我闘雲舞」カテゴリーアーカイブ

そしてナニモノかになった

2019/12/26
我闘雲舞「2019年もありガトームーブ新木場大会」

○桐原季子&小石川チエ vs 咲百合&沙也加
ガトム2019新人群の中で比較的一般人的な4人のタッグ戦。
実力伯仲(桐原さんはちょっと除く)の中で、本当に個人の個性だけがそれぞれ際立つ印象。
プロレスラーってどこか普通じゃない人が抜け出しやすいけど、
ガトム(や女子プロレス)のおもしろいところは、
普通の人が普通じゃなくなっていく過程を楽しむ部分も(個人的には)あって、
じゃあ、普通じゃなくなるためには?っていうのはリミッターを外すことだな、と。
それでもリミッターって人それぞれ違うし、
意味も能力値(伸びしろとも言う)や個性分布だったりして多種多様。
外してみないとわかんないものがある。
ん、で、
この中では小石川さんと咲百合さんのリミッターが普通じゃない変な位置にある。
、、気がしました。観る人それぞれからの印象はあるだろうけど。
あと好き嫌いですかね。

趙雲子龍 vs 朱崇花
巧いレスラー同士の一戦。
決着まで至らなかったのは納得。
朱崇花選手については思うところたくさんあるんだけど、
見るたびによくなっているのでいい選手。
趙雲先生はもうキャラが強すぎて職人芸ですらある。
その中で基本がしっかりしているのと、
それに基づいた論理的な応用技術があるので安心感が凄いです。
たとえ弱そうに見えたとしても、技術力の高さ故、と納得。
この試合、決着があるストーリーがあったらどうなるんだろうか。
続編求む。

○水森由菜&SAKI vs リンリン&TAMURA
ヒートアップ道場の威信をかけたタイトルマッチ。
リンリン先輩がここに抜擢されたのはキャリアを考えたら素晴らしい。
タッグ戦といいつつ、所属はゆなもんとリンリン先輩のみ。
チームで力を合わせる!というよりは、片方が片方を終始フォローする展開。
当然、たむたむリンリンは師弟コンビらしく弟子を師匠がフォローする展開で胸熱。
リンリン先輩のここぞ!というところでの腕を極める場面は「勝てる!」と思いました。
しかしまあ、地力に勝る王者チームの勝利。
ここでTAMURAさんが大人げなく勝ってもね…と納得はするけど、
リンリン先輩の奮闘をみたら勝たせてあげたかったなぁ。
王者チームはSAKIさんが以前、市ヶ谷で、
「物販に来ない人に挨拶をする必要はない」と言い放ったのを聞いてから、
全く応援できないのでした。ゆなもん、すまんやで。って前に言ったっけか。

○アントーニオ本多&トランザム★ヒロシ vs ルルペンシル&さくらえみ
問題作すぎた!好き!
アントンとルルさんの師弟に加えて、
そこに現在のトランザムが加わってカオス以外のなにものでもなかったです。
加えて腰痛のさくらさんがほぼほぼなにも出来ないのでルルさんに丸投げ!
「自分らしく!」を連呼していたのが印象的。
そしてその自分らしさを全方位にぶちまけていたルルペンシルさんのセカイの無限さ。
プロレスというかヨガをしているだけのトランザムの破天荒さ!
こういう怪獣大戦争のような試合こそプロレス!
こういうのが見たかった!
しかしながらルルさんはルルさんなりにハードヒットに技を受けていて、
ちゃんと鍛えられていってるんだなー、と感心しきり。
ただただ本当に怪我が怖いので、
無傷でこのまま弱いままでいて欲しい気持ちでいっぱいです。
やー、いいもんみたわ。

○クリス・ブルックス&高梨将弘 vs サワディー仮面&新納刃
ここ最近来日した外国人レスラーの中でも突出した存在のクリス。
テクニックもあるしアイディアも多彩なのにコメディー展開もできる万能型。
本人がプヲタでもあるのでプロレス脳が高く柔軟すぎる。
DDTで来日しているんだろうけど、最高にガトム向きでしたね。
というかいろいろもったいなく思うけど、まあそれはそれで、、
この試合はそのクリスを含めてプロレス脳と身体能力高めの選手たちで組まれたので、
納得の試合展開でした。
この試合とさっきの趙雲朱崇花戦を合わせてガトムのクオリティが相当高いものに。
素晴らしい。

○紺乃美鶴 vs 駿河メイ
エース不在のガトムにおいて、
いま、このタイミングで、このシングルマッチが組まれる意味を考えたところ、
やっぱりどうしても内外に対して、
「今後はこの人を看板としてガトムをやっていきます!」と宣言する試合だな、と。
では、リーダーである美鶴さんとマスコットであるメイちゃんのどちらが看板なのか!?
そういう発想で見てました(そうじゃなかったのは後々知るわけですが)。
当然、美鶴さんの応援。
美鶴さんは過去に大事なところで怪我や病気や携帯電話の破壊など、
好事魔多しを地でいく不運というか、不遇というか、なんかこう心配になるというか。
タッグのタイトルマッチも直前の怪我で流れ、
さくらさんとのシングルも直前の体調不良で流れ、
リーダー宣言をしてすぐに怪我。
今回、無事に当日を迎えられたことに一番ほっとしました。
逆にメイちゃんは持ち前の度胸というか強心臓というか何も考えてないというか、
好機を確実にモノにしていくタイプの天を味方につけている人間。選ばれた側。
外部参戦も多く、経験値もキャリアの割には高い選手。
そのふたりの激突。
いやー、意地がどかどかぶつかり合う一戦でおもしろすぎました。
メイちゃんムーブを美鶴さんが怒号とともにやったり、
美鶴さんに対してポーズを取り続けるメイちゃんであったり。
今現在のガトムの頂点を奪い合うのに遜色ない一戦でおなかいっぱいになりました。
結果としては美鶴さん劇勝。
…そして試合後のガトムの人事発表でこの試合の意味を知るわけですが、、
単なるOLだったナニモノデモナイ紺乃美鶴という女性が、
徐々に自分の立ち位置を見つけ、その地盤を自分の力で踏み固めて、
周りに認められて団体の選手会長にまで昇り詰めたのは痛快でもあるし、
(プロレスに限らず)いま自分のいる社会の中でポジションを見つけて立ち上がる姿は、
どうしても自分に投影して「あー。もっと頑張らないと自分!」っていう、
背中を押される気持ちになって誇らしくもありました。
試合中と試合後の表情の落差にもくらくらくる。好きすぎるわ、、
2019年、激動の我闘雲舞を支え続けた紺乃美鶴に幸あれ。

好事、魔、多し

2019/12/14
我闘雲舞「gtmv 22」

○さくらえみ&高梨将弘 vs 沙也加&桐原季子
ガトム新人勢は無理矢理一挙にデビューしたので、
実力というかレベルというかプロレスの種類も含めてバラバラで。
促成栽培じゃないけど、
ある一定の魅せられるレベルの試合をするには、
それなりに作りこまないと駄目なはずで、
デビュー戦だったらそこまで多少の期間あったんだろうけど、
通常のサイクル/ペースで試合をすると練習不足とか作りこみ不足とかあるよなぁ。
そしてその中でやっぱりここの選手の好みとか存在の受け止め方の違いとかが出てくるわけで。
こちとらオタクなのでもう好みがはっきり出るのはしかたのないことで。
とりあえずこうね、、印象が全く残ってない試合。
沙也加さんは期待されていたはずなんだけど、さてさて。

○山田太郎 vs ルルペンシル
身体的にも技術的にも期待はされていなかっただろうけど、
存在の特殊さはさくらさんによって絶対に理解されていただろうルルペンシルさん。
一気にバズってる感があって凄い。
そして山田祭り開催(ただし山田先生無念の不在)。
666の山田太郎選手はガトムではなんともレフリーのイメージ。
意外とオーソドックスなスタイルなのね。
山田祭りにちなんだ初披露!ライガーボム!山田だけにな!がツボりました。
そうだった。ライガーさん、山田だったわ。リバプールの風を感じました。
未遂だったけど。
ルルペンシルさんはかなりのキラーコンテンツだなぁ。
怪我だけは…ほんと怪我だけは…

○駿河メイ&水森由菜 vs 紺乃美鶴&新納刃
里歩さまが卒業した後のこの団体において、
新エースが誰になるか?というのは解決するべき課題。
…や、課題なんだろうか。このままでもいい気もするけど。
でも!
リーダーとしての美鶴さんとマスコットとしてのメイちゃん。
とりあえずその覇権争いが勃発し、直接対決に向けての前哨戦がこちら。
究極の一般人である美鶴さんがいつものように”怒”の感情をばしんばしんに表に出して、
それに対してメイちゃんが持ち前の瞬発力で威嚇。
メイちゃんはある意味で天才肌のような気がしていて、
独特のセンスがある。センスって一番大切。
確かに、ガトムでは先輩なのかもしれないけど、
試合数でいう経験値はメイちゃんが上回っているかもしれない。
とにかく!楽しみではあるけれども、
美鶴さんは大事な試合前に怪我やら体調を崩したりする傾向にあるので、
最後にフォール取られた後に肩を押さえていたのでひやっとしました
(というかフォール返してたけどね)。
頼むよ…無事に新木場大会を迎えておくれよ…

世界を高いところから見下ろすのだよ

2019/11/13
我闘雲舞「gtmv17」

○水森由菜 vs 咲百合
さくらえみ商法も数々あれど、
ここ最近の抗争(として事前に盛り上げていく)のって個々の判断なんだろうか。
突如として自撮りについて噛みつきあうゆなもんと咲百合さん。
(たぶん自覚としてありそうなんだけども)アイドルとして決してかわいい部類ではないゆなもんが(失礼)、
研究に研究を重ねた自撮りの技術を披露しつつ入場して、
Twitterからもう試合ははじまっているんだぜ…っていうのがガトムのおもしろいところでもありますね。
一挙デビューしたガトム新人類の中で、いちばん普通人間の咲百合さん。
プロレスはまだダレジョの域をちょっと出たぐらいの感触なんだけども、
試合としてびしーっと成立しているのはゆなもんの力なのか、
さくらさんのプロデュース力なのか、本人の努力の結晶か…
でもガトムの子たちはみんなすごい努力しているイメージある。
頑張って欲しい…

○チェリー&高梨将弘 vs 小石川チエ&紺乃美鶴
ユニオンMAXの王者とFTEの王者(何年も防衛戦してないけど)のタッグは胸熱。
ユニオンの最終興行でのタイトルマッチからここにつながるのか、と。
FTEのベルトを再び活かすことはできないものなのか。
BASARAには女子がいないしなぁ。おチェリーさんもフリーだし。
ガトムに持ってきてもいまはちょっと戦線が組めないので持て余しそうだし。
小石川チエさんを市ヶ谷で観るのははじめて。
チエさんと美鶴さんのタッグだけど、ほぼほぼチエさんが出てたなぁ。
そんなことない?
バックボーンがフェンシングなんだっけか、チエさん。
いまはまだ勢い一発な感じではあるけど、
練習ではなく試合をすることで一気に伸びるのはよくある話なので、
成長したらガトム向きのおもしろいレスラーになりそう。
こういうトンパチタイプは好きです。ドジっ子属性もありそうだし。
でも、性格が生真面目そうなのがなぁ。いい方向に活きたらいいけども。
この試合でのちょっと美鶴さんの印象が薄い…

○趙雲子龍&さくらえみ vs 駿河メイ&アントーニオ本多
アメリカ(AEW)帰りのさくらさん。
イギリス(EVE)帰りのメイちゃん。
中国から趙雲子龍先生。イタリアからアントン。
YO!国際派!
ここも前説でアントンへのバイオニックエルボーのいちゃもん。
AEWでコーディーと会ったていうストーリーが映える。素晴らしい。
アントンもそこで試合中に背を伸ばす宣言が飛び出し、
さらにAEWの会場から椅子を持ち帰ってきて、
記念に最前列のお客さんに座ってもらう…という話もつながって凄かった。
さくらさんすげーな。
フィニッシュの燃えよドラゴンオマージュの踏みつけ(技名あるのかしら)で、
例の顔で勝利し、ずーっとあの顔をしていた趙雲先生がツボりました。

大会後の座談会でEVE遠征でルルペンシルさんがUKデビューをし、
ペンシルアーミーという熱狂的ファン集団を獲得した話が最高だった。
ロープを越えただけで「Holy Shit!」だなんておもしろすぎるでしょ。
ずるいわー。ルルペンシルさん。最高。

また昇る太陽

2019/10/31
我闘雲舞「ガトーパンプキン ~gtmv14~」

○TAMURA vs リンリン
ヒートアップ道場での師弟関係にあったこのふたり。
リンリンねえさんがガトムに入団したために道場を卒業し、その後デビュー。
晴れてプロレスラーになったかつての弟子と師匠との対戦。
既にそのストーリーが熱い。
リンリン選手はさくらえみのプロレスとTAMURAのプロレスのハイブリッド状態なわけで、
他の新人さんたちより一歩アドバンテージがある気が。
事実、動き的には全く違和感がないし、
元?現役?アイドルでもあるので表現力というか、
気持ちの出し方がわかりやすくて感情移入がしやすい感覚です。
でもなんとなく影があるというかなんというか、
どこか達観した大人っぽさがあるので不思議な魅力があって好き。
道場を辞めるときは突然ではあったので(もちろん事前に相談はしてたと思うけど)、
この試合が壮行試合というか、卒業試合というか、
そういう意味合いも込めて、師匠からの全力の攻めがあってエモみが凄かったです。
いい試合だった…

○チェリー vs 桐原季子
同じ歳のおふたり。
試合の時点でかたや45歳。かたや44歳。まあどっこいどっこい。
どちらも柔道がベースな模様。
おチェリーさんはそれなりのキャリアがあって、
後輩のご指導も多いと思うし、
デビュー戦やほぼほぼデビューしたてのレスラーのお相手もお手の物だし、
桐原さんとの「このBBA!」と罵りあう展開や、
熟女が熟女にどーん!などのおもしろムーブを絡めて試合が成立していたのが印象的でした。
美熟女って極端に熟女よねぇ。

○真琴&咲百合&新納刃&趙雲子龍 vs ルルペンシル&帯広さやか&小石川チエ&アントーニオ本多
ガトムの誇るとんぱちが勢ぞろいしているアントンチーム。
かたやなんかしゅっとしているチームとの対戦。
ルルさんは本当に鬼才すぎて最高。
そして小石川選手が実は謎の爆発力があって面白い…気がしてきました。
大声出してリングをぐるぐるまわっているだけなんだけども…
ふたりとも投げられっぷりがなかなか豪快で、
怪我せんといてや…とみていて心配になるんだけども、
刃さんや真琴さんのハードヒッターとの対戦を乗り越えたので、
なんとか耐え抜けてよかったという気持ちに。
や、ルルさんは、
普通はデビューしたてのレスラーとかは「もっと強くなるんやで!」って思うんだけど、
「そのまま弱いままでいて欲しい」と謎の願いが沸いてくる間隔。
あれが意識して考え抜いてのキャラとしてやっているとしたら凄いし、
なーんも考えずに天然でやっていたらそれも本当に凄い。
いい選手獲ったなぁ、我闘雲舞。

○水森由菜&SAKI vs 沙也加&佐藤光留
ゆなもんvsひかるん。
ひかるん、流石の蹴りでした。
文字通り目にも止まらぬ電光石火のローキック。
それをめっちゃいいリアクションで受けるゆなもん。素晴らしさ…
この試合は本当にゆなもん孤軍奮闘の巻、みたいな主役感で、
他の女性陣は全然印象に残ってない(まあ自分がこのふたりが嫌いってのもあるけど)。
ゆなもんの優しさや気配りの素晴らしさ。試合やその他諸々での爆発力。
ガトムにこの選手がいる、っていうのも本当に強みだよなぁ。
タッグのベルト戦、もっと増えてもいい気がする。
欲をいえばSAKIさんのサポートがいらないぐらいの試合展開で。
もういらないぐらいの気もしなくもないけど。

○世志琥 vs 紺乃美鶴
推しメンであるところの美鶴さんのリングでの試合は対戦相手のガラが毎回悪い。
なんでや。美鶴さんが元ヤン(疑惑)だからか。
今回はそのガラの悪いみなさまのなかでまあトップだろうな、という世志琥選手。
しかしながらルックスとは裏腹に世志琥選手好きなのよ…
相手のよさを引き出すプロレスらしいプロレスをして、
しっかり相手の技を受けるし、自分の個性を前面に出してくる。
なによりもプロレス好きなのが伝わってくるのがグッときます。
顔面ウォッシュとかもあって美鶴さんの顔とかお怪我していたけど、
何度もぶん投げられて、何度も叩きつけられて踏みつけられて、
それでもその都度どんどこ立ち上がる姿が最高でした。
新コスも素敵よ、美鶴さん…好き…ってなった試合。

○高梨将弘&クリス・ブルックス vs 下村大樹&関根龍一
BASARAのベルトであるユニオンMAXの前哨戦。それが何故かガトムで。
孤高のテクニシャンである挑戦者の高梨選手と、
無骨で不器用に猪突猛進である王者の関根選手。
どちらの選手も愛され型の選手なので応援のし甲斐があります。
そして個々のパートナーがまた個性的で非常によかった!
特にクリスブルックスが好きすぎる。
上背もあって見栄えが良すぎるし、
アタックの種類も奇想天外なものが多くて驚きがある。
驚きのあるプロレスってみていて本当に楽しい。
涎を耳に入れるのわけわかんなくてひどくて最高。
ロープ越しのカッターも好き。
タッグワークもよくて、謎の合体関節技とか最高でした。
タッグがうまくできるレスラーってやっぱりプロレス脳の持ち主だよなぁ。
DDTはクリスブルックスをもっとうまく使って欲しい。
ケニー並みに跳ねると思うんだけどな、絶対に。
そして前哨戦でみると高梨さんの勝ち。
キャリアも実力も高梨さんのほうが全然上に見えちゃう。
そこが残念というか、しかたがないというか。
高梨さんが見ているのはベルトを獲った先の風景(対木髙イサミ戦)だから…
あと下村君が最近好きです。

○さくらえみ vs 駿河メイ
前々回の新木場大会で新人さんが一挙デビュー。
これが里歩さま卒業後のガトムの体制を一度整えての再出発。
前回の新木場大会で志田光さんとさくらさんのシングル。
これは拠点を海外に移す弟子に対するさくらさんなりの壮行試合。
そして今回、
駿河メイ選手を次期ガトムの看板となるべき選手として掲げる絶対的宣言な一戦。
元々里歩さまがいて、「ことり」という名選手が登場し、そして去り。
アーサさんが登場して、そして去り。
とうとう里歩さまが去り。
リーダーである美鶴さん、トロピカルであるゆなもん、そしてここ最近の新人さんたち。
それでもなんでも生まれ持っているキャラクターとセンスはメイちゃんが突出してる。
キャラクターなんてものは作れるのかもしれないけど、
意識して作ったものではなく、無意識に、ナチュラルに持っている属性って得難いもので。
太陽は何度も沈んで昇るを繰り返すけど、
新しい我闘雲舞の太陽は駿河メイ。それをはっきりさせる一戦。
しかし!伝わってきたのは!さくらえみの凄さ!
試合途中のぎっくり腰が発症したにも関わらず、
メイちゃんの各種猛攻を耐えに耐え電光石火のラマヒストラル!すげえ!
技の体勢に入るために腕を取った瞬間の絶望感が半端ない。
まさに必殺技!伝家の宝刀!
正直、メイちゃんのイギリス遠征が控えていたので、
箔をつけるためにもベルトを渡すもんだと思ってました。
そう簡単にはキャリアに星印はつけさせない教育方針は流石すぎる。
メイちゃんもさくらさんのクイーンオマージュへの対応と流用。
それが一瞬にしてメイちゃんの技というかムーブというか、
吸収して放出するセンスが凄すぎる。
プロペラクラッチとメイプラモデルの見栄えのよさも異常。
キャリアの短さを考えたら、どんだけすごくなっちゃうの、メイちゃん。
めちゃくちゃ面白い試合でした。
もっと多くの人に見て欲しい。ガトム。

天性、鬼才、努力、仮装

2019/10/27
我闘雲舞「gtmv13」

○紺乃美鶴&沙也加&SAKI vs 桐原季子&駿河メイ&高梨将弘
新生ガトムは新木場での大量デビュー以来初。市ヶ谷も久しぶり。
メンバーの増減はあってもいつも通りの安心感あるの凄い。
プロレスでもなんでもそうだけど、
動きのあるものって天性がばばーん!と表に出てくるので、
出来る/出来ないってはっきりする。
メイちゃんのムーブはあれは完全に天性のもので誰に出来るものでもないわけで、
美鶴さんの技術云々は努力だけど、気迫的なものは天性のもので。
桐原さんは新人ではあるのだけれどもそこそこのキャリアはあるので、
観ていてなんとなく安心感があって面白い。
沙也加さんはドロップキックだけだけどそれを武器にして頑張る感じなのかしらね。

○アントーニオ本多 vs ルルペンシル
鬼才ルルペンシルさん。
ほんとすごい。わけわかんないけどすごい。
アントンだって相当の鬼才ではあるんだけど、
それを凌駕するほどのとんぱち加減。
(たぶん)ナチュラルだからまたすごい。
逸材だわ…
プロレスって千差万別あっていいものなので、
ルルさんのプロレスだって立派なプロレスだという疑いの余地がない。
それでも途中のアントンの逆水平を耐えたりしていたし、
終わりの座談会でもあったように、10分の試合時間をほぼほぼ使い切ったのもすごかった。
あのとき椅子取りゲームで勝ってさえいれば勝負の行方はわからなかったのに!

○駿河千尋(駿河メイ) vs さくらえみ(高梨将弘) vs 特攻隊長(咲百合) vs 桐原季子17歳(桐原季子) vs ルルサトシ(ルルペンシル) vs くまモン(帯広さやか) vs スクールウォーズ滝沢先生(アントーニオ本多) vs キョンシー(沙也加) vs ピカチュウ(紺乃美鶴) vs 力士(SAKI)
毎年恒例のハロウィンバトルロイヤル。
楽しみにしていた帯ちゃんの仮想はくまモンでした!
何故に黒のニット帽?w
受付のあやこさんがカオナシでメイちゃんの千尋と合わせが完成したミラクルや、
アントンの滝沢先生の「これからお前たちを殴る!」がプロレス的に合致したことなどがグッときました。
美鶴さんのピカチュウはめっかわで変な声でましたね…かわいい、、
毎年流行りがあるっぽくて、今年はキョンシーが流行っていたっぽい。
他団体のコスプレでもキョンシーが多かったっぽいし。
ドンキの流行ってことかしらね。
まあほぼほぼプロレスではないので、この試合。
年に一度の縁起物ってことでおなかいっぱいになりました。
やー、楽しかった。
諸事情もあり、久々のプロレス観戦でしたが、
我闘雲舞でよかった!という気持ちでいっぱいです。
(あと絶対に許さない。もう二度と応援しないからな!
という出来事もあったがそれはまた別のお話)

一生あなたについていく

2019/8/28
我闘雲舞「gtmv1 ~ガトム果汁100%~」

○さくらえみ vs リンリン
全試合がデビュー戦という前代未聞のとんでもない興行。
リンリン先輩は中学生(なんで先輩かはいずれ)。
なんだけどひとつも中学生を売りにしないのが好感度高い。
そしてプロレス大好きなのが伝わってくるのでそこも好感度高い。
アイドル(?)として人前に立つことに経験値があるので、
魅せ方がうまいし、それだけに必死さが伝わってくる。
さくらさんの腕を必死に極めているところでちょっと感極まりそうになりました。
たぶん格闘技経験はないんだろうけど…どうなんだろう。
努力家だと思うし、身体能力もプロレス向きに思えたので、
リンリンさんは超伸びる気がします。
キャラもはっきりつきそうなので面白い選手になったらイイナ!という気持ちでいっぱい。

○紺乃美鶴 vs 咲百合
今回デビューした6人の中でも一番最後に飛び込みで練習生になった咲百合さん。
ダレジョでみた謎デスマッチでのヤンキーがかった姿の印象が強くて、
プロデビューも同じような気迫を前面に押し出すスタイルでぐっときました。
その対戦相手が元ヤンキー疑惑のある美鶴さんってのがまたいい…
たぶん相手の技を受ける余裕もないし、
自分が技を出す技術もないのでバチバチした試合になったんだろうなぁ。
仕事も辞めて退路を断ってプロレスに挑む度胸というか、無茶加減というか、
人生をプロレスにシフトした気持ちが非常にうらやましい。

○駿河メイ vs 桐原季子
デビュー戦…とはいえ、桐原さん、素人じゃないわよね…?
グラウンドのテクニックとか、立ち振る舞いとか、
ちょっとガトムではない技術がはいっている気がしてなんとなく。
で、あとで調べたら過去にVKFからデビューしていたらしい。
再デビューか!それもすごい!
総合あがりの選手ってガトムにはいなかったタイプなので、
いままでと違った展開の試合も作れそうで面白い存在!
本大会の私的ベストバウト。

○水森由菜 vs ルルペンシル
ルルペンシルさん、逸材だ!やべーやつきた!
超絶虚弱素人で「もうプロレスやったら駄目じゃない?怪我するよ」っていう存在。
そういう人でもプロレスが出来る!というのもガトムのいいところだし、
いざやってみたらこれがまた斬新すぎるプロレスでめちゃくちゃおもしろかった!
知恵を絞って真剣にやってるが故におもしろくなってしまうという典型。
たぶん頭いいんだろうな…って思いました。
実際ライターさんだもんねぇ。頭いいよな。
さくらさんはダレジョ時代からルルさん(旧やまださん)に目をつけていて、
ずーっと可愛がっていたのに納得だし、
この人がプロレスを実際にやってみたらおもしろい、っていうのを見出していたんだと思う。
またさくらえみという人の恐ろしさを知った気がする…
ルルさん、怪我にだけは気をつけて!

○帯広さやか vs 小石川チエ
入場曲がJames Brown Is Dead(っぽい曲)だ!
もうほぼインスパイアで最高!
そしてコスチュームのパンツ部分がミラーボール!すきです!ミラーボール!
帯ちゃんのコピーのようなハイテンション芸で、これまたガトムっぽ選手!
チエさんの見た目もじゃりン子チエそのまんまで最高です。
でも世代的に知らないでしょ、じゃりン子チエ…
いつの日かアントニ(ー)オとタッグを組む日が来るはず!

○さくらえみ&水森由菜&駿河メイ vs 沙也加&帯広さやか&紺乃美鶴
この試合の意味を考えていたんだけど、
「全試合がデビュー戦!」っていうその裏にある、
いまの我闘雲舞全戦力を投入した総力戦!ってのがどかーん!と見えた。
デビューである沙也加は眼中にないかの如く、
5人の現存戦力のフルパワーが本当にすごかった。
スピード感、連携の一体感。持てる力のすべてをつぎ込んだ名戦でした。
さくらさんがここまで積み上げたのに、里歩さんや「ことり」さんをを失って。
それでも残ったみんなの力を、その成長を、思う存分に見せつけられた気がします。
沙也加さんはここに混ざったけれどもついていけなかったんだろうな、というのが正直なところ。
正直なところ、沙也加さんがちょっと苦手…いろいろあって…
身体能力はあるのかもしれないけど、それだったら練習したらカバー出来るのでは?と。
あからさまなプッシュを感じちゃうと一歩引いてみちゃうのは悪い癖…なのかな。どうなんだろう。
にしても、この団体の未来はまだまだ不透明だと思うし、
その不透明さが魅力になっていくのかもしれないな。
どう転ぶにしろ、ガトムは好きなのでまた足を運びたいです…

と試合後に起きた紺乃美鶴嬢のリーダー宣言が、
ここまでの全部をふっとばすぐらいの衝撃的なシーン!
ガトムは美鶴さんを見に行っている団体であるといっても過言ではないので、
ここまでかっこよすぎるマイクをされるともう震えるしかない。
「ナニモノでもない超凡人がナニモノかになろうとしているストーリー」
それが美鶴さんに投影していた姿。
そしてナニモノでもない自分を重ね合わせて、
もがき、苦しみ、チャンスも怪我や病気でふいにしてしまう運のなさ。
里歩さまの退団宣言後に主張した「次期エース」の宣言。
エースは神様に選ばれた人しかなれないのでそれは無謀かもしれない。
でもいうのは自由なのでいくらでも高らかに宣言したらええねん!
と軽くみていました。が、
今回のリーダー宣言は里歩さまが実際にいなくなった状況で、
自然の流れでリーダーとして振舞って、
人に慕われるのだって才能だよ。頼られるのだって才能だよ。
ついに美鶴さんがなれるナニモノかが見つかった!と狂喜乱舞です。
心臓が破裂するかと思ったぐらいいきれました。
美鶴リーダー、ずーっとついていくぜ!

長い旅の経由地

2019/7/14
我闘雲舞「Gatoh-Move Japan Tour 441」

〇さくらえみ vs 沙也加
練習生のエキシビジョン。
ダレジョと違って打撃ありなので、
さくらさんの逆水平が妙に生々しかったです。
楽しいプロレスから痛みのあるプロレスへの移行って大変よね。
プロレスをどれだけ楽しめるか?っていうのが、
素人のダレジョでもプロのガトムでも共通なんだと思います。
ずーっと楽しいといいですねぇ。

〇紺乃美鶴 vs 杏ちゃむ
ガトムのエースとしてはまだまだだけど、
ガトムのリーダーとして地位を確立しつつある模様な美鶴さん。
杏ちゃむさんってダレジョ出身でいいんだっけか。
最初はグラビアあがりらしくポーズを決めるだけのプロレスだったけども、
ここ最近はスピード感も安定感も出てきて、きちんとしたいいレスラーになっている。
すばらしさある。
プロレスって結局は人に魅せるものなので、
自分の魅せ方を理解しているのは大きいのかも。
美鶴さんはそれの真逆にいく相変わらずの泥臭さで非常にグッときます。
大技も決まるようになってきているので応援のしがいもあります。

〇SAKI&チェリー vs 駿河メイ&アントーニオ本多
ちゃんこ用に高価すぎるサーモンを購入してしまったメイちゃん。
その理由が「お肉を食べられないアントンさんのため」…泣ける。
一般的な切り身の鮭じゃ駄目だったんだよね。
レシピを調べたら出てきたサーモンの形が違ったんだよね。わかる。
で、急遽結成されたくまとサーモン aka りんごとはちみつ。
アントンのごんぎつねはここ一番の出来でした(バスバイト嫌)。
そしてアントンのプロレスが一番生き生きしているのはガトムな気がしている。
この前のマッスルは別として。
メイちゃんを担ぎ上げての風車攻撃が、
壁を蹴り上げてのバックドロップの誤爆に変化するの名作すぎた。
くまとサーモンの解散が非常に残念でなりません。
そして新生りんごとはちみつが結成!やったぜ!なんだそりゃ!

〇高梨将弘 vs バリヤンアッキ
この試合が市ヶ谷のマットで開催されたというスペシャル感。
プロレスの技術の高さはもちろんのこと、
イマジネーションの高さやバリエーションの多さにため息ばかり。
高梨さんは本当に過小評価されているレスラーだと思うし、
本当に真剣にプロレスに向かい合っているんだなぁと感心しきり。
そしてそのプロレスについてこれたバリアンアッキの成長に目を見張る気持ちです。
ガンプロで突然現れた謎のインド人が日本で頑張って、
これだけまとまった期間、日本にいたのに表立って名をあげたわけではなく、
こういう地道に練習して、実力をつけたのはいい方向に向かうとイイナ!って。
とにかくこの試合は生で見られてよかった!という試合。
たまにこういう試合にあたると得した気分。
そして高梨さんは今回はアッキを見送る立場。
いろんな選手が高梨さんの世話になり、それを見送っていく…
さみしい思いを何度もしてるのすごいな。

君に歌を聴かせてあげよう

2019/7/2
我闘雲舞「Last song for you」

○趙雲子龍&高梨将弘&サワディー仮面 vs バリヤンアッキ&E.K.バギー&エイダン・レックス
勝ったチームのメンバーを冷静に見てみると、
実力者ぞろいすぎてそりゃ、勝つわ…と納得すぎる感じ。
海外からの参戦者三人に対してしっかりと試合を作って、
相手の技を受け、自分のムーブを出し、掌で完全に転がす余裕の展開。
わけあってプロレスの見方が変わっている自分なのですが、
めちゃくちゃ参考になりました。
その中でもアッキはきっちりと自分の動きをしていてよかった。
アッキはいつまで日本にいてくれるんだろうか。
ちゃんともっと見ておかないとだなぁ。

○SAKI&帯広さやか&アントーニオ本多 vs 杏ちゃむ&真琴&新納刃
帯ちゃんはこういう6人タッグのイメージが何故か強い。
怪我での欠場が多いのが原因ではあるのだけれども。
その中で謎の存在感を残すところが唯一無二感あって最高。ある種の天才。
ちょっと目立ったのが自分の中では杏ちゃむさんで、
観るたびによくなっていくのが凄い。
あんな動きよかったっけ?ってなる。
ただ試合を作ったのはSAKIさんと真琴さんで、
やっぱり相手を光らせて、自分も見せ場を作る腕のよさがあるのが素晴らしさ。
ガトムらしい6人タッグでした。
なんでガトムらしくなるんだろう。流石。

○駿河メイ vs 梅咲遥
ダレジョからの因縁を知って観ていたのでエモみが凄かった。
ほぼほぼ年齢もキャリアも同じで、なによりスタート地点が同じっていう、
運命、っていう言葉に頼らざるを得ない関係性になるふたりなんだろうな、と。
そしてお互いに負けず嫌いでステージ度胸もある。
二卵性双生児のようなふたり。凄い。
遥さんはディアナに入団して、
さくらさんの教えに加えて自団体のカラーを身につけていて、
パワーアップなような、幅が広がったように感じました。
メイちゃんはずーっと観ていたのでメイちゃんのままで、、、
でも進化していないわけじゃないけど、見続けている違和感のなさと、
久しぶりに観た新鮮さが違和感、変化を観てとれたのが面白かったです。
あとは団体での立場なのかしら。
メイちゃんはガトムの中で新人ではあるけど勝ってもいい。
遥さんはディアナの中で新人であるが故にまだ下積みの段階。
その辺のホームコートアドバンテージがあってメイちゃんの勝利、かな。
でも遥さんのラ・マヒストラルには超いきれました。
好きです、ラ・マヒストラル。
このふたりの闘いはプロレスを続けていく以上、永遠に続くし、
末永く見守っていきたいと思いました。
ディアナも観に行かないと…

○水波綾 vs 水森由菜
水波綾選手が圧巻でした。
独特の世界観というか、ふところの深さというか、
ゆなもんの出すトロピカルムーブを困惑しながらも全部受け止めてる包容力よ。
さすがのアニキ。余裕すらあった印象。
ゆなもんも決して悪かったわけではなく、
いつも通り全力全開で無茶してぶつかっていってたけど、
相手が全部受け止めるので逆に凄味が分散してしまったのかしら。
それでもまっすぐすぎるほどまっすぐでいいとおもいます!
プロレスラーは頑丈であれ、みたいな観ていて爽快感がありました。
いい試合。

○志田光 vs 紺乃美鶴
この試合がセミで組まれたことの意味を考えていて。
入団順…って言ってしまえばそれまでなんだけど、
里歩さまが卒業してしまったあとのガトムでの美鶴さんの立ち位置が重要視されている気が。
重要視というかさくらさんが一番心配しているのが美鶴さんなのでは。
正直なところ、メイちゃんやゆなもんは市ヶ谷の外に出しても、
なんらかの爪痕を残せるキャラの持ち主ではあるんだけど、
美鶴さんはその泥臭さ故にカルトな人気を得るイメージがあって。
そこで次期エース宣言ですよ。
美鶴さん、ガトムの中でもかなり特別だと思うの。
不器用なりに気持ちを大きく前面に出して、
気迫と殺意のようなものを軽く感じさせつつ、破壊的なプロレスをする。
…の、ようなものをこの試合(のその先)に感じました。
ぶちギレて場外乱闘している姿が神々しかった。もちろん贔屓目込みで。
里歩さまは可憐なるエースだったけど、美鶴さんは泥臭いエースでいいと思います。
誰も里歩さまにはなれないので。
あとは気持ちに身体がついて来ればいいですよね。
まだ頭で考えてる気がする。
そして志田さんのガトムにおける巻き込まれ体質みたいなのも観られてよかった。
セコンドが誰もつかずに全員美鶴さんについてしまったの最高。

○さくらえみ vs 里歩
さくらさんの選手育成の歴史って、りほさまがスタート…でいいのかしら。
第一号ではないけど、本当の初期ってことでOKなのかな。
つまりはさくらさんの育成の歴史は里歩さまとのふたりの歴史ってことで。
じゃー今回のこの卒業はなんなんだろうか。
親離れ、っていう単純な言葉では表せないんだろうな。
里歩さまの卒業を聴いて思ったことは、
「プロレスを辞めるわけではないので活躍の場も広がるだろうし、
今後の観る機会も増えると思うのでなんら悲しいことではない。
発展的な出来事で寧ろいいことでは?めでたい!」でした。
でも卒業が近づくにつれ、
残されるガトムメンのさみしさや、それに伴うエモい感情たちに気がついて。
さくらさんの身体から心臓が取り出されるぐらいの出来事で、
その喪失感を思うと心が震える気持ちでいっぱいになったわけで。
すごいことだぞ。その喪失感って。
人の歴史が変わる瞬間を目撃した気分です。
試合がもう我闘雲舞そのもので、
ふたりの歴史がつまった最高傑作でした。すごいわ、さくらさん。
ひとつだけ言うならさくらさんの体調が万全の状態でこの試合がみたかったです。
そこだけもったいなかった。しかたのないことだけど。

里歩さまは市ヶ谷から飛び出してそれこそ世界中で活躍すると思っています。
期待しかない。
ついていけるだけついていきたい気持ちです。
ガトム自体は、さくらさんの策略は伊達じゃなかった。
ダレジョメンバーから4人が正式に練習生化。
すげーな!その計画!それも楽しみでしかたがないです。
特にペンシルさん。
美鶴さんにつきましてはちょっといま一番好きなプロレスラーかも。
もっと観たい。

やー、今年一番だったかも。いいもん観た。

さよならエース

2019/6/22
我闘雲舞「Gatoh-Move Japan Tour 435」

○バリヤンアッキ vs サワディー仮面 vs 水森由菜
サワディーがゆなもんの前歯を折った、という因縁からはじまったこの試合。
そのいざこざを中立的な立場から仲介するアッキ、みたいなポジション取り。
喧嘩をする二人の中に割り込んで巻き込まれ、
どっちも攻撃し、どっちにも攻撃され振り回されるアッキ。
サワディも上下をうまく使った動きもあるし、
ゆなもんの無茶をする動きもあるしでわちゃわちゃして楽しい試合でした。
座談会でさくらさんが言っていた「ToothコントラTooth」が想像するだけで怖い。

○高梨将弘&さくらえみ vs 駿河メイ&真琴
謎にバスケットボール対決だった。なんでまた…
ドリブルドリブルー!
市ヶ谷らしい一戦でしたね。
メイちゃんが真剣におもしろいことをやっているのがおもしろい。
そしてシュシュは今回も取れた。
しかし自分が3on3をやっていた頃ってメイちゃんはまだ産まれてないのよね。
そりゃ歳を取ったってもんだ…

○里歩 vs 紺乃美鶴
里歩さまの所属最後の市ヶ谷でのシングルマッチの相手が我らが紺乃美鶴さん。
次期エースを自称している美鶴さんがその資格があるか?みたいな試合。たぶん。
でも、里歩さまとメイちゃん。里歩さまとゆなもん。
それぞれのシングルがあってあと一歩まで迫っている印象があったけど、
正直なところ、美鶴さんにはなんかまだまだな距離感があったかなぁ。
スーパー大天使の里歩さまとスーパー一般人の美鶴さん。
持つものと持たざるもの。
ナニモノになるか?っていう視点で美鶴さんを観て来たけど、
まだ先の道は長いんだなぁ、って思えてしまってちょっと切ない気持ちになりました。
切ない、って悪い意味じゃなくて。
じゃあどういう意味か、って聞かれると困るんだけども。
里歩さまが最後に撃った”普通の”蒼魔刀のあの衝撃音はずーっと忘れちゃいけない気がする。

愛しき人よ、お誕生日おめでとう

2019/5/10
我闘雲舞「Gatoh-Move Japan Tour 428」

○趙雲子龍 vs バリヤンアッキ
中国対インド。
レスラーとしての身体つきやらなにやらはアッキのほうが立派に見えるけど、
ことプロレスになるとそういうのは全く関係がないのねぇ。
それがまたおもしろいところでもある。
趙雲子龍のプロレスはどこか芝居的な部分があって。
もちろん功夫映画のソレではあるんだろうけど、
ベテランの味というかなんというか、おもしろくて好きです。
アッキは確かにいいレスラーではあるんだけど、
この団体にいるだけでいいのだろうか。
もっと出来る子だとは思ってます。アッキすきよ。

○水森由菜&SAKI vs 杏ちゃむ&高梨将弘
今回の前説でさくらさんがちらっと「杏ちゃむさんはさくらにならないと駄目!」と、
なに?ひがみ?みたいな話があって、本編とは全然関係ないと油断していたんだけど、
杏ちゃむさんがさくらさんのお衣装を着てきて超お似合い。
そういう伏線を張る人だった!そうだった!さくらえみ商法を忘れてた!
となりました。いやー、さくらさんすごいわ。
そして衣装って着る人が違うと全然見え方が違うのすごい。
というか、さくらさんが着るとぱっつんぱつんだったのね…
杏ちゃむさんが観るたびにプロレス上手になって来ていて感心しきり。
さくらさんムーブも出す人が違うと印象が違うのね。そりゃそうか。
トロピカワイルドは安定感あっていいタッグチームよね。
ゆなもんがのびのびプロレスをして、
SAKIさんがしっかりフォロー。
やー、穴がないな…

○TAMURA&駿河メイ vs 紺乃美鶴&里歩
美鶴さん生誕祭の当日に勝てないのは美鶴さんらしくて好き。
ポイントポイントで怪我をしたりインフルにかかったりと、
謎のもってなさを発揮し続ける美鶴さん。
誕生日を機に「タイトルマッチに挑戦する!」との目標をぶちあげましたが、
地味に実現可能な目標が着地点になっているというのはいいと思いました。
まあ、聞いたときは「挑戦、じゃなくて奪取にしなよ!」って思いは正直あったけど、
ひとつひとつ目標を乗り越えていけることや、
挑戦だったら何度してもそれは目標達成になることを考慮したら、
堅実で負けず嫌いな美鶴さんの一面が見えた気がしてぐっときます。
メイ社長は流石の試合巧者ぶり。
MIXマッチなのに本気の蹴りで勝利する大人気のなさがいいと思います!ぷんすこ!