Good Looking Sisters

2019/3/23
東京女子プロレス「スプリングツアー’19~READY SET, GO!~」

○乃蒼ヒカリ vs ぴぴぴぴぴなの
プロレスラーのフィジカル的な強い弱いに関係なく、
雰囲気としてのいいわるいがあって、
それを表現する単語に「色気」って言葉だと思っていて。
乃蒼さんにそのプロレスラーとしての色気を感じつつある今日この頃。
たぶん立ち振る舞いがそうさせるんだろうけど、
アプガプの中でも自分がトップを目指しているっていう自覚が芽生えてて、
そういうものを感じさせるレスラーになって来てるんだろうな、という印象。
その人のテンプレにハマらない幅の広さを感じつつあります。
いいレスラーになるぞ、乃蒼さん。
ぴぴぴぴさんはどうしたらいいかな。うーん。
なにごとも中途半端なんだよなぁ。
今日もペットボトルをどうしたかったの。

○中島翔子 vs 白川未奈 vs 原宿ぽむ
DDTグループ伝統芸能的3WAYマッチ。
ふたりが試合して、ひとりが割りこめないやつ。
ちょっとぽむ氏は蚊帳の外だったかなー。
白川さんはキャリアは浅いけど、プロレス愛があって、
自分のやってみたい理想のプロレス像が恐らく頭の中にあり、
それを目指すことで動きがプロレスになっている。
多少のミスのようなものはあったけど、
そこへの熟成度はもちろんこれから積み重なっていくんだろうけど、
好きが伝わって来ていいと思います。
ぽむ氏はプロレスが、というか東女が楽しいと感じてるとは思うんだけど、
好きとはまた違う感情なんじゃなかろうか。
プロレス自体に熱がないから理想の動きのイメージが薄くて、
それが今回の中島~白川の間に切り込めなかった要因かも…?わかんないけど。
それでもなんでもぽむ氏には魅力を感じていて、
世界観を煮詰めて強さにつながったらイイナ!と思います。
翔子さんは流石の巧さ。
3WAYを通じて若手をひっぱって試合を構築していたのは素晴らしさ。
決着の切りかえしは相手の足をがっちりつかんでフォールしていたので、
見た目ほど薄氷ではなかったと思います。余裕の勝利。

○山下実優&YUMI vs うなぎひまわり&桐生真弥
チャンプが新人たちを軽くいなした試合。
3人がわりとオーソドックスな試合をするレスラーなので、
なんとなーく難しさはあったのではなかろうか。
うな氏はテンプレがしっかり出来てきたのはいいけれど、
逆にテンプレがしっかり出来てしまったのでそれをどう崩すのか?に注目かしら。
基礎的な身体能力(運動神経)とレッグドロップの重みはあるので、
フィニッシャーまでに昇華できるのか?を観察したい気持ち。
まひろさんはちょっと気になっていて、
東女には珍しいタイプの真面目なオーソドックスさ。
まだ属性が見つかってないんだと思うので、
それが定まって方向性が決定するのを待つ感じ。
YUMIさんは若さ故にどんなものにもなりうるので、
なんかもっとぶっ壊れてもいい気がします。
性格も負けず嫌いで豪快そうだし。辞めないでくれ、と願うばかり。楽しみ。
正直なところ、東女の選手はわりとサイクルが早く辞めてしまう気がしてて、
YUMIさんは10年やっても24でしょ。それぐらいまで居続けて欲しい。

○万喜なつみ&天満のどか&猫はるな vs らく&辰巳リカ&小橋マリカ
これはもうリカさまご乱心によるおやすみエクスプレス大喜利に尽きる。
技が個人のものじゃなくて(まあもちろんらくさんの技だけど)、
団体内で共有されて、誰きっかけでどう発射されるか?が注目点ってなんか凄い。
そして辰巳リカさますきすきおじさんなので、
もうご乱心の流れが最高すぎて震えました。
なんかこう、山下選手やユカっち、才木玲佳選手等々の存在でなんとなーく薄れていた、
東京女子のアイドル性みたいなのが存分に抽出されていて、
こういうわちゃわちゃした華やかな試合こそが東女よね…という滋味深い試合でした。
よっしゃーいくぞー!からのばかちんがー!はその最たる美しい流れ。
でもさー、そういうアイドル性って本来はアプガプが醸し出していかないと駄目なんじゃないかね。
アプガプのアイドル性って陰と陽でいうとちょっと陰なんだよね。
難しいね、アイドル。
しかし万喜さんのフィニッシャーがちょっと崩れて、
わりと頭や首に来る技なのでひょえーってなるの怖い。

○操&沙希様 vs 渡辺未詩&愛野ユキ
操さんの東京初登場。
世を忍ぶ仮の姿であるミサヲ(仮)嬢の元々持っていた文豪属性があって、
それがハイパーミサヲというヒーローギミック、そしてコンテンツであったわけで、
それを捨てて、新たに美威死鬼軍に組み込まれ、操というストーリーへ転身。
いままでの喜劇を執筆していた文豪が悲劇を書いていくのか否か。
さらに「強さを求める」という目的は本当に美威死鬼軍という手段でいいのか?っていう。
じゃあ、目的を達成するための過程と成果物はなんなのか?が注目点でした。
が、特にストーリーが動くわけではなく顔見世程度。ふむ。
正直、初期美威死鬼軍には可愛げがあって、
かなりのゆるふわヒールだったんだけど、
いまの美威死鬼軍の流れはなんとなーく乗れないのよねぇ。
前章は滝川嬢のヒステリーさと性悪な部分が全面に伝わってきてイラっとしたけど、
今回は自ら望んで美威死鬼軍に取り込まれたわけなので、
ミサヲ(仮)嬢の本来の陰湿な部分が滲み出てくるんじゃないかと不安。
それってミサヲ(仮)嬢自身が苦しくなりやしませんかね。どうなんすかね。
でも、ヒールってそういうもんだよね。今後がたのしみ。期待しちゃう。

○坂崎ユカ&瑞希 vs 上福ゆき&まなせゆうな
問題作すぎた。
可能姉妹っていうタッグ名はまあ、置いといてw、
まなせさんは元々の実力者だけれども、
かみーゆのここ最近の成長というか、
自由になんでもやったるで!というチャレンジ精神が活きて来ていて、
マジラビも信頼度が高いけど、可能姉妹も親密度は高い。
加えて世界観の独特さよ。
グッドルッキングガイは試合までのやりとりで単語として挙がって来ていたけど、
まさか実際に登場するとは思ってもいなかった。
思ってもいなかったので、一瞬なにがあったのかわからなすぎて、
マジで謎の第三者が乱入してきて大事件だ!ってなって寒気がしました。
すげぇ…来ちゃったよ、グッドルッキングガイ。
かみーゆはデビューしてから本当に頑張っているのを人づてに聞いていたので、
タイトルマッチでわりとびしばしキックが決まり、
フェイマサーも入り、
技がどんどこ効果的に決まっていくのは嬉しい気持ちにはなりました。
本当にいい動きだった。
まなせさんの謎の覚醒もあって、完璧に可能姉妹の試合だった。
マジラビはマジ受難だったね。勝ってよかった。
序盤から中盤にかけてみずぴょんすが相手の技を受けて試合を構築していって、
スピードと連携を徐々にギアチェンジしていって、
最後はどちらかが決めるという流石の試合展開でした。
みずぴょんすのプロレスの実力の高さと、ユカっちの天才的なセンスのバランス。
本当に負けるイメージが沸かない。
どちらかの脚を削って制空権を奪って分断させる、とかかな。
となると誰、次。
伊藤&才木との決定戦からの、
爆れつシスターズ、アプガプ、ツインカムモンスター、マッスルJK、可能姉妹か。
リカさまが誰かと手を組んで…かな。みずぴょんす奪回作戦。