東京女子プロレス」カテゴリーアーカイブ

親愛なる大怪獣の戴冠

2019/5/3
東京女子プロレス「YES! WONDERLAND 2019~チャンスはそこにある~」

○まなせゆうな&白川未奈&うなぎひまわり vs 原宿ぽむ&猫はるな&桐生真弥
はいすぺちゃんたち勢揃い。
それを引率するまなせゆうな先生。な図式。
いまのトップクラスの選手たちって、
山下さん以外は格闘技経験なんてなくて、元芸人だったり元アイドルだったり。
そこは努力でプロレスラーになってきたんだから、
はいすぺちゃんたちだって頑張れば出来るはず。
やる気次第なんじゃないかしら。進化するしない、ってのは。
推しメンであるところのぽむ氏なんだけど、
負けがこんできているっていうのは実はいい傾向な気がしていて、
それだけ技を喰らっても大丈夫、っていう信頼感を得てる、ってことよね?
きっかけがあればベクトルがいい方向に向くと思うのでその時を待ちたい。
すね蹴りを相手を茶化す道具にするんじゃなくて、
マジ蹴りで喰らわせたらだいぶいい武器になる気がするんだけど。
見栄えもいくらでもよくできる。
おじさんはちょっと気が狂ったものが好き。
あとはこの中では白川さんがいい方向に行く気がしています。
すきこそもののじょうずなれ。

○天満のどか&愛野ユキ vs 舞海魅星&YUMI
舞海魅星さんのデビュー戦。
初代タイガーマスクの秘蔵っ子とあるけど、
タイガーマスクに練習を見てもらったりしていたわけではないのよね?
ちょっとした知り合い、みたいな感じで。
そしてタイガーマスクさん、来場したけどその体型をみて「何代目!?」ってなった…
なんとも不思議な気持ちに。まあ、それはそれで。
舞海さんはゆさんタイプかと思わせておいて、
ミウラアカネちんさんタイプでちょっとぐっときました。
クローズラインとかアカネちんさんのそれだった。完全に彷彿。
はいすぺちゃんたちにはいない、ここ最近にもないパワー系の新人で、
動きもわりと遜色がなくて運動神経もよさそうなので、
これはわりと早く上に行ける印象を持ちました。期待大だわぁ…
試合自体は流石の天満さま。
天満さまもなんかひとつ大きな動きが欲しいわねぇ…
山下さんとのタイトルマッチのその後が欲しい。
ユキちゃーんにも言えるけど、
爆れつもいいけど、そこから一歩踏み出してもいいんじゃないかしら。

○サンダー・ロサ vs 上福ゆき
謎にセクシー対決になったこの試合。
かみーゆが後楽園ホールでシングルマッチってすごいことだよなぁ、よく考えたら。
プロレスに必要な個性っていろいろあって、
それに大いに許されているかみーゆという存在。
もちろん彼女の努力が本当に大きくて、
誤解する人はするだろうあのキャラクターだけど、
実はしっかり芯の通ったプロレスラーなんだってのを再認識しました。
ドロップキック、ビッグブーツ、フェイマサーと長い脚を活かしてるの見栄えがいい。
で、サンダーロサさんはえらい陽気な人でした。
めっちゃ東女向き。
それでもエグめの技を持っているのでおもしろい選手だなぁ、と。
単発で来日する女子レスラーがみんな印象を残していくのは、
いい人選をしている誰かのおかげなんだろうな。誰だろね。

○才木玲佳&小橋マリカ vs らく&里歩
この試合の唯一と言っていいぐらいの見どころだった、
里歩さまとれいたんのマッチアップが本当にわずかな時間しかなくて、
そこがみたかったのに!と消化不良すぎた。
小橋さんは結局、いつぞやの新木場での沙希様とのシングルを超えることが出来なかった。
それだけインパクトが大きかった試合だったってことなんだけど…
「やればできるんじゃん?」っていう空気がずーっと残っちゃったのか、
期待値の高さがそう思わせるのか…
どっちにしろ、この試合は完全に里歩さまの無駄遣い。
里歩さまによるおやすみエクスプレスが観られただけいいかな。

○アジャ・コング vs 伊藤麻希
問題作だった気がします。
次元が違いすぎる。というかまったくもう別の競技みたいでした。
攻撃がなにもかも効いてなかっただろうし、
受けも完全にサービスでしょ。
ちょっとプロレスじゃなかった。
東女のプロレスは東女のプロレスであって、
全女から流れているのとは別の流れだよねぇ。
そこに「チャレンジ」といいつつもぶつけてみても、
逆に相手に失礼なんじゃないか、って。特に伊藤ちゃんだと。
もうちょっと一矢報いられるような相手を選んでほしいと思いました。
伊藤ちゃんだけを観るのであれば、
越えられることすら現実的ではない大きな壁に立ち向かっていく姿が見られたので、
エンターテイメントとしてはよかった。
特に本編であるのマイクでの整形告白はさいこうだった。
伊藤ちゃんにしかできない人生のプロレス。

○操&沙希様 vs 渡辺未詩&辰巳リカ
いまのストーリーとしてハイパーミサヲを取り戻す、という流れがあって、
そこにリカさまが適任なのはOKなんだけど、
美威死鬼軍のストーリーにリカさまが乗っかるのは、
前にどらごんぼんば~ずでやってしまったので他の人がいいのでは?って。
そして渡辺さんの「雑草」というキーワードの流れも、
いまいち回収されずに試合が進んでいた気がしてならず…
それでもなんでも、
試合開始時のリカさまと渡辺さんのマイクはパミさんのそれでちょっと嬉しかったし、
パミさんのポートレートを持参してのアピールは、
どこかパミさんの文豪としての意思が混ざっていた感じがしてよかったです。
記憶はいつぞやのまなせさんのUSAでのアピールで戻りかけたんだけど、
今回は全然効かなかったですね…なにかツボがあるんだろうか。
操さんの強さとしての底上げみたいなのは成功しているので、
ちょっと提供されるストーリーに期待するしかない感じです。
というか美威死鬼軍はヒールユニットってことでいいのかしらね。
あとリカさまの新お衣装がめっかわだった…あれはいいものだ…

○坂崎ユカ&瑞希 vs 乃蒼ヒカリ&万喜なつみ
無敵街道まっしぐら中のマジラビをどのチームが止めるの?という流れの中で、
“正式な”タッグチームとして発足したぱんでぶーのおふたり。
正直なところ、○+○=◎と○+△=○の実力差だとは思っていたんだけど、
万喜さん個人での力(プロレス的+政治的)が把握できてなくて、
もしかしたらマジラビ負けちゃうんじゃないだろうか…って不安はありました。
ポイントはどうしても乃蒼さんになるんだけど、
チームとして練習してきたように連携もあったし、
未熟なりに思いきりのよさを発揮していたので素晴らしさがありました。
雰囲気を身につけるのって努力だけじゃできないので、
そういうセンスのようなものをどんどこ磨けば本当にいいレスラーになる気がします。
でもなんかユカっちに、でもあるし、万喜さんに、でもあるし、
誰かに依存…ではないけど、なんだろう。
憧れをもって、その気持ちだけでは覚醒しない気がしているので不安でもあり。
結果的に無事に防衛!
今回はユカっちの力が大きかった印象。
逆にみずぴょんすがちょっとおとなしく見えたかなー。
相変わらずの受けのよさだったので、
そこは安心してみていられました。
で、次の挑戦者チームが美威死鬼軍。
ベルトだけじゃなくて、みずぴょんすが懸った試合になりそうなのが怖い。
確かに美威死鬼軍側の言うとおり、
みずぴょんすがチカラをセーブしている、っていうのは確かにー、って。
一番すごかったころのみずぴょんすがどんなもんだか存じ上げませんが、
元LLPWって伊達じゃないよねぇ。
元相方のSAKIさんが団体のトップに君臨するレベルになっているので、
みずぴょんすもなんらかの個人としての成果は欲しいところ。
さてさて…
悪くて黒いみずぴょんすもみたいよねぇ。

○中島翔子 vs 山下実優
やー、泣いた泣いた!
東女を初めてみたときに応援するって決めた翔子さん。
そっからずーっと観てた。
推しメンがたくさんいる中で、翔子さんはやっぱり特別な存在で。
なんだかんだでシングルのタイトルに手が届かなくて、
初めてのイッテンヨンで負けて、次の年のイッテンヨンでも負けて、
タッグのベルトを獲った時は「それじゃないんだよな…」と嬉しさ半分に思えて。
山下も海外で試合をして、ユカっちは今回AEWに参戦。
翔子さんはちょっと遅れをとった形になったのかもだけど、
やっと獲れた!やっとチャンピオンになった!
こんなに嬉しいことはない。
プリンセスカップを乗り越えるために開発したセントーンも返されて、
ノーザンライトも返されて、
ぼこぼこに蹴られても立ち上がって、
まさかのノーザンライト2連発。
ロコモーション式のノーザンライトなんて初めて観た!
最初、何が起きたかわからなくて頭の中だけが興奮して、
少し落ち着いてから涙がばーばー出てきました。
やー。観たかったものを観ることが出来た。
自分の推しメンがチャンピオンになったのは初めてなので、
こういう気持ちになるんだ?とふわふわしました。
こんなに嬉しいことはない…なんかもうアガリの気分ですw

「やめちまえ」っていう本音

2019/3/30
東京女子プロレス「スプリングツアー’19~READY SET, GO!~」

○上福ゆき&白川未奈&らく vs 桐生真弥&YUMI&うなぎひまわり
かみーゆのいいところのヒトツは、
個々の選手のパーソナリティをさらっと引き出せることだと思ってて。
どういうことかというと、
新人である桐生選手はデビューしたてなのでどういう人となりなのかはまだわからなくて、
でも、それを謎に話しかけることによって情報を引き出す…という感じ。
ふたりが東洋大の同期って情報だけでもすごい破壊力だし、
東洋大の人は変わり者が多いイメージなので、
桐生さんへの(変わり者としての)期待値がぐーんとあがりました。
そして残念美女呼ばわりされて自らダメージを受けるかみーゆさん。いいと思います。
なかなかのキャリアの浅いメンツではあるけども、
この試合を引っ張っていったのがかみーゆってのがまたすごい。
一気に成長が来てる。
白川さんはちょっとミスが目立ち始めて、
相手が出来る相手だと光るけど、自分では光れないのがまだなのかなー、と。
YUMI選手は正統派にゆっくり育っていって強くなって欲しいです。

○辰巳リカ vs 猫はるな&原宿ぽむ
やー、リカさまのロックな部分が垣間見れる試合で最高でした。
ふたりまとめて相手をすると思いきや、タッグマッチだと主張してレフリーにキレ、
ぽむ氏のすね蹴りに「痛くない!」と受け続けつつも、
「痛いんだよ!」とキレる暴れん坊ドラゴン。
エアプレンスピンがここ最近のブームなのかしら。
ふたりまとめてのドラゴンスリーパーは痺れた…すき…ってなった。
猫ぽむのふたりは、完全にリカさまに振り回されていたので、
なんかひとつでも個性というか、無茶というか、
そういう爪痕を残せたらよかったな、と思いました。
ぽむ氏はフィニッシュ…というか、
ラフォーレ原宿とぽむどじゃすてぃすがどっちも決まらなくなって来てる。
そこのたどり着くまでの道筋を構築できるようになればいいのか。
もうひとつつなぎ技、ってことかしら。すね蹴りじゃなくて。

○中島翔子 vs ぴぴぴぴぴなの
ぴぴぴぴさんが引退を発表してのこの試合。
引退については…
普通は「さみしい」とか「残念」とかそういう気持ちになってあげるべきなんでしょうけど、
どうしても納得というか、
誰かに怪我をさせる前に辞めてくれてよかったという気持ちが強い。残念だけど。
アプガプ自体が「アイドルとプロレスの両立って無理なんじゃ?」っていう論争が常にあって、
いつぞやのタッグタイトルに主戦ふたりが挑んだあとにユカっちが言った
「アイドルとプロレスを両立していて尊敬する!(意訳)」
っていうのはあくまでもそのふたりに言ったのであって、
らくさんはここ最近の動きからプロレスラーとしてよくなって来ているけど、
ぴぴぴぴさんについてはその「尊敬する」とは別枠だとずーっとひっかかっていました。
コーナーに登ってのキックもロープをつかんでただ降りるだけのものだったし、
派手なことをやりたいんだろうけど、気持ちと実力がついてきていないという印象だし、
柔道やサンボがベースということだけども、そういうイメージもなかったし
(あったとしても背負い投げで相手を中途半端に頭から落としてて怖かった)。
結局この試合中の「プロレスは痛い」からの翔子さんの「やめちまえ!」っていうのが、
引退の理由が端的に表れていた部分だと思いました。
ああそうか。痛いの怖いからロープをつかんでのキックだったのね。と腑に落ちたりしました。
プロレスって痛いし、好きじゃないとできないし、プロレス脳が必要だし、で。
入場曲が演歌調ってのは画期的ではあったけどプロレス的にはどうなの?だし、
ジャッキー推しだったらやり切ればいいし、その酔拳だって中途半端だし、
結局、散々なりたかってであろうアイドルだって、
アイドルになれるのであればプロレスなんてどうにでもなる、っていう甘い考えがあって、
一度アイドル出来たからもう満足しちゃったんだろうな。思い出づくりが出来てよかったね、と。
なんか東女らしいレスラーというか、画期的ではありました。
ごめんやで、ぴぴぴぴさん。
いろいろ苦言を呈したくなるのがオタクの悪いクセやで、ほんま。

○万喜なつみ&乃蒼ヒカリ vs 伊藤麻希&瑞希
タッグ屋さんの瑞希さんの伊藤リスペクト軍団でのお仕事。
マジラビとは違った賑々しさがあってみていて楽しい。
ここ最近の伊藤ちゃんさんはキャリアが下の選手と組むことが多かったりで、
指示を出したりするのが目立ったけど、
リスペクト軍団は並列で、自分から動けるみずぴょんすなので、
どうものびのびとしていた印象でした。いいと思います!
ただ元々実力のある万喜さんと、
ここ最近、雰囲気が出てきた乃蒼さんのタッグもチームとして成熟してきて、
動きとしては非常にスタイリッシュになって来てるのが脅威…
と思っていたらタッグタイトルに挑戦表明。
足し算で言ったらマジラビのほうが大きいけど、
万喜さんになんらかの旨味を与えるタイミングっぽいのと、
同じくアプガプになんらかの成果を与えたいタイミングが一致しているのが怖い。
ちょっと嫌な相手が来ちゃったな…

○沙希様&操 vs 渡辺未詩&まなせゆうな
沙希様とまなせさんの高身長レスラー同士の蹴り合いに見応えがありました。
あれはすごい。
東女は何故か高身長レスラーが多いのが面白い。
美威死鬼軍のストーリーって今までどんなだったっけ?って思って、
初期はKANNAさんを教育するゆるふわ加減。
マーサちゃんとユキオサンを率いていた時はリカさま(どらぼん)と抗争。
あとはマリカ教育、アズクリ改造…と、
誰かしらの成長、変化を経ての成長ストーリーみたいなものがあったけど、
渡辺さんが続けて戦っているけど、
「雑草」呼ばわりから特にまだ進展はなし…
なにしろ渡辺さんが意思表示やらしてくれないと動かないだろうし。
操さんの目的というかゴールが見えないのがちょっと消化不良。
冒頭のまなせさんがクイーンオブUSAを持ち出して、
操さんが記憶を取り戻しそうになるところがぐっときました。
まなせさん!よくやった!という雰囲気に。
というか、記憶を失ってるんだっけ?自ら自制してギミックチェンジしたんじゃなくて?
とにかくどうなっちゃうんだろう、これ。
ちょっとセミにしてはテーマがなかったのが残念。

○坂崎ユカ&天満のどか&愛野ユキ vs 小橋マリカ&山下実優&才木玲佳
序盤の坂崎山下のマッチアップがいきなりの見応え。
超絶正統派なロックアップからはじまるグラウンドの闘いで、
東女でもこういうことがしっかりできるんだ!という技術の高さと、
逆にそういう驚きがあるってことはこのふたりにしかできない闘いでもある、という。
ユカっちは初期メンではないけど、ほぼ立ち上げからに近い選手だし、
山下さんはまぎれもないエースだし、
こういうところでキャリアって出てくるのね、と感心しきり。美しい物語だな。
だからこそ博多じゃなくて後楽園で観たかった試合だなぁ、という気持ちも再び強く。
才木のれいたんはなんだか久しぶり。
W-1に正式所属になってなかなか参戦が難しいのかもだけど、
プロレスに一本筋が通るというか、背筋が伸びるというか、
東女に不可欠な選手だよなぁ、と改めて思いました。
しかし今後のストーリーどうするんだろう。
わざわざ東女側が用意してあげなくても、
例えば前回の里村戦のような舞台はW-1が用意してくれているし…
シングルのタイトルマッチに挑んで、そして卒業ってことはないわよね、れいたん。

Good Looking Sisters

2019/3/23
東京女子プロレス「スプリングツアー’19~READY SET, GO!~」

○乃蒼ヒカリ vs ぴぴぴぴぴなの
プロレスラーのフィジカル的な強い弱いに関係なく、
雰囲気としてのいいわるいがあって、
それを表現する単語に「色気」って言葉だと思っていて。
乃蒼さんにそのプロレスラーとしての色気を感じつつある今日この頃。
たぶん立ち振る舞いがそうさせるんだろうけど、
アプガプの中でも自分がトップを目指しているっていう自覚が芽生えてて、
そういうものを感じさせるレスラーになって来てるんだろうな、という印象。
その人のテンプレにハマらない幅の広さを感じつつあります。
いいレスラーになるぞ、乃蒼さん。
ぴぴぴぴさんはどうしたらいいかな。うーん。
なにごとも中途半端なんだよなぁ。
今日もペットボトルをどうしたかったの。

○中島翔子 vs 白川未奈 vs 原宿ぽむ
DDTグループ伝統芸能的3WAYマッチ。
ふたりが試合して、ひとりが割りこめないやつ。
ちょっとぽむ氏は蚊帳の外だったかなー。
白川さんはキャリアは浅いけど、プロレス愛があって、
自分のやってみたい理想のプロレス像が恐らく頭の中にあり、
それを目指すことで動きがプロレスになっている。
多少のミスのようなものはあったけど、
そこへの熟成度はもちろんこれから積み重なっていくんだろうけど、
好きが伝わって来ていいと思います。
ぽむ氏はプロレスが、というか東女が楽しいと感じてるとは思うんだけど、
好きとはまた違う感情なんじゃなかろうか。
プロレス自体に熱がないから理想の動きのイメージが薄くて、
それが今回の中島~白川の間に切り込めなかった要因かも…?わかんないけど。
それでもなんでもぽむ氏には魅力を感じていて、
世界観を煮詰めて強さにつながったらイイナ!と思います。
翔子さんは流石の巧さ。
3WAYを通じて若手をひっぱって試合を構築していたのは素晴らしさ。
決着の切りかえしは相手の足をがっちりつかんでフォールしていたので、
見た目ほど薄氷ではなかったと思います。余裕の勝利。

○山下実優&YUMI vs うなぎひまわり&桐生真弥
チャンプが新人たちを軽くいなした試合。
3人がわりとオーソドックスな試合をするレスラーなので、
なんとなーく難しさはあったのではなかろうか。
うな氏はテンプレがしっかり出来てきたのはいいけれど、
逆にテンプレがしっかり出来てしまったのでそれをどう崩すのか?に注目かしら。
基礎的な身体能力(運動神経)とレッグドロップの重みはあるので、
フィニッシャーまでに昇華できるのか?を観察したい気持ち。
まひろさんはちょっと気になっていて、
東女には珍しいタイプの真面目なオーソドックスさ。
まだ属性が見つかってないんだと思うので、
それが定まって方向性が決定するのを待つ感じ。
YUMIさんは若さ故にどんなものにもなりうるので、
なんかもっとぶっ壊れてもいい気がします。
性格も負けず嫌いで豪快そうだし。辞めないでくれ、と願うばかり。楽しみ。
正直なところ、東女の選手はわりとサイクルが早く辞めてしまう気がしてて、
YUMIさんは10年やっても24でしょ。それぐらいまで居続けて欲しい。

○万喜なつみ&天満のどか&猫はるな vs らく&辰巳リカ&小橋マリカ
これはもうリカさまご乱心によるおやすみエクスプレス大喜利に尽きる。
技が個人のものじゃなくて(まあもちろんらくさんの技だけど)、
団体内で共有されて、誰きっかけでどう発射されるか?が注目点ってなんか凄い。
そして辰巳リカさますきすきおじさんなので、
もうご乱心の流れが最高すぎて震えました。
なんかこう、山下選手やユカっち、才木玲佳選手等々の存在でなんとなーく薄れていた、
東京女子のアイドル性みたいなのが存分に抽出されていて、
こういうわちゃわちゃした華やかな試合こそが東女よね…という滋味深い試合でした。
よっしゃーいくぞー!からのばかちんがー!はその最たる美しい流れ。
でもさー、そういうアイドル性って本来はアプガプが醸し出していかないと駄目なんじゃないかね。
アプガプのアイドル性って陰と陽でいうとちょっと陰なんだよね。
難しいね、アイドル。
しかし万喜さんのフィニッシャーがちょっと崩れて、
わりと頭や首に来る技なのでひょえーってなるの怖い。

○操&沙希様 vs 渡辺未詩&愛野ユキ
操さんの東京初登場。
世を忍ぶ仮の姿であるミサヲ(仮)嬢の元々持っていた文豪属性があって、
それがハイパーミサヲというヒーローギミック、そしてコンテンツであったわけで、
それを捨てて、新たに美威死鬼軍に組み込まれ、操というストーリーへ転身。
いままでの喜劇を執筆していた文豪が悲劇を書いていくのか否か。
さらに「強さを求める」という目的は本当に美威死鬼軍という手段でいいのか?っていう。
じゃあ、目的を達成するための過程と成果物はなんなのか?が注目点でした。
が、特にストーリーが動くわけではなく顔見世程度。ふむ。
正直、初期美威死鬼軍には可愛げがあって、
かなりのゆるふわヒールだったんだけど、
いまの美威死鬼軍の流れはなんとなーく乗れないのよねぇ。
前章は滝川嬢のヒステリーさと性悪な部分が全面に伝わってきてイラっとしたけど、
今回は自ら望んで美威死鬼軍に取り込まれたわけなので、
ミサヲ(仮)嬢の本来の陰湿な部分が滲み出てくるんじゃないかと不安。
それってミサヲ(仮)嬢自身が苦しくなりやしませんかね。どうなんすかね。
でも、ヒールってそういうもんだよね。今後がたのしみ。期待しちゃう。

○坂崎ユカ&瑞希 vs 上福ゆき&まなせゆうな
問題作すぎた。
可能姉妹っていうタッグ名はまあ、置いといてw、
まなせさんは元々の実力者だけれども、
かみーゆのここ最近の成長というか、
自由になんでもやったるで!というチャレンジ精神が活きて来ていて、
マジラビも信頼度が高いけど、可能姉妹も親密度は高い。
加えて世界観の独特さよ。
グッドルッキングガイは試合までのやりとりで単語として挙がって来ていたけど、
まさか実際に登場するとは思ってもいなかった。
思ってもいなかったので、一瞬なにがあったのかわからなすぎて、
マジで謎の第三者が乱入してきて大事件だ!ってなって寒気がしました。
すげぇ…来ちゃったよ、グッドルッキングガイ。
かみーゆはデビューしてから本当に頑張っているのを人づてに聞いていたので、
タイトルマッチでわりとびしばしキックが決まり、
フェイマサーも入り、
技がどんどこ効果的に決まっていくのは嬉しい気持ちにはなりました。
本当にいい動きだった。
まなせさんの謎の覚醒もあって、完璧に可能姉妹の試合だった。
マジラビはマジ受難だったね。勝ってよかった。
序盤から中盤にかけてみずぴょんすが相手の技を受けて試合を構築していって、
スピードと連携を徐々にギアチェンジしていって、
最後はどちらかが決めるという流石の試合展開でした。
みずぴょんすのプロレスの実力の高さと、ユカっちの天才的なセンスのバランス。
本当に負けるイメージが沸かない。
どちらかの脚を削って制空権を奪って分断させる、とかかな。
となると誰、次。
伊藤&才木との決定戦からの、
爆れつシスターズ、アプガプ、ツインカムモンスター、マッスルJK、可能姉妹か。
リカさまが誰かと手を組んで…かな。みずぴょんす奪回作戦。

ヒーローになるとき

2019/2/23
東京女子プロレス「Be updated to the future, the future, the future」

イッテンヨン~イッテンゴにかけて自分の身にいろいろなことがおきて、
東女自体はイッテンヨン以来。
その間はユニバースで確認していたんだけど、
選手みんなが一気に成長をして、変化をして、
一瞬たりとも見逃せないな、としみじみ。
謎に焦る気持ち。
そして久しぶりに現地観戦。
席は何故か南側最前!ありがとうございます!

○ぴぴぴぴぴなの&上福ゆき vs らく&愛野ユキ
以前だったらちょっと心配になる4人の試合ですが、
みんな動きがよくなってる!
かみーゆはわりと試合の中心になっていて、
その試合自体の雰囲気というかストーリーというか、
そういうものを作っているムードメーカーになっていて非常にいいと思いました。
本人はやりたいことを自由にやっているはずなので、それがいい方向に。
ひとつひとつの技の見栄えが半端ないのでいつか大化けしそう。
らく&ユキのチームのスピード感もよくてよかったです。
このふたりの現在の関係性はツイッターを追いかけてないとわからないものだけど、
おやすみエクスプレスをタッグパートナーにおねだりしてやってもらう、というのは新しいパターン。
推しメンにおねだりされてデレデレするユキちゃーんもよかったです。
ぴぴぴぴは相手を頭から落とす危険な投げ技は今日はなかったけど、
お水を飲んで酔拳的な動きをするのはパートナーを選ぶなぁ。
かみーゆは適任すぎた。かみーゆすごいな。

○まなせゆうな&乃蒼ヒカリ vs 原宿ぽむ&猫はるな&YUMI
世代的にいままでの所属の新人選手…ってなると未来少女とかになるのか。
あとアプガプロレスは所属なのかな。ちょっと違う?
黒音まほ及び愛野ユキあたりになる感じ?
そのあたりの世代はデビューしてすぐに馴染んだというかなんというか。
でも、いまの世代には一線というか壁…ではないか、
なんか別のひとつ分割された世代に感じているんだけれども…
どうだ。伝わるか、この感覚。
それはたぶん同期の人数がそこそこ多いことが原因で、
この3人の他にうなぎ氏と桐生さんも含めて5人?
未来少女は3人だったけど、小橋選手だけはなんかまた別だったし。
なんかこう、5人組のチーム感があるのはなんとなくいいと思いました。
試合はもう簡単にまなせゆうな先生による教育マッチ。
赤コーナーことまなせゆうなさん大活躍の巻。
まあ、このメンツだとそりゃね…
まなせさんの安心感凄い。
あと乃蒼さんのスタイリッシュさが目立つようになってきた今日この頃。
アプガプの中でもぶっちぎってきたなぁ。
ぽむ氏の負けがこんできた印象がちょっとあるんだけど、
負けブックを書いてもらえるのは信頼度が高い証拠だと思っているので、
この流れはちょっと今後が期待できるぜ、という気持ちです。

○中島翔子&白川未奈 vs 桐生真弥&うなぎひまわり
桐生真弥選手のデビュー戦。
ショートカットでロングタイツといういでたちはなんか逆に新鮮。
特にロングタイツはいままでなかったので(KANNAさんとか?)、
全体的にしゅっとしててかっこいい!お綺麗!
プロレス自体もまだオーソドックスではあったけれども、
身体能力もそこそこありそうなので今後に期待しちゃう!
…というか、翔子さん以外はキャリアが1年に満たないのか。
白川さんもうな氏も謎に貫録あるな…芸能関係の人はすごいな。
白川さんの「チャンス~↑」は定着してきたのが非常によい。
これもかみーゆの功績だよねぇ。かみーゆ、すごいな。
うな氏の「はいっ!」っていう見得の部分を、
白川さんがグラビアポーズで便乗した場面があって、
東女の個性ばらばらのレスラーたちの間で、
どこかつながる属性(この話だったらグラビア属性)があって、
それを試合でリンクさせていくのはいいと思いました。
試合は翔子さんが流石の試合構築だった。
この4人で試合が魅せられる内容になるのはやっぱり翔子さんのチカラ。
やっぱり翔子がナンバーワン。

○辰巳リカ vs ハイパーミサヲ
不死身の辰巳リカ復活!やったぜ!
推しメンだらけの東女にあって、
試合の興奮度というか気持ちのシンクロ率の高さで言ったらリカさま!
怪我からの復帰は本当に嬉しい。
辰巳リカの魅力は言葉じゃ表現できない部分ってあって、
言葉じゃないから伝わってくるものがあるのだな、と、
その試合をする姿から改めて実感した次第。
御身体お大事に…もう怪我せんようにな…
で、復帰戦の相手が文豪ハイパーミサヲっていうのもエモい。
試合当日まで謎に #好きです辰巳リカ の時報ツイートを行ってて、
9時27分=9月27日=辰巳リカ生誕日っていうストーキングまがいだった。
ちょっとサイコがかった行動が、
この試合…というか後々の行動につながるのとか最高すぎる。
試合内容はかなりシリアスなものになっていて、
お互いの怪我をした部分(リカさま=腕、パミさん=膝)と削りあう展開。
この一点集中というのはプロレスとして凄い好きなのでぞくぞくしました。
この日の個人的ベストバウト。
というかハイパーミサヲは強いよ!

○伊藤麻希 vs 万喜なつみ
入団早々に伊藤ちゃんさんに噛みついたはいいけど、
なんかその発言が宙ぶらりんになっていた印象があって、
ここでやっと回収された、という試合。
因縁のつけ方が可愛い可愛くないという言いがかりもいいところなのが東女的。
そして可愛い可愛くないは見る側の個人差があると思うの。
自分的には伊藤ちゃんさんは可愛いで
万喜さんは可愛いは作れる=ぶさいくは隠せる寄りのぶさいくだと思ってみています。
「可愛いは作れる」ってほんと弊害しかない。ぷんすこ。超個人的意見。
プロレス的には当然、万喜さんの実力が数段上
(万喜さんのプロレスは好きです)。
それでも伊藤ちゃんさんの世界観に勝敗含めて持って行ったのは流石。
〆のマイクも完璧だった。

○沙希様 vs 渡辺未詩
本編は試合後にやってくる…!な大河試合。
その前に試合の話。
渡辺さんは「かっとばしていくぞー!」を開発して以来、非常にいい感じ。
さらにレーザービームを開発してまた加速した印象。
身体が棒立ちになってしまう印象はまだ残っているけど、
やられっぷりがよくなってきたというか、倒れ方がいいというか。
その倒れ方が棒立ちから来ているのも応報でよく出来てる印象。
プロレスは表情でやる部分もある好例。いいとおもいます!
沙希様は沙希様で問題ないと思うので、それはそれで。
細かい部分だと、
沙希様がいつものように一輪の薔薇で殴打する際に、
反対コーナーにレフリーの注意をひきつけて…のシーンで、
指さした先に新人ちゃんたちしかいなくて、
咄嗟にリカさまがレフリーの注意をひきつける、という流れがあって。
そこが「咄嗟に」に見えたので流石リカさま、わかってる!って感心していたんだけど、
もしかして伏線のヒトツだったのでは…?
で、試合後の本編だけども…
沙希様がリカさまのことを「初対面」というくだりは、
いつぞやの敗戦のショックでその試合の前後の記憶がない、
っていう話が生きていたのがすごいな、と思いました。
そしてハイパーミサヲの闇堕ちはここ最近の東女の中でも悲劇的でショッキング。
滝川女史の誘拐→改造はまあなんかほのぼのというか、
ショッキングではあったけど「わかるよー」という展開だったけど
(その後の美威死鬼軍のヒール展開とストーリー後の滝川女史への嫌悪はまあ置いといて)、
パミさんが自ら望んでマスクのみならず、ヒーローという立場とすべてを捨てて、
好意をよせる辰巳リカを椅子で殴打し、堕ちたのは凄い空気感だった。
ハイパミさんの言動にはヒーローとしてのみならず、
世を忍ぶ仮のミサヲ(仮)としての人間性すべてがのしかかっている気がして、
天才としての苦悩のような、なんかこう…なんだ。そのー、うん。
これは真剣に彼女の決断を見守らなければならぬ…!と本気でなっている次第です。
が、美威死鬼軍入りした人はみんな卒業して行っているのが心配…
(清水愛、KANNA、滝川あずさ)
しかし東女にはこういうストーリーが必要だったのでいい流れ。楽しみ。

○瑞希&坂崎ユカ vs 小橋マリカ&才木玲佳
結局のところ、JKマッスルのストーリーを回収して完結するための試合だったのかな、と。
ちょっと小橋選手と他の3人の差がありすぎた印象。
怪我から復帰した後に急ぎすぎたのかな。
小橋選手のピークは沙希様戦で、
その先に…というかあれ以上の試合がなかったのが致命的。
なんか「JK」というワードに縛られているのをなんとなーく感じています。
JC来ちゃったし。しかもJCを売りにしてないのが皮肉なもんです。
そしてマジラビとれいたんの華たるや。
今回のマジラビは主戦がみずぴょんすだったのがぐっと来ています。
スピードと跳躍力のイメージだったところに、一気にパワー系というワードが来た。
フロントネックをかけられている状態からのキューティースペシャルが凄い。
そしてほぼほぼ試合に出ていて相手の技を受けまくっていた。
いいプロレスラーは技の受ける技術が高いと思っているので、
ユカっちが世界進出となって、もったいぶらなければならない中で、
その「やられ役」をみずぴょんすに任せている状況で改めて技術の高さがみえた。
やー、すごいな。
しかしマジラビが負けるイメージがまったく沸かない。
これ、よっぽどの相手を連れてくるか、
よっぽどのストーリーがないと納得できないところまで行ってる。
ハードル高いな…

○山下実優 vs 天満のどか
王者、8度目の防衛に成功…という結果。
とにかく天満さまが蹴らて、立ち上がって、突進。
蹴られて、耐えて、蹴られて、倒れて、立ち上がって、突進。
わりと早いタイミングでコードブレーカーが返されたのが残念。
強さよりもエモさが全面に出てくる内容でした。
プロレス技の攻防もプロレスだけど、
こういうどっちが頑丈か?みたいなやりとりもプロレス。
このタイトルマッチはこの二人…というか天満さまにしかできなかった試合。
ただ今大会が序盤からいい試合が多かったのと、
動きの大きいストーリーがあったので、
ちょっとだけ試合の存在感が薄れてしまったのは残念。
これで才木、ベーダ、まなせ、黒音、辰巳、優宇、プリシラ、伊藤、天満…だっけ?
残る手札は坂崎、瑞希、中島、沙希様(パミ)、万喜…微粒子レベルで里歩。
そこで次のタイトルマッチがチャンピオンから指名。
場所は福岡での凱旋試合。
相手がタッグ王者の坂崎ユカ。
現在考えうるカードの中でベストのカードを切ってきた。
ストーリーとしての流れで組まれるわけでもないし、
福岡スターレーンのラストマッチとしての記念碑的意味合いも強そう。
だもんで、ドロー予想ではある。
いまのいろんな状況(ユカっちのAEW出場が特に。負けさせられない)を考えて。
あるならユカっちの二冠。

壊したくない、護りたい、壊したい。

2019/1/4
東京女子プロレス「東京女子プロレス’19」

○乃蒼ヒカリ&渡辺未詩&ぴぴぴぴぴなの&らく vs 原宿ぽむ&小橋マリカ&白川未奈&猫はるな
小橋選手の復帰戦…だったけど、まあその辺はわりとどうでもよくて、
アプガプが初めて4人で組む試合というところが個人的注目ポイント。
リングネームが変更となってぴの字以外はいいリングネームだなーと思ってます。
もうぴの字はいいや。ちょっと受けつけなくなって来てる。
見る側の好みの問題なんだけど…
アプガプの前線2枚がマジラビのタッグベルトに挑戦した時に、
「アイドルもプロレスも頑張ってる!」
ってユカっちが(気を使って)言った相手って4人全員じゃないと思ってる次第。
しかたないよね。適性も、やる気も人それぞれだし。
本当のところは知らないけども。
まあ、それは置いといて。
ヒカリさんがいくつかのチェンジ(リングネーム、衣装)を経て、近々覚醒の予感がします。
リングイン時のコーナー上での憧れ(=葛西純)へのリスペクト精神がみえて、
遠慮なく自分の好きややりたいことをばんばん出していってくれたら嬉しい。
渡辺さんは渡辺姓を手に入れて、
デビュー時の立ち位置、
つまりはアプガプのエース的ポジションに再び就こうとしている印象。
なんか堂々として見える。非常にいいかんじ。
4人のチームでコーナーできゃーきゃー声を出しているのはよかった。
なんかアプガプのチーム感があがってくれると嬉しいんだよなぁ。
メンバーが試合の時は積極的にセコンドについて声援を送ったらいいのに、と常々。
小橋選手は復帰してまだいきなりタッグ戦線に戻る、っていうのは無理かもだけど、
チョップの強度はあがったままだったので安心。
バカチンガーエルボーが浸透していないのは哀しみ。
魅せ方の問題はあると思うけど。
このタイミングでの団体からの再プッシュは不要なので、
また筋トレ頑張ってください。

○ベーダ・スコット vs ハイパーミサヲ vs まなせゆうな
ハイパミ先生の謎の休場前の置き土産。
第2回クイーン・オブ・U.S.A.決定戦。やったぜ。
この試合はまなせさんが本気で勝ちに行ってるのがぐっとくる。
要は椅子取りゲームみたいな感じではあるので、
試合内容云々はまあ、いいかなw
パミさんはなんかまあ個人の事情かおうちの事情な気がしているので、
さみしいことはさみしいけど帰ってくるのをじっと待ってます。
パミさんがいないと東女の魅力が三割減ぐらいだよ。
しかし復帰の仕方もただの戻り方しなさそうなのがパミさん…期待しちゃう。

○万喜なつみ&ミリー・マッケンジー vs 愛野ユキ&天満のどか
元の所属団体の中の人(まあ主に堀田祐美子氏)の駄目さ加減のせいで、
万喜さんの登場がいまいち盛り上がらなかったのはかわいそすぎる。
もっと盛大に歓迎されてくるはずだったのに、
客としてどういう反応をしたらいいのか…みたいな気持ちに。
その辺は残念すぎる。
身体能力は高そうだったので動きもスピーディで面白い感じ。
所謂、女子プロムーブみたいなのがあって(ヘアホイップとか)、
既存の東女のフォーマットではない選手、ってのは伝わってきました。
いいかわるいかは別として。
フィニッシャーがジャーマンスープレックスホールドってのはぐっとくる。
が、どっちかというとミリーマッケンジー選手の投げっぱなしジャーマン的なやつほうが、
絶望感というか破壊力を感じて素晴らしさがありました。
いいよね、投げっぱなしジャーマン的なの。
爆れつシスターズはその点では接待プロレスみたいになってしまったのはかわいそう。
ただ姉の受けのよさが際立ったので、そこはちょっと興奮しました。
ぶん投げられた!ナイス受け身!みたいな。
万喜さんのプッシュがあからさまだと嫌いになりそうなので、
その辺は抑え目にやって欲しいな…
いきなり王座戦ってのはわかりやすすぎてちょっと嫌だ。
あとかわいい設定なのがなー。言うほどかわいいかなぁ。

○赤井沙希&YUMI vs うなぎひまわり&上福ゆき
うなぎひまわり選手デビュー戦。
シンクロ経験がありつつ、前田慶次になりたいという謎の願望があってのコス。
水着タイプは東女にはあまりいなかったので、
襟元の前田慶次感と相まっていいと思います。
シンクロやっていたのであれば、運動神経もスタミナも相当あるだろうし、
体幹やバランス感覚もよさそうよね。期待しちゃう。
見得をびしーっと切ってからのレッグドロップは重そうでいいわね。
あとチョークスラム?ロックボトム?
ファンをつかむのが上手な気がするので、その辺で推されていく選手になれたらいいな、と
(自分の推しメンはもうこれ以上増やしません。たぶん)。
試合自体はかみーゆが回していた印象。
赤井沙希さんはわりと淡々と蹴りを中心に組み立てていくので、
かみーゆが赤井沙希を怖がったり、下手に出たり、媚を売ったり、
後輩のYUMIさん相手に上から目線だったり強気だったり
(「YUMI!あがってこいよ!」って言ったけどYUMIさんあがってこなかった)、
なんかそういう賑やかしじゃないけど、
言い回し云々で試合をかき回していくのは非常にいいと思います。
ただブレーンバスターが怖かった…
YUMIさんはまっすぐな感じが正統派感が出ていて期待。
まっすぐに伸びていって欲しい。

○里村明衣子 vs 才木玲佳
この試合はめちゃくちゃおもしろかった。
才木玲佳という選手は東女の中ではオーバスペックな一面もあるので、
フルパワーが出せる相手が限られていたと思うの。
で、女子プロレス界の横綱である里村選手という、
フルパワーを出したらがっちり受け止めてくれて、
その与えたパワーを上回るフルパワーを返してくるという、
いままでに経験したことのない相手だったのでは?と。
筋肉に自信があるのに、パワー負けしたりしつつ、
打撃も強めに受けてるし、
実際に見たこともない苦悶の表情であったり、
慌ててのリング外へのエスケープであったり(すぐ戻されてたけど)、
東女では初体験の試合だったのでは?と感じました。
逆に今までのキャリアでやっと里村にたどり着いたのであれば遅すぎたのでは?と
(他団体ではどういう試合を組まれていたのか把握してないのでなんともだけど)。
もしかしたら東女にいるよりももっと面白い世界がプロレス界には待っている、と感じて、
れいたんが東女を飛び出してしまうのが怖いような不安に駆られたのも事実。
それぐらいターニングポイントになったのではないだろうか。
里村明衣子は確かに強いし、東女の上位陣の壁になっているのだけれども、
壁ではなくて乗り越えられる障害になってもらえるぐらいじゃないと困る…のかな。
たぶん山下さんよりれいたんのほうが里村選手は好きだと思う。
素直にまっすぐだし。プロレス向きだし。

○坂崎ユカ&瑞希 vs 中島翔子&里歩
やー。いやー。うーん。
翔子さんをみずぴょんすがキューティースペシャルで投げ、ダウン。
そのあと里歩さまをユカっちがマジカルメリーゴーランドで投げ、排除。
で、ゆっくりめにトップロープに登りマジカル魔法少女スプラッシュ、と。
翔子さん、フォール返せずスリーカウント。
王座チーム防衛。
そこ、フォール返せませんでした?な流れだったのが消化不良。
もちろん応援していたチームが負けたんだから消化不良には違いないんだけど…
坂崎中島の一騎打ちの流れの中では翔子さんがユカっちを圧倒していた印象。
贔屓目込みで。
里歩さまの蒼魔刀だっていいタイミングでびしーっと決まったし。
翔子さんの619…と見せかけて場外へトペからの里歩さまの619とか、
ダブルのノーザンライトとか、見せ場は多かったよなぁ。
やっぱりみらクりあんずのストーリーとりほぴょんのストーリーがあって
(実際にそのマッチアップが多かったし、終盤はみらクりあんずの試合だし)、
で、坂崎~中島間にはみらクりあんずを壊したくなかった。
瑞希~里歩間にはりほぴょんを壊したくなかった。
中島~りほぴょん間にはなんの関係性もなくて、
瑞希~みらクりあんず間には瑞希のマジラビを守る気持ち。
つまりはみらクりあんずを壊したかった感情があった。ということだったんだろうか。
中島翔子は東女でもナンバーワンだと信じているので、
いつか本当に報われる時が来て欲しい。
そして里歩さまはもっと東女に出て欲しい。ビッグマッチ限定じゃなくて。
でもりほぽいで組むのはやめてね。

○山下実優 vs 伊藤麻希
賛否両論あるとは思うんだけど、
伊藤麻希が伊藤麻希であり続けた試合であり、
彼女の表現の場だった気がしています。
もちろん山下実優は山下実優であり続けた試合でもある。
技術的な意味での実力差はもちろんあったし、
技の強さ、格闘技としてのプロレス的な強さと、
本当に気持ちの強さ、人間力としてのプロレス的な強さ。
などなど、もういろいろなものの比較がこの試合にあった。のか、な。
後楽園ホールでいったいなにを観たんだろうか。
試合後に山下選手から「オンリーワン」のワードが出たけど、
この試合こそがプロレスの中でオンリーワンと呼べるような試合だったのではなかろうか。
いやー、いいもんみた。
そして伊藤麻希に夢を重ねていた自分はいい夢見たぜ…みたいな気持ちだし、
この夢がいつか叶うと信じてます。

イッテンヨンテンボウ

○うなぎひまわりデビュー戦
赤井沙希&YUMI vs 上福ゆき&うなぎひまわり
うなぎさんは元々が芸能活動をしている人だったので、
練習生の時の物販での客さばきや対人能力が非常に高くて、
その時点で好感度はめちゃくちゃありました。
自主イベントとかもあったし。
同理由で、自分の見せ方とかもわかっていると思うので、
身体能力は未知なので置いといて、プロレス的な動きには期待しています。
でもプロレスはわりと別物だからどうなるんだろうか。
もうひとつの見どころは全員が高身長なところ!
見栄えがいいのは重要な要素だよね!

○小橋マリカ復帰戦
小橋マリカ&白川未奈&猫はるな&原宿ぽむ vs ラク&ヒカリ&ヒナノ&ミウ
思いのほか怪我が長引いてしまった小橋さん。
休場前はタッグ王座にいたぐらいアゲ風潮だったんだけど、リセット。
そしてその間に薄れたJKブランド(JCが出てきちゃったもんね)。
正直、休場前でも強かったのは一瞬だし、
それはプロレス的なものよりも気持ちの問題だったと思ってるので、
どこまで取り戻せているのかが不安です。
また「よっしゃいくぞー」とへにゃっと言ってぺちぺちチョップしたらがっかりだよね。
で、この試合のメンツを見るとアプガプがひっぱるまさかの展開に?
大晦日のワンマンを経由したからといっていきなり強くなるとは思えないので、
さあ、どうなっちゃうんだろう?って。
ちょっと不安だな。白川さんが政治力でぺろっと勝っちゃうのとか嫌だな。

○3WAYマッチ
ハイパーミサヲ vs まなせゆうな vs ベーダ・スコット
ベーダさんが試合巧者であると仮定して、
文豪ハイパミ先生の執筆したものに、
まなせさんとベーダさんという試合巧者二人が乗っかってわちゃわちゃすると期待。
ここはとにかくパミ先生の世界観が存分に出ると思うので、
名作を期待するしかない!
そしてその期待を裏切らないのがハイパーミサヲ先生だ!

○天満のどか&愛野ユキ vs ミリー・マッケンジー&X
やー。この試合がなー。
Xが万喜なつみさんだったとして、どういう気持ちで迎えたらいいのかわからない。
シークレットがシークレットでなくなった今、驚きようがないよなぁ。
そういう意味で、あちらの団体のおばさまがひとり暴走してしまった気持ちでいっぱい。
ミリーマッケンジー選手もちょっと存じ上げてないのでどうなるんだろうか…
うーん。
爆れつシスターズが噛ませ犬にならないことを祈るしかないです。

Xを妄想案件としてとらえると、
X=辰巳リカだと最高にロックで血管切れそうになると思う。
そりゃ理想と現実を加味して考えると、
「いついつ復帰です!」と予告があったほうが復帰を祝う気持ちで迎えたほうがいいんだけど
(紙テープ用意できるしね)、
黒マント姿の謎のケンドーマスクのレスラーが突然駆け込んできて、
リング上の選手を蹴散らしてコーナーに登ってマントを脱いだら辰巳リカ!電撃復帰!
とかのがリカさまっぽくて素敵。
まあないな…w

○スペシャルシングルマッチ
里村明衣子 vs 才木玲佳
この試合は素直な気持ちで楽しみ。
単発のストーリーにはなってしまうんだけど、
今までの試合のように里村が「さあ、どんな選手か見極めたるぞ」
という上からの気持ちだと、
れいたんのプロレスに対する気持ちと強さなら里村も認めざるを得ないものだと思うし、
下手したら相当追い込むところまで行ける気がしています。
才木玲佳というレスラーは東女の中でも相当な上位クラス。
フルパワーの力を出せる相手も限られていたと思うので、
ここで里村明衣子という横綱相手にどこまでつぶされるのかを見てみたい。

○TOKYOプリンセスタッグ選手権試合
<王者組>坂崎ユカ&瑞希 vs 中島翔子&里歩<挑戦者組>
2018年のイッテンヨンからシャッフルされただけでメンバー的には変わらないんだけど、
前回は里歩さまというカードをみずぴょんすが切ってきて、
最強の外敵がやってきたな…という気持ちになりました。
そしてそこの主役はみずぴょんすだった。
今回はマジラビという奇跡のタッグチームを倒すために、
恥も外聞も捨てて里歩さまとのタッグを志願した(であろう)翔子さん。
主役は翔子さん。
そして里歩さまはその翔子さんに救いを与える大天使、という気持ち。
努力に努力を重ねている翔子さんが報われて欲しい!
とにかくその一点。
翔子さんのストーリーということはユカっちのストーリーなわけで、
ここで勝負がつくと思う。
里歩さまのフォローの蒼魔刀が決まるか、が鍵。
マジラビはシャッルフタッグなので負けたら解散、とは言っているけど、
先日の中島vs坂崎による前哨戦シングルを見ていると、
みらクりは発展的に解散して、マジラビが継続する…という流れでもいいと思う。

○TOKYOプリンセス・オブ・プリンセス選手権試合
<王者>山下実優 vs 伊藤麻希<挑戦者>
東女にとってギャンブル的なカードではあるけど、
いま賭けざるを得ないのは間違いないベストなタイミング。
伊藤ちゃんさんがタイトルマッチ決定から2ヶ月でどこまで成長したか?に注目。
2ヶ月前までの伊藤ちゃんさんだと凡戦にしかならないと思う。
ここまでの前哨戦では新宿で一本とったけど、
それ以外は見事に蹴り倒されている印象しかない。
蹴られて蹴られて耐えて耐えてチャンス一発にかけるしか。
それにしてもフィニッシャーが想像つかない。
なにか新技があったらおもしろいなぁ。
希望としては伊藤ちゃんさんの戴冠。
それが納得のいく形てあって欲しいと願わんばかりです。

Xはきみだ

2018/12/27
東京女子プロレス「神田明神交流館こけら落とし公演『プロレスの神様のこと「腕落ちたぞ!」なんてぼやいてたこと懺悔ですね』」

○ハイパーミサヲ vs 原宿ぽむ
パミさんの入場時に「ウルトラリラックス/篠原ともえ」が流れてもう絶叫。
パミさんほんと好きだわ…
そうだね、それがあったね。
パミラー(過去の制服物販時に着用してたやつ)。
そういう伏線じゃないけど、今までちら見せしていたものを、
ここに来てどかーん!と風呂敷を広げるセンスが本当に凄い。
東女に必要な人間、それがハイパーミサヲ。
そんなわけで10年代vs90sの原宿決戦。
ぽむ氏のすね蹴りをルーズソックスがガード、って鳥肌立った。
そういうのに気がつく視点が凄い。
ぽむどじゃすてぃすも不発に終わってしまって残念。
今回は相手が悪かった…パミさん、強いよね、実は。

○中島翔子&まなせゆうな vs 猫はるな&YUMI
ある種の教育マッチではあるんだけど、
猫さんとYUMIさんがなかなかのやり手なので、
通常の対戦と遜色はないように思えました。
にしても東女の誇るテクニシャンの翔子さんと、
プロレス巧者のまなせさんのタッグは強い。そして上手い。
翔子さんも特撮ヒーローものが好きだし、
まなせさんのおもしろいこと、楽しいことへのベクトルが強いので、
大怪獣ばくだんとかふたりのセンスが合わさった感じがよかったです。
入場時の被り物チェンジも非常に素晴らしかった。
翔子さん、めっかわ。
新人さんチームはYUMIさんの気迫というか、
体躯を活かした前目の攻めがよかった。
YUMIさんは本当にすごいレスラーになる気がする。たのしみ。
猫さんも爪でひっかくムーブとかコミカルな面もあるけど、
機動力が高い気がするので、テクニシャンタイプで伸びて欲しいなぁ。

○ベーダ・スコット vs 愛野ユキ
なんかこう、重量級の闘いっぽさあった。
ベーダさんの声ばかり聞こえる試合。
ユキちゃーんがかなり追い込んだ印象あったけど、
結局のところはタックルだけだし、
サイドスープレックスもベーダさんが重すぎて持ち上がりそうもなかった。
パワー系の技を使うのであれば、パワー系の選手にならないと駄目だと思うし、
でもユキちゃんのパワーって体重バランスだもんなぁ。うーん。
なんだかんだで試合が成立して、
逆転勝利に見えたのはベーダさんの巧さの部分だったんだろうか。
雪崩式気味フィッシャーマンスープレックスホールドは面白い。

○HARASHIMA&上野勇希 vs アントーニオ本多&樋口和貞
流石のDDT本体の中でも上位の人たち。
そして流石のアントーニオ本多。アントン人気の凄さがさいこうだった。
ごんぎつねのくだりはアクシデントで上野くんがちんちんを強打したのはミラクル。
オチに来がちな「マラ」って結構地味なワードなのかしらね。
メンツ的には手堅いオーソドックスなDDTのプロレスと、
HARASHIMAさんのシメの「鍛えてるからだー!」が見られて得した気分です。
上野くん、一年半の東女のセコンド業ありがとうございました。

○瑞希&坂崎ユカ&ヒナノ vs ラク&天満のどか&上福ゆき
問題児だらけだな、よく考えてみたら。
3人でのおやすみエクスプレスやらそれの返しの3人でのおはようエクスプレス。
ただヒナノさんの残念脳のおかげでグダってしまったのはなんかそろそろおこだよ。
かみーゆが途中に斬新なアイディアでわがままを言って場を混乱させるの好き。
天満さまのスピード感はマジラビと呼応出来るのでよかったし、
かみーゆはドロップキック一発での期待感と多幸感の高さがよい。
ラクさんもプレーンチョップを徹底させてきていていい方向に。
ヒナノさんは空気だった…
マジラビはもうよすぎてなんにもいえない。
ハイライトは入場時のユカっちとみずぴょんすのツインテールだった。
ユカっちのいまの髪色と相まってエルフ感あったし地獄のような可愛さだった。
なんで早々に取っちゃったのさ。もー。

○山下実優&才木玲佳&白川未奈 vs ミウ&ヒカリ&伊藤麻希
ヒカリさんがよかった。贔屓目はあります。
前日にZERO1道場に行って大谷晋二郎に指導を受けて、
そこで言った一言が
「(アプガプの)他の三人もプロレスへの気持ちを大きくしてもらえれば」で。
じゃあ逆にいまはプロレスへ気持ちが小さいってことだよな、と解釈したんだけども。
まあ、それはそれで。
もうひとつ、大谷の教えであったのが「上を向け」だったと思うんだけど、
確かオカダカズチカがTNAで学んできたことのヒトツが「カメラを意識しろ」だった記憶があって。
それはつまり「正面を向け」で単純に上を向け、前を見ろ、だし、
客席を意識しろ、ってことだよなー、と。
で、ヒカリさんの場合は、コブラツイストをかけているときにどこを見る?って部分で、
声を出しながら上を見ていた気がしたのでなんだか頑張ってる!って思いました。
それを意識して試合を観ると、
れいたんは動作のひとつひとつに「見得」が含まれていて、
メリハリがあるというか、ポイントポイントに区切りがあるんだな、と気がついて、
そりゃプロレスが綺麗に見えるよなぁ、と感心しきり。
見得が切れる=余裕がある、ってことにもつながるのか。ふむふむ。
もうひとりのアプガプであるミウさんも、
気持ちも顔も前を向いている気がしてよかった。
このふたりは確実によくなってる。いいとおもいます。
伊藤ちゃんさんと山下さんの最後の前哨戦。
タイトルマッチが決まってからイッテンヨンまでの二か月の間に、
「練習して強くなる」と言っていた伊藤ちゃんさんが強くなってるの凄い。
技ががっちり決まっている度合いが増えている気がしました。
実際に試合中に沸く場面もあったし(それはアプガプのふたりにもあった)。
おそらく格闘技としてのプロレス、試合構築能力としてのプロレスでは山下さんに分が。
人間力のプロレスとしてのプロレスでは伊藤ちゃんさんに分があるこの一戦。
強うほうが確実に、簡単に勝のが東女のプロレスではないと思うので、
伊藤ちゃんさん戴冠の期待度に現実が追いついてきた。

奇跡が魔法に変わるトキ

2018/12/22
東京女子プロレス「せ~の、メリークリスマス!2018」

○愛野ユキ vs YUMI
今回のスペシャルシングルマッチの組み合わせ抽選で、
YUMIさんを引いたのが自分なのでこのカードを組んでしまった責任の一端を勝手に感じてて。
そういう意味で注目していたこの一戦。
ユキちゃーんのシングル初勝利をすっぽり見逃していたので(あずにゃん卒業の回。休出日)、
おお!シングルで勝った!とびっくりした次第。
身体能力的にはYUMIさんのほうがありそうだけど、
バリエーション的にはユキちゃーんのほうが上だったもんで、
試合に勝つには勝ったけど、わりとあっさり越えられてしまいそうな予感。
YUMIさんはエルボーぐらいしか攻め手がないもんなぁ。
あとはまあドロップキック。
試合を先輩レスラーに作ってもらわないと成り立たないレベルだし、
さらにその先輩、ってのがユキちゃーんだもんで、まだこんなもんかな…って印象でした。
なんかすまんやで。

○ベーダ・スコット&ラク vs ヒナノ&上福ゆき
このメンツで試合中に日本語がまともに喋れるのがかみーゆだけ、という事態に。
英語が話せるのをみんな知っていて、ベーダとも会話できるじゃん?と思わせつつ、
なぜか使わない、っていうの自由すぎて最高。
そろそろかみーゆもいろいろ出来るようになっているので、
まともな試合があってもいい気がする。覚醒の時だよ、かみーゆ。
ベーダさんはマイクベイリーのバーターだもんで、来日の頻度は高いんだけど、
レア感がなくなってきたのでみんな飽きてきているのがかわいそう。
ラクさんはベーダを踏み台にしてのプレーンチョップはとてもよかったです。
あれは他の人とのタッグでも出来るよね、きっと。
それとベーダさんの被り物に興味津々だったのはよかった。
ヒナノさんは酔拳が酔拳になってないのでちゃんとやってください。
酔拳やっておもしろかったのはかみーゆだもん。
何事にも中途半端なんだよ、ヒナノさん。
自撮りの加工が怖いしさー。もー。
それにしても意外と長い時間の試合だったけど、
途中でだらっとせずにいい展開だったのはよかったと思いました。
この試合からちゃんとギアが入った感じ。

○まなせゆうな vs 白川未奈
まなせゆうなさんが終始圧倒しててすごいな、と思いました。
白川さんはどんな芸能的政治力が働いているのはよくわからないけど、
キャリアの浅さが存分に出た印象。
相手の協力があってのプロレスだもの。自分じゃ何もできないでしょ。
逆にまなせさんの自分と相手を魅せるプロレスに終始しているのと、
基本がしっかりしているので綺麗なプロレスが出来ている感じ。
こんな一瞬で決着がつきそうな試合を制限時間ギリギリまで伸ばせたのは、
まちがいなくまなせさんの腕がいいから、ってことですし。
やー、まなせさんのトップ戦線に食い込んでいって欲しいなぁ。
タッグ路線でもいいので。

○ハイパーミサヲ vs ミウ
クリスマスツリーで登場するハイパミさん、ほんと好き…ってなった。
めちゃくちゃじゃん、クリスマスツリーでプロレスするのとか。
さらにそこにミウさんの純朴さがプラスされて、
ガムテで腕を縛って会場の特色を生かした建物の外への放出も、
練習生を影武者に使ってミウさんをだまし討ちする流れも、
なーんの嫌味のないというか、純粋にストーリーが展開したのとか、
計算だったらすごい天才だな、と思ったり思わなかったりしました。
ミウさんはカナディアンに行く流れがもたついたのが目立った印象。
そういえばパワー系を売りにしていたけど、なんか印象が薄い。
ボディアタックをキャッチしたりしているし、
それこそカナディアンバックブリーカーが見せ場なんだから、
そこを見栄えがよくなるように確実性を上げていって欲しい気持ち。
アプガプの中でちゃんとプロレスが出来るのはヒカリさんとミウさんなわけで、
そこでもうちょっとわかりやすい進化が欲しい。
ヒカリさんに置いていかれつつあるよな…

○才木玲佳 vs 天満のどか
この試合好き。どっかんどっかんしてた。
どちらもパワー系ではあるんだけど、タイプが異なっていて、
キックのれいたんと、突撃と絞め技タイプの天満さま。
ショルダータックルの攻防は見応えがあって非常によかった。
天満さまもボディープレスもキルスイッチも、
相手を弱らせた上で出さないとフィニッシュまで至らないのが難点で、
れいたんのシャイニングウィザード→ジャックハマーっていう合わせは、
シャイニングウィザードの時点で弱らせることが出来るので強い。
天満さまはフィニッシュ前のあと一つ欲しいところなのか、そうなると。
おねえさんを捨てて天満さまにキャラ変をしたときに、
失ったのはエモさな気がしていて。
なんか徹底的に追い込まれて必死の形相で向かって行くのって久しぶりに見た気がします。
爆れつシスターズのときって追い込まれるのはユキちゃーんだし。
姉妹タッグを組む意義のようなものは大きくて大切だけど、
ユキちゃーんの世話をいつまでもしているわけにはいかないんじゃないかな。
一度、ユキちゃーんと別れて、
ユキちゃーんがちゃんとした実力をつけたら再び姉妹で組んだらいいんじゃないかなぁ。
お互いのためにも。
まあ、姉妹タッグでいられるにこしたことはないんだけどね。

○伊藤麻希&瑞希 vs 猫はるな&原宿ぽむ
伊藤ちゃんが他の3人の司令塔として終始声をだして動いていたのが印象的でした。
味方のみずぴょんすを励まして、鼓舞して、
敵である新人二人にも叱咤激励を送って盛り上げていたの、
なんか伊藤ちゃんさんしか出来ないものだな、と思いました。
伊藤ちゃんさんが料理人として素材を料理する立場に回ろうとしている意識のひとつなんだろうな。
まあ、相手が新人二人だった、ってのもあるけど。
新人二人はついていくのがやっと…って感じだったのかな。
みずぴょんすが本気のフルパワーでやれずに抑え気味だったように見えました。
ぽむ氏も伊藤ちゃんさんのDDTを出すムーブに対応できなかったところもあったし。
いい教育マッチだったんじゃないだろうか。
それにしてもぽむ氏のギロチンドロップが「ぽむどじゃすてぃす」って技名で、
wikiで断頭台のギロチンを調べると
「ボワ・ド・ジュスティス(Bois de Justice/「正義の柱」の意)」
が出てきて、なんかすげー名前つけたな!っていう気持ち。
ぽむとボワが近かったのミラクルだよな。持ってるぜ、ぽむ氏。

○山下実優 vs ヒカリ
東女のトップとアプガプのトップのある意味頂上決戦。
今年のイッテンヨンにデビューしてほぼ一年経って、
どれだけ通用するのか?っていうのが体感できたってことは、
ヒカリさんにとっていい経験になったんじゃなかろうか。
ただ、たぶん、まだいい経験をした、程度でしかなくて、
一矢報いたようには決して思えなかったのは現実としてあるよな、と。
足りないところはどこだろうか。
アプガプの他の三人とヒカリさんが違うところは、
プロレスの中でどれだけプロレスラーとしての自分を出しているか、
自分の中の闘う気持ちを出しているか、だと思ってて。
他の三人もプロレスには真剣に向き合っているんだろうけども、
その「真剣」の質が異なっているんだと思ってます。
ヒカリさんはプロレスが好き、という気持ちが元々あるから強い。
もっと狂気みたいなのがみたい。

中島翔子 vs 坂崎ユカ
この試合はイッテンヨンのタッグマッチの前哨戦では決してなくて、
いつか来る後楽園ホールメインでのPOP王座のタイトルマッチの前哨戦だった。
ただ、みていてどこか哀しさを感じた一戦。
旗揚げ前から一緒に練習をして、
闘うコメディアンズとして、みらクりあんずとして一緒に切磋琢磨して、成長をして、
その成長のベクトルが同じ方向だったと思っていたんだけど、
どこか方向性が異なって、いま別々の道を歩き始めているのでは?って。
マジラビが解散したとして、元のみらクりあんずに戻れるのか?っていう不安がよぎりました。
その方向性が異なる要員が坂崎ユカというレスラーの覚醒にあると思ってて、
翔子さんの場合は努力で身につけたものを努力で磨きをかけた結果。
ユカっちの場合はセンスで吸収したものを努力で磨きをかけた結果。
努力はセンスに勝てるのか?凡人は天才に勝てるのか?
なんかそんな気持ちになってしまいました。
先日の新宿でのタッグの前哨戦だった6人タッグの後のユカっちの言葉、
「(里歩さまに羽根が生えているのか?と問うた後の)わたしたちにだって羽根はある」
が現実に羽根が生えていることを証明したような試合で、
それを引き出したのは翔子さんだし、
ふたりの共鳴があって、至極の10分間が展開されたんだと思いました。
奇跡だよな、このふたりがいるのって。
だからみらくるなのか。すとんと腑に落ちた。

大怪獣と大天使

2018/12/1
東京女子プロレス「東京女子プロレス5th anniversary~五歳の東京女子プロレス~」

○原宿ぽむ vs 猫はるな
デビュー間もない新人同士でシングルを組まれるのってここ最近ではなかった記憶。
アプガプはタッグでの試合だったし。
つまりは勝ったほうがシングル初勝利。なんか抜擢度が高い?
で、
パッと見はキャラ先行型の二人の試合なので、
もっとだらだらとかぐだぐだとかしてもおかしくなかったんだけども、
わりと締まったいい試合でした。
原宿さんの原宿感と猫さんの猫感が存分に発揮されていたのがよかった。
原宿感ってなんて言っていいのかわからないけども。
猫さんの爪でひっかくのとてもよい。
猫さんのフィニッシャーはネックブリーカーでいいのかな。
そのうち猫じゃらし的なもので操られるんだろうな。またたびとか。
原宿さんのフィニッシャーの踏み付け式ギロチンドロップは、
シャイニングウィザードやスコーピオライジング並の高級フィニッシュなので、
大事に磨き上げて欲しい気持ち。
あと最高にかっこいい技名をつけてあげて欲しい。センスに期待。
このふたりは同期であると同時にわりと絆も深そうなので、
今後も試合でマッチアップが増えるし、タッグを組むこともあるだろうし、
実力差もそんなにないと思うし、
その関係性も楽しみにして応援していきたい。
とりあえず原宿さんの初勝利はめっちゃ嬉しい。

○ハイパーミサヲ vs ヒナノ vs 愛野ユキ
戦隊ものやライダーものでよくあるのが歴代ヒーロー勢揃い!だもんで、
パミさんが「ヒーロー軍を結成したい!」の流れから、
ヒナノさんとユキちゃーんはヒーローになった過去がある!
っていう伏線を大回収したのが気持ちよすぎた。
ユキちゃーんが卒業する人からセントーンを継承しているのが、
いまのフィニッシャーであるサイドスープレックスがそこまで自然じゃないのでいいと思いました。
奥の手感でるし。
プロレス的にそんなに出来るわけではない二人を相手にここまで試合を作って
(試合の内容はどうあれ)、
ちゃんと最初から最後までおもしろい試合になったハイパーミサヲさんマジ文豪。
そういえば大昔に黄色のヒーローもいたよね?

○まなせゆうな&上福ゆき&ベーダ・スコット vs ラク&ヒカリ&ミウ
ベーダさんのメガネキャラに乗っかって、
三人がメガネ着用で入場してきたのは素晴らしさあった。
そういう個々のキャラを大事にして、乗っかるところには乗っかるの好き。
まなせかみーゆ組って活かし方によってはだいぶ派手にいい方向に行く気がしてる。
加えてベーダさんが謎の被り物持参だったのがなんかすごかった。
あんなかんじなんだろうか、いま…
アプガプはこの三人はキャラが立ってきて、組むと賑々しくてよかった。
トレイン攻撃もラクさんのMAXときがあるしプレーンチョップも打ち放題だし、
ミウさんの「かっとばしていくぞー!」から2安打のマルチヒットだったのもよかった。
ヒカリさんが一つ抜けていると思ったけど、
いい意味でそうでもない印象になったのはよい感じ。
そしてまなせさんがいると安心感がすごい。
教育係だけじゃなくて、もっとかき回して欲しいなぁ。
あと虹をくぐりたい。

○才木玲佳 vs 白川未奈
白川さんが東女に参戦したタイミングと、
新人が次々とデビューしたタイミングが近すぎて、
やっぱり新人を応援したほうがおもしろいよね、ってなってしまっている。
芸能人の接待を観せられてもぐっとはこないの。接待かどうかはわからないけど。
れいたんはちょっと格下相手だと思うとおりに行かないのかなんなのか、
舌打ちするのが気になるんだよなぁ。クセなんだろうか。
ジャックハマーを撃ったのは意外でした。
白川さんはよく受けられたねぇ。
れいたんの強さが突出しすぎていていまのストーリーがもったいない。
かといってマリカさん復帰即タッグ挑戦は難しいよなぁ。

○赤井沙希 vs YUMI
YUMIさんデビュー戦。JC。1.74メートル。
原宿猫がキャラ先行だとしたら(実力もあるけど)、
YUMIさんは正統派の印象。
受け身がしっかりとれていたので、過去に何かやっていたのかしら。
赤井さんは距離を取って蹴りを撃つ、
もしくは長い手足を活かしての絞め技のふたつのタイプなので、
レスリング的な技術が必要な試合だとどうなるんだろう?って期待感。
いまはそういうことより、
がむしゃらに相手に向かって行く気持ちが全面に出ていたのがみていて気持ちがよかったです。
練習生時代には気が強そうには見えなかったんだけど、
試合だと負けん気がみられたので、スイッチが入るタイプなのかな。
デビュー戦が赤井さんってのは期待値高そうだし、
これまた意外といないキャラだと思うのでじっとりと見守りたいです。

○優宇 vs 天満のどか
ゆさんについてはなんかもうアレで言うことは特にないんだけど、
東女じゃなかったんだろうな、って感じなのかしら。
いろいろしかたない。
激突度の高い試合だったけど、
ふたりともスタミナが切れた感じがしなかったのはよかったです。

○伊藤麻希&中島翔子&里歩 vs 山下実優&坂崎ユカ&瑞希
○伊藤麻希 vs 山下実優
○山下実優 vs 伊藤麻希
○中島翔子 vs 坂崎ユカ
里歩さまが東女のリングに存在しているだけで興奮する自分がいます。ヤバい。
しかも翔子さんと組むだなんて夢のよう。
まさか前哨戦に出てくれるとは思ってもなかったし、
しかもPOP戦の前哨戦も含まれるので、山下さんとのマッチアップが見られたのも嬉しい。
いずれこのふたりの対戦もあるんだろうか。もう定期参戦したらいいのにな。
東女はチャレンジャーチームに応援が集まる、っていうのが特徴のひとつな気がして、
今回だってPOPは伊藤ちゃんのストーリーだし、タッグは翔子さんのストーリーだし。
ただタッグはマジラビとみらクりの話でもあるのが上手くできていて、
翔子さんとユカっちのストーリーでもある。
そこでこの試合の主題なんだけど、序盤はシングルの前哨戦の雰囲気。
実際にまず伊藤ちゃんさんが山下さんからみっつ取ったのは驚きがあった。
あのフォールの形って、みずぴょんすのアクアマリンでの最後の足での押さえ込みに見えて、
伊藤リスペクト軍団だ!って胸が熱くなった。
2本目は山下さんが蹴りで圧倒したので印象としてはあっさり。
1本目と2本目が逆の結果だったほうがなかなか熱い展開になったのか…と思ったけど、
先手を獲られて慌てて2本目で圧倒した、って感じだったのか。ふむ。
残りの3分の1がタッグの前哨戦。
里歩~瑞希は合わせ鏡のようなふたりなんだけど、
中島~坂崎っていうのはタイプが異なる二人だと思っています。
静と動。攻と守。盾と矛。
今回はどうしても里歩さまの顔見せというか、まだ微調整が必要な試合ではあったけど、
本番ではみらクりのふたりが中心であって欲しい。
やっぱり意識し合う二人が二組いて、そこが噛みあって進められる試合はおもしろいったらない。
翔子さんの言う、プロレスが楽しいっていうのが伝わってくる一戦だったし、
2対2の試合になって試合の純度があがるとどうなっちゃうの?って期待感。
今回は誤爆でおわったけど、実際のあそこでマジラビが放とうとした技とは?って。
あの連携も精度もあげてくるだろうし、
里歩翔子組のダブルのノーザンライトやトペと619、
里歩さまの死角からの蒼魔刀に心臓が飛び出そうになって、
ユカっちのコーナーからのコンプリートショットも変な声が出たし、
翔子さんのセントーンも久しぶりに見た。
なんか大事件な前哨戦だった。
前哨戦はまだあるのかな。
これ、本番は心臓は止まっちゃうんじゃないかな…

よく考えたらイッテンヨンまであと一か月。
タイトルマッチふたつと才木里村戦以外が全く動きがない。
美威死鬼軍が存在していないので、カードが一枚少ないんだよなー。
選手も増えたので6人タッグや3wayタッグ、バトルロイヤルとかもありそう。
アプガプだけの試合もおもしろくないのでバラけさせてほしいし、
新人組が試合を作れるのか?たぶんまなせさんあたりとタッグ?とか。
マリカさんの復帰の挨拶があったけど、
リカさまはなかったので、がっかりはしましたがこればっかりはしかたがない。
そして原宿さん、推し増し問題よ…

惚れたぜharajuku

2018/11/24
東京女子プロレス「HOW DO YOU LIKE NARIMASU?」

○坂崎ユカ vs 原宿ぽむ
原宿ぽむデビュー戦。ぽむさん、めっちゃ可愛い…好き…
猫さんの時も思ったけど、
猫さんと翔子さん、ポムさんとユカっち。
ここの2組はバディを組んで育成している気がする。
たぶんマンツーマンに近い形で練習しているんだろうなぁ。
他の練習生は誰と組んでるの?ってのはさっぱりわからないけど。
そういう意味で試合のスタイルがユカっちのそれに近いものがあった。
元々の運動神経はユカっちには及ばないけども…
それでも人工衛星ヘッドシザーズ的な技は(相手を選ぶけど)派手でかっこいいし、
相手を踏み台にしてのレッグドロップももうちょっと見得をつけたら躍動感出てきそうだし、、
コーナーにかけつけて地味に脛を蹴り上げるのとかめっかわだしでぐっときました。
試合時間がちょっと長すぎて中だるみしちゃったのは、
あれはユカっち師匠のデビュー戦故の優しさでもあるし、詰め込みすぎでもあった。
この先にめっちゃ期待したい。
あとおチェキの対応がよくてもうほんと好き。推したい。
でも、これ以上の推し増しは厳しい…

○まなせゆうな vs 猫はるな
まなせさんによる猫さん教育マッチ。
安心のまなせゆうなさん。
どこかふりきってしまったまなせさんの試合は楽しくて好きだけど、
いつぞやのタイトルマッチで見せたように、
本当はベルト戦線に食い込んでもいいぐらいの上手さと強さなんだよなぁ。
その辺がこういう教育マッチをまかされているというのは、
しかたがないとはいえ、ちょっともったいない気がしちゃう。
猫さんはスピードで圧倒するしか今のところ手がないので、
表現力が乏しいのがもったいない…でも、動きはいいので期待してます。

○瑞希 vs ヒナノ vs 天満のどか
問題児ヒナノさんのお世話をしなければいけないおふたり。
もう嘘泣きが基本になっちゃったのがなぁ。
天満さまのおだてられて調子に乗る感じとか、
みずぴょんすのまわりのどたばたに巻き込まれて受難を受けまくるのとか、
それぞれの個性が十分に発揮されていたのはすばらしさだった。
こういう試合でのみずぴょんすの怖さというか、エグさというか、
そういう自分が好きな黒い部分がたくさんみられてうれしい気持ち。
いつぞやのタッグ戦でユカっちが、
「アプガプはアイドルもプロレスも頑張ってる!」って言ってはいたけども、
ヒナノさんはそこんとこどうなんだろう?って疑念が消えません。
あと自撮りが怖い。加工しすぎてホラー。

○才木玲佳&ラク&白川未奈 vs 上福ゆき&ハイパーミサヲ&ミウ
白川さんを見ていると、プロレスが好きでプロレスをたくさん研究して、
そんで表現力さえ身についていたらそこそこの見栄えになって、
プロレス的なレベルが高くなる、ってのがよくわかる感じ。
でも、新人がデビューしてきている中、
応援したい!って気持ちにならないのは業界人オーラのせいかしら。
それは自分のアレルギーの問題なんだけども。
才木さんはもう見ていて安心感が凄い。というか凄い。強い。
かみーゆは相変わらず最高だった。
白川さんのリングインの真似をしたがるくだりがおもしろすぎた。
この試合ではほぼほぼ技を受けまくっていたのがかみーゆだったので、
そういう役回りを任されるのって信頼されつつある、って意味だと思うの。
そして初披露のブレーンバスターは磨いたらめちゃくちゃ有効な技になると思いました。
ドロップキック、ビッグブーツ、フェイマサー、ブレーンバスター。いいとおもいます。
ラクさんはMAXときをカウンターで出したのはよかった。
おやすみエクスプレスといい、MAXときといい、技のバリエーションがほぼ無限なのはよい。
ミウさんの「かっとばしていくぞー!」は好きだけど、
相手が単独じゃなくて複数(6人タッグ戦だったら相手チーム全部。なんなら味方も)を、
次々にぶん投げてミウさん以外ぶっ倒れてるとかが(この前の蕨がそれで)楽しそう。
ミウさんには真面目さ故の狂気あるよね、ちょっとだけ。

○難波小百合 vs 辰巳リカ
難波小百合許すまじ。
ベルトがリカさまのライブでのエアギターとしての役目を果たした後、
王座移動劇発生。軽い殴打事件。
セコンド陣が謀反を起こしてベルト移動は予想していたけど、
リングアナは盲点だった。いま思えば納得だけども。
ライブ後にリングインするタイミングで落ち着きがなかったので怪しすぎて面白かった。
そして難波ちゃん、ホントいい顔をする。

○中島翔子 vs 優宇
この試合は優宇さんに対する嫌な気持ちがなければ、
本当に翔子さんを応援したい試合だった。
翔子さんは誰とでもこういう試合をつくれる。
テクニックの素晴らしさ、スピード感が落ちない体力、アイディア等々、
中島翔子というレスラーの今あるものが見られてよかった。
勝てなかったのは本当に悔しい。
翔子さんがフルスイングするときって謎のエモさがあるのが本当に好き。
こっちがメインでよかった。
そうなると新宿でのゆさんの卒業試合が霞むけどそんなのどうでもよくて。

○伊藤麻希&愛野ユキ vs ヒカリ&山下実優
正直な話、ちょっとイッテンヨンが心配にはなってくる印象。
伊藤ちゃんさんの気持ちが全面に出てくるプロレスはすごい好きだけど、
じゃあ、イッテンヨンのメイン級の試合が見せられるか?というのは、
本当に大きな課題として伊藤ちゃんにのしかかってくると思う。
パッケージされたムーブのひとつひとつの技のスムーズさに欠けるのがなー。
腹に頭突きを入れるあたりの。
トップロープからのダイブもまだちょっと怖い。
実際、首をちょっと痛めていた気がする…気のせいかな。
それにしても、試合後のマイクで、
「どん底をみた人間は強い(意訳)」からの、
愛野ユキちゃーんに「おまえもだぞ!」とそれを振ったにもかかわらず、
当のユキちゃーんはぽかーんとしていたのはがっかり。
上をみてないのかな。現状で満足してるんだろうか。
ヒナノさんとユキちゃーんが本当に心配なんだぜ。

○甲田哲也 vs 難波小百合
そして最後の最後でアイアンマン王座移動。
SKEからはじまって伊藤ちゃんにベルトが流れてきて、
東女でいい感じにまわったんじゃないでしょうか。
主戦級じゃなくて休場中→リングアナっていうのはアイアンマンらしかった。
これで翌日の後楽園でDDTにベルトが戻ると思うけど、
うまいことアイアンマンをまわして欲しいと思う今日この頃です。
とりあえず甲田哲也許すまじ。

しかしこの大会は大会としては弱かった印象。
セミがよすぎてメインが霞んじゃったかな。
とりあえずは原宿ぽむさんさいこう、っていう気持ちです。