月別アーカイブ: 2019年6月

さよならエース

2019/6/22
我闘雲舞「Gatoh-Move Japan Tour 435」

○バリヤンアッキ vs サワディー仮面 vs 水森由菜
サワディーがゆなもんの前歯を折った、という因縁からはじまったこの試合。
そのいざこざを中立的な立場から仲介するアッキ、みたいなポジション取り。
喧嘩をする二人の中に割り込んで巻き込まれ、
どっちも攻撃し、どっちにも攻撃され振り回されるアッキ。
サワディも上下をうまく使った動きもあるし、
ゆなもんの無茶をする動きもあるしでわちゃわちゃして楽しい試合でした。
座談会でさくらさんが言っていた「ToothコントラTooth」が想像するだけで怖い。

○高梨将弘&さくらえみ vs 駿河メイ&真琴
謎にバスケットボール対決だった。なんでまた…
ドリブルドリブルー!
市ヶ谷らしい一戦でしたね。
メイちゃんが真剣におもしろいことをやっているのがおもしろい。
そしてシュシュは今回も取れた。
しかし自分が3on3をやっていた頃ってメイちゃんはまだ産まれてないのよね。
そりゃ歳を取ったってもんだ…

○里歩 vs 紺乃美鶴
里歩さまの所属最後の市ヶ谷でのシングルマッチの相手が我らが紺乃美鶴さん。
次期エースを自称している美鶴さんがその資格があるか?みたいな試合。たぶん。
でも、里歩さまとメイちゃん。里歩さまとゆなもん。
それぞれのシングルがあってあと一歩まで迫っている印象があったけど、
正直なところ、美鶴さんにはなんかまだまだな距離感があったかなぁ。
スーパー大天使の里歩さまとスーパー一般人の美鶴さん。
持つものと持たざるもの。
ナニモノになるか?っていう視点で美鶴さんを観て来たけど、
まだ先の道は長いんだなぁ、って思えてしまってちょっと切ない気持ちになりました。
切ない、って悪い意味じゃなくて。
じゃあどういう意味か、って聞かれると困るんだけども。
里歩さまが最後に撃った”普通の”蒼魔刀のあの衝撃音はずーっと忘れちゃいけない気がする。

頂上決戦のパズル

2019/6/22
東京女子プロレス「東京プリンセスカップ」

○愛野ユキ&原宿ぽむ vs 桐生真弥&うなぎひまわり
結果としてユキちゃーんが勝利したけれども、
試合を作っていたのははいすぺちゃんの3人。
誰かが他を圧倒するような力関係ではないので、
みんながみんな見せ場を作れてよかったねぇ、という気持ち。
うな氏のお祭りはバーニングビーナス祭でした。謎すぎる。最高。
ぽ氏はデビュー戦が坂崎ユカというトップ中のトップと闘って、
二戦目で猫さんと新人同士のシングルをして勝利。
わりとテンション高めにデビューを飾った気がするんだけど、
ちょっとそこからどうやって上に行こうか?という段階かしら。
すね蹴りマシーンとしてなんかそのあたりを極めたらいい気がするんだけどな。
らくさんだってプレーンチョップを続けてたら面白くなってきたし。
ユキちゃーんの勝利は突然だったなぁ。うん、まあ。

○まなせゆうな&上福ゆき&白川未奈 vs 舞海魅星&万喜なつみ&乃蒼ヒカリ
グラビアチームとぱんでぶー+みらいさん。
かみーゆはわりと受けもいいのでもう安心してみていられるのと、
謎コンテンツ(今回は目つぶし3連発)が毎回楽しみで観ていて楽しい。
ブレーンバスターも定番化していいと思います。
まなせさんと万喜さんの因縁めいた激突が非常に面白くて、
ここはひとつトーナメントの前哨戦的な意味合いもあったんだけど、
瞬間的にギアがあがってスピード感のある攻防があって。
で、それが「あの団体」ではわりと普通のことなんだろうな、と思いました。
逆に、東女ではそういう姿(特にいままでのまなせさんの)が見られなかったので、
プロレスのスタイルが違うというか、完全にプロレス自体が違うというか、
そういうものを感じました。
どっちがいいとかは…まあ、好みの問題だろうけども。
あまり他団体も観てないですし。
とにかく、ぱきっとしたプロレスを魅せることが出来る人もいる、ってことよね。
ぱんでぶー+みらいさんのおんぶしてどーん!って落ちるやつは、
ああいうのがお祭り感があっていいと思います。
みらいさんが一番痛いよね、あれ。
みらいさんはベースに柔道がある、と記憶しているんだけど、
いい意味で柔道がみえないのでいいと思いました。
今後に期待しちゃう。ちゃんと強い選手になってほしい気持ちでいっぱいです。

○操&沙希様 vs らく&天満のどか
いつも思うんだけど、チャンピオンがそのチャンピオンの形式、
例えばシングル王者であれば、シングルマッチ。
タッグ王者であればタッグマッチの形で試合をするときに、
なんでそのタイトルがかからないんだろう?と。
まあ、団体から正式な認定が下りていない、っていう理由なんだろうけども。
それはおいといて。
らくさんがキャラを活かし始めているのが非常によかった。
非戦闘的な性格というか、おっとり?おっとりってなんだ?とにかくそういう。
敵から逃げ回る、というタブーではないけど、
試合でそんなことしちゃ駄目でしょが…っていうムーブを何故か納得というか、
「らくさん、逃げて!」っていう気持ちになるし、
ダメージを与えてないのに無理矢理おやすみエクスプレスを始めようとして、
沙希様が起き上がったところを「どごん!」とチョップをぶちかますの最高だった。
天満さまはオスカーロック的な技で沙希様を絞めようとして足が全然届かないのとか、
もうコーナーで待機しているときもいろいろおもしろくて好き。漫画すぎる。
試合は順当に終わったけど、
タッグタイトルに爆れつシスターズでの挑戦表明…
だけど、マジラビに挑戦した時はなんとなーく流れがよかったけど今回は唐突すぎる。
というかユキちゃーんの強さが見えて来ていないタイミングで、
理由も「おねえちゃんをばかにしないで」という棒読みで来られてもちょっとノれない。
その後、天満さまが沙希様の薔薇を食べたので全部持っていかれていたけども。

○才木玲佳&辰巳リカ vs 伊藤麻希&山下実優
才木玲佳さんの東女卒業マッチ。
さみしいわねぇ…W-1というちゃんとした団体に所属してしまって、
その団体にかなりのプッシュを受けている段階で、
東女で中途半端な立ち位置で試合をしているのはそれこそ中途半端になるのかも?
才木さんはプロレス的なフィジカルだけじゃなくてメンタルでも強い人間であり、
頭も文字通りいい人だったので、ちょっと東女を突き抜けてしまった感。
小橋さんの怪我がなければねぇ…もうちょっとちゃんとタッグ戦線にも残れただろうに。
この先はプロレスを辞めるわけではないし、W-1との関係も悪くはないだろうし、
単発でもいいし、団体抗争で軍団を引き連れてきてもいいし、
また東女で会えることを期待してます。
で、試合は伊藤&山下のチーム福岡が面白かった。
両方からキックと頭突きで挟み込むやつがめちゃくちゃでよかった。
このふたりは気が合わなそうで気が合う、喧嘩をするほど仲がいい、みたいなタイプなので、
れいたんの卒業でマッスルストライカーズもないし、
伊藤リスペクト軍団も実質ないし、ここが組んでしまえばいいのにね。
伊藤ちゃんにベルトを獲らせたい気持ちある。
リカさまは絶好調でヒップアタックが全部激突!尻も今日も硬かった!やったぜ!

○坂崎ユカ vs 渡辺未詩
東女が生んだ世界のサカザキと埼玉の渡辺さんの激突。
渡辺さんは自分の持っている以上の力を出さないと勝てないし、
真面目で、いつだって全力な渡辺さんだったら、
番狂わせも不可能ではない?って気持ちで観てました
(でもどこかでユカっちは絶対に負けないだろうな、っていう確信もありつつ)。
ジャイアントスイング、レーザービームとティアドロップという複数のパワー技があって、
それも見事に炸裂させたことはさせたんだけど、
ユカっちに返されてしまったのはもうなんか「そうか…」としか思えなくて。
逆にフィニッシュムーブである魔法少女スプラッシュを出さずに、、、
出さずに?出せずに?
まあ最上級の技ではない勝ち方でユカっちが勝利したことは、
トーナメントっておもしろいなと思わせてくれる熱い試合でした。
渡辺さん、超がんばった。よかった。
アプガプの中でも乃蒼さんが一歩前に出た?と思ったけど、
渡辺さんも負けてないな、と思いました。
天満さまに勝ったのも決して奇跡というか大金星ではないわよね。順当だった。
ユカっちは無敵感が少し綻んだかなー。どこかに穴はあるはず。

○瑞希 vs 中島翔子
このシングルは数年前の新木場クリスマスで、
確かカレー屋での抽選で組まれた10分一本勝負があって。
その時はみずぴょんすのフェイスロックがふと緩んだすきに翔子さんが丸め込みで勝って。
なんかその流れが個人的には納得してなくて(タップしたんじゃないか疑惑)、
さー、どっちが上かはっきりさせようじゃないの!って一戦。
どっちも推しメンではあるけれども、このトーナメントではみずぴょんすの応援。
といいつつ声が出せなかったけど。
どっちかに肩入れしたくなくて。
で、試合自体はもう名作だった。
翔子さんがしかけるパズルのような攻撃たちに、
それを瞬時に解き、いなし、逆にしかけていくみずぴょんす。
もうわけがわからないぐらいのいい試合でした。
翔子さんは新しい引き出しを積み上げていっているんだろうし、
みずぴょんすはまだ開けてない引き出しをヒトツずつ開けていっている印象。
まだ出来るんじゃないか?まだセーブしている部分があるんじゃないか?って思ってる。
それも美威死鬼軍との流れの中で、
沙希様が言っていた「セーブしてる」って言葉がひっかかっていて。
無意味にそういうこと言わないもんね。実際、そうなのかも?って期待感があります。
山下を超え、中島を超えた瑞希。その意味よ。

準決勝の抽選結果が、
まなせゆうなvs坂崎ユカ。
万喜なつみvs瑞希。
渡辺さんに苦戦したユカっちが同じくパワー系であり、
テクニック的にはその渡辺さんより数段上のまなせさんと対戦。
ユカっちの守備力と体力が試される準決勝と決勝。
万喜さんのスピード感は同レベルだと思うんだけど、
多少のテクニック的にはみずぴょんすのほうが上か。
元アクトレスガールズ対決になるか、
マジラビ対決になるか。
たぶん、そのどっちかだよなぁ。
最初の試合で全部がわかってしまうやつ。

陥落のタイミングの謎

2019/6/8
東京女子プロレス「東京プリンセスカップ」

○渡辺未詩&原宿ぽむ&舞海魅星 vs 桐生真弥&山下実優&うなぎひまわり
うな氏がここ最近お祭りをはじめましてね。
この試合は派手に山下祭を開催。
はじめ乗り気じゃない山下さんも結局最後のポーズを乗り気で参加。
嫌いじゃないくせに…
そして特別技を出すわけじゃなく、祭を開催して終わったのはシュールでよかった。
でもたぶん絶対に回を重ねると飽きるやつだこれ…
渡辺さんだけがトーナメント上位進出者なので、当然目立ったんだけども、
ジャイアントスイングで山下さんを回し、
その山下さんを立て続けにぽむ氏がラフォーレ原宿で回す流れはよかった。
しかしまあ、山下さんと渡辺さん以外はまだまだどたばたで心配になる…

○天満のどか vs らく vs 上福ゆき
この手の3WAYだと以前はパミさんが中心となってかき回してわちゃわちゃしたんだけど、
いま、試合中にお喋りするのってかみーゆぐらいで。
で、今回は「わたしレフリーする!」みたいな自由さ加減。
残りの二人に「ギバ!?ギバ!?」ってずーっと聞いてるのがおもしろすぎた。
そして三人がトーナメント敗戦者の集まりだと気が付いたときのしょんぼりする姿が可愛すぎる。
天満さまはいろいろわかってるのがおもしろくて、
おやすみエクスプレスでかみーゆを踏みつける時に、
ぎゅーって体重をかける姿がもうなんか漫画だった。
天満さまはフォルムからなにからもう漫画。いいと思います。

○中島翔子&愛野ユキ vs 白川未奈&乃蒼ヒカリ
圧倒的大怪獣中島翔子という試合。なんか圧巻だった。
乃蒼さんの動きがいくらよくなっているからとはいえ、
それはまわりが輝かせてくれていたからであって(もちろん乃蒼さんのよさもあるけど)、
翔子さんはもう自分で動き回ってぶりんぶりんに輝いている、ように見えるのだけれども。
努力って本当に大事なんだな。
東女って誰が教えているんだろうか。
でもそれってあくまでも技術的なコーチであって、
選手個々のモチベーションやらなにやらにかかわる叱咤とかはしてなさそう。
選手の自主性、というかなんというか。
翔子さんに勝ちたい、っていう人が本気で出て来て欲しいと思う今日この頃です。

○万喜なつみ vs 伊藤麻希
もうただの喧嘩でおもしろすぎました。
や、プロレスなんですけどね。
万喜さんの器用さのようなものが垣間見れてよかったです。
一回戦の乃蒼さんとのがっちり作りこんできたプロレスが出来て、
この試合のような、これも作りこんで来てるんだけど、泥臭いプロレスも出来る。
身体能力も高いし、性悪な女子プロムーブもあって気になってきました。
場外での乱闘も、
コーナー上でのどつきあいやリンク上で馬なりになって殴りあう様子、
勝負が決まったフォール合戦などなど、
このふたりの謎の手が合う感じや、
仲良しになれなそうでなれそうで絶対になれないだろうなって雰囲気がよかったです。
思っていた以上に名勝負だった。
そして伊藤ちゃんさんの最後のマイク…はつかわなかったけど、
叱咤激励の一言がアツい。

○まなせゆうな vs 辰巳リカ
大前提として辰巳リカ圧倒支持!なので絶対的応援だったのですが、
今現在のリカさまのポジションを考えると、
ちょっと怪我での離脱もあって、タイミング的に最上位グループではなくて。
(いまのところは、ね)
んで、現状を打破せねば!てっぺん目指して登りつめなくては!
でもどうやって!?そんなもん優勝すればええんや!という至極全うな気迫。
対するまなせゆうなさん。
スターダム~アクトレスガールズでは期待されつつも目が出ず、
東女に来てからも、タイトルマッチでの一瞬の輝きはあったのだけれども、
そこからいまひとつ打破できず、
先日のぽっちゃり女子プロレス(とガンプロ)でのひと暴れをきっかけに、
殻をヒトツ破ろうとしている感情。悩み。葛藤。
リカさまは「このトーナメントで一歩を踏み出したい!」というスタート地点で、
まなせさんは「ぽちゃじょで一歩を踏み出した!」というスタートを切り終えてる。
その勢いというか、タイミングが試合の結果につながった気がします。
たぶんそれはガンプロ内であったラリプロのときにラリアットを身につけた点がフィニッシュに出た。
ただフィニッシャーになったかかと落としをやさしく打ったのがまなせさんのやさしさ番長な一面。
それが今後吉と出るか凶と出るか…出るなら凶なんだよなぁ。
この先は勝負に徹して欲しい気持ち。
そして負けてしまったリカさまですが、
序盤から徹底しての足攻め。
もうそれしかない、というぐらいの足攻めが出続けて胸が熱くなりました。
リカさまのルナティックな部分が本当に尊くて、
コーナーを使った足四の字とか狂気しかなかった。
トーナメントは負けてしまったけど、まだまだドラゴン道は続くので応援し続けます。
怪我がなくて本当によかった。

○操&沙希様 vs 瑞希&坂崎ユカ
マジラビ陥落!
希有の名タッグであるマジラビがまさか負けるとは!
いつかは負ける時が来るとはいえ、詰めに詰めた敗戦だった。
ただ試合内容としてはあからさまな介入とかがあるわけでもなく、納得の展開だったので、
逆に純粋な悔しさとして残る感覚。
マジラビはユカっちの攻撃とみずぴょんすの防御のイメージで、
連携時にみずぴょんすが攻撃に回ることで破壊力を出していると思っていて。
展開の中でその防戦一方のみずぴょんすを彼氏感いっぱいのユカっちが助けに行く、と。
で、その彼氏感いっぱいのユカっちが助けに行けずに分断してされてしまったことが、
今回の敗戦につながってしまったのかな、と思いました。
美威死鬼軍は操さんが主に攻めて、沙希様がアシスト。
その操さんの攻めの部分がハイパー時代よりもよくなっているのが強さのポイントなのかな。
膝を怪我したことを逆手にとった、各種膝蹴りという武器。
それが相手にダメージを蓄積させやすいのは展開を持ってきやすかった。
ベルトだけじゃなく”純白の君”であるみずぴょんすを巡る攻防は、
流石に美威死鬼軍入りはなかったのでほっとしたようなそうでもないような。
や、ほっとしましたよね…うん。
わからないのは何故このタイミングでタッグタイトルマッチを行ったのか、ということ。
トーナメントの最中にその出場選手にタイトルマッチを挟ませるスケジュールってどうなんだろうか。
美威死鬼軍側はトーナメント出てないから、存在が浮いてしまうのはわかるし、
確かにトーナメントだけのストーリーではなく、タイトル戦があれば厚みはあるけど、
それでもマジラビのふたりにはトーナメントに集中させてあげたかった気持ち。
そして今後、美威死鬼軍のベルトを獲りに行くのはどのチームなんだろうか…うーん…

魂のプロレスの魂

2019/6/2
よしむらプロレス

○くいしんぼう仮面の魂 vs パピヨン朱美
マットプロレスの帝王、くいしんぼう仮面選手が先の大戦で無念の骨折。
魂のみが下北沢に憑依。しかもブランコに。
パピヨン選手のプロレス脳が試される一戦と相成りました。
くいさんの魂は防戦一方の展開ながらも、
その柔軟性を活かしてダメージをうまくいなしているように見えました。
パピヨン選手もジャイアントスイングなど大技を繰り出し、
雪崩式フランケンに行こうとしましたが、
その一瞬の隙をついて魂が逆転勝利。
第一試合からよしむらプロレスらしい名勝負でした。これは熱い。

○マスクドミステリー&ブラックスパイダーⅦ vs 田馬場貴裕&大谷譲二
ブスパさんは数年ぶりの試合とのこと。
わたくしは当然初見。
スタイルとしては自由度が高く、レフリーに終始噛みついて、
客いじりもあり、マットを剥がしてのDDTもあるかなりのプロレス脳の持ち主。
いったい正体は誰田なんだ…
ミステリーさんとの紫タッグは身体の大きさもちょうどいいサイズ感で名タッグでした。
これはガンプロ&ぽちゃじょvs真GUTS軍&よしむらプロレスの抗争において、
いい助っ人候補なんじゃなかろうか、ブスパさん。
ガンプロのリングでみたいぜ、ブスパさん。
田馬場、大谷組は打撃を活かしたスタイリッシュなマットプロレスに終始。
ここ最近の見せ場でもある大谷選手のチョップが狭い場内に響くのは心地がいいものですね。
試合はミステリーさんが下北沢の主としてチョークスラムで貫録勝ち。
平和は保たれた。

○がばいじいちゃん vs INA
INA選手が凄い。いろんな意味で凄い。
まずプロレスと手品の融合、ってのがわからない。
や、みたらわかったんだけど、
そこ融合させる?っていうブルーオーシャンさ加減が最高でした。
じいちゃんへの慰問的な雰囲気での「おじいちゃん、いまから手品するね?」から、
一気に豹変して「じじい!」と蹴りを叩きこみ毒を噴きかけていく姿が面白すぎ。
じいちゃんは高齢ながらもまだまだお盛ん。
どんどんセクハラしていってた。さいこうか。
今回の拝み渡りは客席をぐるりと回っていったのがまたよかったです。
じいちゃんもよしむらプロレスには欠かせない存在になって来たなぁ。

○室田渓人の魂 vs 伊藤崇文
むろくんも無念の欠場。心の問題でもあるのでなかなか難しい。
そして魂がレザーフェイス的な姿に憑依。
チェーンソーを持っての登場は恐怖のどん底に落ちた感じがして非常によかったです。
スピンオフとしてむろくんの試練があったけど、
その伏線というか、バリエーションというかそういうのが活きてきたのがミラクルでした。
試合としてはもうところせましと暴れまわる喧嘩マッチのような試合。
一試合目としては両リンの決着となり、延長第二試合は伊藤選手の暴走による反則決着。
伊藤選手もオファーは来たものの、
本来の対戦相手が欠場する中で、魂との試合となり、
不満は鬱積しているのはよーくわかるし、
彼のキャラ的にも暴走して終わるのも納得の展開でした。
よしむら代表との口論のような流れも非常に素晴らしい。
狭い会場が活きた形でインパクトは大きかったんじゃなかろうか。
非常に意義のあるいい試合でした。

○ブランコ vs 田馬場貴裕
ボーナストラックとしてのこの一戦。
事前にツイッター上での口論があり、お互いの意地と意地のぶつかり合いに発展。
今回はレフリーを設けての完全決着…
のはずが、厳格すぎるレフリーを呼んでしまったがために判定も当然のように厳格。
田馬場選手が一方的にマウントを取ってブランコを殴り続けるものの、
額を流血してしまい、無念のレフリーストップ。
これは不完全な結末…

よしむらプロレスは本戦3戦目ではありましたが、
今回も無事に全席完売。
ちらっとみたかぎり、初見のお客様が多かったように思えるし、
ヒートアップファンのみなさまの多さが目に付いたような気がします。
室田くんの存在がよしむらプロレスにもたらすものとは。
室田くんの魂vs伊藤崇文の一戦もブランコvs田馬場戦もなんとも消化不良。
にしても、この規模のこの手の規格にしては革命的に大成功だった気がします。
これはどんどんプラチナチケットになっていく予感…

一番つよいやつを決めようじゃないの

2019/6/1
東京女子プロレス「東京プリンセスカップ」

○辰巳リカ vs 原宿ぽむ vs 桐生真弥
桐生さんの真面目な性格が表に出た、ってのは非常に面白かった。
3WAYにおいて…というかDDT系列において、
ズルい選手や悪い選手は数多くいて、それが振り回していくのはよくあったけども、
真面目な選手がいて、まわりを振り回すっていうのは新しいパターンのような。
そうでもないかな。
ぽむ氏は今回も試合に入り込めない役回り。
事前の「あたまをつかう!」という宣言がせっかくあったので、
もうちょっとなんかぽむ脳を使った面白いことが出来たようなそうでもないような。
難しいよね、そういうの。キャラとかあるだろうし。
試合自体はリカさまの当然の勝利よね!えっへん。

○操&沙希様 vs うなぎひまわり&天満のどか
うな氏が頑張ってた!
プロレス的な技は少な目だし、
気持ちを出してエルボーを打ち込むぐらいしかないのかもだけど、
それでも、その「気持ちを出す」っていうのが、
格上相手のプロレスの中では大事なのかもしれません…
なんか「お!がんばってる!」ってなるし。
プロレスってなんだろう。なんなんだろうか。
美威死鬼軍がちょっと浮いた存在になってしまっているのがもったいない。
せっかくの文豪元パミさんがからんでいるんだから、期待感は高いのに。
みずぴょんすを引き抜くストーリーをトーナメント中にまわすのであれば、
そのトーナメントに介入…まではいかないけど、
ちょっと様子を見に来る、ぐらいの動きがあってもよさそうだよなぁ。
みずぴょんすの闇堕ちは結構な注目度だと思うので。

○中島翔子&上福ゆき&渡辺未詩 vs 舞海魅星&万喜なつみ&乃蒼ヒカリ
このタッグマッチは地味におもしろかった。
かみーゆは完全に確変が来てるおもしろさ。
知らん顔で足をひっかけるムーブすき。
トーナメントの日程の妙で前哨戦的には組めなかったのが残念だけど、
中島~万喜のマッチアップが軽くあったのは見モノでした。
スピード感的には互角だけど、タイプが違うのでおもしろいなー、とは思いました。
が、いまいち手が合わない感じなのかしら…これから合っていくのかな。
渡辺さんは一回戦突破したんだからもっと爆発してもいい印象です。

○伊藤麻希 vs らく
やー、どうだ。らくさんよ。
試合前から感極まって涙を流してしまうのは致命的な展開。
伊藤ちゃんさんが本当に孤軍奮闘してなんとか試合にはなったけど、
らくさんはトーナメントにまだ出ちゃダメなレベルだったのかな、と。
その辺、どうなんだろう。
基本的な動きとかそういうのは出来るんだろうけど、
プロレスラーとしての、プロレス的な、表現力のようなそういうの。
アイドルレスラーであるとしても、もうちょっと考えて欲しいなぁ。
これでいいのかな、本当に。

○まなせゆうな vs 愛野ユキ
この試合もそう。
ユキちゃーんの成長が止まっている印象。いま、何が出来るんだろう。
まなせさんが頑張った。
まなせさんはこのトーナメントに並々ならぬ決意で臨んでいるのが伝わって来て、
プロレスラーとしての自分の立ち位置、
ひいては自分自身のアイデンティティのようなものを探し求めてる。
何事も求道心のようなものは必要だもんで、
ユキちゃーんにはそれがあるのか、ないのか。
ずーっとおねえちゃんの後ろについて回っているだけじゃ駄目じゃない?
逆におねえちゃんの足かせにもなってない?大丈夫?

○坂崎ユカ vs 白川未奈
白川さんはプロレスが好きというのが伝わってくるので、
いろいろ動きに関しては研究しているようだし、出来ている部分もある。
ただ自分の思う理想がたくさんありすぎて、
ひとつひとつに追いついてない印象。
要は技の失敗が目につくように思えました。
失敗は見栄えの問題もあるけど、怪我にもつながるので気をつけて頂きたい…
ユカっちはAEWを経験して、またひとつステージが上がった印象。
ただどんどんステージがあがっていっているので、まわりがついてこれるのか心配…
この試合も危うくさっきの2試合と同じで、
実力差がありすぎるように出来上がってしまった可能性は孕んでいたけども、
ユカっちのおかげでなんとかなったようなそうでもないような。
個々の実力差が大きくなって来てしまったなぁ。
みんなスタートは同じなんだろうけどな。
努力か…

○瑞希 vs 山下実優
一回戦屈指の好カード。
…とは謳われていたけれども、果たしてそうなったんだろうか。
山下さんがひたすら蹴り、みずぴょんすが耐える展開。
みずぴょんすの打たれ強さよ。
しかしこれプロレスかな…
蹴り主体で組み立てるプロレスもまあ、あるけど、
それでもなんかお互いに距離を取って、蹴り、踏みつけ、蹴る。
フィニッシュのキューティースペシャルは好きには好きだけど、
一撃必殺すぎて結末がなんともあっさりすぎた印象でした。
それでも、みずぴょんすが勝ったのは嬉しいし、
メインのシングルで勝ってマイクで大会を締めるっていうのも観られたし、
ただただ安心はしました。

一回戦全試合が終わって、
初日と二日目で試合の印象が大きく違ったのが残念。
組み合わせの妙というか、
日程調整の難しさというか。
トーナメント期間にタッグのタイトルマッチを挟む意味がわからない。
要素は詰め込んだ方がいいってことか。確かにたのしいけれども、だよ。
うーん。どうなるの…