿勢をみせないかと思っていたので。

○天満のどか&らく&YUMI vs 桐生真弥&上福ゆき&うなぎひまわり
かみーゆが男前すぎて最高だった。
うな氏に「いまじゃないか?」といい声で祭の発動を指示したやつとか惚れる。
あとらくさんのチョップを受けて後ろに倒れる時に、
手をつかないで背中だけで受け身を取っていてすげー!ってなりました。
うな氏は試合序盤にYUMIさんを呼び出すときもそうだし、
今回の祭がなに祭なのかが聞き取れなかったのが残念。
あとは結局天満さまが受けに受け、順当にキルスイッチで真弥さんから勝利。
真弥さんはふとした言動がおもしろそうなんだけど、
ちょっと率先して発言する感じじゃないのが残念。
もっと大きな声で自己主張しはじめたらおもしろいとおもうんだけど。
しかしプロレスの良し悪しが「なにを言うか?」ってポイントなのはどうかと思うけど。

○沙希様&操 vs 舞海魅星&愛野ユキ
タッグの前哨戦ではあるんだけど、
正直なところユキちゃんはどうもニントモカントモな気がする。
毎度毎度だけど「おねえちゃんおねえちゃん」っていうのは、
おねえちゃんが好きなのはそりゃいいことだし、絆云々ってのはわかるけど、
それでプロレスで勝てるの?って話。
美威死鬼軍のみなさまの言っていることはわりとズレてないと思ってて、
みずぴょんすの時の「力をセーブしている」も間違ってないと思うし、
今回のこともなんとなーく間違ってない気がする。
結局、話をまわしているのは、
薔薇を食べたり沙希様にかじりついてみたりの天満さまだし。
(大会前の調印式と)試合後のやりとりが見せ場といえば見せ場。
大丈夫なのか、タイトルマッチ。

○中島翔子&辰巳リカ&乃蒼ヒカリ vs 渡辺未詩&山下実優&伊藤麻希
流石のメンツなこの試合。
目立ったのはリカさま、伊藤ちゃんさんと渡辺さん。
リカさまの暴れん坊ぶりは健在で、
伊藤ちゃんさんがうるさいからといって口を押えて黙らせるのとか最高。
インディアンデスロックの状態からもうひとりをブレーンバスターで投げるのも最高。
伊藤ちゃんさんとこれといってはっきり抗争を繰り広げているわけではないけど、
いつぞやの赤坂での絶叫合戦から続いている因縁(?)ではあるので、
どこかで一騎打ちをして欲しい気持ち。
渡辺さんは翔子さんの619をキャッチして、
そこから一気にジャイアントスイングに移行したのは最高だった。
そしてレーザービームの威力が増しているのもぐっときます。
アプガプは渡辺さんだけが感情移入できるというか、
人としての心を保っている気がするので、
そのまっすぐさを押し通して欲しいです。
そして高まる山下伊藤の福岡タッグの機運!
爆れつシスターズの次はこのふたりかな。

○瑞希 vs まなせゆうな
突然まなせさんに出てきたラスボス感。
ただ、まなせさんを応援するひとたちだけじゃなくて、
みずぴょんすやマジラビを支持するひとたちすらも、
まなせさんへ敵意を全く抱いていなかったと思います。わかんないけど。
それはまなせさんが試合序盤にみずぴょんすのシューズの紐がほどけていたのを指摘して、
きっちり結ぶのを待ったあとに自然発生したフェアプレーを称える拍手があわらしていた気が。
あんな拍手はプロレスで聞いたときない。すばらしい。
準決勝と同じく、まなせさんが攻めに攻めてみずぴょんすが耐える展開。
フェイスロックとフットスタンプで絞めて踏みつけるみずぴょんす。
まなせさんが途中に繰り出したおっパイルドライバーやドラゴンスリーぱいで、
それってのの子さんの代表的な技の数々。
そういう東女に来て、関係してきた人の技、
特に東女の象徴でもあったのの子さんの技を繰り出したのは胸熱だし、
その後にラリアットを二発撃ったのも、
ここ最近のぽちゃじょに絡んだことからの技だし、
プロレスラーになってから、いまのいままでの積み重ねを全部出したのかかっこよかったです。
人間って誰しもいまのいままでに至るまでに過程があるわけだし、
その過程を積み重ねた結果がいまの自分だし、
それを全部出さないと、意味がない。ってのを感じた気がします。
自分のステージは自分で作らないと。それをまなせさんは作ったわけで。
かっこよかった、まなせさん。本当に。
みずぴょんすはその技たちに耐え、
キューティースペシャルで大きなまなせさんをぶん投げての勝利って説得力ある。
ただ単純に瑞希という人気レスラーをプッシュするだけじゃなく、
プッシュするだけの強さがあるってのを見せてくれた気がしました。
たぶん「力をセーブしている」っていう言葉に見ている側が呪いみたいなのがかかって、
どんなに全力を出したとしても「セーブしている」って見えちゃうんだと思う。
そこはひとつ結果を出すしかないわけで、
その結果っていうのが今回の優勝なんだろうな。

これで中島翔子vs瑞希のタイトルマッチが決定。
でも何故か後楽園ホールではなく、大阪。
みずぴょんすの出身地である神戸にほど近いので、
もう大阪でやる時点でみずぴょんすに決まっていたのでは?と勘繰る勢いです。
やー、大阪まではいけないよー。
そしてその直前の後楽園ホールではなにをやるの?
タイトルマッチ以上に大事なものってあるんだろうか。
タッグベルトは美威死鬼軍が持っている限り、
あれは東女のファンじゃないと話についていけないやつだから微妙なんだよね。
よっぽどすごい人がタッグタイトルに挑戦するのか、な。

君に歌を聴かせてあげよう

2019/7/2
我闘雲舞「Last song for you」

○趙雲子龍&高梨将弘&サワディー仮面 vs バリヤンアッキ&E.K.バギー&エイダン・レックス
勝ったチームのメンバーを冷静に見てみると、
実力者ぞろいすぎてそりゃ、勝つわ…と納得すぎる感じ。
海外からの参戦者三人に対してしっかりと試合を作って、
相手の技を受け、自分のムーブを出し、掌で完全に転がす余裕の展開。
わけあってプロレスの見方が変わっている自分なのですが、
めちゃくちゃ参考になりました。
その中でもアッキはきっちりと自分の動きをしていてよかった。
アッキはいつまで日本にいてくれるんだろうか。
ちゃんともっと見ておかないとだなぁ。

○SAKI&帯広さやか&アントーニオ本多 vs 杏ちゃむ&真琴&新納刃
帯ちゃんはこういう6人タッグのイメージが何故か強い。
怪我での欠場が多いのが原因ではあるのだけれども。
その中で謎の存在感を残すところが唯一無二感あって最高。ある種の天才。
ちょっと目立ったのが自分の中では杏ちゃむさんで、
観るたびによくなっていくのが凄い。
あんな動きよかったっけ?ってなる。
ただ試合を作ったのはSAKIさんと真琴さんで、
やっぱり相手を光らせて、自分も見せ場を作る腕のよさがあるのが素晴らしさ。
ガトムらしい6人タッグでした。
なんでガトムらしくなるんだろう。流石。

○駿河メイ vs 梅咲遥
ダレジョからの因縁を知って観ていたのでエモみが凄かった。
ほぼほぼ年齢もキャリアも同じで、なによりスタート地点が同じっていう、
運命、っていう言葉に頼らざるを得ない関係性になるふたりなんだろうな、と。
そしてお互いに負けず嫌いでステージ度胸もある。
二卵性双生児のようなふたり。凄い。
遥さんはディアナに入団して、
さくらさんの教えに加えて自団体のカラーを身につけていて、
パワーアップなような、幅が広がったように感じました。
メイちゃんはずーっと観ていたのでメイちゃんのままで、、、
でも進化していないわけじゃないけど、見続けている違和感のなさと、
久しぶりに観た新鮮さが違和感、変化を観てとれたのが面白かったです。
あとは団体での立場なのかしら。
メイちゃんはガトムの中で新人ではあるけど勝ってもいい。
遥さんはディアナの中で新人であるが故にまだ下積みの段階。
その辺のホームコートアドバンテージがあってメイちゃんの勝利、かな。
でも遥さんのラ・マヒストラルには超いきれました。
好きです、ラ・マヒストラル。
このふたりの闘いはプロレスを続けていく以上、永遠に続くし、
末永く見守っていきたいと思いました。
ディアナも観に行かないと…

○水波綾 vs 水森由菜
水波綾選手が圧巻でした。
独特の世界観というか、ふところの深さというか、
ゆなもんの出すトロピカルムーブを困惑しながらも全部受け止めてる包容力よ。
さすがのアニキ。余裕すらあった印象。
ゆなもんも決して悪かったわけではなく、
いつも通り全力全開で無茶してぶつかっていってたけど、
相手が全部受け止めるので逆に凄味が分散してしまったのかしら。
それでもまっすぐすぎるほどまっすぐでいいとおもいます!
プロレスラーは頑丈であれ、みたいな観ていて爽快感がありました。
いい試合。

○志田光 vs 紺乃美鶴
この試合がセミで組まれたことの意味を考えていて。
入団順…って言ってしまえばそれまでなんだけど、
里歩さまが卒業してしまったあとのガトムでの美鶴さんの立ち位置が重要視されている気が。
重要視というかさくらさんが一番心配しているのが美鶴さんなのでは。
正直なところ、メイちゃんやゆなもんは市ヶ谷の外に出しても、
なんらかの爪痕を残せるキャラの持ち主ではあるんだけど、
美鶴さんはその泥臭さ故にカルトな人気を得るイメージがあって。
そこで次期エース宣言ですよ。
美鶴さん、ガトムの中でもかなり特別だと思うの。
不器用なりに気持ちを大きく前面に出して、
気迫と殺意のようなものを軽く感じさせつつ、破壊的なプロレスをする。
…の、ようなものをこの試合(のその先)に感じました。
ぶちギレて場外乱闘している姿が神々しかった。もちろん贔屓目込みで。
里歩さまは可憐なるエースだったけど、美鶴さんは泥臭いエースでいいと思います。
誰も里歩さまにはなれないので。
あとは気持ちに身体がついて来ればいいですよね。
まだ頭で考えてる気がする。
そして志田さんのガトムにおける巻き込まれ体質みたいなのも観られてよかった。
セコンドが誰もつかずに全員美鶴さんについてしまったの最高。

○さくらえみ vs 里歩
さくらさんの選手育成の歴史って、りほさまがスタート…でいいのかしら。
第一号ではないけど、本当の初期ってことでOKなのかな。
つまりはさくらさんの育成の歴史は里歩さまとのふたりの歴史ってことで。
じゃー今回のこの卒業はなんなんだろうか。
親離れ、っていう単純な言葉では表せないんだろうな。
里歩さまの卒業を聴いて思ったことは、
「プロレスを辞めるわけではないので活躍の場も広がるだろうし、
今後の観る機会も増えると思うのでなんら悲しいことではない。
発展的な出来事で寧ろいいことでは?めでたい!」でした。
でも卒業が近づくにつれ、
残されるガトムメンのさみしさや、それに伴うエモい感情たちに気がついて。
さくらさんの身体から心臓が取り出されるぐらいの出来事で、
その喪失感を思うと心が震える気持ちでいっぱいになったわけで。
すごいことだぞ。その喪失感って。
人の歴史が変わる瞬間を目撃した気分です。
試合がもう我闘雲舞そのもので、
ふたりの歴史がつまった最高傑作でした。すごいわ、さくらさん。
ひとつだけ言うならさくらさんの体調が万全の状態でこの試合がみたかったです。
そこだけもったいなかった。しかたのないことだけど。

里歩さまは市ヶ谷から飛び出してそれこそ世界中で活躍すると思っています。
期待しかない。
ついていけるだけついていきたい気持ちです。
ガトム自体は、さくらさんの策略は伊達じゃなかった。
ダレジョメンバーから4人が正式に練習生化。
すげーな!その計画!それも楽しみでしかたがないです。
特にペンシルさん。
美鶴さんにつきましてはちょっといま一番好きなプロレスラーかも。
もっと観たい。

やー、今年一番だったかも。いいもん観た。

さよならエース

2019/6/22
我闘雲舞「Gatoh-Move Japan Tour 435」

○バリヤンアッキ vs サワディー仮面 vs 水森由菜
サワディーがゆなもんの前歯を折った、という因縁からはじまったこの試合。
そのいざこざを中立的な立場から仲介するアッキ、みたいなポジション取り。
喧嘩をする二人の中に割り込んで巻き込まれ、
どっちも攻撃し、どっちにも攻撃され振り回されるアッキ。
サワディも上下をうまく使った動きもあるし、
ゆなもんの無茶をする動きもあるしでわちゃわちゃして楽しい試合でした。
座談会でさくらさんが言っていた「ToothコントラTooth」が想像するだけで怖い。

○高梨将弘&さくらえみ vs 駿河メイ&真琴
謎にバスケットボール対決だった。なんでまた…
ドリブルドリブルー!
市ヶ谷らしい一戦でしたね。
メイちゃんが真剣におもしろいことをやっているのがおもしろい。
そしてシュシュは今回も取れた。
しかし自分が3on3をやっていた頃ってメイちゃんはまだ産まれてないのよね。
そりゃ歳を取ったってもんだ…

○里歩 vs 紺乃美鶴
里歩さまの所属最後の市ヶ谷でのシングルマッチの相手が我らが紺乃美鶴さん。
次期エースを自称している美鶴さんがその資格があるか?みたいな試合。たぶん。
でも、里歩さまとメイちゃん。里歩さまとゆなもん。
それぞれのシングルがあってあと一歩まで迫っている印象があったけど、
正直なところ、美鶴さんにはなんかまだまだな距離感があったかなぁ。
スーパー大天使の里歩さまとスーパー一般人の美鶴さん。
持つものと持たざるもの。
ナニモノになるか?っていう視点で美鶴さんを観て来たけど、
まだ先の道は長いんだなぁ、って思えてしまってちょっと切ない気持ちになりました。
切ない、って悪い意味じゃなくて。
じゃあどういう意味か、って聞かれると困るんだけども。
里歩さまが最後に撃った”普通の”蒼魔刀のあの衝撃音はずーっと忘れちゃいけない気がする。

頂上決戦のパズル

2019/6/22
東京女子プロレス「東京プリンセスカップ」

○愛野ユキ&原宿ぽむ vs 桐生真弥&うなぎひまわり
結果としてユキちゃーんが勝利したけれども、
試合を作っていたのははいすぺちゃんの3人。
誰かが他を圧倒するような力関係ではないので、
みんながみんな見せ場を作れてよかったねぇ、という気持ち。
うな氏のお祭りはバーニングビーナス祭でした。謎すぎる。最高。
ぽ氏はデビュー戦が坂崎ユカというトップ中のトップと闘って、
二戦目で猫さんと新人同士のシングルをして勝利。
わりとテンション高めにデビューを飾った気がするんだけど、
ちょっとそこからどうやって上に行こうか?という段階かしら。
すね蹴りマシーンとしてなんかそのあたりを極めたらいい気がするんだけどな。
らくさんだってプレーンチョップを続けてたら面白くなってきたし。
ユキちゃーんの勝利は突然だったなぁ。うん、まあ。

○まなせゆうな&上福ゆき&白川未奈 vs 舞海魅星&万喜なつみ&乃蒼ヒカリ
グラビアチームとぱんでぶー+みらいさん。
かみーゆはわりと受けもいいのでもう安心してみていられるのと、
謎コンテンツ(今回は目つぶし3連発)が毎回楽しみで観ていて楽しい。
ブレーンバスターも定番化していいと思います。
まなせさんと万喜さんの因縁めいた激突が非常に面白くて、
ここはひとつトーナメントの前哨戦的な意味合いもあったんだけど、
瞬間的にギアがあがってスピード感のある攻防があって。
で、それが「あの団体」ではわりと普通のことなんだろうな、と思いました。
逆に、東女ではそういう姿(特にいままでのまなせさんの)が見られなかったので、
プロレスのスタイルが違うというか、完全にプロレス自体が違うというか、
そういうものを感じました。
どっちがいいとかは…まあ、好みの問題だろうけども。
あまり他団体も観てないですし。
とにかく、ぱきっとしたプロレスを魅せることが出来る人もいる、ってことよね。
ぱんでぶー+みらいさんのおんぶしてどーん!って落ちるやつは、
ああいうのがお祭り感があっていいと思います。
みらいさんが一番痛いよね、あれ。
みらいさんはベースに柔道がある、と記憶しているんだけど、
いい意味で柔道がみえないのでいいと思いました。
今後に期待しちゃう。ちゃんと強い選手になってほしい気持ちでいっぱいです。

○操&沙希様 vs らく&天満のどか
いつも思うんだけど、チャンピオンがそのチャンピオンの形式、
例えばシングル王者であれば、シングルマッチ。
タッグ王者であればタッグマッチの形で試合をするときに、
なんでそのタイトルがかからないんだろう?と。
まあ、団体から正式な認定が下りていない、っていう理由なんだろうけども。
それはおいといて。
らくさんがキャラを活かし始めているのが非常によかった。
非戦闘的な性格というか、おっとり?おっとりってなんだ?とにかくそういう。
敵から逃げ回る、というタブーではないけど、
試合でそんなことしちゃ駄目でしょが…っていうムーブを何故か納得というか、
「らくさん、逃げて!」っていう気持ちになるし、
ダメージを与えてないのに無理矢理おやすみエクスプレスを始めようとして、
沙希様が起き上がったところを「どごん!」とチョップをぶちかますの最高だった。
天満さまはオスカーロック的な技で沙希様を絞めようとして足が全然届かないのとか、
もうコーナーで待機しているときもいろいろおもしろくて好き。漫画すぎる。
試合は順当に終わったけど、
タッグタイトルに爆れつシスターズでの挑戦表明…
だけど、マジラビに挑戦した時はなんとなーく流れがよかったけど今回は唐突すぎる。
というかユキちゃーんの強さが見えて来ていないタイミングで、
理由も「おねえちゃんをばかにしないで」という棒読みで来られてもちょっとノれない。
その後、天満さまが沙希様の薔薇を食べたので全部持っていかれていたけども。

○才木玲佳&辰巳リカ vs 伊藤麻希&山下実優
才木玲佳さんの東女卒業マッチ。
さみしいわねぇ…W-1というちゃんとした団体に所属してしまって、
その団体にかなりのプッシュを受けている段階で、
東女で中途半端な立ち位置で試合をしているのはそれこそ中途半端になるのかも?
才木さんはプロレス的なフィジカルだけじゃなくてメンタルでも強い人間であり、
頭も文字通りいい人だったので、ちょっと東女を突き抜けてしまった感。
小橋さんの怪我がなければねぇ…もうちょっとちゃんとタッグ戦線にも残れただろうに。
この先はプロレスを辞めるわけではないし、W-1との関係も悪くはないだろうし、
単発でもいいし、団体抗争で軍団を引き連れてきてもいいし、
また東女で会えることを期待してます。
で、試合は伊藤&山下のチーム福岡が面白かった。
両方からキックと頭突きで挟み込むやつがめちゃくちゃでよかった。
このふたりは気が合わなそうで気が合う、喧嘩をするほど仲がいい、みたいなタイプなので、
れいたんの卒業でマッスルストライカーズもないし、
伊藤リスペクト軍団も実質ないし、ここが組んでしまえばいいのにね。
伊藤ちゃんにベルトを獲らせたい気持ちある。
リカさまは絶好調でヒップアタックが全部激突!尻も今日も硬かった!やったぜ!

○坂崎ユカ vs 渡辺未詩
東女が生んだ世界のサカザキと埼玉の渡辺さんの激突。
渡辺さんは自分の持っている以上の力を出さないと勝てないし、
真面目で、いつだって全力な渡辺さんだったら、
番狂わせも不可能ではない?って気持ちで観てました
(でもどこかでユカっちは絶対に負けないだろうな、っていう確信もありつつ)。
ジャイアントスイング、レーザービームとティアドロップという複数のパワー技があって、
それも見事に炸裂させたことはさせたんだけど、
ユカっちに返されてしまったのはもうなんか「そうか…」としか思えなくて。
逆にフィニッシュムーブである魔法少女スプラッシュを出さずに、、、
出さずに?出せずに?
まあ最上級の技ではない勝ち方でユカっちが勝利したことは、
トーナメントっておもしろいなと思わせてくれる熱い試合でした。
渡辺さん、超がんばった。よかった。
アプガプの中でも乃蒼さんが一歩前に出た?と思ったけど、
渡辺さんも負けてないな、と思いました。
天満さまに勝ったのも決して奇跡というか大金星ではないわよね。順当だった。
ユカっちは無敵感が少し綻んだかなー。どこかに穴はあるはず。

○瑞希 vs 中島翔子
このシングルは数年前の新木場クリスマスで、
確かカレー屋での抽選で組まれた10分一本勝負があって。
その時はみずぴょんすのフェイスロックがふと緩んだすきに翔子さんが丸め込みで勝って。
なんかその流れが個人的には納得してなくて(タップしたんじゃないか疑惑)、
さー、どっちが上かはっきりさせようじゃないの!って一戦。
どっちも推しメンではあるけれども、このトーナメントではみずぴょんすの応援。
といいつつ声が出せなかったけど。
どっちかに肩入れしたくなくて。
で、試合自体はもう名作だった。
翔子さんがしかけるパズルのような攻撃たちに、
それを瞬時に解き、いなし、逆にしかけていくみずぴょんす。
もうわけがわからないぐらいのいい試合でした。
翔子さんは新しい引き出しを積み上げていっているんだろうし、
みずぴょんすはまだ開けてない引き出しをヒトツずつ開けていっている印象。
まだ出来るんじゃないか?まだセーブしている部分があるんじゃないか?って思ってる。
それも美威死鬼軍との流れの中で、
沙希様が言っていた「セーブしてる」って言葉がひっかかっていて。
無意味にそういうこと言わないもんね。実際、そうなのかも?って期待感があります。
山下を超え、中島を超えた瑞希。その意味よ。

準決勝の抽選結果が、
まなせゆうなvs坂崎ユカ。
万喜なつみvs瑞希。
渡辺さんに苦戦したユカっちが同じくパワー系であり、
テクニック的にはその渡辺さんより数段上のまなせさんと対戦。
ユカっちの守備力と体力が試される準決勝と決勝。
万喜さんのスピード感は同レベルだと思うんだけど、
多少のテクニック的にはみずぴょんすのほうが上か。
元アクトレスガールズ対決になるか、
マジラビ対決になるか。
たぶん、そのどっちかだよなぁ。
最初の試合で全部がわかってしまうやつ。

陥落のタイミングの謎

2019/6/8
東京女子プロレス「東京プリンセスカップ」

○渡辺未詩&原宿ぽむ&舞海魅星 vs 桐生真弥&山下実優&うなぎひまわり
うな氏がここ最近お祭りをはじめましてね。
この試合は派手に山下祭を開催。
はじめ乗り気じゃない山下さんも結局最後のポーズを乗り気で参加。
嫌いじゃないくせに…
そして特別技を出すわけじゃなく、祭を開催して終わったのはシュールでよかった。
でもたぶん絶対に回を重ねると飽きるやつだこれ…
渡辺さんだけがトーナメント上位進出者なので、当然目立ったんだけども、
ジャイアントスイングで山下さんを回し、
その山下さんを立て続けにぽむ氏がラフォーレ原宿で回す流れはよかった。
しかしまあ、山下さんと渡辺さん以外はまだまだどたばたで心配になる…

○天満のどか vs らく vs 上福ゆき
この手の3WAYだと以前はパミさんが中心となってかき回してわちゃわちゃしたんだけど、
いま、試合中にお喋りするのってかみーゆぐらいで。
で、今回は「わたしレフリーする!」みたいな自由さ加減。
残りの二人に「ギバ!?ギバ!?」ってずーっと聞いてるのがおもしろすぎた。
そして三人がトーナメント敗戦者の集まりだと気が付いたときのしょんぼりする姿が可愛すぎる。
天満さまはいろいろわかってるのがおもしろくて、
おやすみエクスプレスでかみーゆを踏みつける時に、
ぎゅーって体重をかける姿がもうなんか漫画だった。
天満さまはフォルムからなにからもう漫画。いいと思います。

○中島翔子&愛野ユキ vs 白川未奈&乃蒼ヒカリ
圧倒的大怪獣中島翔子という試合。なんか圧巻だった。
乃蒼さんの動きがいくらよくなっているからとはいえ、
それはまわりが輝かせてくれていたからであって(もちろん乃蒼さんのよさもあるけど)、
翔子さんはもう自分で動き回ってぶりんぶりんに輝いている、ように見えるのだけれども。
努力って本当に大事なんだな。
東女って誰が教えているんだろうか。
でもそれってあくまでも技術的なコーチであって、
選手個々のモチベーションやらなにやらにかかわる叱咤とかはしてなさそう。
選手の自主性、というかなんというか。
翔子さんに勝ちたい、っていう人が本気で出て来て欲しいと思う今日この頃です。

○万喜なつみ vs 伊藤麻希
もうただの喧嘩でおもしろすぎました。
や、プロレスなんですけどね。
万喜さんの器用さのようなものが垣間見れてよかったです。
一回戦の乃蒼さんとのがっちり作りこんできたプロレスが出来て、
この試合のような、これも作りこんで来てるんだけど、泥臭いプロレスも出来る。
身体能力も高いし、性悪な女子プロムーブもあって気になってきました。
場外での乱闘も、
コーナー上でのどつきあいやリンク上で馬なりになって殴りあう様子、
勝負が決まったフォール合戦などなど、
このふたりの謎の手が合う感じや、
仲良しになれなそうでなれそうで絶対になれないだろうなって雰囲気がよかったです。
思っていた以上に名勝負だった。
そして伊藤ちゃんさんの最後のマイク…はつかわなかったけど、
叱咤激励の一言がアツい。

○まなせゆうな vs 辰巳リカ
大前提として辰巳リカ圧倒支持!なので絶対的応援だったのですが、
今現在のリカさまのポジションを考えると、
ちょっと怪我での離脱もあって、タイミング的に最上位グループではなくて。
(いまのところは、ね)
んで、現状を打破せねば!てっぺん目指して登りつめなくては!
でもどうやって!?そんなもん優勝すればええんや!という至極全うな気迫。
対するまなせゆうなさん。
スターダム~アクトレスガールズでは期待されつつも目が出ず、
東女に来てからも、タイトルマッチでの一瞬の輝きはあったのだけれども、
そこからいまひとつ打破できず、
先日のぽっちゃり女子プロレス(とガンプロ)でのひと暴れをきっかけに、
殻をヒトツ破ろうとしている感情。悩み。葛藤。
リカさまは「このトーナメントで一歩を踏み出したい!」というスタート地点で、
まなせさんは「ぽちゃじょで一歩を踏み出した!」というスタートを切り終えてる。
その勢いというか、タイミングが試合の結果につながった気がします。
たぶんそれはガンプロ内であったラリプロのときにラリアットを身につけた点がフィニッシュに出た。
ただフィニッシャーになったかかと落としをやさしく打ったのがまなせさんのやさしさ番長な一面。
それが今後吉と出るか凶と出るか…出るなら凶なんだよなぁ。
この先は勝負に徹して欲しい気持ち。
そして負けてしまったリカさまですが、
序盤から徹底しての足攻め。
もうそれしかない、というぐらいの足攻めが出続けて胸が熱くなりました。
リカさまのルナティックな部分が本当に尊くて、
コーナーを使った足四の字とか狂気しかなかった。
トーナメントは負けてしまったけど、まだまだドラゴン道は続くので応援し続けます。
怪我がなくて本当によかった。

○操&沙希様 vs 瑞希&坂崎ユカ
マジラビ陥落!
希有の名タッグであるマジラビがまさか負けるとは!
いつかは負ける時が来るとはいえ、詰めに詰めた敗戦だった。
ただ試合内容としてはあからさまな介入とかがあるわけでもなく、納得の展開だったので、
逆に純粋な悔しさとして残る感覚。
マジラビはユカっちの攻撃とみずぴょんすの防御のイメージで、
連携時にみずぴょんすが攻撃に回ることで破壊力を出していると思っていて。
展開の中でその防戦一方のみずぴょんすを彼氏感いっぱいのユカっちが助けに行く、と。
で、その彼氏感いっぱいのユカっちが助けに行けずに分断してされてしまったことが、
今回の敗戦につながってしまったのかな、と思いました。
美威死鬼軍は操さんが主に攻めて、沙希様がアシスト。
その操さんの攻めの部分がハイパー時代よりもよくなっているのが強さのポイントなのかな。
膝を怪我したことを逆手にとった、各種膝蹴りという武器。
それが相手にダメージを蓄積させやすいのは展開を持ってきやすかった。
ベルトだけじゃなく”純白の君”であるみずぴょんすを巡る攻防は、
流石に美威死鬼軍入りはなかったのでほっとしたようなそうでもないような。
や、ほっとしましたよね…うん。
わからないのは何故このタイミングでタッグタイトルマッチを行ったのか、ということ。
トーナメントの最中にその出場選手にタイトルマッチを挟ませるスケジュールってどうなんだろうか。
美威死鬼軍側はトーナメント出てないから、存在が浮いてしまうのはわかるし、
確かにトーナメントだけのストーリーではなく、タイトル戦があれば厚みはあるけど、
それでもマジラビのふたりにはトーナメントに集中させてあげたかった気持ち。
そして今後、美威死鬼軍のベルトを獲りに行くのはどのチームなんだろうか…うーん…

魂のプロレスの魂

2019/6/2
よしむらプロレス

○くいしんぼう仮面の魂 vs パピヨン朱美
マットプロレスの帝王、くいしんぼう仮面選手が先の大戦で無念の骨折。
魂のみが下北沢に憑依。しかもブランコに。
パピヨン選手のプロレス脳が試される一戦と相成りました。
くいさんの魂は防戦一方の展開ながらも、
その柔軟性を活かしてダメージをうまくいなしているように見えました。
パピヨン選手もジャイアントスイングなど大技を繰り出し、
雪崩式フランケンに行こうとしましたが、
その一瞬の隙をついて魂が逆転勝利。
第一試合からよしむらプロレスらしい名勝負でした。これは熱い。

○マスクドミステリー&ブラックスパイダーⅦ vs 田馬場貴裕&大谷譲二
ブスパさんは数年ぶりの試合とのこと。
わたくしは当然初見。
スタイルとしては自由度が高く、レフリーに終始噛みついて、
客いじりもあり、マットを剥がしてのDDTもあるかなりのプロレス脳の持ち主。
いったい正体は誰田なんだ…
ミステリーさんとの紫タッグは身体の大きさもちょうどいいサイズ感で名タッグでした。
これはガンプロ&ぽちゃじょvs真GUTS軍&よしむらプロレスの抗争において、
いい助っ人候補なんじゃなかろうか、ブスパさん。
ガンプロのリングでみたいぜ、ブスパさん。
田馬場、大谷組は打撃を活かしたスタイリッシュなマットプロレスに終始。
ここ最近の見せ場でもある大谷選手のチョップが狭い場内に響くのは心地がいいものですね。
試合はミステリーさんが下北沢の主としてチョークスラムで貫録勝ち。
平和は保たれた。

○がばいじいちゃん vs INA
INA選手が凄い。いろんな意味で凄い。
まずプロレスと手品の融合、ってのがわからない。
や、みたらわかったんだけど、
そこ融合させる?っていうブルーオーシャンさ加減が最高でした。
じいちゃんへの慰問的な雰囲気での「おじいちゃん、いまから手品するね?」から、
一気に豹変して「じじい!」と蹴りを叩きこみ毒を噴きかけていく姿が面白すぎ。
じいちゃんは高齢ながらもまだまだお盛ん。
どんどんセクハラしていってた。さいこうか。
今回の拝み渡りは客席をぐるりと回っていったのがまたよかったです。
じいちゃんもよしむらプロレスには欠かせない存在になって来たなぁ。

○室田渓人の魂 vs 伊藤崇文
むろくんも無念の欠場。心の問題でもあるのでなかなか難しい。
そして魂がレザーフェイス的な姿に憑依。
チェーンソーを持っての登場は恐怖のどん底に落ちた感じがして非常によかったです。
スピンオフとしてむろくんの試練があったけど、
その伏線というか、バリエーションというかそういうのが活きてきたのがミラクルでした。
試合としてはもうところせましと暴れまわる喧嘩マッチのような試合。
一試合目としては両リンの決着となり、延長第二試合は伊藤選手の暴走による反則決着。
伊藤選手もオファーは来たものの、
本来の対戦相手が欠場する中で、魂との試合となり、
不満は鬱積しているのはよーくわかるし、
彼のキャラ的にも暴走して終わるのも納得の展開でした。
よしむら代表との口論のような流れも非常に素晴らしい。
狭い会場が活きた形でインパクトは大きかったんじゃなかろうか。
非常に意義のあるいい試合でした。

○ブランコ vs 田馬場貴裕
ボーナストラックとしてのこの一戦。
事前にツイッター上での口論があり、お互いの意地と意地のぶつかり合いに発展。
今回はレフリーを設けての完全決着…
のはずが、厳格すぎるレフリーを呼んでしまったがために判定も当然のように厳格。
田馬場選手が一方的にマウントを取ってブランコを殴り続けるものの、
額を流血してしまい、無念のレフリーストップ。
これは不完全な結末…

よしむらプロレスは本戦3戦目ではありましたが、
今回も無事に全席完売。
ちらっとみたかぎり、初見のお客様が多かったように思えるし、
ヒートアップファンのみなさまの多さが目に付いたような気がします。
室田くんの存在がよしむらプロレスにもたらすものとは。
室田くんの魂vs伊藤崇文の一戦もブランコvs田馬場戦もなんとも消化不良。
にしても、この規模のこの手の規格にしては革命的に大成功だった気がします。
これはどんどんプラチナチケットになっていく予感…

一番つよいやつを決めようじゃないの

2019/6/1
東京女子プロレス「東京プリンセスカップ」

○辰巳リカ vs 原宿ぽむ vs 桐生真弥
桐生さんの真面目な性格が表に出た、ってのは非常に面白かった。
3WAYにおいて…というかDDT系列において、
ズルい選手や悪い選手は数多くいて、それが振り回していくのはよくあったけども、
真面目な選手がいて、まわりを振り回すっていうのは新しいパターンのような。
そうでもないかな。
ぽむ氏は今回も試合に入り込めない役回り。
事前の「あたまをつかう!」という宣言がせっかくあったので、
もうちょっとなんかぽむ脳を使った面白いことが出来たようなそうでもないような。
難しいよね、そういうの。キャラとかあるだろうし。
試合自体はリカさまの当然の勝利よね!えっへん。

○操&沙希様 vs うなぎひまわり&天満のどか
うな氏が頑張ってた!
プロレス的な技は少な目だし、
気持ちを出してエルボーを打ち込むぐらいしかないのかもだけど、
それでも、その「気持ちを出す」っていうのが、
格上相手のプロレスの中では大事なのかもしれません…
なんか「お!がんばってる!」ってなるし。
プロレスってなんだろう。なんなんだろうか。
美威死鬼軍がちょっと浮いた存在になってしまっているのがもったいない。
せっかくの文豪元パミさんがからんでいるんだから、期待感は高いのに。
みずぴょんすを引き抜くストーリーをトーナメント中にまわすのであれば、
そのトーナメントに介入…まではいかないけど、
ちょっと様子を見に来る、ぐらいの動きがあってもよさそうだよなぁ。
みずぴょんすの闇堕ちは結構な注目度だと思うので。

○中島翔子&上福ゆき&渡辺未詩 vs 舞海魅星&万喜なつみ&乃蒼ヒカリ
このタッグマッチは地味におもしろかった。
かみーゆは完全に確変が来てるおもしろさ。
知らん顔で足をひっかけるムーブすき。
トーナメントの日程の妙で前哨戦的には組めなかったのが残念だけど、
中島~万喜のマッチアップが軽くあったのは見モノでした。
スピード感的には互角だけど、タイプが違うのでおもしろいなー、とは思いました。
が、いまいち手が合わない感じなのかしら…これから合っていくのかな。
渡辺さんは一回戦突破したんだからもっと爆発してもいい印象です。

○伊藤麻希 vs らく
やー、どうだ。らくさんよ。
試合前から感極まって涙を流してしまうのは致命的な展開。
伊藤ちゃんさんが本当に孤軍奮闘してなんとか試合にはなったけど、
らくさんはトーナメントにまだ出ちゃダメなレベルだったのかな、と。
その辺、どうなんだろう。
基本的な動きとかそういうのは出来るんだろうけど、
プロレスラーとしての、プロレス的な、表現力のようなそういうの。
アイドルレスラーであるとしても、もうちょっと考えて欲しいなぁ。
これでいいのかな、本当に。

○まなせゆうな vs 愛野ユキ
この試合もそう。
ユキちゃーんの成長が止まっている印象。いま、何が出来るんだろう。
まなせさんが頑張った。
まなせさんはこのトーナメントに並々ならぬ決意で臨んでいるのが伝わって来て、
プロレスラーとしての自分の立ち位置、
ひいては自分自身のアイデンティティのようなものを探し求めてる。
何事も求道心のようなものは必要だもんで、
ユキちゃーんにはそれがあるのか、ないのか。
ずーっとおねえちゃんの後ろについて回っているだけじゃ駄目じゃない?
逆におねえちゃんの足かせにもなってない?大丈夫?

○坂崎ユカ vs 白川未奈
白川さんはプロレスが好きというのが伝わってくるので、
いろいろ動きに関しては研究しているようだし、出来ている部分もある。
ただ自分の思う理想がたくさんありすぎて、
ひとつひとつに追いついてない印象。
要は技の失敗が目につくように思えました。
失敗は見栄えの問題もあるけど、怪我にもつながるので気をつけて頂きたい…
ユカっちはAEWを経験して、またひとつステージが上がった印象。
ただどんどんステージがあがっていっているので、まわりがついてこれるのか心配…
この試合も危うくさっきの2試合と同じで、
実力差がありすぎるように出来上がってしまった可能性は孕んでいたけども、
ユカっちのおかげでなんとかなったようなそうでもないような。
個々の実力差が大きくなって来てしまったなぁ。
みんなスタートは同じなんだろうけどな。
努力か…

○瑞希 vs 山下実優
一回戦屈指の好カード。
…とは謳われていたけれども、果たしてそうなったんだろうか。
山下さんがひたすら蹴り、みずぴょんすが耐える展開。
みずぴょんすの打たれ強さよ。
しかしこれプロレスかな…
蹴り主体で組み立てるプロレスもまあ、あるけど、
それでもなんかお互いに距離を取って、蹴り、踏みつけ、蹴る。
フィニッシュのキューティースペシャルは好きには好きだけど、
一撃必殺すぎて結末がなんともあっさりすぎた印象でした。
それでも、みずぴょんすが勝ったのは嬉しいし、
メインのシングルで勝ってマイクで大会を締めるっていうのも観られたし、
ただただ安心はしました。

一回戦全試合が終わって、
初日と二日目で試合の印象が大きく違ったのが残念。
組み合わせの妙というか、
日程調整の難しさというか。
トーナメント期間にタッグのタイトルマッチを挟む意味がわからない。
要素は詰め込んだ方がいいってことか。確かにたのしいけれども、だよ。
うーん。どうなるの…

女、又、力

2019/5/25
東京女子プロレス「東京プリンセスカップ開幕戦」

○白川未奈&らく&舞海魅星 vs 桐生真弥&まなせゆうな&原宿ぽむ
おやすみエクスプレス大喜利が今日もさくれつ。いいとおもいます!
相手チームが逆に出発しようとして次々に足をひっかけてつまずくのを見て、
いつごんぎつねが始まるんだろう?って思ってしまう病気だった。
ぽむ氏のふたつの技が今日はどっちも決まってて安心。
トーナメントに挑むらくさんの調子を確認する試金石的な試合と思っていたんだけど、
プレーンチョップ一本でどこまでいけるんだろう?と逆に面白くなってみました。
舞海さんは今日はおとなしかったわね…いきなり無双する感じではないのね。ふむ。

○沙希様&操 vs YUMI&瑞希
二試合目にコレって濃いなぁ、今日。
美威死鬼軍に狙われたみずぴょんすが、
事前のツイッターでのくそコラで水晶に閉じ込められていたのに歓喜勢。
マジラビが負けるのは絶対に見たくないんだけど、
みずぴょんすの闇堕ちもちょっとみたいわけで…
ストーリーとして動くのであれば、
ユカっちのいない今回がいいタイミングだったんだけどなぁ。
なにも起きずに拍子抜けではありました。
が、みずぴょんすの「きらい!」攻撃で、
沙希様がお凹みあそばされているのをみて萌えました。
YUMIさんは先発を買って出て、美威死鬼軍に向かって行った姿がよかったです。
いまはまだ積極的に前に突き進んでいけばおのずと道はひらけるんじゃないかしら。
そこまで運動神経はいいようにはみえないので、
量をこなしてプロレスに慣れる感じで。
ただ上背あるし、元気な娘さんっぽいのでいつか突き抜ける瞬間が来る気がする。来て。
操さんは「ハンドメイドが得意」のくだりとか、
どこかハイパーミサヲが抜け切れてない部分が愛嬌があっていいと思います。
みずぴょんすの「きらい」を「きれい」と言っていると沙希様に主張するくだりとか、
やー、ハイパーミサヲだなー、って思えてほっこりしました。

○山下実優&才木玲佳 vs 小橋マリカ&愛野ユキ
小橋さんが大学お受験のため休業。
その休業前のラストマッチ。
デビュー戦の相手だったり、タッグパートナーだったり、
それぞれの思い入れが詰まった試合。
才木さんが何を考えていたんだろう?ってのが気になっちゃって、
せっかくタッグタイトルも取れたのに怪我で返上しないといけなくなって
(怪我はしたくてしたわけじゃないからしかたのないことなんだけど)、
組んでるときはパートナーとして筋トレもやっていただろうし、
才木さんも気にかけていただろうし。
筋トレで「これだけあげた!」って喜んだりしてたもんね、小橋さん。
じゃあ、小橋さん復帰した後も怪我で休業する前と同じテンションで筋トレしてたのかな。
パートナーに戻れなかったんじゃなかろうか。
休業も決まっていたから気を抜いたよね、きっと。
気にかけていた才木さんとその意図を汲めなかった小橋さん、って図式があったような。
やー、そんなの当人同士しかわかんないけども。
それでも才木さんがフィニッシュを決めきれなかった心情を察するに、
なーんか思うところあったんだろうな、と思った次第。
小橋さんが受験が終わって帰った後、ちゃんとプロレスに打ち込む気持ちになるんだろうか。
答えは一年後に。

○辰巳リカ vs うなぎひまわり
トーナメント一回戦の出場者を、
うなぎ、ぽむ、桐生、YUMI、舞海の所謂はいすぺちゃん+1たちで投票制となったんだけど、
運営的には「実力で選んでください」とは言うものの、
それを、いま、このメンツでやる意味あるの?って。
実力的には同列にいると思っているので、結局は人気投票だったよなぁ…
本来であれば予選トーナメントなり、バトルロイヤルなりで決めるべきなんだけど、
運営がその責任を負いたくないがために(まあ決められないよね)、
観客側に丸投げしたみたいでもやもや。
選ばれたうな氏は選ばれなかったメンバーの衣装の一部を身につけて、
その気持ちを背負ったのは立派でした。流石。
で、試合自体はリカさまが世界観を出しまくってひっぱる展開。
うな氏は決めポーズありきの技なのでちょっと流れがもったりしちゃう。
ここは順当な結果で安心ぱぱ。

○渡辺未詩 vs 天満のどか
ここが波乱。
渡辺さんの序盤に繰り出したジャイアントスイングで空気を持って行った感。
天満さまの安定感(物理的な)と渡辺さんのパワーと若さ(のような初々しさのような)がぶつかって、
進歩を求めた渡辺さんが勝った、みたいな。
試合自体は天満さま優勢に進んで、渡辺さんが耐えてワンチャン狙い。
先のジャイアントスイングだけじゃなくて、
新しいフィニッシャーを用意していたのが説得力がありました。
あの技、いいなぁ。旋回しないF5みたいなの。
アプガプがプロレスラーとして一歩踏み出すきっかけとなったのが、
ここに来て渡辺さんでよかった気がします。まじめだもの、渡辺さん。
波乱とはいいつつも、結果としては納得。鳥肌立ちました。
そして天満さまが早々に敗退…
おねえさん後の求心力みたいなのが落ちてるのがなー。

○万喜なつみ vs 乃蒼ヒカリ
やー。いい試合だった。作りこんできた。
乃蒼さんが万喜さんに入れ込みすぎているのは気になりますが、
それでもタッグパートナー同士がいい師弟関係にあって、
序盤の攻防がもうそんな感じだったけど、
思いっきり試合をがっちり構築して魅せに来た印象。
かっちかち過ぎて好き嫌いはありそうだけど…
乃蒼さんにやりたいようにやらせて、万喜さんが安定して受け切った印象。
相手を引き立てることが出来るのはいいレスラーよなぁ。
ふたりにしかできない試合を魅せたのは立派でした。
ただ万喜さんベースなので往年の女子プロレスムーブが多くて、
東女のそれとはちょっと異なる感じはありました。
が、それでいいと思います。個性よね。

○中島翔子 vs 上福ゆき
組み合わせが発表されて、この試合がこの日のメインイベントである、とわかって、
翔子さんはチャンピオン様なのでまあ、わかる。メインイベンターだよ、そりゃ。
けど、かみーゆがメインはどうだ…?しかもシングルで。
そういう意見もあるだろうし、自分の中でも疑問符が一瞬出たんだけど、
ここ最近のかみーゆを観ていたらそんな疑問符なんですぐに消し飛んで、
もしかしたらすごい試合が見られるんじゃないか?という期待感しかなかった。
実際、めちゃくちゃいい試合だった。かみーゆが超かっこよかった!
かみーゆがデビューしてすぐぐらいのドロキで翔子さんが、
「かみふくちゃん、すごい努力してるよ」って嬉しそうに話してた印象が強くあって
(その話を聞いていたのでかみーゆがどんどんよくなっていくのが楽しみだったの)、
そんで、一発目のノーザンライトを返された後に翔子さんがちょっとニヤリと笑ったんだけど、
なんか嬉しいんだろうな、って。楽しいんだろうな、って思って、
ちょっと見ているほうも嬉しい気持ちに。
もちろん、いい試合になるにはふたりの協力というか、スイングというか、なんというか、
そういうのが必要で、
コミカルな部分もありつつ、ぴしーっとしまったいい試合でした。
こういうのがあるから東女をずーっと観続けるのがやめられない。
みんなが成長していって、いいレスラーになるの嬉しい。

愛しき人よ、お誕生日おめでとう

2019/5/10
我闘雲舞「Gatoh-Move Japan Tour 428」

○趙雲子龍 vs バリヤンアッキ
中国対インド。
レスラーとしての身体つきやらなにやらはアッキのほうが立派に見えるけど、
ことプロレスになるとそういうのは全く関係がないのねぇ。
それがまたおもしろいところでもある。
趙雲子龍のプロレスはどこか芝居的な部分があって。
もちろん功夫映画のソレではあるんだろうけど、
ベテランの味というかなんというか、おもしろくて好きです。
アッキは確かにいいレスラーではあるんだけど、
この団体にいるだけでいいのだろうか。
もっと出来る子だとは思ってます。アッキすきよ。

○水森由菜&SAKI vs 杏ちゃむ&高梨将弘
今回の前説でさくらさんがちらっと「杏ちゃむさんはさくらにならないと駄目!」と、
なに?ひがみ?みたいな話があって、本編とは全然関係ないと油断していたんだけど、
杏ちゃむさんがさくらさんのお衣装を着てきて超お似合い。
そういう伏線を張る人だった!そうだった!さくらえみ商法を忘れてた!
となりました。いやー、さくらさんすごいわ。
そして衣装って着る人が違うと全然見え方が違うのすごい。
というか、さくらさんが着るとぱっつんぱつんだったのね…
杏ちゃむさんが観るたびにプロレス上手になって来ていて感心しきり。
さくらさんムーブも出す人が違うと印象が違うのね。そりゃそうか。
トロピカワイルドは安定感あっていいタッグチームよね。
ゆなもんがのびのびプロレスをして、
SAKIさんがしっかりフォロー。
やー、穴がないな…

○TAMURA&駿河メイ vs 紺乃美鶴&里歩
美鶴さん生誕祭の当日に勝てないのは美鶴さんらしくて好き。
ポイントポイントで怪我をしたりインフルにかかったりと、
謎のもってなさを発揮し続ける美鶴さん。
誕生日を機に「タイトルマッチに挑戦する!」との目標をぶちあげましたが、
地味に実現可能な目標が着地点になっているというのはいいと思いました。
まあ、聞いたときは「挑戦、じゃなくて奪取にしなよ!」って思いは正直あったけど、
ひとつひとつ目標を乗り越えていけることや、
挑戦だったら何度してもそれは目標達成になることを考慮したら、
堅実で負けず嫌いな美鶴さんの一面が見えた気がしてぐっときます。
メイ社長は流石の試合巧者ぶり。
MIXマッチなのに本気の蹴りで勝利する大人気のなさがいいと思います!ぷんすこ!

親愛なる大怪獣の戴冠

2019/5/3
東京女子プロレス「YES! WONDERLAND 2019~チャンスはそこにある~」

○まなせゆうな&白川未奈&うなぎひまわり vs 原宿ぽむ&猫はるな&桐生真弥
はいすぺちゃんたち勢揃い。
それを引率するまなせゆうな先生。な図式。
いまのトップクラスの選手たちって、
山下さん以外は格闘技経験なんてなくて、元芸人だったり元アイドルだったり。
そこは努力でプロレスラーになってきたんだから、
はいすぺちゃんたちだって頑張れば出来るはず。
やる気次第なんじゃないかしら。進化するしない、ってのは。
推しメンであるところのぽむ氏なんだけど、
負けがこんできているっていうのは実はいい傾向な気がしていて、
それだけ技を喰らっても大丈夫、っていう信頼感を得てる、ってことよね?
きっかけがあればベクトルがいい方向に向くと思うのでその時を待ちたい。
すね蹴りを相手を茶化す道具にするんじゃなくて、
マジ蹴りで喰らわせたらだいぶいい武器になる気がするんだけど。
見栄えもいくらでもよくできる。
おじさんはちょっと気が狂ったものが好き。
あとはこの中では白川さんがいい方向に行く気がしています。
すきこそもののじょうずなれ。

○天満のどか&愛野ユキ vs 舞海魅星&YUMI
舞海魅星さんのデビュー戦。
初代タイガーマスクの秘蔵っ子とあるけど、
タイガーマスクに練習を見てもらったりしていたわけではないのよね?
ちょっとした知り合い、みたいな感じで。
そしてタイガーマスクさん、来場したけどその体型をみて「何代目!?」ってなった…
なんとも不思議な気持ちに。まあ、それはそれで。
舞海さんはゆさんタイプかと思わせておいて、
ミウラアカネちんさんタイプでちょっとぐっときました。
クローズラインとかアカネちんさんのそれだった。完全に彷彿。
はいすぺちゃんたちにはいない、ここ最近にもないパワー系の新人で、
動きもわりと遜色がなくて運動神経もよさそうなので、
これはわりと早く上に行ける印象を持ちました。期待大だわぁ…
試合自体は流石の天満さま。
天満さまもなんかひとつ大きな動きが欲しいわねぇ…
山下さんとのタイトルマッチのその後が欲しい。
ユキちゃーんにも言えるけど、
爆れつもいいけど、そこから一歩踏み出してもいいんじゃないかしら。

○サンダー・ロサ vs 上福ゆき
謎にセクシー対決になったこの試合。
かみーゆが後楽園ホールでシングルマッチってすごいことだよなぁ、よく考えたら。
プロレスに必要な個性っていろいろあって、
それに大いに許されているかみーゆという存在。
もちろん彼女の努力が本当に大きくて、
誤解する人はするだろうあのキャラクターだけど、
実はしっかり芯の通ったプロレスラーなんだってのを再認識しました。
ドロップキック、ビッグブーツ、フェイマサーと長い脚を活かしてるの見栄えがいい。
で、サンダーロサさんはえらい陽気な人でした。
めっちゃ東女向き。
それでもエグめの技を持っているのでおもしろい選手だなぁ、と。
単発で来日する女子レスラーがみんな印象を残していくのは、
いい人選をしている誰かのおかげなんだろうな。誰だろね。

○才木玲佳&小橋マリカ vs らく&里歩
この試合の唯一と言っていいぐらいの見どころだった、
里歩さまとれいたんのマッチアップが本当にわずかな時間しかなくて、
そこがみたかったのに!と消化不良すぎた。
小橋さんは結局、いつぞやの新木場での沙希様とのシングルを超えることが出来なかった。
それだけインパクトが大きかった試合だったってことなんだけど…
「やればできるんじゃん?」っていう空気がずーっと残っちゃったのか、
期待値の高さがそう思わせるのか…
どっちにしろ、この試合は完全に里歩さまの無駄遣い。
里歩さまによるおやすみエクスプレスが観られただけいいかな。

○アジャ・コング vs 伊藤麻希
問題作だった気がします。
次元が違いすぎる。というかまったくもう別の競技みたいでした。
攻撃がなにもかも効いてなかっただろうし、
受けも完全にサービスでしょ。
ちょっとプロレスじゃなかった。
東女のプロレスは東女のプロレスであって、
全女から流れているのとは別の流れだよねぇ。
そこに「チャレンジ」といいつつもぶつけてみても、
逆に相手に失礼なんじゃないか、って。特に伊藤ちゃんだと。
もうちょっと一矢報いられるような相手を選んでほしいと思いました。
伊藤ちゃんだけを観るのであれば、
越えられることすら現実的ではない大きな壁に立ち向かっていく姿が見られたので、
エンターテイメントとしてはよかった。
特に本編であるのマイクでの整形告白はさいこうだった。
伊藤ちゃんにしかできない人生のプロレス。

○操&沙希様 vs 渡辺未詩&辰巳リカ
いまのストーリーとしてハイパーミサヲを取り戻す、という流れがあって、
そこにリカさまが適任なのはOKなんだけど、
美威死鬼軍のストーリーにリカさまが乗っかるのは、
前にどらごんぼんば~ずでやってしまったので他の人がいいのでは?って。
そして渡辺さんの「雑草」というキーワードの流れも、
いまいち回収されずに試合が進んでいた気がしてならず…
それでもなんでも、
試合開始時のリカさまと渡辺さんのマイクはパミさんのそれでちょっと嬉しかったし、
パミさんのポートレートを持参してのアピールは、
どこかパミさんの文豪としての意思が混ざっていた感じがしてよかったです。
記憶はいつぞやのまなせさんのUSAでのアピールで戻りかけたんだけど、
今回は全然効かなかったですね…なにかツボがあるんだろうか。
操さんの強さとしての底上げみたいなのは成功しているので、
ちょっと提供されるストーリーに期待するしかない感じです。
というか美威死鬼軍はヒールユニットってことでいいのかしらね。
あとリカさまの新お衣装がめっかわだった…あれはいいものだ…

○坂崎ユカ&瑞希 vs 乃蒼ヒカリ&万喜なつみ
無敵街道まっしぐら中のマジラビをどのチームが止めるの?という流れの中で、
“正式な”タッグチームとして発足したぱんでぶーのおふたり。
正直なところ、○+○=◎と○+△=○の実力差だとは思っていたんだけど、
万喜さん個人での力(プロレス的+政治的)が把握できてなくて、
もしかしたらマジラビ負けちゃうんじゃないだろうか…って不安はありました。
ポイントはどうしても乃蒼さんになるんだけど、
チームとして練習してきたように連携もあったし、
未熟なりに思いきりのよさを発揮していたので素晴らしさがありました。
雰囲気を身につけるのって努力だけじゃできないので、
そういうセンスのようなものをどんどこ磨けば本当にいいレスラーになる気がします。
でもなんかユカっちに、でもあるし、万喜さんに、でもあるし、
誰かに依存…ではないけど、なんだろう。
憧れをもって、その気持ちだけでは覚醒しない気がしているので不安でもあり。
結果的に無事に防衛!
今回はユカっちの力が大きかった印象。
逆にみずぴょんすがちょっとおとなしく見えたかなー。
相変わらずの受けのよさだったので、
そこは安心してみていられました。
で、次の挑戦者チームが美威死鬼軍。
ベルトだけじゃなくて、みずぴょんすが懸った試合になりそうなのが怖い。
確かに美威死鬼軍側の言うとおり、
みずぴょんすがチカラをセーブしている、っていうのは確かにー、って。
一番すごかったころのみずぴょんすがどんなもんだか存じ上げませんが、
元LLPWって伊達じゃないよねぇ。
元相方のSAKIさんが団体のトップに君臨するレベルになっているので、
みずぴょんすもなんらかの個人としての成果は欲しいところ。
さてさて…
悪くて黒いみずぴょんすもみたいよねぇ。

○中島翔子 vs 山下実優
やー、泣いた泣いた!
東女を初めてみたときに応援するって決めた翔子さん。
そっからずーっと観てた。
推しメンがたくさんいる中で、翔子さんはやっぱり特別な存在で。
なんだかんだでシングルのタイトルに手が届かなくて、
初めてのイッテンヨンで負けて、次の年のイッテンヨンでも負けて、
タッグのベルトを獲った時は「それじゃないんだよな…」と嬉しさ半分に思えて。
山下も海外で試合をして、ユカっちは今回AEWに参戦。
翔子さんはちょっと遅れをとった形になったのかもだけど、
やっと獲れた!やっとチャンピオンになった!
こんなに嬉しいことはない。
プリンセスカップを乗り越えるために開発したセントーンも返されて、
ノーザンライトも返されて、
ぼこぼこに蹴られても立ち上がって、
まさかのノーザンライト2連発。
ロコモーション式のノーザンライトなんて初めて観た!
最初、何が起きたかわからなくて頭の中だけが興奮して、
少し落ち着いてから涙がばーばー出てきました。
やー。観たかったものを観ることが出来た。
自分の推しメンがチャンピオンになったのは初めてなので、
こういう気持ちになるんだ?とふわふわしました。
こんなに嬉しいことはない…なんかもうアガリの気分ですw