2018/12/16
ガンバレ☆プロレス「BAD COMMUNICATION 2018」
○勝村周一朗&鶴巻伸洋&岡田剛史 vs 鷲田周平&大和ヒロシ&安部行洋
安部ちゃん復帰は嬉しい。
それなりに基礎が出来ていると思っているので、
安部ちゃんのプロレス的な動きは好きなのです。
自己アピールが不器用な印象なのでうまく立ち回って自己主張して欲しいなぁ。
もう一人の復帰選手である鷲田選手は、
先発を買って出て瞬殺をされたり、
他の選手の見せ場を奪ってまでタッチを求めて、結局負けてみたり。
背が高いのでブレーンバスターが映える、キックが重そう。など見せ場的なものはあるど、
なんだかんだで何もできないんだな、って思いました。
勝村先生が圧倒的な強さを見せてかっこよかった。
勝村先生がガンプロの中でこのポジションなのはもったいないし、
勝村軍のストーリーをちゃんとやればいいのに、って思ってます。
ガンプロのそういうところがもったいないな、って。
出来ることいっぱいあるでしょ。
○夏すみれ&フェアリー水道橋 vs HARUKAZE&春日萌花
フェアリー水道橋は気に食わないな…
讀賣のユニフォームを着た時点で拒否反応だわ。
にしても、試合を作ったのはフェアリー選手だった印象もあるわけで。
夏さんの久しぶりの参戦もうれしい限り。
よしむらさんとの「厚化粧!」のやりとりもあって納得の流れです。
しかし、ガン女は必要なのかな。
ガン女のかわりに通常のストーリーを膨らませて欲しい。できなそうだけど。
○佐野直&カーベル伊藤 vs 力&三富政行
古のガンプロにあったインディー感あふれる怪しさみたいなのが薄れていて
(木人ケンとかパンダとかドクターキリコとかそういうの)、
それにあたるのが今回のこの試合だったんだな、と。
わたくしたちはなにをみせられているんだろう…っていうアレ。
カーベル伊藤選手はよくわからないんだけど、
どっかの企業の社長さんが半分道楽でプロレスをやっている、ってことなのかしら。
お金で試合を買ったり大会をスポンサードして、っていう。
まあ本人は本気でやっているんだろうけど、
チャンスをお金で買うのはどうなんだろう。プロレス的な意味で。
なんかそういう匂いがしちゃうと嫌悪感ある。
いずれにせよ細かいことはわからない。どうでもいい。
でも、力さんの知恵遅れなところをうまく試合に取り込めていたのは面白かったです。
「りきどうざんのまごー!」「おまえはばかか!」ってのはひどくてよい。
三富さんはせっかくガンプロに参戦したのに、災難だったね…
○秋山準 vs 石井慧介
四天王プロレスっていうのを通過していないわたくしですが、
秋山準選手の凄さ…というか凄味かな。
そういうものがはっきりわかって観ていて気持ちがよかったです。
あそこまでエグく、完膚なきまでに叩き潰すのはとてもよい。
ほぼ膝蹴りだったなぁ。
石井選手は食らいつくのがやっと、という印象。
それにしたって、通常の石井選手の強さ以上のものはあったし、
いろいろ意気は感じたので、
ベースアップした姿を今後見せて欲しい気持ちでいっぱい。
ガンプロにはいつまでいてくれるんだろうか。
もう目的を果たしてしまった感ない?本人の中で。
○ジェイク・リー vs 岩崎孝樹
ふたりの関係性は煽りVで把握。なるほど。
DDTで練習をしているのと全日本で練習をしているのとでは、
質やレベルがどうしても異なってしまうと思うの。
DDTのレスラーってどこまで本気で練習しているんだろうか。
全日本の練習に参加したらついていけるのかな。
なんとなーくその差が出たのかな、という試合の感想。
バックドロップで試合があっさり終わって、
ジェイクリー選手を両手を広げていた姿に、
「なーんだ、こんなもんか」みたいなメッセージを感じました。
DDTのプロレスってなんなんだろうか。
文化系だから別に徹底的に強くならなくていいのかな。
○今成夢人&翔太 vs 下村大樹&関根龍一
ガンバレ☆プロレスを今回の後楽園に連れてきたのは今成さんの功績がデカい。
今成革命を掲げてどこか吹っ切れたこのプロレスラーは、
プロレスがより非プロレス的になると輝くことが分かった。
その非プロレス的なものが今回のシンガポールケインマッチ(=竹刀使用OK)。
ただめちゃくちゃに暴れるように両手に持った竹刀を振り回している姿が、
不思議と狂気と美しさをまとっていたのがおもしろかったです。
ただ、この試合は、後ろにそれぞれ翔太選手、関根選手が控えているのがポイントで、
そのプロレス脳の高い二人がいるからこそ、
これがプロレスの試合として成立して、説得力のあるものになったんだと思ってます。
戦闘民族は好きだけど、下村くんはまだ一歩足りない気がしていて、
大人しい印象なんだよなー、彼。
あまりしゃべっているのを見たこともないし。感情も感じ取りづらいイメージ。
○藤田ミノル vs 大家健
藤田ミ選手が定期参戦していたガンバレ☆プロレスが好きで
(トモダチ軍(仮)のストーリーの時)、
ふと気がつくと大家健を観たいんじゃなくて、
藤田ミノルがみたいのではないか?
藤田ミノルの存在こそがガンバレ☆プロレスだったのではないか。
そういう自分に気がついて早幾年。
多少、ガンプロの会場からは足が遠のいていました。
そして今回の後楽園大会観戦の目的が完全にこの試合、
つまり藤田ミノルの生き様を観ること、になっていました。
じゃあ、その間の大家さんは?というと、
自分の印象だとただただ迷走している感じだし、
「プロレスをメジャースポーツにする!」も言わなくなってきたし、
逃亡、キャラ変、覚悟が出来てない発言、等々。
この試合自体も覇気がないように見えたし、
ノーロープ有刺鉄線という見た目が派手になる試合形式にしたけれども、
試合が成立したのはミさんのおかげとしか思えないし。
大家さんは闘っていたんだろうか。
だとしたらなにと闘っていたんだろうか。
藤田ミ選手の奮闘は数多くあり、
場外を暴れまわり、椅子で殴られ、有刺鉄線の巻かれたコーナーへ突入し、
有刺鉄線を自らの身体に巻きつけてのラダーからのダイブまで行っていたのはミさん。
大家健は何をした?
藤田ミ選手は大家健を殴るたびに虚しくなったのではなかろうか。
空虚を殴り続けるのは精神的な体力が必要だよね、きっと。
単純にノーロープ有刺鉄線マッチとしてはおもしろかった。藤田ミさん凄い。
ガンプロのメインイベントしてはどうだったのか?と聞かれたら、
なんとなく物足りなさしか感じない一戦。
だってそうだよ。
いまの大家健がいまの藤田ミノルに勝ったら駄目だよ。
負けるしか道はなかったじゃん。
前回の後楽園大会の幻影みたいなのがずーっと残っていて、
あの時、メインが終わった後にリングの周りにユニバースが集結して、
リングを叩き、Bad Communicationに熱狂していた光景。
後楽園ホールを占拠したようなあの熱狂と満足感。
そういうものは皆無でした。
戦闘民族がガンプロを去るのは理解しかない。
こんなところにいてもなにも得ることはない。
「日々を頑張っていると言わないと惨めだからだ」の言葉はぐっさりと突き刺さる。
しかし、そこを救ったのは今成さんの登場で、
この後楽園大会はイッテンロクの今成藤田の一騎打ちの予告編に過ぎないことを提示。
ガンバレ☆プロレスはもはや大家健だけのものではない。
大家健が「自分一代限り」と叫んだとしても、そんなものはなんの意味もない。
大家健が死んでも今成夢人がいる、と宣言出来たのは非常に救われた気持ちに。
大家健に自分を重ね合わせて、
駄目な自分をなんとかしないといけない。
頑張って頑張って夢を叶える。
叶えたい夢がわからなければ、日々を頑張るしかない。
大家健が、ガンバレ☆プロレスが、自分を励ましてくれる。
そういう気持ちは、もうないかな。