壊したくない、護りたい、壊したい。

2019/1/4
東京女子プロレス「東京女子プロレス’19」

○乃蒼ヒカリ&渡辺未詩&ぴぴぴぴぴなの&らく vs 原宿ぽむ&小橋マリカ&白川未奈&猫はるな
小橋選手の復帰戦…だったけど、まあその辺はわりとどうでもよくて、
アプガプが初めて4人で組む試合というところが個人的注目ポイント。
リングネームが変更となってぴの字以外はいいリングネームだなーと思ってます。
もうぴの字はいいや。ちょっと受けつけなくなって来てる。
見る側の好みの問題なんだけど…
アプガプの前線2枚がマジラビのタッグベルトに挑戦した時に、
「アイドルもプロレスも頑張ってる!」
ってユカっちが(気を使って)言った相手って4人全員じゃないと思ってる次第。
しかたないよね。適性も、やる気も人それぞれだし。
本当のところは知らないけども。
まあ、それは置いといて。
ヒカリさんがいくつかのチェンジ(リングネーム、衣装)を経て、近々覚醒の予感がします。
リングイン時のコーナー上での憧れ(=葛西純)へのリスペクト精神がみえて、
遠慮なく自分の好きややりたいことをばんばん出していってくれたら嬉しい。
渡辺さんは渡辺姓を手に入れて、
デビュー時の立ち位置、
つまりはアプガプのエース的ポジションに再び就こうとしている印象。
なんか堂々として見える。非常にいいかんじ。
4人のチームでコーナーできゃーきゃー声を出しているのはよかった。
なんかアプガプのチーム感があがってくれると嬉しいんだよなぁ。
メンバーが試合の時は積極的にセコンドについて声援を送ったらいいのに、と常々。
小橋選手は復帰してまだいきなりタッグ戦線に戻る、っていうのは無理かもだけど、
チョップの強度はあがったままだったので安心。
バカチンガーエルボーが浸透していないのは哀しみ。
魅せ方の問題はあると思うけど。
このタイミングでの団体からの再プッシュは不要なので、
また筋トレ頑張ってください。

○ベーダ・スコット vs ハイパーミサヲ vs まなせゆうな
ハイパミ先生の謎の休場前の置き土産。
第2回クイーン・オブ・U.S.A.決定戦。やったぜ。
この試合はまなせさんが本気で勝ちに行ってるのがぐっとくる。
要は椅子取りゲームみたいな感じではあるので、
試合内容云々はまあ、いいかなw
パミさんはなんかまあ個人の事情かおうちの事情な気がしているので、
さみしいことはさみしいけど帰ってくるのをじっと待ってます。
パミさんがいないと東女の魅力が三割減ぐらいだよ。
しかし復帰の仕方もただの戻り方しなさそうなのがパミさん…期待しちゃう。

○万喜なつみ&ミリー・マッケンジー vs 愛野ユキ&天満のどか
元の所属団体の中の人(まあ主に堀田祐美子氏)の駄目さ加減のせいで、
万喜さんの登場がいまいち盛り上がらなかったのはかわいそすぎる。
もっと盛大に歓迎されてくるはずだったのに、
客としてどういう反応をしたらいいのか…みたいな気持ちに。
その辺は残念すぎる。
身体能力は高そうだったので動きもスピーディで面白い感じ。
所謂、女子プロムーブみたいなのがあって(ヘアホイップとか)、
既存の東女のフォーマットではない選手、ってのは伝わってきました。
いいかわるいかは別として。
フィニッシャーがジャーマンスープレックスホールドってのはぐっとくる。
が、どっちかというとミリーマッケンジー選手の投げっぱなしジャーマン的なやつほうが、
絶望感というか破壊力を感じて素晴らしさがありました。
いいよね、投げっぱなしジャーマン的なの。
爆れつシスターズはその点では接待プロレスみたいになってしまったのはかわいそう。
ただ姉の受けのよさが際立ったので、そこはちょっと興奮しました。
ぶん投げられた!ナイス受け身!みたいな。
万喜さんのプッシュがあからさまだと嫌いになりそうなので、
その辺は抑え目にやって欲しいな…
いきなり王座戦ってのはわかりやすすぎてちょっと嫌だ。
あとかわいい設定なのがなー。言うほどかわいいかなぁ。

○赤井沙希&YUMI vs うなぎひまわり&上福ゆき
うなぎひまわり選手デビュー戦。
シンクロ経験がありつつ、前田慶次になりたいという謎の願望があってのコス。
水着タイプは東女にはあまりいなかったので、
襟元の前田慶次感と相まっていいと思います。
シンクロやっていたのであれば、運動神経もスタミナも相当あるだろうし、
体幹やバランス感覚もよさそうよね。期待しちゃう。
見得をびしーっと切ってからのレッグドロップは重そうでいいわね。
あとチョークスラム?ロックボトム?
ファンをつかむのが上手な気がするので、その辺で推されていく選手になれたらいいな、と
(自分の推しメンはもうこれ以上増やしません。たぶん)。
試合自体はかみーゆが回していた印象。
赤井沙希さんはわりと淡々と蹴りを中心に組み立てていくので、
かみーゆが赤井沙希を怖がったり、下手に出たり、媚を売ったり、
後輩のYUMIさん相手に上から目線だったり強気だったり
(「YUMI!あがってこいよ!」って言ったけどYUMIさんあがってこなかった)、
なんかそういう賑やかしじゃないけど、
言い回し云々で試合をかき回していくのは非常にいいと思います。
ただブレーンバスターが怖かった…
YUMIさんはまっすぐな感じが正統派感が出ていて期待。
まっすぐに伸びていって欲しい。

○里村明衣子 vs 才木玲佳
この試合はめちゃくちゃおもしろかった。
才木玲佳という選手は東女の中ではオーバスペックな一面もあるので、
フルパワーが出せる相手が限られていたと思うの。
で、女子プロレス界の横綱である里村選手という、
フルパワーを出したらがっちり受け止めてくれて、
その与えたパワーを上回るフルパワーを返してくるという、
いままでに経験したことのない相手だったのでは?と。
筋肉に自信があるのに、パワー負けしたりしつつ、
打撃も強めに受けてるし、
実際に見たこともない苦悶の表情であったり、
慌ててのリング外へのエスケープであったり(すぐ戻されてたけど)、
東女では初体験の試合だったのでは?と感じました。
逆に今までのキャリアでやっと里村にたどり着いたのであれば遅すぎたのでは?と
(他団体ではどういう試合を組まれていたのか把握してないのでなんともだけど)。
もしかしたら東女にいるよりももっと面白い世界がプロレス界には待っている、と感じて、
れいたんが東女を飛び出してしまうのが怖いような不安に駆られたのも事実。
それぐらいターニングポイントになったのではないだろうか。
里村明衣子は確かに強いし、東女の上位陣の壁になっているのだけれども、
壁ではなくて乗り越えられる障害になってもらえるぐらいじゃないと困る…のかな。
たぶん山下さんよりれいたんのほうが里村選手は好きだと思う。
素直にまっすぐだし。プロレス向きだし。

○坂崎ユカ&瑞希 vs 中島翔子&里歩
やー。いやー。うーん。
翔子さんをみずぴょんすがキューティースペシャルで投げ、ダウン。
そのあと里歩さまをユカっちがマジカルメリーゴーランドで投げ、排除。
で、ゆっくりめにトップロープに登りマジカル魔法少女スプラッシュ、と。
翔子さん、フォール返せずスリーカウント。
王座チーム防衛。
そこ、フォール返せませんでした?な流れだったのが消化不良。
もちろん応援していたチームが負けたんだから消化不良には違いないんだけど…
坂崎中島の一騎打ちの流れの中では翔子さんがユカっちを圧倒していた印象。
贔屓目込みで。
里歩さまの蒼魔刀だっていいタイミングでびしーっと決まったし。
翔子さんの619…と見せかけて場外へトペからの里歩さまの619とか、
ダブルのノーザンライトとか、見せ場は多かったよなぁ。
やっぱりみらクりあんずのストーリーとりほぴょんのストーリーがあって
(実際にそのマッチアップが多かったし、終盤はみらクりあんずの試合だし)、
で、坂崎~中島間にはみらクりあんずを壊したくなかった。
瑞希~里歩間にはりほぴょんを壊したくなかった。
中島~りほぴょん間にはなんの関係性もなくて、
瑞希~みらクりあんず間には瑞希のマジラビを守る気持ち。
つまりはみらクりあんずを壊したかった感情があった。ということだったんだろうか。
中島翔子は東女でもナンバーワンだと信じているので、
いつか本当に報われる時が来て欲しい。
そして里歩さまはもっと東女に出て欲しい。ビッグマッチ限定じゃなくて。
でもりほぽいで組むのはやめてね。

○山下実優 vs 伊藤麻希
賛否両論あるとは思うんだけど、
伊藤麻希が伊藤麻希であり続けた試合であり、
彼女の表現の場だった気がしています。
もちろん山下実優は山下実優であり続けた試合でもある。
技術的な意味での実力差はもちろんあったし、
技の強さ、格闘技としてのプロレス的な強さと、
本当に気持ちの強さ、人間力としてのプロレス的な強さ。
などなど、もういろいろなものの比較がこの試合にあった。のか、な。
後楽園ホールでいったいなにを観たんだろうか。
試合後に山下選手から「オンリーワン」のワードが出たけど、
この試合こそがプロレスの中でオンリーワンと呼べるような試合だったのではなかろうか。
いやー、いいもんみた。
そして伊藤麻希に夢を重ねていた自分はいい夢見たぜ…みたいな気持ちだし、
この夢がいつか叶うと信じてます。