月別アーカイブ: 2019年11月

文科系プロレスでのベルトの価値

2019/11/30
東京女子プロレス「フォールツアー’19~BEST REGARDS!~」

○天満のどか vs 猫はるな vs 上福ゆき
天満さまが1.45m。はるにゃんが1.43m。かみーゆが1.73m。
MAXで30cm差あるのか。もっとありそうに見えたや。
かみーゆの股下が83cmあるらしいので、足がほぼ胸あたりまで来るの凄い。
3wayではあるけど天満はるなが共闘する流れになって、
チーム感を出すとミニマルすぎて最高でした。
慎重さが純粋に有利に働くか?というとそうでもなくて、
二匹が足元をちょろちょろ動き回って翻弄するのとかよかった。
猫さんが説妙な無表情で走り回るの好きです。
かみーゆが早々に排除されて、天満さまが勝ったけども、
かみーゆはもうちょっとできた感があったよなぁ。
序列がなかなか崩れないのが残念。
下剋上よ!

○中島翔子 vs 白川未奈
メヒコ帰りお披露目シリーズでルチャの心得がある白川さんとの一戦。
序盤のチェーンレスリングのパートが見ごたえがあったのは流石というか。
お互いがお互いの技を受けて見せ場を作り、
意外なところで切り返してダメージを与えていく、という綺麗なプロレスでした。
ただただ感心しちゃう。
巧いプロレスを見るのがおもしろくなってきました。
翔子さんは今回はジャベの引き出しを開けてきたの素晴らしさよ。
変形卍固めだけど、なんか技名あるのかしら。
あと白川さん、ベルト持ってるのよね…さっくりと負けたわね。

○沙希様 vs らく
やー、らくさん最高の巻だった。
奇襲をどばーっとかけるのとか意外ではあるけど、
見た目や雰囲気とは違って負けん気の強さみたいなのを内部も持ってるんだろうか。
どかんどかんチョップを打ち込んでひょいひょい丸め込んでいくのはぐっときます。
めちゃくちゃいきれたしおもしろかった!
場内がらくさんの声援一色になるのは快感よねぇ。
初勝利も近い…というかまだ勝ってないのが不思議なぐらい最近のらくさん好き。
沙希様は腕を取る関節とJK含めの蹴りで試合を構築するのは非常にいいと思います!

○愛野ユキ vs 渡辺未詩
超納得いかない。もちろん個人的な推し的な理由でもあるんだけど。
ユキちゃーんが渡辺さんに勝つのとかどうなんだろうか。
なんかぼんやりしてるんだよな、いろいろと。
ヒカリさんとのシングルシリーズがあって、勝利はしたけれども、
今回の渡辺さんとのこの試合もそうだけど、
説得力がないというか、なんというか。
プロレス的に見ていておもしろいのはアプガプじゃない?
ユキちゃーんの特出しているところってなんだろう。もったり感?
おねえちゃんの付属としかまだ見られないのが正直なところ。
うーん。タッグ挑戦なのか。うーん。

○伊藤麻希&原宿ぽむ vs 桐生真弥&乃蒼ヒカリ
ヒカリさんの立てる中指に理由なんてなくて、
ただのファッションにしか見えないのが個人的な気持ち。
誰の真似なの?憧れやなにやらで立てる中指はなにも伝わってこないけども。
プロレスって感情表現が大事だと思うんだけどなぁ。
よっぽどのテクニックやら魅せ方があるならまだしも、だよ。
ここ最近のヒカリさんは殺気みたいなのが薄れている気がしてならないので余計に、かも。
伊藤ちゃんさんが持っているこのベルト、
やっぱり万喜さんの怪我でケチがついてしまって、
なんとも微妙な気持ちで見ています。
微妙っていうか自分の中で意義が見いだせないのが悪いんだけど。
見かたが悪いんだと思う。

○辰巳リカ vs 操
これは凄い試合だった、、
辰巳リカさまと操さんの関係性の総決算というか、
ふたりのつながりだけじゃなくて、
ここまでのそれぞれの東女での活動や歴史が一気に走馬灯だった。
チョコシューを持ち出した時点で感情の震えが来た。
そして椅子を持ち出す流れのなかであのがしゃがしゃいう音を聞いて、
さらに横浜ラジアントホールっていう場所の記憶もよみがえってきて、
黒音まほが一気にフラッシュバックして最高のエモみを感じました。
まほ、、ちゃんと元気に死んでますか、、
場外での攻防やリングに戻ってのしばきあい。
操さんがリカさまをロープに足をかけてフォールをした瞬間、
パミさん!!!って。
結果としてハイパーミサヲも操も同じ操さんだし、
どっちも受け入れてさらなる新しい自分を見つける、っていうのは納得。
そして登場する沙希様、、
美威死鬼軍の直接対決待ったなし。
、、しかしこれでリカさまと操さんのストーリーは終わってしまったんだろうか。

○山下実優&まなせゆうな&舞海魅星 vs 鈴芽&坂崎ユカ&瑞希
なんだか久しぶりのマジラビ結成。
華しかない、このふたり。
先週のみらクりあんずとは違って、
ユカっちが大きな声をだして、より自由に見えるのが印象的。
マジラビ鈴芽は軽量級だもんで、ぴょんぴょん飛ぶけど、
わりとがっちり抱きかかえられてどんどこ叩きつけられていたわね…
鈴芽さんのボディアタックがかわされたのって初めて?(脚から着地したけど)
前哨戦ではあるけど、
なんとなく魅星さんと鈴芽さんがこのメンバーでどれだけできる?ってのが注目点で、
それがまた遜色なく混じっていたのが凄かった。
ちゃんと!プロレスを!している!
はいすぺちゃん世代がおもしろプロレス方面で個性を出している中で、
このふたりが着実に成長していっているのは本当に貴重な気が。
上位が詰まっているし、さらに半端なあたりは水色のベルトに集中…
(っていうかあのベルトは芸能人用なのか?って錯覚すらある)してて、
POPのトップ戦線で遜色なくプロレスが出来る人材が育ってほしい今日この頃なわけです。
怪我無く順調にたくましく育ってほしい…なーむー。
前哨戦という意味では山下さんはどんな試合でも負けたくなくて、
ユカっちは負けず嫌いではあるけど飄々としてどんな時も自然体な気が。
なんか菓子折りのくだりとかでふんわりしている雰囲気であるのがなんか怖い。
あと一か月か…

二人の邪魔をするのは許さない

2019/11//23
東京女子プロレス「フォールツアー’19~BEST REGARDS!~」

○愛野ユキ&瑞希&舞海魅星 vs 桐生真弥&まなせゆうな&上福ゆき
桐生さんの生真面目キャラが確立されてきたというか、
かみーゆとの対比がおもしろい。
言ってることは正論なんだけど、
たまーに無茶をする感じ(仲間にわりと手荒なことをするのとか)がぐっときます。
あと髪をまとめてるのめっちゃかわいい。
ユキちゃーんのフィニッシュがちょっと豪快さが出てきたのが非常によかったです。
サイドスープレックスで持ち上げるのに高さが出てきたというか、
間がよくなったというか、
捕まえて持ち上げて、投げる前にワンテンポあるのがよい。説得力が出た。
かみーゆはかっこいいし、
みずぴょんすはちょっとおとなしかったけど流石のスムースな感じで安心。

○山下実優 vs 猫はるな&原宿ぽむ
山下さんが目力で威嚇して、それにおびえる二人…みたいなのはよかった。
ぽ氏も猫さんもいいリアクションだった。
この二人ってデビュー戦がそれぞれ猫vs中島、ぽむvs坂崎と、
着陸して欲しいゴールが示されていた(ように受け取った)にも関わらず、
いまいち強い感じにはなっていかないのがなー。
魅星さんや鈴芽さんがちゃんと体育会系プロレスとして育っているけど、
このふたりは文科系プロレスの道に…って印象。
まあ、それでいいといえばいいんだけど。
しかし勝負の世界なんだから、怖がらずにどんどこ立ち向かっていってほしい気持ち。
そういう試合だから!と言われたらそれまでなんだけども。

○操 vs 鈴芽
んで、ひとつ前の試合との対比を感じたのがこちら。
操さんはいまはわりと強い部類の選手なわけで、
その強い相手に立ち向かう新人レスラーの鈴芽さん。
目力や威嚇のような刺さる気持ちってのは操さんもそれなりにあるわけで、
それに臆することなく自分のプロレスをした鈴芽さん、って感じてしまいました。
闘う気持ちは強く持ってほしいなー。鈴芽さんは持っていた。
実力差はちょっと感じたけど、見せ場はあったのでいい試合になってました。
非常にいいと思います!
操さんはここまでのストーリーからくる気の迷いのようなものはなく、
話に進展はなかったなぁ。ふむ。

○乃蒼ヒカリ&白川未奈 vs らく&伊藤麻希
らくさんが起承転結の転の部分で爆発して丸め込み連発で相手を追い込むのが、
異様なカタルシスがあって超いきれる。
結の部分で勝利に至らないのはまだ残念ではあるけど、
ひたすらいろんな丸め込み技を磨いて勝てるようになったらおもしろいけどなぁ。
対格差があろうが、そこに至るまでに一方的に追い込まれていようが、
説得力のある丸め込みで逆転勝利とかおもしろそう。
で、ヒカリさんが伊藤ちゃんさんのベルトに挑戦表明だけど…
万喜さんがベルトを獲った時点で挑戦しようとしたけどその時は自信がなかった。
でも、いまは自信がある。
…って言ってたけど、根拠みたいなのがなんか伝わってこなかったというか。なんで?っていう。
伊藤ちゃんさんとのシングルには負けてるし、
この試合だって伊藤ちゃんさんから直接スリーを取ったわけでもないし。
伊藤ちゃんさんもまなせさんから勝った試合も、防衛戦もいまいち伝わるものがないんだよなぁ。
ちょっと無理矢理感がある。のれない。
じゃあ、だれが?てのもないなー。うーん。

沙希様 vs 辰巳リカ
注目の一騎打ち!
からの介入、そして誤爆!沙希様、激おこ!
ドラゴン殺法で定石通りの足攻めで削り、
エプロンから場外へのヒップアタックも決めて終始優勢。
やー、強い!と思わせておいて、この結末。
いま東女でベルト戦線とは別で唯一動いているストーリーが美軍のこれで、
リカさまは明らかに主役!東女の主役!
介入があるのもエンタメ性が高くて非常に納得の展開。
これきっかけで次回のついに辰巳リカと操の直接対決に流れていくのがアツすぎる。
しかし沙希様が毎ストーリーのたびにひとりぼっちになりそうなのが悲しすぎる。
美軍NEOになってからヒール感があがってるんだよなー。
今回はマーサちゃんやユキオサンさんなどの愉快な仲間たちがその辺も心配。

○中島翔子&坂崎ユカ vs 天満のどか&渡辺未詩
翔子さんのメヒコ遠征からの凱旋試合。
ルチャとプロレスってもう別物なんだろうな。
日本のレスラーが誰でもできるものじゃなくて、
もちろんただ習ってきたからといって自分のものになるわけでもない。
けど、翔子さんが見せた動きっていままでのものに、
見たこともない新しいものが加わったわけではなく、
いままでのものが大幅に進化した印象を持ったので、
元々あった素養がパワーアップした、ってことよね。すごいな、翔子さん。
みらクりあんずが久々の合体だったんだけど、
ユカっちが自由に動けていた印象を持ちました。
マジラビではユカっちがリーダーでみずぴょんすのフォローというか、
前に出てひっぱるというか役割があったけど、
みらクりあんずはそれぞれのやりたいことを好き勝手にやれば、
それが自然とタッグワークにつながる感覚。
やっぱりみらクりあんず好きだわ。
天満さまはたぬきみがマシマシになってふくふくしてて素晴らしい。顔芸含め。
メヒコの名レスラーであるノドカラスを彷彿とさせる華麗なる619を見ることが出来てうれしい。
天満さま、ノドカラスのことリスペクトしてるのかな。知らなかった。

世界を高いところから見下ろすのだよ

2019/11/13
我闘雲舞「gtmv17」

○水森由菜 vs 咲百合
さくらえみ商法も数々あれど、
ここ最近の抗争(として事前に盛り上げていく)のって個々の判断なんだろうか。
突如として自撮りについて噛みつきあうゆなもんと咲百合さん。
(たぶん自覚としてありそうなんだけども)アイドルとして決してかわいい部類ではないゆなもんが(失礼)、
研究に研究を重ねた自撮りの技術を披露しつつ入場して、
Twitterからもう試合ははじまっているんだぜ…っていうのがガトムのおもしろいところでもありますね。
一挙デビューしたガトム新人類の中で、いちばん普通人間の咲百合さん。
プロレスはまだダレジョの域をちょっと出たぐらいの感触なんだけども、
試合としてびしーっと成立しているのはゆなもんの力なのか、
さくらさんのプロデュース力なのか、本人の努力の結晶か…
でもガトムの子たちはみんなすごい努力しているイメージある。
頑張って欲しい…

○チェリー&高梨将弘 vs 小石川チエ&紺乃美鶴
ユニオンMAXの王者とFTEの王者(何年も防衛戦してないけど)のタッグは胸熱。
ユニオンの最終興行でのタイトルマッチからここにつながるのか、と。
FTEのベルトを再び活かすことはできないものなのか。
BASARAには女子がいないしなぁ。おチェリーさんもフリーだし。
ガトムに持ってきてもいまはちょっと戦線が組めないので持て余しそうだし。
小石川チエさんを市ヶ谷で観るのははじめて。
チエさんと美鶴さんのタッグだけど、ほぼほぼチエさんが出てたなぁ。
そんなことない?
バックボーンがフェンシングなんだっけか、チエさん。
いまはまだ勢い一発な感じではあるけど、
練習ではなく試合をすることで一気に伸びるのはよくある話なので、
成長したらガトム向きのおもしろいレスラーになりそう。
こういうトンパチタイプは好きです。ドジっ子属性もありそうだし。
でも、性格が生真面目そうなのがなぁ。いい方向に活きたらいいけども。
この試合でのちょっと美鶴さんの印象が薄い…

○趙雲子龍&さくらえみ vs 駿河メイ&アントーニオ本多
アメリカ(AEW)帰りのさくらさん。
イギリス(EVE)帰りのメイちゃん。
中国から趙雲子龍先生。イタリアからアントン。
YO!国際派!
ここも前説でアントンへのバイオニックエルボーのいちゃもん。
AEWでコーディーと会ったていうストーリーが映える。素晴らしい。
アントンもそこで試合中に背を伸ばす宣言が飛び出し、
さらにAEWの会場から椅子を持ち帰ってきて、
記念に最前列のお客さんに座ってもらう…という話もつながって凄かった。
さくらさんすげーな。
フィニッシュの燃えよドラゴンオマージュの踏みつけ(技名あるのかしら)で、
例の顔で勝利し、ずーっとあの顔をしていた趙雲先生がツボりました。

大会後の座談会でEVE遠征でルルペンシルさんがUKデビューをし、
ペンシルアーミーという熱狂的ファン集団を獲得した話が最高だった。
ロープを越えただけで「Holy Shit!」だなんておもしろすぎるでしょ。
ずるいわー。ルルペンシルさん。最高。

夢は起きたら醒めるから

2019/11/9
東京女子プロレス「フォールツアー’19~BEST REGARDS!~」

○操&沙希様 vs 桐生真弥&まなせゆうな
両国で敗北を喫したからといって、いきなりハイパーミサヲさんに戻るわけではなく。
ただ軽めの動揺や錯乱状態であるのが人間味を取り戻してきていて非常によい。
が、試合前に失踪騒ぎ。
沙希様のお手を煩わせるだなんて…
薔薇での一閃で目が覚めた操さんはいつも通りの美しい勝利をキメましたとさ。
めでたしめでたし、、からのリカさま登場。
確かにいまさらハイパーミサヲに戻るのが恥ずかしい、ってのはありそうね。
別にハイパーミサヲになるのではなくて、新しい操さんになるのもアリなんじゃないかしら。
ベルト戦線に絡むんじゃなくて、
リカさまと操さんのシングルでストーリーが着地すると面白そう。すっきりするし。
桐生さんはやっぱりしゃべったほうがおもしろい。
ほうが、というかまだプロレスとしては途上も途上なので、
そういう個性はあったほうがいいよなぁ。ハイスペちゃんのなかでも差別化できそう。
それはハイパミさんが戻ってきてヒーロー軍を創ったりしたらいいのか、な。

○天満のどか vs 猫はるな
145cmと143cmの戦いで試合開始早々に天満様が一勝をゲット。
すねる猫さんかわいい。それを鮭とばで釣る天満様よ…
ふたりともなんかころころしてていい攻防でした。
手が合うのかな。
ハイスペちゃんたち世代を含めて戦力を底上げ…というか均一化するために、
タッグの再編はありな気がしてて、
爆れつシスターズはユキちゃーんの上昇のためにも姉離れの意味でも解散して頂いて、
猫天満組とかよさそうだけどなー、と考えたりした一戦でした。
いつぞやのワンデータッグトーナメントとかいいんじゃない?

○瑞希 vs 原宿ぽむ vs 白川未奈
ぽ氏の3WAYの多さよ。
今回もまた仲間に入れてもらえない流れでした。
そしてみずぴょんすのドス黒い部分がちら見えしてて最高でした。
いろんな人を思いっきりぐーで殴るの最高。
でもこれも白川さんはみずぴょんすだけど相手していればいいし
(アイテムとしてぽ氏の利用はありつつも)、
ぽ氏は仲間に入れない&漁夫の利的な動きをしてればいいし。
みずぴょんすだけがふたりをみて、対応して、利用して、爆勝しなきゃあかんのか。
結果、教育マッチであった側面とみずぴょんすの凄さが伝わった試合。

○渡辺未詩&辰巳リカ vs 鈴芽&舞海魅星
この試合、めっちゃ重要だった気がする…
タッグチャンピオン組の白昼夢のふたりは、よくも悪くも泥臭くて、
マジラビや美軍のような非現実的な強さを感じないというか。
親近感が非常にある。キャラ的にも東京女子的なタッグチームな気がします。
で、対戦相手のふたりだけれども、
このふたりも非常に東女っぽい新人選手な気がしていて、
アイドル的にきゃぴきゃぴしてなくて、ストレートなプロレスラーの印象が強い。
順調に練習して、本人が努力して頑張っていったら、
純粋に強いプロレスラーになれる素養とセンスを持っている気がしています。
今のタッグとしての核と将来に核になるべき人たちの対戦。
「これが理想の東京女子プロレス!」な位置づけの試合だったかな、と。
まあ勝手な期待感ですけど。
両国でリカさまが勝って、ここでは渡辺さんが勝って、戦力がまんぺんないのがいい。
鈴芽さんはクロスボディがかわされるようになったときが覚醒の時!まだ先!庇護下!

○ナイトシェイド&上福ゆき vs 愛野ユキ&伊藤麻希
インターナショナルの前哨戦。
ナイトシェイド、でかい!幅が!おもそう!
日本に来て伊藤ちゃんが相手だとちょっとだけヒール感が出ちゃうのかしら。
コスも黒いですし。
大きすぎて動きにくそうな印象はありましたが、デカさは強さでもあるしなぁ。
伊藤ちゃんがこういう大きな相手を攻略するにはどうしたらいいんだろうか。
どうしたら、というか何ができるんだろか。
真価が問われちゃうなー。大丈夫かな。
まなせゆうな戦でもあっさりした丸め込みで勝ったのはちょっと説得力が薄かったので、
ここはひとつ!説得力のある勝ち方でお願いします!
かみーゆはもう完全に安心して見られるし、普通にいいレスラー。
ユキちゃーんは心配…

○山下実優&らく vs 乃蒼ヒカリ&坂崎ユカ
POPの前哨戦。
ユカっちは山下さんみたいな相手は本当に苦手そうよなぁ…
前回の王者になって蝉になった相手は才木のれいたんが相手で、
山下さんと同様な蹴りが主体なタイプ。
沙希様も操さんも蹴りが主体か。
ユカっちは動きが速い相手を捕まえて、
その流れで出す技を受けてくれるタイプが好きそう。
翔子さんとかみずぴょんとか。
流石に今回も蝉になるわけにはいかないよなぁ。
乃蒼さんは万喜さんもそうだけど、
好きなパートナーだとわかりやすく生き生きする。
駄目じゃないんだけど、そういうのムラがあるっていうんだよなー。
それにしてもらくさんもメインで遜色なく試合をしてて凄い。
初勝利はまだなんだっけか。近そうね。

今何時?全員集合!

2019/11/3
DDT「Ultimate Party 2019~DDTグループ大集合!~」

○風戸大智&神野聖人&鷲田周平 vs 中村圭吾&松永智充&渡瀬瑞基
DDTグループ全員集合ということで、
怪我やなにやらで欠場中の選手以外の全員が試合をするとなると、
アンダーマッチにまわる選手も出てくるわけで。
ベテラン、中堅、新人がごっちゃになって試合をする(メンバー含め)なかなかの興味深さ。
風戸選手はBSMV3だとテンションぶっちぎって最高なんだけど、
世を忍ぶ仮の姿のままだと確かに地味なのかしら。
難しいなぁ、プロレス。
そして渡瀬くんもこの位置。入江くんがいたときはちょっと目立ってたのにね。

○乃蒼ヒカリ&YUMI&桐生真弥&鈴芽 vs 原宿ぽむ&らく&猫はるな&舞海魅星
東女の提供試合。
東女はみんながみんな個性の塊なので、
一歩抜け出せるのっていま難しくなっている気がする。
ここ最近は可愛いとかキャラだけじゃなくて、プロレス的な強さが必要に思えてて、
その展開の中でしっかりプロレスが出来るようにならないと駄目なんだろうな、と。
おもしろムーブだけじゃダメなんだよー、たぶん。

○平田一喜 vs ゴージャス松野 vs 大鷲透 vs 翔太 vs HARUKAZE vs 白川未奈 vs SAGAT vs 上福ゆき vs イス vs ヨシヒコ vs ポコたん
アイアンマンはビッグマッチ前にちょっとだけ盛り上がって、
こういうランブルマッチでたらいまわしにされている昨今。
試合開始前に無機物がチャンピオンになるのはお約束で、
「よっ!待ってました!」みたいな伝統芸能感ある。
イスとのプロレスはちょっと盛り上がりに欠けたけど、
かみーゆが華麗にポージングをキメてイスからフォールを奪い初戴冠したのは胸熱!
ヨシヒコがとりあえず出しておけばいいや、みたいな雑な扱いで残念。
DDTが文科系プロレスとして続けていくならヨシヒコみたいな細かい設定が必要なやつは、
どんどん継続して活かさないと駄目な気がするんだよなー。
イスもだけど、とりあえず…みたいなのってハリボテすぎてすぐに飽きられちゃうと思う。
あとは結局平田かー、みたいな終わり方もちょっと残念。
ベルトの特性を考えて意外性が本当に欲しい…

○木髙イサミ vs 高木三四郎
プラケース100個デスマッチ。
試合前にリング上に並べられてるのは壮観ではありました。
BASARAがDDTグループを抜ける、ということで、
大社長とイサミさんの思い出作りのような試合だったのでは。
プラケースがいい音をして壊れる!
飛び散り方が派手!
見た目ほど痛くない!(たぶん)という発明よね。
おじさんふたりが楽しかったならそれでいいやー、という優しい気持ち。
最後に盛り上げようとコーナーからダイブするイサミさんにグッときました。

○飯野雄貴&男色ディーノ&朱崇花&瑞希&トランザム★ヒロシ vs スーパー・ササダンゴ・マシン&まなせゆうな&黒潮”イケメン”二郎&大和ヒロシ&大石真翔
忘れられていた10人タッグの試合。
ユニットがほぼほぼ回ってない状況や、5人組が揃えられないので、
この試合はこういうビッグマッチでやらないとあまり意味がないのかも?
そしてスローモーションも油断していた隙に来たので最高でした。
特にそれにみずぴょんすが含まれている、っていうのがもうね。
スローでグーパンチ入れてる姿が可愛すぎて死ぬ。死なない。
今回は芸能人が含まれていないのでうまく流用出来たらいいのにねぇ。
しかしディーノチームのゲイ率の高さよ。
飯野くんがカミングアウトしてない状況はどうだー?って思うけど。
それはまた別のお話…

○坂口征夫&中津良太 vs 岩崎孝樹&勝村周一朗
○愛野ユキ&天満のどか vs 坂口征夫&中津良太
○伊藤麻希&クリス・ブルックス vs 愛野ユキ&天満のどか
○上野勇希&吉村直巳 vs 伊藤麻希&クリス・ブルックス
○吉村直巳&上野勇希 vs 納谷幸男&コーディ・ホール
ガントレットマッチ。
この試合形式の不公平さ加減がいまいちすっきりしないけども…
DDTって試合前の映像を、煽りVだけじゃなくて、
おもしろおかしく作っていたイメージが残ってるんだけど、
こういう順番決めをめぐる舞台裏のごちゃごちゃとか撮って流したらいいのにな、って。
もう駄目なのかもね。
で、みどころ的には征夫さんと勝村先生の激突があって。
前哨戦でなんかやり切っちゃったよね…
背後からのPKをキャッチして脚を取って極めるとか、
勝村先生がやったやつを両国で征夫さんがやり返したのとか超もやもや。
爆れつシスターズの登場はうれしかったけど、
征夫さんと中津くんの組がそれを単に茶化している間にリングアウトってどうだ。
それはどうだ。征夫さんにそれをやらせるのはどうだ。
オーバーザトップロープルールもなんか天満さまもぽこぽこ落ちてなかった?
ちゃんとやってよ…
あとは団体が推したいストーリーに沿った流れの展開でおしまい。
納谷コーディー組の塩加減が凄い。あれは凄い。

○石井慧介 vs 阿部史典
インディーJr.戦。
阿部ちゃんが跳ねそうで跳ねないのがもどかしい気持ち。
格闘技の意味としてのプロレスではなく、プロレスの意味としてのプロレスだったら、
阿部ちゃんは本当にトップクラスに好きだしおもしろい選手。
レスラーってどこか頭おかしいところがあったほうが魅力的よね。
あとお客さんのほうを(意識的な意味も含めて)見てプロレスをしているので、
観ていて引き込まれるし、応援したくなる。
確かに、石井慧介も頭はおかしいんだけども、種類が違う感じ…
なんか楽しそうじゃないんだよなぁ。
サイコパスっぽいのはいいんだけど、
ただ危険な技を出して自己満足で完結している印象です。むかしから。
ガンプロがこのベルトを持っている意味はあったんだけど、
石井選手はガンプロだけどガンプロじゃないからなぁ。むー。

○塚本拓海&ヤス・ウラノ&中野貴人 vs 島谷常寛&遠藤哲哉&マッド・ポーリー vs 大家健&今成夢人&ミス・モンゴル
ガンプロ勢の取ってつけたかのようなおまけ感が凄い。
まあ、それはいいとして…
全団体が参加してのこの大会で、ちょっとした詰め合わせ感が出るのは仕方のないことなんだけど、
BASARAとDDTのメンツはそれなりの実力者なので、
こういう大きな大会で6人タッグとなると薄まっちゃうのはもったいなかったなぁ。
しかし実力者が集まったからといっておもしろい試合になるかはまた別のおはなし…

○辰巳リカ&渡辺未詩 vs 操&沙希様
ついにホワイトドラゴン辰巳リカが戴冠!
これはめちゃくちゃうれしい。
現在の東女では山下、中島、坂崎に次いでのキャリアでまだ無冠だったので、
タッグとはいえ、ベルトが獲れたのは本当にうれしい気持ちです。
リカのおかげでビールが美味い。
が、しかし。この美軍のストーリーよ。
操さんが美軍入りしたきっかけがリカさんとのシングルで敗戦したこと(だけじゃないけど)。
だもんでその当事者であるリカさんが操さんの目を醒まさせる(?)役を追うのは超わかる。
そして散々「雑草!」と罵られてきた渡辺さんが見返すために反抗する、ってのもわかる。
組むのもまあわかるけど、その組むまでの過程がいきなりだったよなー、と。
そしてビッグマッチではあるけど東女の大会ではないので、
試合後にストーリーを展開させるマイクがなかったのは残念。
普段東女を観ない人がついてこれてたんだろうか…
プロレスにドラマ性があるのは大事だし、DDTグループの中でも今回一番ドラマ性があったのに。
とはいえ、後日この試合をみて感動した!って言ってくれた知人もいてうれしい。
泣いたって。もらい泣きしたって。
しかし「白昼夢」っていうチーム名は最高すぎて好き。
なに?この戴冠は夢なの?いつかは夢から醒めるものなの?
誰がみている夢なの?ハイパーミサヲ?
などなど中二病的妄想が捗って非常にいい。

○佐々木大輔&高尾蒼馬 vs 下村大樹&藤田ミノル vs FUMA&久保佑允 vs 彰人&勝俣瞬馬
タッグタイトルが4WAY。そしてハードコアマッチ。
佐々木大輔選手のいいところは、ちゃんとプロレス的なことを考えているところで、
このメンツでミさんをちゃんと評価して、意識していたところ。
DDTの中でいま一番DDTっぽさがあると思っているんだけど、
属性が陰なのでなかなか理解されないのが残念(もちろん理解している人も多いけど)。
で、やっぱりキモというかぐっときたポイントは、
ラダーを二基高らかにかけて、そこから飛ぶの!?飛ばないのー?と思わせつつ、
その上でフェイスロックを決めて勝負が決したところ。
意外性で期待を裏切りつつ、おもしろフィニッシュになったのはツボりました。
自称DDTでハードコアマッチといえば勝俣、みたいに言ってるけど、
レゴぐらいの話と…あとはラダーに高いところから落ちたか…
とにかく「それをできる」ぐらいで「魅せる」というところまでいかないのがにんともかんとも。
それでもすごいけどさー、自称で大きなことを言っちゃうのがさー。ね。
ミさんがそれほど目立たなかったのはさみしいところではある。はい。

○高梨将弘&関根龍一
ユニオンMAXのタイトルマッチ。
試合前から高梨さんが見据えているのはこのベルトじゃなくて、
ベルトを獲った後のイサミ戦。
単なる切符でしかないベルトではあるけれども、
それをさらっと獲ってしまうのは凄い。
バイプレイヤーである彼がバイプレイヤーである所以っていうのは、
やっぱり圧倒的なプロレスの巧さであって、
裏方がいざ表に回ると圧倒的に実力を発揮してきて素晴らしいものがある。
その実力だって、みんなが知っているものだったわけで、
BASARAにいよいよ高梨さんが攻め込んで来た!という高揚感が続くよね。
関根選手も決して悪い選手ではないし、好きなんだけど、
ここは高梨さんのために道をあけてくださいまし!

○坂崎ユカ vs 中島翔子
やー。名作だった。
ほぼ同時期に入団。芸人→プロレスのキャリアも似た境遇。
たたかうコメディアンズ→みらクりあんずのパートナーでもあるし、
シングルはもちろんタッグでもマジラビとツイモンでのライバルでもある。
まさにお互いに切磋琢磨してきたライバルであり、最高の仲間でもある…と。
そんなふたりが試合をしたら、試合内容以上にこぼれてくるものが多すぎました。
たぶん翔子さんの実力が伸びてきた時期にユカっちは翔子さんを越えようと思っただろうし、
ユカっちが海外にも進出しているのをみて翔子さんは絶対に負けたくない!って思っただろうし。
たぶんお互いがお互いを上だと思って、認めあって、
絶対に負けたくない!って思える人間が近くにいるのってそんな幸せなことはない。
そういうドラマと、団体最高峰のベルト戦。しかも両国というステージが、
我々にみせてくれたキラキラした最高の一戦でした。
もちろん、推しメンである翔子さんが負けてしまったのは悔しすぎるけども!
で、両国に一緒に行った東女初見のガールがこの一戦を超気に入ってくれて、
また東女を見に行きたい!って言ってくれたのがうれしい気持ちでいっぱいです。

○ケニー・オメガ&里歩 vs アントーニオ本多&山下実優
ケニーがDDTに!ケニーが日本で!
というのはもちろん胸熱ではあるのですが、
この試合に選ばれたのがアントンっていうのが本当に素晴らしいこと。
ごんぎつねや動き含めておもしろレスラーだと思われているアントンですが、
もちろんおもしろレスラーなんだけど、
きっちりとした熱い試合ができるレスラーっていうのはかなり周知。
ただ、DDT内外の立場として、
KO-Dのチャンピオンになるのような選手とは思われていないのも事実…
それでもなんでも!みている人のハートをゆさぶるのは!いつだってアントンだ!
だもんでいいもんみた感がよりハンパなかったです。
里歩さまと山下さんを比べてしまうと、
やっぱり立ち振る舞いや言動(特に前日の公開インタビューとかの)をとっても、
全然里歩さまのほうが何枚も上…
東女育ちとさくらえみ育ちの違いってのが大きい気がする。あとキャリア。
AEWに山下さんを呼ぶかどうかの査定試合でもあったと思うんだけど、
それに関しては十分に合格値をたたき出していたと思います。
今年は両国マッスルといい、両国DDTといい、
アントンの年だなぁ。すごいわ。

○HARASHIMA vs 竹下幸之介
メインにこんなに興味がないのははじめて。
竹下が勝ってもファンの支持を致命的に得ていないのでどっちらけだし、
HARASHIMAさんが勝っても世代交代が進んでいかない現状がみえて行き止まりだし。
フラッグシップタイトルの王者が入場するのに手拍子があんなにないって凄すぎる。
竹下幸之介という選手の技術が知識などが高レベルにあるのは重々承知なんだけど、
気持ち的に支持できないっていうのは致命的なんだよなぁ。
どうにかして修正できるもんなんだろうか。
一度外に出て経験値に厚みをつけたらどうかしらね。
今のままでは単純に井の中の蛙としか思えない。うーん。
たぶん彼だけの問題じゃないと思う。団体としてどうするか?だろうなー。
試合の流れで空気をビルドアップしていくんだろうけど、
結局のところ、大技を出して、耐えて。大技を出して、耐えて。
耐えて耐えて耐えて耐えて耐えて耐えて…決着ってなるところで、
大技を出し始めるのがなんか安易なんだよなぁ。うーん。

試合数も多いし興行の時間としては長かったけど、
タイトルかかったのも多かったし、見たい選手も多かったので、
そんなにダレた感じではなかったです。
が、結局ケニーのための大会だったよなぁ。
ケニーのため、というかケニーを餌に使った大会。
でも楽しかったです。
チャンピオンが竹下幸之介じゃない間だったらDDTを見に行きたい気持ちに。