月別アーカイブ: 2019年10月

また昇る太陽

2019/10/31
我闘雲舞「ガトーパンプキン ~gtmv14~」

○TAMURA vs リンリン
ヒートアップ道場での師弟関係にあったこのふたり。
リンリンねえさんがガトムに入団したために道場を卒業し、その後デビュー。
晴れてプロレスラーになったかつての弟子と師匠との対戦。
既にそのストーリーが熱い。
リンリン選手はさくらえみのプロレスとTAMURAのプロレスのハイブリッド状態なわけで、
他の新人さんたちより一歩アドバンテージがある気が。
事実、動き的には全く違和感がないし、
元?現役?アイドルでもあるので表現力というか、
気持ちの出し方がわかりやすくて感情移入がしやすい感覚です。
でもなんとなく影があるというかなんというか、
どこか達観した大人っぽさがあるので不思議な魅力があって好き。
道場を辞めるときは突然ではあったので(もちろん事前に相談はしてたと思うけど)、
この試合が壮行試合というか、卒業試合というか、
そういう意味合いも込めて、師匠からの全力の攻めがあってエモみが凄かったです。
いい試合だった…

○チェリー vs 桐原季子
同じ歳のおふたり。
試合の時点でかたや45歳。かたや44歳。まあどっこいどっこい。
どちらも柔道がベースな模様。
おチェリーさんはそれなりのキャリアがあって、
後輩のご指導も多いと思うし、
デビュー戦やほぼほぼデビューしたてのレスラーのお相手もお手の物だし、
桐原さんとの「このBBA!」と罵りあう展開や、
熟女が熟女にどーん!などのおもしろムーブを絡めて試合が成立していたのが印象的でした。
美熟女って極端に熟女よねぇ。

○真琴&咲百合&新納刃&趙雲子龍 vs ルルペンシル&帯広さやか&小石川チエ&アントーニオ本多
ガトムの誇るとんぱちが勢ぞろいしているアントンチーム。
かたやなんかしゅっとしているチームとの対戦。
ルルさんは本当に鬼才すぎて最高。
そして小石川選手が実は謎の爆発力があって面白い…気がしてきました。
大声出してリングをぐるぐるまわっているだけなんだけども…
ふたりとも投げられっぷりがなかなか豪快で、
怪我せんといてや…とみていて心配になるんだけども、
刃さんや真琴さんのハードヒッターとの対戦を乗り越えたので、
なんとか耐え抜けてよかったという気持ちに。
や、ルルさんは、
普通はデビューしたてのレスラーとかは「もっと強くなるんやで!」って思うんだけど、
「そのまま弱いままでいて欲しい」と謎の願いが沸いてくる間隔。
あれが意識して考え抜いてのキャラとしてやっているとしたら凄いし、
なーんも考えずに天然でやっていたらそれも本当に凄い。
いい選手獲ったなぁ、我闘雲舞。

○水森由菜&SAKI vs 沙也加&佐藤光留
ゆなもんvsひかるん。
ひかるん、流石の蹴りでした。
文字通り目にも止まらぬ電光石火のローキック。
それをめっちゃいいリアクションで受けるゆなもん。素晴らしさ…
この試合は本当にゆなもん孤軍奮闘の巻、みたいな主役感で、
他の女性陣は全然印象に残ってない(まあ自分がこのふたりが嫌いってのもあるけど)。
ゆなもんの優しさや気配りの素晴らしさ。試合やその他諸々での爆発力。
ガトムにこの選手がいる、っていうのも本当に強みだよなぁ。
タッグのベルト戦、もっと増えてもいい気がする。
欲をいえばSAKIさんのサポートがいらないぐらいの試合展開で。
もういらないぐらいの気もしなくもないけど。

○世志琥 vs 紺乃美鶴
推しメンであるところの美鶴さんのリングでの試合は対戦相手のガラが毎回悪い。
なんでや。美鶴さんが元ヤン(疑惑)だからか。
今回はそのガラの悪いみなさまのなかでまあトップだろうな、という世志琥選手。
しかしながらルックスとは裏腹に世志琥選手好きなのよ…
相手のよさを引き出すプロレスらしいプロレスをして、
しっかり相手の技を受けるし、自分の個性を前面に出してくる。
なによりもプロレス好きなのが伝わってくるのがグッときます。
顔面ウォッシュとかもあって美鶴さんの顔とかお怪我していたけど、
何度もぶん投げられて、何度も叩きつけられて踏みつけられて、
それでもその都度どんどこ立ち上がる姿が最高でした。
新コスも素敵よ、美鶴さん…好き…ってなった試合。

○高梨将弘&クリス・ブルックス vs 下村大樹&関根龍一
BASARAのベルトであるユニオンMAXの前哨戦。それが何故かガトムで。
孤高のテクニシャンである挑戦者の高梨選手と、
無骨で不器用に猪突猛進である王者の関根選手。
どちらの選手も愛され型の選手なので応援のし甲斐があります。
そして個々のパートナーがまた個性的で非常によかった!
特にクリスブルックスが好きすぎる。
上背もあって見栄えが良すぎるし、
アタックの種類も奇想天外なものが多くて驚きがある。
驚きのあるプロレスってみていて本当に楽しい。
涎を耳に入れるのわけわかんなくてひどくて最高。
ロープ越しのカッターも好き。
タッグワークもよくて、謎の合体関節技とか最高でした。
タッグがうまくできるレスラーってやっぱりプロレス脳の持ち主だよなぁ。
DDTはクリスブルックスをもっとうまく使って欲しい。
ケニー並みに跳ねると思うんだけどな、絶対に。
そして前哨戦でみると高梨さんの勝ち。
キャリアも実力も高梨さんのほうが全然上に見えちゃう。
そこが残念というか、しかたがないというか。
高梨さんが見ているのはベルトを獲った先の風景(対木髙イサミ戦)だから…
あと下村君が最近好きです。

○さくらえみ vs 駿河メイ
前々回の新木場大会で新人さんが一挙デビュー。
これが里歩さま卒業後のガトムの体制を一度整えての再出発。
前回の新木場大会で志田光さんとさくらさんのシングル。
これは拠点を海外に移す弟子に対するさくらさんなりの壮行試合。
そして今回、
駿河メイ選手を次期ガトムの看板となるべき選手として掲げる絶対的宣言な一戦。
元々里歩さまがいて、「ことり」という名選手が登場し、そして去り。
アーサさんが登場して、そして去り。
とうとう里歩さまが去り。
リーダーである美鶴さん、トロピカルであるゆなもん、そしてここ最近の新人さんたち。
それでもなんでも生まれ持っているキャラクターとセンスはメイちゃんが突出してる。
キャラクターなんてものは作れるのかもしれないけど、
意識して作ったものではなく、無意識に、ナチュラルに持っている属性って得難いもので。
太陽は何度も沈んで昇るを繰り返すけど、
新しい我闘雲舞の太陽は駿河メイ。それをはっきりさせる一戦。
しかし!伝わってきたのは!さくらえみの凄さ!
試合途中のぎっくり腰が発症したにも関わらず、
メイちゃんの各種猛攻を耐えに耐え電光石火のラマヒストラル!すげえ!
技の体勢に入るために腕を取った瞬間の絶望感が半端ない。
まさに必殺技!伝家の宝刀!
正直、メイちゃんのイギリス遠征が控えていたので、
箔をつけるためにもベルトを渡すもんだと思ってました。
そう簡単にはキャリアに星印はつけさせない教育方針は流石すぎる。
メイちゃんもさくらさんのクイーンオマージュへの対応と流用。
それが一瞬にしてメイちゃんの技というかムーブというか、
吸収して放出するセンスが凄すぎる。
プロペラクラッチとメイプラモデルの見栄えのよさも異常。
キャリアの短さを考えたら、どんだけすごくなっちゃうの、メイちゃん。
めちゃくちゃ面白い試合でした。
もっと多くの人に見て欲しい。ガトム。

天性、鬼才、努力、仮装

2019/10/27
我闘雲舞「gtmv13」

○紺乃美鶴&沙也加&SAKI vs 桐原季子&駿河メイ&高梨将弘
新生ガトムは新木場での大量デビュー以来初。市ヶ谷も久しぶり。
メンバーの増減はあってもいつも通りの安心感あるの凄い。
プロレスでもなんでもそうだけど、
動きのあるものって天性がばばーん!と表に出てくるので、
出来る/出来ないってはっきりする。
メイちゃんのムーブはあれは完全に天性のもので誰に出来るものでもないわけで、
美鶴さんの技術云々は努力だけど、気迫的なものは天性のもので。
桐原さんは新人ではあるのだけれどもそこそこのキャリアはあるので、
観ていてなんとなく安心感があって面白い。
沙也加さんはドロップキックだけだけどそれを武器にして頑張る感じなのかしらね。

○アントーニオ本多 vs ルルペンシル
鬼才ルルペンシルさん。
ほんとすごい。わけわかんないけどすごい。
アントンだって相当の鬼才ではあるんだけど、
それを凌駕するほどのとんぱち加減。
(たぶん)ナチュラルだからまたすごい。
逸材だわ…
プロレスって千差万別あっていいものなので、
ルルさんのプロレスだって立派なプロレスだという疑いの余地がない。
それでも途中のアントンの逆水平を耐えたりしていたし、
終わりの座談会でもあったように、10分の試合時間をほぼほぼ使い切ったのもすごかった。
あのとき椅子取りゲームで勝ってさえいれば勝負の行方はわからなかったのに!

○駿河千尋(駿河メイ) vs さくらえみ(高梨将弘) vs 特攻隊長(咲百合) vs 桐原季子17歳(桐原季子) vs ルルサトシ(ルルペンシル) vs くまモン(帯広さやか) vs スクールウォーズ滝沢先生(アントーニオ本多) vs キョンシー(沙也加) vs ピカチュウ(紺乃美鶴) vs 力士(SAKI)
毎年恒例のハロウィンバトルロイヤル。
楽しみにしていた帯ちゃんの仮想はくまモンでした!
何故に黒のニット帽?w
受付のあやこさんがカオナシでメイちゃんの千尋と合わせが完成したミラクルや、
アントンの滝沢先生の「これからお前たちを殴る!」がプロレス的に合致したことなどがグッときました。
美鶴さんのピカチュウはめっかわで変な声でましたね…かわいい、、
毎年流行りがあるっぽくて、今年はキョンシーが流行っていたっぽい。
他団体のコスプレでもキョンシーが多かったっぽいし。
ドンキの流行ってことかしらね。
まあほぼほぼプロレスではないので、この試合。
年に一度の縁起物ってことでおなかいっぱいになりました。
やー、楽しかった。
諸事情もあり、久々のプロレス観戦でしたが、
我闘雲舞でよかった!という気持ちでいっぱいです。
(あと絶対に許さない。もう二度と応援しないからな!
という出来事もあったがそれはまた別のお話)