2019/2/16
マッスル「マッスルマニア 2019 in 両国~俺たちのセカンドキャリア~」
正直なところ、プロレスを観はじめたときにはマッスルは終了していて、
後追いもいいところだし、
いつぞやの#大家帝国でしかみたトキがなかったもので。
ただ開催直前までサムライTVで過去のマッスルハウスを観ることが出来たのはよかった。
開会の御発声がライムスターの宇田丸氏で、
映画ロッキーシリーズ(主にクリードの話)をやさしく包みこんだご挨拶がかなりのエモさで名調子すぎた。
「するかしないかの分かれ道でするを選んだ男たちの物語」というのは、
今後も胸に刻んで生きていきたい所存です。やるしかない。
そもそもマッスルはプロレスと演劇の融合というか、
どちらかという演劇に近いものがあって、
(いま思えば今回は)いくつかのオムニバスストーリーが、
ヒトツの裏テーマ、言い換えるのであれば伏線に結びついていて、
エンディングに向けてそれが一気にほどける快感。
東京プロレスリンピック2020選考会及びペドロ高石引退試合
○グレート小鹿&ペドロ高石&趙雲子龍 vs 大石真翔&ヤス・ウラノ&大家健
○青木真也 vs ペドロ高石
マッスルメイツのうち、もっともプロレスラーから遠い存在のペドロさん。
逆にそれがマッスルのアイコンのような存在にまでなっていた印象。
そのペドロさんの引退試合だったけれどももちろんマッスル流というか。
うまいことゲストレスラーであるグレート小鹿選手の顔を立てつつ、
主役であるペドロさんの見せ場をことごとくつぶしていくスタイルの一試合目
(ただし、レフリーが見ていないというテイでしっかり一連の見せ場は披露できていたけども)。
第二引退試合での青木真也選手登場はまさかの人選でびっくり。
正直、DDTに上がりだした頃の青木真也選手の印象しか残ってなく、
格闘技的な強さにこだわりすぎていて、
所謂「プロレス的な強さ」のようなものが物足りない気がしていました。
ので、格闘技的な部分から一番遠く離れたプロレス。
つまりは「マッスルのプロレス」からはDDTでも一番遠いところにいる印象を持っていました。
だもんで一番遠いところから来た。まさかの人選でびっくり。
と同時に青木真也選手に対する気持ちが晴れたというか、
こういうこともやるんだ!?という驚きと嬉しさがあった、という試合。
そしてペドロさんの家族に対する気持ちが、
自分が父親になった今、この先の自分に重ねる部分というか、
父子のストーリーに弱い自分に気がついてだいぶぐっときました。
この「父子のストーリー」はこのマッスル内でかなりの比重があったことが後々判明…
かっこいいおとうさんになりたいぜ、わたくしも!
プロレスラー格付けチェックデスマッチ
・第1格付けチェック「プロレス味覚」
・第2格付けチェック「プロレス音感」
・第3格付けチェック「プロレス感性」
テレビでみたやつだ!
でも、プロレスでどうやって?という3つのことを、
味覚→プロテイン
音感→チョップの打撃音
感性→ブッカー
の「ああ!そういうことか!」という納得できるチョイスでおもしろかった。
あと伊藤ちゃんが出てきたのは嬉しかった。
チョップを撃つ前に思わず声が出ちゃうの可愛い。
ひとつ前のペドロさん引退試合が伏線だったこと、
そしてこのコーナー自体は後々の試合に向けたブリッジ的な役割をしていたのがマッスル的。
純烈新メンバーオーディション2019 時間差バトルロイヤル
○アンドレザ・ジャイアントパンダ vs 酒井一圭 vs 趙雲子龍 vs 渡辺哲 vs 彰人 vs アントーニオ本多 vs 樋口和貞 vs 赤井沙希 vs 大石真翔 vs 竹下幸之介 vs 坂口征夫 vs 大家健 vs 上野勇希 vs ゴージャス松野
純烈は初めてみた!
芸能ニュース的なものはわからないけど、なんとなく背景はわかりました。
イケメン枠での上野くん、彰人さん登場は個人的に嬉しかったし、
征夫さんの純烈がスーパー銭湯アイドルということで刺青はNGというくだりで出てきたのはおもしろかった。
赤井選手は明日のために開発したはずの新技をあっさり披露してた。いいのか。
松野さんがムード歌謡枠にがっちりハマったのもよかった。
なんといってもアントンのお父さんである渡辺哲氏が登場してごんぎつねをしたのはいいもん見た感。
ちんこがちゃんこ鍋にはいって「あちっ!」ってなるのとかすごい。
敗退してリングから帰るときに転んでしまっていたのが心配。
アンドレザさんは登場するだけで獅子舞的なめでたさあるのでなんかおめでとうございますという感じ。
そして新メンバーの見栄えがよくて最高でしたね!
営業先でも人気が出そう!
(そしてエンディングでのつっかさんの話につながるのもおもしろすぎた)
敗者キャプテン肛門爆破ネットニュース時間差掲載タッグデスマッチ
○男色ディーノ&山里亮太 vs マッスル坂井&クロちゃん
いつぞやのDDT両国での山ちゃん肛門爆破のブラッシュアップ。
山場はクロちゃんのお部屋でプロレスをして部屋がめちゃくちゃになるやつ。
花火の使用ぐらい行って欲しかったなぁ。
ネットニュース云々のくだりは各方面に気を使った感じがしました。
CA傘下になった以降のよくあるやつ。
アントーニオ本多 vs DJニラ
そしてメインが名作すぎた…
マッスルの歴史、アントーニオ本多という人間の歴史、
そのふたつの歴史の中でのアントンとマッスル坂井の関係性。
なによりもアントーニオ本多という選手の芸術性が駄々漏れをし、
アントン大好きおじさんのわたくしのツボをぐいぐいと押してきた。
結果、試合終了後のマイクで大号泣ですわ…
かっこよすぎるでしょ、アントーニオ本多。
アントンの相手は…となった時にリング上になにかある(人とは思わなかった)と思ったけど、
それがニラさんだとは気がつかず。
もうアントンの相手はニラさんしかいないし、ここでニラさんが見られるのは本当に嬉しい気持ち。
ロッキー川村が何の前触れもなく登場した時には、
過去のマッスルと鈴木みのるの関係性を思い出して、
「これは鈴木みのる登場フラグ…」と謎に期待をしましたが大外れ。
そして試合はいつのまにかロッキー/クリードの世界に…
ああ、オープニングの宇田丸氏の挨拶につながった!そういうことか!という快感。
スローモーションのエモ味の高さや、
父と子のストーリーといういまの自分の状況に重ね合わさった上で、
心の弱いところをずんずく突いてくる感じ。
すげぇ…すげぇもんみたぜ…
プロレスを見て試合前の選手入場で泣きそうになったのは初めてだし、
試合後のマイクで涙がこぼれたのも初めて。
全てがミラクルだった。
プロレスっていいもんですね、としみじみ感じ帰路についたわたくしでありました。