親愛なる大怪獣の戴冠

2019/5/3
東京女子プロレス「YES! WONDERLAND 2019~チャンスはそこにある~」

○まなせゆうな&白川未奈&うなぎひまわり vs 原宿ぽむ&猫はるな&桐生真弥
はいすぺちゃんたち勢揃い。
それを引率するまなせゆうな先生。な図式。
いまのトップクラスの選手たちって、
山下さん以外は格闘技経験なんてなくて、元芸人だったり元アイドルだったり。
そこは努力でプロレスラーになってきたんだから、
はいすぺちゃんたちだって頑張れば出来るはず。
やる気次第なんじゃないかしら。進化するしない、ってのは。
推しメンであるところのぽむ氏なんだけど、
負けがこんできているっていうのは実はいい傾向な気がしていて、
それだけ技を喰らっても大丈夫、っていう信頼感を得てる、ってことよね?
きっかけがあればベクトルがいい方向に向くと思うのでその時を待ちたい。
すね蹴りを相手を茶化す道具にするんじゃなくて、
マジ蹴りで喰らわせたらだいぶいい武器になる気がするんだけど。
見栄えもいくらでもよくできる。
おじさんはちょっと気が狂ったものが好き。
あとはこの中では白川さんがいい方向に行く気がしています。
すきこそもののじょうずなれ。

○天満のどか&愛野ユキ vs 舞海魅星&YUMI
舞海魅星さんのデビュー戦。
初代タイガーマスクの秘蔵っ子とあるけど、
タイガーマスクに練習を見てもらったりしていたわけではないのよね?
ちょっとした知り合い、みたいな感じで。
そしてタイガーマスクさん、来場したけどその体型をみて「何代目!?」ってなった…
なんとも不思議な気持ちに。まあ、それはそれで。
舞海さんはゆさんタイプかと思わせておいて、
ミウラアカネちんさんタイプでちょっとぐっときました。
クローズラインとかアカネちんさんのそれだった。完全に彷彿。
はいすぺちゃんたちにはいない、ここ最近にもないパワー系の新人で、
動きもわりと遜色がなくて運動神経もよさそうなので、
これはわりと早く上に行ける印象を持ちました。期待大だわぁ…
試合自体は流石の天満さま。
天満さまもなんかひとつ大きな動きが欲しいわねぇ…
山下さんとのタイトルマッチのその後が欲しい。
ユキちゃーんにも言えるけど、
爆れつもいいけど、そこから一歩踏み出してもいいんじゃないかしら。

○サンダー・ロサ vs 上福ゆき
謎にセクシー対決になったこの試合。
かみーゆが後楽園ホールでシングルマッチってすごいことだよなぁ、よく考えたら。
プロレスに必要な個性っていろいろあって、
それに大いに許されているかみーゆという存在。
もちろん彼女の努力が本当に大きくて、
誤解する人はするだろうあのキャラクターだけど、
実はしっかり芯の通ったプロレスラーなんだってのを再認識しました。
ドロップキック、ビッグブーツ、フェイマサーと長い脚を活かしてるの見栄えがいい。
で、サンダーロサさんはえらい陽気な人でした。
めっちゃ東女向き。
それでもエグめの技を持っているのでおもしろい選手だなぁ、と。
単発で来日する女子レスラーがみんな印象を残していくのは、
いい人選をしている誰かのおかげなんだろうな。誰だろね。

○才木玲佳&小橋マリカ vs らく&里歩
この試合の唯一と言っていいぐらいの見どころだった、
里歩さまとれいたんのマッチアップが本当にわずかな時間しかなくて、
そこがみたかったのに!と消化不良すぎた。
小橋さんは結局、いつぞやの新木場での沙希様とのシングルを超えることが出来なかった。
それだけインパクトが大きかった試合だったってことなんだけど…
「やればできるんじゃん?」っていう空気がずーっと残っちゃったのか、
期待値の高さがそう思わせるのか…
どっちにしろ、この試合は完全に里歩さまの無駄遣い。
里歩さまによるおやすみエクスプレスが観られただけいいかな。

○アジャ・コング vs 伊藤麻希
問題作だった気がします。
次元が違いすぎる。というかまったくもう別の競技みたいでした。
攻撃がなにもかも効いてなかっただろうし、
受けも完全にサービスでしょ。
ちょっとプロレスじゃなかった。
東女のプロレスは東女のプロレスであって、
全女から流れているのとは別の流れだよねぇ。
そこに「チャレンジ」といいつつもぶつけてみても、
逆に相手に失礼なんじゃないか、って。特に伊藤ちゃんだと。
もうちょっと一矢報いられるような相手を選んでほしいと思いました。
伊藤ちゃんだけを観るのであれば、
越えられることすら現実的ではない大きな壁に立ち向かっていく姿が見られたので、
エンターテイメントとしてはよかった。
特に本編であるのマイクでの整形告白はさいこうだった。
伊藤ちゃんにしかできない人生のプロレス。

○操&沙希様 vs 渡辺未詩&辰巳リカ
いまのストーリーとしてハイパーミサヲを取り戻す、という流れがあって、
そこにリカさまが適任なのはOKなんだけど、
美威死鬼軍のストーリーにリカさまが乗っかるのは、
前にどらごんぼんば~ずでやってしまったので他の人がいいのでは?って。
そして渡辺さんの「雑草」というキーワードの流れも、
いまいち回収されずに試合が進んでいた気がしてならず…
それでもなんでも、
試合開始時のリカさまと渡辺さんのマイクはパミさんのそれでちょっと嬉しかったし、
パミさんのポートレートを持参してのアピールは、
どこかパミさんの文豪としての意思が混ざっていた感じがしてよかったです。
記憶はいつぞやのまなせさんのUSAでのアピールで戻りかけたんだけど、
今回は全然効かなかったですね…なにかツボがあるんだろうか。
操さんの強さとしての底上げみたいなのは成功しているので、
ちょっと提供されるストーリーに期待するしかない感じです。
というか美威死鬼軍はヒールユニットってことでいいのかしらね。
あとリカさまの新お衣装がめっかわだった…あれはいいものだ…

○坂崎ユカ&瑞希 vs 乃蒼ヒカリ&万喜なつみ
無敵街道まっしぐら中のマジラビをどのチームが止めるの?という流れの中で、
“正式な”タッグチームとして発足したぱんでぶーのおふたり。
正直なところ、○+○=◎と○+△=○の実力差だとは思っていたんだけど、
万喜さん個人での力(プロレス的+政治的)が把握できてなくて、
もしかしたらマジラビ負けちゃうんじゃないだろうか…って不安はありました。
ポイントはどうしても乃蒼さんになるんだけど、
チームとして練習してきたように連携もあったし、
未熟なりに思いきりのよさを発揮していたので素晴らしさがありました。
雰囲気を身につけるのって努力だけじゃできないので、
そういうセンスのようなものをどんどこ磨けば本当にいいレスラーになる気がします。
でもなんかユカっちに、でもあるし、万喜さんに、でもあるし、
誰かに依存…ではないけど、なんだろう。
憧れをもって、その気持ちだけでは覚醒しない気がしているので不安でもあり。
結果的に無事に防衛!
今回はユカっちの力が大きかった印象。
逆にみずぴょんすがちょっとおとなしく見えたかなー。
相変わらずの受けのよさだったので、
そこは安心してみていられました。
で、次の挑戦者チームが美威死鬼軍。
ベルトだけじゃなくて、みずぴょんすが懸った試合になりそうなのが怖い。
確かに美威死鬼軍側の言うとおり、
みずぴょんすがチカラをセーブしている、っていうのは確かにー、って。
一番すごかったころのみずぴょんすがどんなもんだか存じ上げませんが、
元LLPWって伊達じゃないよねぇ。
元相方のSAKIさんが団体のトップに君臨するレベルになっているので、
みずぴょんすもなんらかの個人としての成果は欲しいところ。
さてさて…
悪くて黒いみずぴょんすもみたいよねぇ。

○中島翔子 vs 山下実優
やー、泣いた泣いた!
東女を初めてみたときに応援するって決めた翔子さん。
そっからずーっと観てた。
推しメンがたくさんいる中で、翔子さんはやっぱり特別な存在で。
なんだかんだでシングルのタイトルに手が届かなくて、
初めてのイッテンヨンで負けて、次の年のイッテンヨンでも負けて、
タッグのベルトを獲った時は「それじゃないんだよな…」と嬉しさ半分に思えて。
山下も海外で試合をして、ユカっちは今回AEWに参戦。
翔子さんはちょっと遅れをとった形になったのかもだけど、
やっと獲れた!やっとチャンピオンになった!
こんなに嬉しいことはない。
プリンセスカップを乗り越えるために開発したセントーンも返されて、
ノーザンライトも返されて、
ぼこぼこに蹴られても立ち上がって、
まさかのノーザンライト2連発。
ロコモーション式のノーザンライトなんて初めて観た!
最初、何が起きたかわからなくて頭の中だけが興奮して、
少し落ち着いてから涙がばーばー出てきました。
やー。観たかったものを観ることが出来た。
自分の推しメンがチャンピオンになったのは初めてなので、
こういう気持ちになるんだ?とふわふわしました。
こんなに嬉しいことはない…なんかもうアガリの気分ですw