陥落のタイミングの謎

2019/6/8
東京女子プロレス「東京プリンセスカップ」

○渡辺未詩&原宿ぽむ&舞海魅星 vs 桐生真弥&山下実優&うなぎひまわり
うな氏がここ最近お祭りをはじめましてね。
この試合は派手に山下祭を開催。
はじめ乗り気じゃない山下さんも結局最後のポーズを乗り気で参加。
嫌いじゃないくせに…
そして特別技を出すわけじゃなく、祭を開催して終わったのはシュールでよかった。
でもたぶん絶対に回を重ねると飽きるやつだこれ…
渡辺さんだけがトーナメント上位進出者なので、当然目立ったんだけども、
ジャイアントスイングで山下さんを回し、
その山下さんを立て続けにぽむ氏がラフォーレ原宿で回す流れはよかった。
しかしまあ、山下さんと渡辺さん以外はまだまだどたばたで心配になる…

○天満のどか vs らく vs 上福ゆき
この手の3WAYだと以前はパミさんが中心となってかき回してわちゃわちゃしたんだけど、
いま、試合中にお喋りするのってかみーゆぐらいで。
で、今回は「わたしレフリーする!」みたいな自由さ加減。
残りの二人に「ギバ!?ギバ!?」ってずーっと聞いてるのがおもしろすぎた。
そして三人がトーナメント敗戦者の集まりだと気が付いたときのしょんぼりする姿が可愛すぎる。
天満さまはいろいろわかってるのがおもしろくて、
おやすみエクスプレスでかみーゆを踏みつける時に、
ぎゅーって体重をかける姿がもうなんか漫画だった。
天満さまはフォルムからなにからもう漫画。いいと思います。

○中島翔子&愛野ユキ vs 白川未奈&乃蒼ヒカリ
圧倒的大怪獣中島翔子という試合。なんか圧巻だった。
乃蒼さんの動きがいくらよくなっているからとはいえ、
それはまわりが輝かせてくれていたからであって(もちろん乃蒼さんのよさもあるけど)、
翔子さんはもう自分で動き回ってぶりんぶりんに輝いている、ように見えるのだけれども。
努力って本当に大事なんだな。
東女って誰が教えているんだろうか。
でもそれってあくまでも技術的なコーチであって、
選手個々のモチベーションやらなにやらにかかわる叱咤とかはしてなさそう。
選手の自主性、というかなんというか。
翔子さんに勝ちたい、っていう人が本気で出て来て欲しいと思う今日この頃です。

○万喜なつみ vs 伊藤麻希
もうただの喧嘩でおもしろすぎました。
や、プロレスなんですけどね。
万喜さんの器用さのようなものが垣間見れてよかったです。
一回戦の乃蒼さんとのがっちり作りこんできたプロレスが出来て、
この試合のような、これも作りこんで来てるんだけど、泥臭いプロレスも出来る。
身体能力も高いし、性悪な女子プロムーブもあって気になってきました。
場外での乱闘も、
コーナー上でのどつきあいやリンク上で馬なりになって殴りあう様子、
勝負が決まったフォール合戦などなど、
このふたりの謎の手が合う感じや、
仲良しになれなそうでなれそうで絶対になれないだろうなって雰囲気がよかったです。
思っていた以上に名勝負だった。
そして伊藤ちゃんさんの最後のマイク…はつかわなかったけど、
叱咤激励の一言がアツい。

○まなせゆうな vs 辰巳リカ
大前提として辰巳リカ圧倒支持!なので絶対的応援だったのですが、
今現在のリカさまのポジションを考えると、
ちょっと怪我での離脱もあって、タイミング的に最上位グループではなくて。
(いまのところは、ね)
んで、現状を打破せねば!てっぺん目指して登りつめなくては!
でもどうやって!?そんなもん優勝すればええんや!という至極全うな気迫。
対するまなせゆうなさん。
スターダム~アクトレスガールズでは期待されつつも目が出ず、
東女に来てからも、タイトルマッチでの一瞬の輝きはあったのだけれども、
そこからいまひとつ打破できず、
先日のぽっちゃり女子プロレス(とガンプロ)でのひと暴れをきっかけに、
殻をヒトツ破ろうとしている感情。悩み。葛藤。
リカさまは「このトーナメントで一歩を踏み出したい!」というスタート地点で、
まなせさんは「ぽちゃじょで一歩を踏み出した!」というスタートを切り終えてる。
その勢いというか、タイミングが試合の結果につながった気がします。
たぶんそれはガンプロ内であったラリプロのときにラリアットを身につけた点がフィニッシュに出た。
ただフィニッシャーになったかかと落としをやさしく打ったのがまなせさんのやさしさ番長な一面。
それが今後吉と出るか凶と出るか…出るなら凶なんだよなぁ。
この先は勝負に徹して欲しい気持ち。
そして負けてしまったリカさまですが、
序盤から徹底しての足攻め。
もうそれしかない、というぐらいの足攻めが出続けて胸が熱くなりました。
リカさまのルナティックな部分が本当に尊くて、
コーナーを使った足四の字とか狂気しかなかった。
トーナメントは負けてしまったけど、まだまだドラゴン道は続くので応援し続けます。
怪我がなくて本当によかった。

○操&沙希様 vs 瑞希&坂崎ユカ
マジラビ陥落!
希有の名タッグであるマジラビがまさか負けるとは!
いつかは負ける時が来るとはいえ、詰めに詰めた敗戦だった。
ただ試合内容としてはあからさまな介入とかがあるわけでもなく、納得の展開だったので、
逆に純粋な悔しさとして残る感覚。
マジラビはユカっちの攻撃とみずぴょんすの防御のイメージで、
連携時にみずぴょんすが攻撃に回ることで破壊力を出していると思っていて。
展開の中でその防戦一方のみずぴょんすを彼氏感いっぱいのユカっちが助けに行く、と。
で、その彼氏感いっぱいのユカっちが助けに行けずに分断してされてしまったことが、
今回の敗戦につながってしまったのかな、と思いました。
美威死鬼軍は操さんが主に攻めて、沙希様がアシスト。
その操さんの攻めの部分がハイパー時代よりもよくなっているのが強さのポイントなのかな。
膝を怪我したことを逆手にとった、各種膝蹴りという武器。
それが相手にダメージを蓄積させやすいのは展開を持ってきやすかった。
ベルトだけじゃなく”純白の君”であるみずぴょんすを巡る攻防は、
流石に美威死鬼軍入りはなかったのでほっとしたようなそうでもないような。
や、ほっとしましたよね…うん。
わからないのは何故このタイミングでタッグタイトルマッチを行ったのか、ということ。
トーナメントの最中にその出場選手にタイトルマッチを挟ませるスケジュールってどうなんだろうか。
美威死鬼軍側はトーナメント出てないから、存在が浮いてしまうのはわかるし、
確かにトーナメントだけのストーリーではなく、タイトル戦があれば厚みはあるけど、
それでもマジラビのふたりにはトーナメントに集中させてあげたかった気持ち。
そして今後、美威死鬼軍のベルトを獲りに行くのはどのチームなんだろうか…うーん…