月別アーカイブ: 2020年1月

友達だろうが!

2020/1/31
HEAT-UP「旗揚げ7周年記念興行」

○翔太 vs 室田渓人
ちょっと間に合わなかった、、
到着したらシャープシューターが極まってました。
むろくんの復帰は正直なところ否定的に考えているので、
これから先の試合でいろいろみせていただきたい所存です。

○松田慶三&YUJI KITO vs 中野貴人&阿部史典
試合巧者、というにふさわしい試合展開。
コミックな試合というわけではないんだけど、
KZさんが喋りながら試合をしているので、どうしてもそう見えてしまう。
たぶん両チームのプロレスの世代が違うので、
なーんか不思議な試合でした。おもしろかったけど。

○紺乃美鶴&水森由奈 vs 小石川チエ&駿河メイ
ガトム提供試合。
ヒートアップの大会にわりと毎回出ている印象があるんだけど、
お客さんがどうもついてこないのが残念。
声出して応援する習慣というか、
定番ムーブに対するリアクションとか
(例えば「めー!いー!」のやつとか)。
チエさんが全力でダッシュしてていい感じ。
でもちょっと思ったんだけど、
チエさんは超がつくほど真面目な性格みたいなので、
まっすぐすぎる成長をしていく気がします。
常に全力は悪いことではないんだけど、
時には遊びみたいなことが出来る柔軟性が必要になる時が来そう。
今回はチエさんをヒートアップ客に紹介したように、
順次、若い子たちが登場するんだろうか。ルルさんとか。

○梅沢菊次郎&ヒデ久保田&定アキラ vs 無宿の青虎&翔太&石田慎也
梅沢選手は初見でした。
昭和な香りのするレスラー。いいか悪いかは別として、、
ヒデ久保田&定アキラ両選手のヒールタッグとしての振る舞いと、
それを受ける翔太選手の魅せ方の素晴らしさがよかったです。
青虎はそこまで制御不能には見えなかったのがなー。

○木高イサミ&宮本裕向 vs 井土徹也&飯塚優
若さと老獪さの戦いがはっきり見えた一戦。
プロレスには強さ以外に巧さが必要っていうのがよくわかった。
若さと老獪さ…とはいうものの、
イサミさんには後先考えずに無茶をする向こう見ずみたいなところがあって、
それは本来、若いモンがやっていかないといけないんじゃないの?とは。
まあ個性だもんなぁ。性格といってもいいし。
若さゆえのまっすぐさにはまっすぐすぎるっていう弱点があるので、
遊びみたいなものが出来る余裕を持てるようになったらいいんだろうな。
プロレスに限らず、何事にもそうだけど。
イサミさんがコーナーポスト脇すれすれにトペをかましたのはアガりましたね!

○TAMURA vs 兼平大介
やー。いい試合だった!
いい試合というか凄い試合だった!
前哨戦でTAMURAさんが兼平さんに流血に追い込まれた!っていうのがいい伏線に
(元々はTAMURAさんが教えた技で、それを逆に繰り出した流れとか)。
TAMURAさんが兼平さんの技を全部受けて、
耐えに耐えて一発逆転で勝利!っていうヒーローっぽさが素晴らしかったです。
技の説得力っていうのを考えさせられて、
例えば、フィニッシュがムーンサルトだったんだけど、
直前のPKでもカバーに行けば勝てそうなんだけど、
そこにムーンサルトをかぶせて勝利!っていうのはすごい説得力だった。
試合に蓋をする、みたいなイメージかしらね。
これだけの激戦があって、どっちが勝つかわからない攻防があって、
最終的に説得力のある勝利で決着が着くのは勉強になりました。
この試合、TAMURAさんのセコンドにイサミさんがついてて、
これがリングの四方を動き回って、がっちり鼓舞している姿が印象的で。
ヒートアップ勢がどちらかのセコンドにつく、っていうのは、
勢力図的に難しいのかもしれないけど
(大谷選手がいたら兼平選手についたんだろうけど)、
それでもイサミさんみたいに大きな声をだして盛り上げて欲しかったなぁ。
しかしおもしろかった。いい試合でした!

GO!GO!まっする!

2020/1/27
まっする「まっする1」

○樋口和貞&納谷幸男 vs 翔太&今成夢人
マッスル坂井によってまた新しいデスマッチが発明されてしまった、、
ヘル・イン・ア・ブルーシートはありそうでなかったよなぁ。
背の順でチーム分け(チームS、M、L)をされた意味がさっそくしっかりここで回収。
透明人間ミステロンやスケスケジャネーカーの系譜に近い試合形式だったのかしら。
姿が見えていないヤバさよりも、リングが見えない事件性のほうが何故かどきどきする。
あとやっぱりブルーシートって異様な物体だよなぁ。
チームSに有利に働くこのルールであったこの試合。
観客の想像力に全てをゆだねるのではなくて、
そこに実況を加えることで見せるミスリードが素晴らしかったです。
翔太、今成のガンプロ陣のよさでもある、
「とりあえず声出して勢いで押し切ろう!」っていう気概の有効活用。
まっするにこのふたりがいるのはうれしいなー!

彰人&平田一喜 vs 渡瀬瑞基&上野勇希
チームM(身長170台。平均的チーム)同士のタッグマッチ。
対格差がない故に決め手を欠き、試合が長引く恐れがあるという理由で途中打ち切り。
試合時間を4分で終わらせるのが一流、という壮大な伏線
(この4分が何を意味するのかとっさにわからなかった。サイレンがなるのも伏線だったのね)。
退屈な試合、と評されはしたけれども、
個人的にはこの試合はめちゃくちゃおもしろかったです。
おもしろかったというか、興味深かったというか。
一番最初の彰人上野のマッチアップでのチェーンレスリングというか、
ロープに振ってドロップダウンしてトレアしてアープドラッグして、、みたいなの。
これ完コピして出来るようになりたい。
平田もいつもの踊りは封印して、ちゃんとやればできるし、
渡瀬もドロップキック中心に作っていく感じはオーソドックスでいいと思うし。
もうちょっとみたかったなー、という気持ちはありつつ、先の展開につづく。

○渡瀬瑞基&上野勇希 vs 平田一喜&彰人
ここで渡瀬がプロレスラーとしてもお笑い芸人としても中途半端、という正論が繰り出される。
周りのみんながわかっていても本人には直接は言えないよね…っていう代弁にも似た、
「だよねー」という空気。
渡瀬 is 中途半端が目の前に突き出されての、”笑い”がお題としてある試合に。
毒、マスクマン、動物。
この三つがチョイスされたその妙が深くて素晴らしく美しいオチ。
毒霧、マスク、ドラゴン、タイガー、ドク。
そして二人死んだの凄い。
彰人さんの正論すぎてめんどくさい感じとか最高だった。
素人に手を出すくだりもオープニングのVTRや序盤で含まれていたし、
渡瀬上野がクビになるのも場内が白けた雰囲気になるのも(後々から)よかった。
というか、こういうプロレス大喜利みたいなの好きです。
動物枠でスワンダイブ!すごい!

○サウスリバー南川&竹下幸之介 vs 大吉昌&勝俣瞬馬
海外プロレス事情からロシア、中国をからめつつ、
AEWの(というかケニーの。AEWではやってない)ミックスドマッチの風潮から、
素人+プロレスラーのミックスドマッチというこじつけ。
システマ(これ知らなかった)vs中国武術。
ファイナンシャルプランナーの大吉さん、めっちゃ応援するよね…
システマは痛みを感じない、というのが特徴らしく(本当?)、
痛みが伝わるプロレス形式としてのデスマッチが取り込まれ、
リングに撒かれたレゴの上へのボディプレスなど、
素人へのプロレスが続き、それに対してのリアクション芸人のリアクションがあって。
ユーティリティプレイヤーである大吉さん(というか趙雲子龍先生)がストーリーを構築。
弱者としてのリアクションの素晴らしさと、覚醒後の強者としてのキレっぷりよ。
粘着テープでコーナーに縛られた竹下の助けを求める声に呼応したのが、
なんと、まさかのダムネーション枠、遠藤哲哉(!)。
まずダムネから来たの!?という驚きと、
竹下の助けを求める声に答えたの!?という驚き。
いろんな意味で超ざわざわした!
そして、てつや?それも伏線?(ユウキザロック氏はずーっと内藤哲也のテーマで入場してたので)
エクスタシーあったわー。すごい。

○プロテインタイガー(渡瀬瑞基&上野勇希) vs デンター&システマ(竹下幸之介&サウスリバー南川)
諸般の事情によりまっするをクビになってしまった渡瀬と上野。
マッスル/まっするは誰かを救済し、人生を変えるのがテーマ(のようなことを言ってなかったっけか)。
で、渡瀬を救済するための漫才対決が突然スタート。
さっきのミックスドマッチの流れが活きてくるのか…おお。
「Cygamesの親会社の子会社presents」ってのはM-1が「Cygames presents」だからなのね
(あとから知りました。最初からM-1につながるのが示唆されてたのね)。
正直なところ、
漫才とか全くみないのでよくわからないけど(でもお芝居は観る)、
上野くんの演技力が群を抜いてた。
すごいな。さすが座長。忘れてた。
ネタ的にもプロテインタイガーのほうがおもしろかった気がします。
たまご→いくら、粉もん→プロテイン。
てのりタイガーの漫才はみたトキないのでわからないけど、
普通の漫才を初めてやった…ってどういうことなんだろうか。
いつもはしているプロレスを題材にしなかった、ってことか。ふむ。
でもなんか結局、一番あわあわしていたのは渡瀬くんだったねぇ。
プレッシャーもあっただろうに、、そりゃ男泣きするよなぁ。
それにしても、なにをするにも大切なのは産まれ持ってのセンスだと思ってて、
プロレスもセンスがなければ大成しないだろうし、
漫才もセンスがなければ成功しないだろうし。
最後の挨拶での「そういうとこだぞ、、」な部分がある限りはなー、って。
これで運命が変わらないとただのまっする1のイチ出演者で終わることもあるわけで。
どうなっていくかは自分次第なんだろうな。
これは自分にも言えることだけども。

やー、まっする凄かった。
極度に演劇的でありプロレス的であり。
演劇的っていうのは「お芝居」という意味ではなくて、
なんというんだろうか…劇場型のプロレスというか。
プロレスラーの人生としてのストーリーが、
ひとつの興行としてのストーリーに巻き込まれて、
最初から最後まで隠して仕掛けられた罠(伏線)が、
ある瞬間からほぼ全部回収されてぱちっとハマる快感があった。
これはお芝居を観にいったあとの心地よさに似ている。すごい。
ただサブカルによくある、
「事前の元知識があればもっと楽しめるだろうに」という部分について。
今回はユウキザロック氏が何者であるか、という部分や、
そのまま漫才、M-1に関する知識などなど、
そういう下地が自分にはなかったのをちょっと悔やむ感じです。
あれを知っていればここをもっと楽しめたのに!ってのはあるなー。
人生の選択肢の幅を広げなければだ。
でも、めちゃくちゃおもしろかったので、
この先も出来るだけ観にいきたい気持ちでいっぱい。

17人いる

2020/1/12
東京女子プロレス「TOKYO JOSHI 2020 WINTER~wonderful harmony~」

○乃蒼ヒカリ vs 汐凜セナ
確かレスラーになる前からの元々お友達だったふたり。
そういう人が入り口は違えど、お互いにレスラーになって試合をする、ってエモみある。
プロレスにドラマ性って重要だと思うし、
そういうストーリーみたいなのをわかってみるとなかなか興味深さが増す。
東女みたいに極々普通の女の子がプロレスをはじめちゃう、って相当な青春ドラマだよね。
キャリアの差はまだ埋められるだろうし、埋まったほうがもっともっとおもしろい。

○ダレダソレ明美 vs 猫はるな
ダレダソレさんの口にしてみたい名ゼリフシリーズ。風の谷のナウシカ編。
マスク取れちゃうムーブも復活。
操さんからの落差が凄い。
でも、ぜんぜんいいとおもいます!大事だよ、こういうの!
とはいえ、猫さんとダレダソレさんの動きの差が明白すぎてなぁ。
強さを持て余す状態はちょっともったいないかな…
この先どうするんだろうか。

○上福ゆき vs 原宿ぽむ
変顔対決の様相。
やー、ぽむどじゃすてぃすが決まらない!
どれくらい決まってないんだろうか。
ぽ氏の目指すプロレス観が実はまだつかめてなくて、
kawaii系で推し進めていくってことでいいんだろうか。
強さは置いといて。

○中島翔子 vs 桐生真弥 vs 瑞希
DDT系列の3WAYにありがちな「ひとりが仲間外れ」のパターンんではなくて、
わりと綺麗に3人が絡んでいく展開。
もうひとつのお約束の「ふたりが結託する」流れは翔子さんとみずぴょんすが組んで、
とにかくみずぴょんすがズルく翔子さんを利用する感じに。
いいと思います。
何故ならみずぴょんすは悪い奴だから。
619を返すのに回転に対して直接ドロップキックを打ち込むのは初めて観た気がする。
最近3WAY好きなのでおもしろかったー。

○万喜なつみ vs 鈴芽
やー。鈴芽さん、勝ったよね!?w
スピード感ある攻防はなかなか東女ではなかったイメージなので、
鈴芽さんが順調に伸びてきているのはうれしい気持ちでいっぱい。
いまはまだクイックネスを利用した抑え込み連発でしか見せ場が作れないのかもだけど、
でもそれでいいと思います。
一応フィニッシャーはスリーパーホールドなんだろうか。
パワー系の技よね?
まあそれはそれとして。
顔面も思いっきり蹴られていたので根性あるなー!と。
万喜さんは入場時の側宙で片手をついていたので、脚は万全じゃないんだろうか。
山下さんへの挑戦表明があったけど、
ベルトもかかっているわけでもないし、
この前哨戦もなにもなく、試合も関係なく、
マイクで対戦表明ってなんか違和感がありました。
ちゃんとストーリー作って欲しいなー。
対戦したい気持ちもわからなくはないけど、急ぐ理由でもあるのかな。

○辰巳リカ&天満のどか&愛野ユキ vs らく&山下実優&まなせゆうな
そうかそうか。ベルト保持者がリカさましかいなかったのか、今回。
海外遠征や成人式や体調不良が重なってピンチのような大会ではあったけど、
東女の底力というか安定感というか、
こういう「らしい」メインイベントが組めるのはいいよなー、と思いました。
ユニット抗争とかでぎすぎすしてないので、
白昼夢と爆シスが即タッグを組めるのもプラスの印象。
山下さんはベルトを持ってないときのゆるふわエースなところがいいと思います。
オープニングのアプガプ(仮)も山下さんにしか出来ないし。

初夢が正夢になるように

2020/1/4
東京女子プロレス「東京女子プロレス’20」

○鈴芽&猫はるな vs 汐凛セナ&桐生真弥
汐凛セナ選手のデビュー戦。
元々大日ファンということで、プロレス好きがプロレスラーになったパターン。
ファンからレスラーの人のイメージとして、
目で見ている情報を持っているからそれを自分の動きの参考に出来て、
わりと早くプロレスが出来るようになる気がしてて、
実際のセナさんの動きをみると、
出来ることは少ないしメリハリがない部分もあったけど、
他と遜色ない気がしました。気持ちも出てた。
鈴芽舞海汐凛の三人の世代はみんないいなぁ。
そして鈴芽さんの地力初勝利。
グラウンドのスリーパーでフィニッシュってちょっと意外というかなんというか。
猫さんと桐生さんは後ろからの追い上げが来はじめたのでなんとかせんと。

○中島翔子 vs ハイパーミサヲ
おかえり、ヒーロー。
文豪復活ということでいきなりの「敗者改名ラダーマッチ」。
名作の予感しかしない。
公認凶器の持ち込みが可で、パミさんは当然のように甲田代表。
翔子さんは怪獣のフィギュアいっぱい。あの量は凄いな。全部私物よね。
ベルトを落としてメキシコ遠征を経た翔子さん。
いまちょっとベルト戦線からは離れていて、
かといって東女屈指のテクニシャンだもんで、
後楽園大会ではシリアスでハード目な試合が続いていた気が。
そこで今回はこういうコミカルでめちゃくちゃな試合が用意されていて、
それを本当に楽しんでいるのが伝わってきた。
もう子供が自分の部屋に友達を呼んでわちゃわちゃと遊んでいるような楽しそうな翔子さん。
ぽいぽいアンギラスを投げつける姿は小学生かなんかのように見えて目を細めるばかり。
パミさんはこの試合のひとつ前は操としてシリアスな展開だったのに、
いきなりこのふり幅よ。負けて改名だし。
東女がちょっと忘れかけてた「文化系」っていう部分がどばっと復活した気がしてうれしい。
パミさん帰ってきてうれしい。

○赤井沙希 vs 上福ゆき
モデル対決。
長身でスタイルのいいふたりが並び立ったらもうリング上の見栄えが凄い。
もしこれが東女のメインイベントクラスにまで行けたらとんでもないことになるな、、
などと考えつつ観戦。
赤井さんもかみーゆも蹴りが主体。
で、実力差(というか経験値の差)からして、かみーゆがほぼほぼ蹴られる展開に。
どちらもレスリング技術のようなものはないのでどうしてもそうなるよなぁ。
ケツァールコアトルは観てみたかったのでそれでフィニッシュしたので満足。
でもまあ、蹴られても何度も立ち上がるかみーゆに胸は熱くなりましたが、、
かみーゆはここ最近は試合展開もいいし、技術もしっかりしてきたし、
キャラも立ってておもしろいので、
この試合をきっかけにしてシングル戦線で上のほうに行ってほしいなぁ。
具体的にはまずはIPのベルトかしら。

○アジャ・コング&らく&原宿ぽむ vs 舞海魅星&まなせゆうな&白川未奈
発表があったときにアジャコングは何故ブッキングされたか?
何故この試合が組まれたのか?と考えたりしまして。
ちょっと贅沢な使い方じゃない?
だもんで、誰かとシングルをやるはずだったのに、それが怪我で出来なくなって、
結果としてこの6人タッグなのでは?と思ったりしたんだけどまあそれはそれで。
で、
対戦相手の舞海さんには高い壁での経験値を、
まなせさんにはぽちゃじょのエースとしてのガチンコのぶつかり合いを、
白川さんは裏拳を巡るなんか技の継承的なアレを。
そういう目的はそれなりにあってのこの試合。いいと思います。
特に舞海さんにアジャコングの教育が特化された部分があって、
裏拳、バックドロップ、エルボードロップとほぼフルコースで体験できたのは、
絶対にプラスの経験だと思うし、そこまで出させたもの凄い気がする。
かたやらくぽ氏はおやすみエクスプレスにアジャコングを巻き込んだ功績よ。
「見てなかった。もういっかいやって?」の天丼展開はおもしろかった。
というかそこに巻き込まれた白川さんのコメディエンヌ属性の高さよ。
アジャコングがアイアンマンのベルトを持ってきたときに、
「チャンスー!」のテンションの上がり方は素晴らしい。
白川さんもだんだん親近感沸いてきた。いいと思います。

○Sareee vs 万喜なつみ
万喜さん、膝の重症からの復帰戦。
相手はSareeeさんってことで、関係性は不勉強なのでよくわかってなかったです。
仲良し、ってことよね。
そしてシングルがタイミングが悪くて何度も流れている、と。ふむ。
Sareeeさんは小柄な万喜さんに対して比較的重量感を感じました。
華もあるけど、技のひとつひとつの重さがある感じかしら。
そしてムーブがヘアホイップなどの女子プロレスムーブなので、
東京女子のプロレスが女子プロレスのそれとは異なっていて、
やっぱり独自かつ異質なんだな、ってのを改めて。
がちがちの女子プロレスって奇声のあげかたが苦手なのよね、、
しかし、怪我の箇所を考えたら復帰して即同じ動きができるのか?とか、
また同じ怪我をしてしまわないか?とはらはらしてしまいますが、
遜色なく動けていたような気がするので安心しました。
また万喜さんにIP渡すなり、まなせさんと再戦するなりいくらでもありそう。
そして早く入場曲を売るなりなんなりしてください!あれ好き。

○サンダー・ロサ vs 瑞希
前回のサンダーロサさんの試合、あまり覚えてない…
確認したらかみーゆとダンス対決みたいなことになってた人か。
さらにサンダーロサさんを調べてみたら、
過去にStardamで来日経験あり。Lucha Undergroundに出演。
ほほう、、それは実力者やね。
試合もパワーが結構あって、
みずぴょんすがあんなに押されるのって滅多にない。
というか「みずぴょんす負けるんだ!?」ってちょっとショッキングでした。
瑞希というレスラーのシングルでの格上げは確かに必要ではあるのと、
受けのよさ(なんでも受けられる?)と経験値があるので、
未知の強敵と対戦するには適任であるわけで。
前者については今回の敗戦からのリベンジストーリーは絶対にありそう。
ないにしても、フルパワーのみずぴょんすを見ることが出来るなら嬉しいなぁ。
純粋にいい試合でした。

○伊藤麻希 vs 乃蒼ヒカリ
結局、アイドルレスラーとしてどっちが個性的だったか?
みたいな結果だった気がします。
動きや表情すべてが伊藤ちゃんであった伊藤ちゃんさんが、
自分をやり切ったので勝った、みたいな。
前哨戦含めて試合やマイクでメッセージを発信し続けたのは伊藤ちゃんさんだし、
乃蒼さんは確かに成長もしているし、動きも非常にいいんだけど、
じゃあ、伊藤ちゃんさんを人間(アイドル)乃蒼ヒカリとして上回ったか?といえばそうでもない。
このベルトはプロレス的な強さ弱さじゃなくて、違うものの戦いなのでは?という着地点。
今回、アプガプがベルトに挑戦する流れがあるわけだけど、
乃蒼さんはこの先どうしたらいいんだろうかね。
ちゃんとマイクできるようになったらいいんだろうか。
万喜さん帰ってきちゃったからまたそのバックアップかな、、むずかしい。
そもそもアプガプはもっと自己主張していいとおもうの。
もっと破天荒にさー。ピーキーに加工した画像あげて満足してないでさー。
デビューしてアイドル活動しててリリースが「アッパーキック」の一枚しかないんだから、
それってアイドル活動してるの?って。ライブを数こなしているだけでは?
アイドル衣装だって、赤一色ってどうなの?個々の担当色あるんだから。
プロレスはたくさんやってるんだから、どっちかといえばプロレスラーよね?
、、などなど思ったり思わなかったり。うふふ。

○辰巳リカ&渡辺未詩 vs 愛野ユキ&天満のどか
白昼夢はいいぞ、、
正直なところ、年末の8人タッグの勢いが凄すぎて、
この試合はわりと手堅い展開になりました。
結局、渡辺さんが前哨戦で負けが込んでしまい、
それを取り返す大きな一勝!みたいな勝利でした。
ここまで出せなかったティアドロップも出せたもんね。
よかったねぇ。好きなの、ティアドロップ。
でも結局は渡辺未詩vs愛野ユキの因縁に決着をつけるストーリーが、
特に説明がないまま(あるにはあったけど前面に出ていたわけじゃない)、
その二人の間で決着が着いた印象は残りました。
タッグ戦なのにねぇ。
渡辺さんが天満さまを、ユキちゃんがリカさまを、な展開だったら、
また違ったいきれ度合いはあったと思うけど、でも、勝ちは勝ちだで!
爆れつシスターズはまたも敗戦。敗因はなんなんだろうかね。
個人的な気持ちとしては天満さまをそろそろ解放してあげたい。
IP取るのにちょうどいい人選だと思うんだけど。
あのエモいおねえさんに会いたい。
だもんで爆シスはお互い修行に出てまた組めばいいじゃない!
組んでてもいいけどユキちゃんのお守りはかわいそすぎる。

○坂崎ユカ vs 山下実優
ユカっちの前回の戴冠はゆさんから獲って、防衛ゼロでれいたんに負けた、と。
このふたりのタイトルマッチは初めてか、な?
山下さんの防衛ロードであったかも(2019年3月の福岡大会でやっていた模様)。
もちろん後楽園メインでのこのふたりのシングルも初めて。
今回は「東京女子プロレスとは?」という団体の威信をかけまくった一戦に感じました。
もちろんいままでの後楽園メインも東女最高位のタイトルマッチではあったけど。
序盤の長い場内戦は東女をわりとしっかり観ている自分的には「東女らしいな」と思ったけど、
観客の中にはそうは思わなかった人(ただ自分に酔ったヤジを飛ばす観客だったんかもだけど)、
もいて、それが印象的。
オリジナリティって受け入れられるものもあればそうじゃないものってもちろんあって、
受け入れられない人に合わせる必要は全然ない。
もっと独自性を貫いてほしい、とテーブルで階段を滑りおちる展開を痛快に感じました。
いいぞ、もっとやれ。
エースである山下さんに対して、
最近のユカっちは女帝感が漂っていて、なんか存在が怖い。
その怖さと身体能力が伴って、文句なしの強さがある。
山下さんの蹴りが再三頭に決まってはらはらしたけど、納得の防衛。
東女のレベルはとんでもないところまであがってて誇らしさすらあります。
坂崎中島戦とはまた違った最高峰レベルの試合に相違なかったです。
めちゃくちゃおもしろかった。

今回の大会は9試合あったけど、
体感的にはあっという間におわった。
それだけおもしろかった!ってことで満足度が凄いです。
東女内でレベルの違いが出てきて、実力がバラけ始めて来たけど、
上位に食い込む選手がこの先出てきたらイイナ!という気持ちでいっぱい。
万喜さんのところで線を引かれちゃったのがなー。
POPとIPの間は狭くて、IPとその下がちょっと広い。
タッグ戦線もシングル戦線も出尽くした感はあるし、
美威死鬼軍(というか沙希様)のストーリーもどうするの?ってのもあるし、
また今後の東女が楽しみでしかたがないです。うれしい。