東京女子プロレス」カテゴリーアーカイブ

子鬼がおる

2020/2/1
東京女子プロレス「TOKYO JOSHI 2020 WINTER~wonderful harmony~」

○桐生真弥&猫はるな vs 汐凛セナ&乃蒼ヒカリ
桐生さんがピン取ったのって初めて?よね?
このメンバーでキャリアが自分よりも若い相手とは言え、
がっちり試合を決めたのってデカい。そしてうれしい。
ひとつの勝利がきっかけでどーん!とアガるパターンあるし。
東女はいい意味でも悪い意味でもキャリア順の手堅い流れがあるので、
一歩進めたらいいなぁ。
似たようなことは猫さんにもセナさんにも言えたりするので、
なんか勝てたらイイナ!という気持ちでいっぱい。

○辰巳リカ vs 鈴芽 vs 上福ゆき
3WAY大好きおじさん歓喜の試合。
気狂いのリカさまとパリピのかみーゆに囲まれて孤軍奮闘する鈴芽さんな図式。
前者二人が自由すぎて最高。
かみーゆの謎のレフリーの真似やらよっしゃいくぞー!の真似が面白すぎたけど、
ここ最近のかみーゆはバンプのよさが非常に目立っていて、
それだけでもプロレスの見栄えがぐんぐん上昇しててぐっときます。
リカさまは「こんなかわいい子(鈴芽)を殴れるか?」からの、
躊躇なくぶん殴るのがぞくぞく来ましたね。

○万喜なつみ vs 原宿ぽむ
ぽ氏奮闘の巻!なんかうれしい!
ハイスペちゃんたちは個性でプロレスをやっている世代なので、
ひとつひとつのムーブが大事になってきてしまう、
いいんだか悪いんだかわからない中で、きっちりプロレスを魅せてきた。
スネ蹴りマシーンとして徹底してスネを蹴るムーブが結実してきたというか
(これは万喜さんの受け方もよかった部分も多々あるけど)。
コーナートップで「P!!!」と意味なくやって、
万喜さんに「馬鹿か!」と落とされる下りとかめちゃくちゃでよかった。
そしてセカンドロープからのドロップキックは超いきれました。
ぽ氏のドロップキックは正面蹴りなのがぐっときます。正面蹴り式好き。
あとはぽむどじゃすてぃすが決まればなー!
最後に当たったのいつだろうか。
そして万喜さんはちょっと巻き込まれ体質のほうがおもしろいかも。
いい感じにスネにダメージを受けていてくれたのが素晴らしい気持ち。

○伊藤麻希 vs らく
伊藤ちゃんさんが凄かった。
何が凄いって試合前にらくさんへの声援が”比較的”多かった状況にケチをつけ、
“圧倒的に”らくさんへの声援が多い状態を作り上げたこと。
これでもう試合の主役はらくさんになった。
見ている人がらくさんを応援する!っていう演出が一発で完成したのは流石としか言えない。
その中で、事前にらくさんの伊藤ちゃんさんへの憧れ(リスペクト)があった中で、
掟破りのおやすみエクスプレスを蹴りで排除し、小こけしムーブの模倣。
謎の気の強さが伝わってくるいい場面でした。
そしてらくさんの目的は「伊藤ちゃんさんみたいになること」と、
ちょっと拍子抜けではあるけれども、リスペクト軍団入りのストーリーが出来た!
らくさん初勝利に向けて、伊藤ちゃんさんと歩みを共にするのかしないのか…
さてさて。

○山下実優&まなせゆうな vs 舞海魅星&渡辺未詩
パワー系3人+ハードヒットな山下さんの試合。
これでもやっぱり重量のあるまなせさんをどう持ち上げて、
どうぶんなげるか?っていうのが見せ場だったような。
タックルタックル、ラリアートラリアート。
あとは若手チームの持ち上げ技(バックドロップやらボディスラムやら)。
で、最後に山下さんがばちこーんと蹴りこんで終戦。
教育マッチかなー。うーん。
山下さんのフィニッシャーであるクラッシュラビットヒートやらAAやらは封印。
こういう蹴り一発で決まるのが最近多い気がするんだけど、
なんか意味あるのかしら。ふむ。

○中島翔子 vs ダレダソレ明美
「さよならダレダソレ明美~節分デスマスク・オブ・ONIマッチ」とのこと。
鬼のお面をかぶった状態でないとフォール・ギブアップが奪えない。
公認凶器に豆。節分の。
すげーな…よく思いつくな、そんなの。
板橋の構造を活かした、一度外に追い出して扉の鍵を閉めてしまうムーブが、
よくみたことある!ってやつなんだけど、
「鬼は外」っていうネタを活かしていて妙な説得力あるし、
お面をかぶらなければいけない→ダレダソレさんのマスクが取れる→
マスクのかわりにお面を装着してしまう→負け
っていうピタゴラ装置的な流れも超よかった。
翔子さんのスピーディーなムーブとダレダソレさんの書く試合内容が妙にスイングして、
さらに翔子さんがそういう(ちょっと面白い)試合展開が好きだし、
ダレダソレさんにリスペクトがあるのが伝わってきて本当にいいもん見た感がありました。
操さんだった頃の強さが薄れているのが気にはなるけど、
文豪としての天才ぶりを存分に発揮しているのが素晴らしい。
そしてさようならダレダソレ明美。
わたしたちはあなたを決して忘れることはないでしょう!

○ラナ・オースチン&天満のどか&愛野ユキ vs 白川未奈&坂崎ユカ&瑞希
ちょっと他の試合が良すぎてメインとしてはかすれてしまった印象なー。
白川さんが奮闘していたの印象的。
いいか悪いかは別として、どんどこ自己主張していくタイプな気がするので、
正規のチームであるマジラビに加わって、
白川さんが前線で戦っていくのはいいバランスだった気がします。
マジラビは流石のタッグワークでした。
重量級のチームを相手にスピードで翻弄するのは痛快。
前哨戦ということですし、
ラナさんがどんな選手なのかを紹介するにはいい試合でした!
パワーはありそうだけど、スピードとスタミナがなさそうなので、
ユカっちがスピードで体力を削ったら勝機ありかしら。
あまり捕まる展開は避けたいようなそんな選手。

17人いる

2020/1/12
東京女子プロレス「TOKYO JOSHI 2020 WINTER~wonderful harmony~」

○乃蒼ヒカリ vs 汐凜セナ
確かレスラーになる前からの元々お友達だったふたり。
そういう人が入り口は違えど、お互いにレスラーになって試合をする、ってエモみある。
プロレスにドラマ性って重要だと思うし、
そういうストーリーみたいなのをわかってみるとなかなか興味深さが増す。
東女みたいに極々普通の女の子がプロレスをはじめちゃう、って相当な青春ドラマだよね。
キャリアの差はまだ埋められるだろうし、埋まったほうがもっともっとおもしろい。

○ダレダソレ明美 vs 猫はるな
ダレダソレさんの口にしてみたい名ゼリフシリーズ。風の谷のナウシカ編。
マスク取れちゃうムーブも復活。
操さんからの落差が凄い。
でも、ぜんぜんいいとおもいます!大事だよ、こういうの!
とはいえ、猫さんとダレダソレさんの動きの差が明白すぎてなぁ。
強さを持て余す状態はちょっともったいないかな…
この先どうするんだろうか。

○上福ゆき vs 原宿ぽむ
変顔対決の様相。
やー、ぽむどじゃすてぃすが決まらない!
どれくらい決まってないんだろうか。
ぽ氏の目指すプロレス観が実はまだつかめてなくて、
kawaii系で推し進めていくってことでいいんだろうか。
強さは置いといて。

○中島翔子 vs 桐生真弥 vs 瑞希
DDT系列の3WAYにありがちな「ひとりが仲間外れ」のパターンんではなくて、
わりと綺麗に3人が絡んでいく展開。
もうひとつのお約束の「ふたりが結託する」流れは翔子さんとみずぴょんすが組んで、
とにかくみずぴょんすがズルく翔子さんを利用する感じに。
いいと思います。
何故ならみずぴょんすは悪い奴だから。
619を返すのに回転に対して直接ドロップキックを打ち込むのは初めて観た気がする。
最近3WAY好きなのでおもしろかったー。

○万喜なつみ vs 鈴芽
やー。鈴芽さん、勝ったよね!?w
スピード感ある攻防はなかなか東女ではなかったイメージなので、
鈴芽さんが順調に伸びてきているのはうれしい気持ちでいっぱい。
いまはまだクイックネスを利用した抑え込み連発でしか見せ場が作れないのかもだけど、
でもそれでいいと思います。
一応フィニッシャーはスリーパーホールドなんだろうか。
パワー系の技よね?
まあそれはそれとして。
顔面も思いっきり蹴られていたので根性あるなー!と。
万喜さんは入場時の側宙で片手をついていたので、脚は万全じゃないんだろうか。
山下さんへの挑戦表明があったけど、
ベルトもかかっているわけでもないし、
この前哨戦もなにもなく、試合も関係なく、
マイクで対戦表明ってなんか違和感がありました。
ちゃんとストーリー作って欲しいなー。
対戦したい気持ちもわからなくはないけど、急ぐ理由でもあるのかな。

○辰巳リカ&天満のどか&愛野ユキ vs らく&山下実優&まなせゆうな
そうかそうか。ベルト保持者がリカさましかいなかったのか、今回。
海外遠征や成人式や体調不良が重なってピンチのような大会ではあったけど、
東女の底力というか安定感というか、
こういう「らしい」メインイベントが組めるのはいいよなー、と思いました。
ユニット抗争とかでぎすぎすしてないので、
白昼夢と爆シスが即タッグを組めるのもプラスの印象。
山下さんはベルトを持ってないときのゆるふわエースなところがいいと思います。
オープニングのアプガプ(仮)も山下さんにしか出来ないし。

初夢が正夢になるように

2020/1/4
東京女子プロレス「東京女子プロレス’20」

○鈴芽&猫はるな vs 汐凛セナ&桐生真弥
汐凛セナ選手のデビュー戦。
元々大日ファンということで、プロレス好きがプロレスラーになったパターン。
ファンからレスラーの人のイメージとして、
目で見ている情報を持っているからそれを自分の動きの参考に出来て、
わりと早くプロレスが出来るようになる気がしてて、
実際のセナさんの動きをみると、
出来ることは少ないしメリハリがない部分もあったけど、
他と遜色ない気がしました。気持ちも出てた。
鈴芽舞海汐凛の三人の世代はみんないいなぁ。
そして鈴芽さんの地力初勝利。
グラウンドのスリーパーでフィニッシュってちょっと意外というかなんというか。
猫さんと桐生さんは後ろからの追い上げが来はじめたのでなんとかせんと。

○中島翔子 vs ハイパーミサヲ
おかえり、ヒーロー。
文豪復活ということでいきなりの「敗者改名ラダーマッチ」。
名作の予感しかしない。
公認凶器の持ち込みが可で、パミさんは当然のように甲田代表。
翔子さんは怪獣のフィギュアいっぱい。あの量は凄いな。全部私物よね。
ベルトを落としてメキシコ遠征を経た翔子さん。
いまちょっとベルト戦線からは離れていて、
かといって東女屈指のテクニシャンだもんで、
後楽園大会ではシリアスでハード目な試合が続いていた気が。
そこで今回はこういうコミカルでめちゃくちゃな試合が用意されていて、
それを本当に楽しんでいるのが伝わってきた。
もう子供が自分の部屋に友達を呼んでわちゃわちゃと遊んでいるような楽しそうな翔子さん。
ぽいぽいアンギラスを投げつける姿は小学生かなんかのように見えて目を細めるばかり。
パミさんはこの試合のひとつ前は操としてシリアスな展開だったのに、
いきなりこのふり幅よ。負けて改名だし。
東女がちょっと忘れかけてた「文化系」っていう部分がどばっと復活した気がしてうれしい。
パミさん帰ってきてうれしい。

○赤井沙希 vs 上福ゆき
モデル対決。
長身でスタイルのいいふたりが並び立ったらもうリング上の見栄えが凄い。
もしこれが東女のメインイベントクラスにまで行けたらとんでもないことになるな、、
などと考えつつ観戦。
赤井さんもかみーゆも蹴りが主体。
で、実力差(というか経験値の差)からして、かみーゆがほぼほぼ蹴られる展開に。
どちらもレスリング技術のようなものはないのでどうしてもそうなるよなぁ。
ケツァールコアトルは観てみたかったのでそれでフィニッシュしたので満足。
でもまあ、蹴られても何度も立ち上がるかみーゆに胸は熱くなりましたが、、
かみーゆはここ最近は試合展開もいいし、技術もしっかりしてきたし、
キャラも立ってておもしろいので、
この試合をきっかけにしてシングル戦線で上のほうに行ってほしいなぁ。
具体的にはまずはIPのベルトかしら。

○アジャ・コング&らく&原宿ぽむ vs 舞海魅星&まなせゆうな&白川未奈
発表があったときにアジャコングは何故ブッキングされたか?
何故この試合が組まれたのか?と考えたりしまして。
ちょっと贅沢な使い方じゃない?
だもんで、誰かとシングルをやるはずだったのに、それが怪我で出来なくなって、
結果としてこの6人タッグなのでは?と思ったりしたんだけどまあそれはそれで。
で、
対戦相手の舞海さんには高い壁での経験値を、
まなせさんにはぽちゃじょのエースとしてのガチンコのぶつかり合いを、
白川さんは裏拳を巡るなんか技の継承的なアレを。
そういう目的はそれなりにあってのこの試合。いいと思います。
特に舞海さんにアジャコングの教育が特化された部分があって、
裏拳、バックドロップ、エルボードロップとほぼフルコースで体験できたのは、
絶対にプラスの経験だと思うし、そこまで出させたもの凄い気がする。
かたやらくぽ氏はおやすみエクスプレスにアジャコングを巻き込んだ功績よ。
「見てなかった。もういっかいやって?」の天丼展開はおもしろかった。
というかそこに巻き込まれた白川さんのコメディエンヌ属性の高さよ。
アジャコングがアイアンマンのベルトを持ってきたときに、
「チャンスー!」のテンションの上がり方は素晴らしい。
白川さんもだんだん親近感沸いてきた。いいと思います。

○Sareee vs 万喜なつみ
万喜さん、膝の重症からの復帰戦。
相手はSareeeさんってことで、関係性は不勉強なのでよくわかってなかったです。
仲良し、ってことよね。
そしてシングルがタイミングが悪くて何度も流れている、と。ふむ。
Sareeeさんは小柄な万喜さんに対して比較的重量感を感じました。
華もあるけど、技のひとつひとつの重さがある感じかしら。
そしてムーブがヘアホイップなどの女子プロレスムーブなので、
東京女子のプロレスが女子プロレスのそれとは異なっていて、
やっぱり独自かつ異質なんだな、ってのを改めて。
がちがちの女子プロレスって奇声のあげかたが苦手なのよね、、
しかし、怪我の箇所を考えたら復帰して即同じ動きができるのか?とか、
また同じ怪我をしてしまわないか?とはらはらしてしまいますが、
遜色なく動けていたような気がするので安心しました。
また万喜さんにIP渡すなり、まなせさんと再戦するなりいくらでもありそう。
そして早く入場曲を売るなりなんなりしてください!あれ好き。

○サンダー・ロサ vs 瑞希
前回のサンダーロサさんの試合、あまり覚えてない…
確認したらかみーゆとダンス対決みたいなことになってた人か。
さらにサンダーロサさんを調べてみたら、
過去にStardamで来日経験あり。Lucha Undergroundに出演。
ほほう、、それは実力者やね。
試合もパワーが結構あって、
みずぴょんすがあんなに押されるのって滅多にない。
というか「みずぴょんす負けるんだ!?」ってちょっとショッキングでした。
瑞希というレスラーのシングルでの格上げは確かに必要ではあるのと、
受けのよさ(なんでも受けられる?)と経験値があるので、
未知の強敵と対戦するには適任であるわけで。
前者については今回の敗戦からのリベンジストーリーは絶対にありそう。
ないにしても、フルパワーのみずぴょんすを見ることが出来るなら嬉しいなぁ。
純粋にいい試合でした。

○伊藤麻希 vs 乃蒼ヒカリ
結局、アイドルレスラーとしてどっちが個性的だったか?
みたいな結果だった気がします。
動きや表情すべてが伊藤ちゃんであった伊藤ちゃんさんが、
自分をやり切ったので勝った、みたいな。
前哨戦含めて試合やマイクでメッセージを発信し続けたのは伊藤ちゃんさんだし、
乃蒼さんは確かに成長もしているし、動きも非常にいいんだけど、
じゃあ、伊藤ちゃんさんを人間(アイドル)乃蒼ヒカリとして上回ったか?といえばそうでもない。
このベルトはプロレス的な強さ弱さじゃなくて、違うものの戦いなのでは?という着地点。
今回、アプガプがベルトに挑戦する流れがあるわけだけど、
乃蒼さんはこの先どうしたらいいんだろうかね。
ちゃんとマイクできるようになったらいいんだろうか。
万喜さん帰ってきちゃったからまたそのバックアップかな、、むずかしい。
そもそもアプガプはもっと自己主張していいとおもうの。
もっと破天荒にさー。ピーキーに加工した画像あげて満足してないでさー。
デビューしてアイドル活動しててリリースが「アッパーキック」の一枚しかないんだから、
それってアイドル活動してるの?って。ライブを数こなしているだけでは?
アイドル衣装だって、赤一色ってどうなの?個々の担当色あるんだから。
プロレスはたくさんやってるんだから、どっちかといえばプロレスラーよね?
、、などなど思ったり思わなかったり。うふふ。

○辰巳リカ&渡辺未詩 vs 愛野ユキ&天満のどか
白昼夢はいいぞ、、
正直なところ、年末の8人タッグの勢いが凄すぎて、
この試合はわりと手堅い展開になりました。
結局、渡辺さんが前哨戦で負けが込んでしまい、
それを取り返す大きな一勝!みたいな勝利でした。
ここまで出せなかったティアドロップも出せたもんね。
よかったねぇ。好きなの、ティアドロップ。
でも結局は渡辺未詩vs愛野ユキの因縁に決着をつけるストーリーが、
特に説明がないまま(あるにはあったけど前面に出ていたわけじゃない)、
その二人の間で決着が着いた印象は残りました。
タッグ戦なのにねぇ。
渡辺さんが天満さまを、ユキちゃんがリカさまを、な展開だったら、
また違ったいきれ度合いはあったと思うけど、でも、勝ちは勝ちだで!
爆れつシスターズはまたも敗戦。敗因はなんなんだろうかね。
個人的な気持ちとしては天満さまをそろそろ解放してあげたい。
IP取るのにちょうどいい人選だと思うんだけど。
あのエモいおねえさんに会いたい。
だもんで爆シスはお互い修行に出てまた組めばいいじゃない!
組んでてもいいけどユキちゃんのお守りはかわいそすぎる。

○坂崎ユカ vs 山下実優
ユカっちの前回の戴冠はゆさんから獲って、防衛ゼロでれいたんに負けた、と。
このふたりのタイトルマッチは初めてか、な?
山下さんの防衛ロードであったかも(2019年3月の福岡大会でやっていた模様)。
もちろん後楽園メインでのこのふたりのシングルも初めて。
今回は「東京女子プロレスとは?」という団体の威信をかけまくった一戦に感じました。
もちろんいままでの後楽園メインも東女最高位のタイトルマッチではあったけど。
序盤の長い場内戦は東女をわりとしっかり観ている自分的には「東女らしいな」と思ったけど、
観客の中にはそうは思わなかった人(ただ自分に酔ったヤジを飛ばす観客だったんかもだけど)、
もいて、それが印象的。
オリジナリティって受け入れられるものもあればそうじゃないものってもちろんあって、
受け入れられない人に合わせる必要は全然ない。
もっと独自性を貫いてほしい、とテーブルで階段を滑りおちる展開を痛快に感じました。
いいぞ、もっとやれ。
エースである山下さんに対して、
最近のユカっちは女帝感が漂っていて、なんか存在が怖い。
その怖さと身体能力が伴って、文句なしの強さがある。
山下さんの蹴りが再三頭に決まってはらはらしたけど、納得の防衛。
東女のレベルはとんでもないところまであがってて誇らしさすらあります。
坂崎中島戦とはまた違った最高峰レベルの試合に相違なかったです。
めちゃくちゃおもしろかった。

今回の大会は9試合あったけど、
体感的にはあっという間におわった。
それだけおもしろかった!ってことで満足度が凄いです。
東女内でレベルの違いが出てきて、実力がバラけ始めて来たけど、
上位に食い込む選手がこの先出てきたらイイナ!という気持ちでいっぱい。
万喜さんのところで線を引かれちゃったのがなー。
POPとIPの間は狭くて、IPとその下がちょっと広い。
タッグ戦線もシングル戦線も出尽くした感はあるし、
美威死鬼軍(というか沙希様)のストーリーもどうするの?ってのもあるし、
また今後の東女が楽しみでしかたがないです。うれしい。

令和初の令和最初の最終戦~今年も楽しかったね

2019/12/27
東京女子プロレス「令和元年最終戦~来年も嬉しいこと、楽しいこと、いっぱいあるといいね~」

○上福ゆき vs 猫はるな
東女内で最も身長差のある対戦カード。
あまり感情を出さない猫さんに対して、
ずーっと「ねっこはるな!」と煽ってるのがよかった。
かみーゆは「ねこはるな」って何回くらい言ったんだろうか。
ふたりに実力差が相当あった印象。
かみーゆは誤解されやすいタイプなのでアレですけど、
プロレス的には凄いよくなっているので見ていて安心感すらある。
フェイマサーがめちゃくちゃ綺麗に決まったのがよかったよかった。

○まなせゆうな vs 舞海魅星
ミウラアカネちんさん、ゆさんと来たパワー系譜の流れがあって、
次世代の舞海さんへの期待値はかなり高い
(爆シスはパワーというかヘビーだもんでまた違う流れよね)。
で、そのための促成がこのまなせゆうな戦か、な?と。
まなせさんのコーチング能力の高さ…というか献身的だなぁ、ほんと。
タックルタックルまたタックルたまにラリアット。
試合後のまなせさんの咆哮がなんかむしゃくしゃしているように感じたのは、
みているこちらの考えすぎだろうか。どうなんだだろうか。
自分の置かれている立場に不満とかありそうだよね、、
ベルトすぐに剥がされたりとか。

○沙希様 vs 原宿ぽむ
沙希様ご帰国前のラストマッチ。
それがシングルでしかも相手がぽ氏だった、ってのはちょっと意外。
ぽ氏の今後の立ち位置を占う意味での一戦な気がしていたんだけど、
奇襲に失敗した後の場外での追いかけっこで、
(トラブル的にだけど)沙希様がすっころんだのはなんだかんだでよかった。
沙希様の役割ってなんだろうか、ってのを考えると、
ちょっとくすぶっている選手の引き上げだと思っていて、
それがぽ氏に当てはまるんだな?っていうのと、
引き上げようとしてくれている運営の考えた伝わってきたようなそうでもないような。
ちゃんとしたプロレスになったか?といえばそうでもない気がしたけど、
無慈悲な蹴りをどかすか入れられて、ぽ氏頑張ったな!という気持ちでいっぱい。

○中島翔子&らく vs 鈴芽&瑞希
ベルト戦線から一歩引いた翔子さんが、
おやすみエクスプレスでめっちゃいきれてたのが可愛すぎた。
「やったー!」って。子供か。かわいい。
中島、瑞希の東女のスピードスターに加えて、動きのよい鈴芽さん。
この三人の目まぐるしい展開が非常に見ごたえがありました。
みずぴょんすのタッグ屋さんとしてのよさ…
というか、対戦相手もタッグパートナーもその良さを引き出す能力が凄い。
相手の技を受け、パートナーの見せ場を作るためにまわりを排除する瞬発力よ。
そしてやっぱり鈴芽さんいいなぁ。
プレーンな成長度合いにおじさんは目を細めるばかりです。

○坂崎ユカ&辰巳リカ&渡辺未詩&伊藤麻希 vs 山下実優&天満のどか&愛野ユキ&乃蒼ヒカリ
王者チームと挑戦者チームの対抗戦としての意識と、
3本勝負のおもしろさが存分に出た試合。
この試合はすごかった。
現行東女のトップ8人が勢ぞろいだもんでおもしろくないわけがない。
三つのベルトの前哨戦だもんでそれぞれの対戦相手で決着がついていくのもドラマ性ありました。
王者チームで負けたのが白昼夢だけかー、ってのも、
推してるこちらからしてみたら「やってやろうじゃないの!」と気合が入ったりしますね。
前哨戦じゃない組合せ(特に天満さまのお散歩の流れ)もたのしい。
で、急造チームだもんで、トレイン攻撃に至るかと思いきや参加できなかったリカさまの、
怒りの味方へのビンタ→大暴れが最高すぎて震えんばかりです。
例えばこう、POPとIPの価値というか立ち位置の違いが見えたり、
タッグの因縁めいたものが見えたり、イッテンヨンに向けて強調されるべきところが強調された印象です。
なにより、東女の賑々しい部分がもう祭りがピークタイムを迎えたかのような絶頂。
東女は本当におもしろいな!と思える一戦でした。超満足。

開く差、見えない壁

2019/12/22
東京女子プロレス「せ~の、メリークリスマス!2019」

○山下実優 vs 鈴芽
個性の宝庫である東京女子プロレスにあって、
キャラとしてそこまで強くない鈴芽さんが純粋にプロレスをしていて、
その動きにキレがあって、プロレス向いてるなー!っていうのがいい。
そして気が強いのもプロレス向き。
線が細い子が来た!大丈夫?またアイドルレスラー路線?って心配だったけど、
ハイスペちゃん含めて新人の中で一つ抜けてる気がします。
が、山下さんは流石の山下さんで、
相手のよさを引き出すのも相当うまいレベルまで登ってる。
全部受け止めてあげて、それを上回る勢いで蹴り倒す山下さんまじエース。
フィニッシャーを出さなかった、出せなかった、っていうのは、
鈴芽さんがまだ受けられない(受け身がとれない)ってのもあるんだろうな。
それにしても実力差はあれども純プロレスでいい試合でした。

○中島翔子 vs 猫はるな vs 天満のどか
U150。
とはいえ、そのことに特に触れなかったのはよかった。
しっぽのある者同士が手を組み、一番の高身長の選手を狙うのは定石ダヨネ!
翔子さんと猫さんが走るプロレスなので、
天満さまが体力の限界値が見えそうになってたのは気になりました。
3WAYの流れとして誰か一人を排除して優位になって、
排除された側は漁夫の利を狙うポイントもあるし、
相手のいいところの邪魔をしてフォールさせないっていうポイントもあるし。
結構好きかも、3WAY。
しかし天満さまで遊ぶ翔子さんが楽しそうでいいわね。
そして遂に登場したハイパーミサヲ(仮復活)!
デビュー時ものに近い髪形とヒーロースーツ(緑ジャージ)!
マイクの支離滅裂なようで筋が通っている文豪加減も健在!
場内の空気が一気に温まってテンションだだあがりだったが最高でした。
まってたぜ、ハイパーミサヲ!
翔子さんのヒーロー化とパミさんの怪獣化をかけたイッテンヨン!
なんだそれ!最高!

○原宿ぽむ&まなせゆうな vs 桐生真弥&沙希様
抽選の結果、このチーム分け。想像通りというかなんというか。
桐生さんが一気に主役?話の軸?になった。
東女の場合なのか一般的なプロレスがそうなのか、
選手のあるポイントでの格上げにはなんらかのストーリーというか、
他の選手との絡みが必要な時があって。
桐生さんがなかなか覚醒しない部分を補うには、
美軍のストーリーがあってもいいとおもうわけで。
でも沙希様の「悔しさが行動に表れていない」っていう言葉がすべてなんだよなぁ。
努力なんて当然していると思うので、
そこから一歩踏み出せるにはどうしたらいいんだろうかしらね。
そして沙希様の帰国後のストーリーが気になる…どうなるの…

瑞希 vs 乃蒼ヒカリ
乃蒼さんが次期IC挑戦者、っていうのが試合結果に反映された。
東女は極端に下剋上が少ないというか、ストーリーに沿った試合結果になる傾向。
次期挑戦者がここで負けるわけにはいかないのはわかるんだけど、
実力でいったらPOPのランクにいるみずぴょんすのほうが圧倒的なんだし。
10分しか時間がないのにチェーンレスリングをじっくりし始めた時点で、
この試合が時間切れドローで終わる、ってのが見えてしまったのが残念。
で、その試合の中でみずぴょんすによる乃蒼さんの教育があったのは確か。
なにかを感じ取ってくれれば!っていう意図が乃蒼さんに伝わったらそれでいいのかも。
しかしみずぴょんすのプロレスの巧さが際立ったかなー。
腕を取られて前転でロックを外すのはよくあるけど、
その前転に一緒について行ってロックを外させない、ってのは勉強になりました。
乃蒼さんは葛西純大好きレスラーだったのでなんとなく荒々しい雰囲気があったんだけど、
最近なんとなく優しい雰囲気になっている。
いいとは思うんだけど、ハードコア風味を出して欲しいなぁ。
そうもいかないんだろうか、アイドルだし。
あと瑞希というレスラーに対して過度の期待があるのかもしれないけど、
まだまだこんなもんじゃないよね?ってのはいつも思ってしまう。
本当の本気を出したら東女でもトップクラスのはず…そうでもないのかな。

○伊藤麻希 vs 舞海魅星
舞海さんは強い。パワーもあるしスピードもある。
伊藤ちゃんさんはパワーもスピードもそれほどない。
でもプロレスでは伊藤ちゃんさんのほうが上。
何故なのか。
プロレスってそういうもんだよ、っていう元も子もない結論になるんだけど、
プロレスって表現だし、世界観でもある。
伊藤ちゃんさんが作ってきたプロレスの世界観って唯一無二に近いものがあって、
その世界に引き込んだら無敵ではあるよなー、と。
ロープワークで遅れをとって体当たりで吹っ飛ばされるのとか、
見た目の結果は吹っ飛ばしたほうの勝ちなんだけど、
感情としての結果は吹っ飛ばされた伊藤ちゃんさんのほうが勝ちだもんなぁ。
なんかすごい。
鈴芽さんもそうだけど、舞海さんもすごいレスラー適性が高いというか、
キャラに頼らずに実力で上に上がれる選手だと思うので、
わんぱくでもいいのでたくましく育ってほしい気持ちでいっぱい。

○辰巳リカ&渡辺未詩 vs らく&愛野ユキ
やー、白昼夢が好きすぎる。
対美威死鬼軍のために結成された、
わりと即席タッグチームだとおもって見ていたんだけど、
リカさまも渡辺さんもあたまがおかしすぎて(褒めてます)ツボすぎる。
渡辺さんのパワーを活かしてリカさまを相手の上にボディプレスする連携技があって、
えっ?パワーの活かし方まちがってない!?みたいなめちゃくちゃなのすごくいい。
しかもそれの指示を出しているのが投げられる側のリカさまっていうこの上下関係ね。
素直に言うことを聞くあほのこ可愛すぎる。
タッグ戦に向けての前哨戦ではあるんだけど、
渡辺さんとユキチャーンの関係性が目立つ感じになっているのが気になります。
ユキチャーンとアプガプの「ほぼ同期」っていう関係性って、
ただの在籍期間やらキャリアの長さの話であって、
プロレスの強さ、プロレスのよさの話であるならユキチャーンに分があるとは思えない。
このふたりの間で試合の決着が着くとしたら納得できるものになるんだろうか。

○坂崎ユカ vs 白川未奈
白川さんがこのタイミングで(他団体のだけど)ベルトを失ってしまったのがなー。
ちょっとテーマが薄くなってしまったけど、メイン。
毎回言ってるけど、白川さんはプロレスが好き!っていう気持ちが伝わってきて面白い。
んだけど、流石にメインでユカっちとシングルをやってついていけるか?と言ったら、
まだちょっと足りない印象で、ユカっちが貫録勝ち、という様相でした。
その「貫録」っていうワードがそのまんまの意味で、
東京女子の女帝みたいなオーラが出てきたユカっちですよ。
なんか恐怖。怖い。
白川さんだって小柄というわけではないのに、
勢いをつけずに持ち上げてぶん投げるのは相当なパワーとバランスが必要だと思うの。
それをなんなくやってのけるユカっち。
ではパワー系の選手か?といえば決してそうは思えないスピードスターぶり。
オールマイティがすぎる。凄すぎるでしょ。
ライバルとしての山下、中島の存在。パートナーとしての瑞希の存在。
そこに負けたくない気持ちがあって、努力して、ここまで来たのは尊敬の念ある。
無敵だよ、きっと。

文科系プロレスでのベルトの価値

2019/11/30
東京女子プロレス「フォールツアー’19~BEST REGARDS!~」

○天満のどか vs 猫はるな vs 上福ゆき
天満さまが1.45m。はるにゃんが1.43m。かみーゆが1.73m。
MAXで30cm差あるのか。もっとありそうに見えたや。
かみーゆの股下が83cmあるらしいので、足がほぼ胸あたりまで来るの凄い。
3wayではあるけど天満はるなが共闘する流れになって、
チーム感を出すとミニマルすぎて最高でした。
慎重さが純粋に有利に働くか?というとそうでもなくて、
二匹が足元をちょろちょろ動き回って翻弄するのとかよかった。
猫さんが説妙な無表情で走り回るの好きです。
かみーゆが早々に排除されて、天満さまが勝ったけども、
かみーゆはもうちょっとできた感があったよなぁ。
序列がなかなか崩れないのが残念。
下剋上よ!

○中島翔子 vs 白川未奈
メヒコ帰りお披露目シリーズでルチャの心得がある白川さんとの一戦。
序盤のチェーンレスリングのパートが見ごたえがあったのは流石というか。
お互いがお互いの技を受けて見せ場を作り、
意外なところで切り返してダメージを与えていく、という綺麗なプロレスでした。
ただただ感心しちゃう。
巧いプロレスを見るのがおもしろくなってきました。
翔子さんは今回はジャベの引き出しを開けてきたの素晴らしさよ。
変形卍固めだけど、なんか技名あるのかしら。
あと白川さん、ベルト持ってるのよね…さっくりと負けたわね。

○沙希様 vs らく
やー、らくさん最高の巻だった。
奇襲をどばーっとかけるのとか意外ではあるけど、
見た目や雰囲気とは違って負けん気の強さみたいなのを内部も持ってるんだろうか。
どかんどかんチョップを打ち込んでひょいひょい丸め込んでいくのはぐっときます。
めちゃくちゃいきれたしおもしろかった!
場内がらくさんの声援一色になるのは快感よねぇ。
初勝利も近い…というかまだ勝ってないのが不思議なぐらい最近のらくさん好き。
沙希様は腕を取る関節とJK含めの蹴りで試合を構築するのは非常にいいと思います!

○愛野ユキ vs 渡辺未詩
超納得いかない。もちろん個人的な推し的な理由でもあるんだけど。
ユキちゃーんが渡辺さんに勝つのとかどうなんだろうか。
なんかぼんやりしてるんだよな、いろいろと。
ヒカリさんとのシングルシリーズがあって、勝利はしたけれども、
今回の渡辺さんとのこの試合もそうだけど、
説得力がないというか、なんというか。
プロレス的に見ていておもしろいのはアプガプじゃない?
ユキちゃーんの特出しているところってなんだろう。もったり感?
おねえちゃんの付属としかまだ見られないのが正直なところ。
うーん。タッグ挑戦なのか。うーん。

○伊藤麻希&原宿ぽむ vs 桐生真弥&乃蒼ヒカリ
ヒカリさんの立てる中指に理由なんてなくて、
ただのファッションにしか見えないのが個人的な気持ち。
誰の真似なの?憧れやなにやらで立てる中指はなにも伝わってこないけども。
プロレスって感情表現が大事だと思うんだけどなぁ。
よっぽどのテクニックやら魅せ方があるならまだしも、だよ。
ここ最近のヒカリさんは殺気みたいなのが薄れている気がしてならないので余計に、かも。
伊藤ちゃんさんが持っているこのベルト、
やっぱり万喜さんの怪我でケチがついてしまって、
なんとも微妙な気持ちで見ています。
微妙っていうか自分の中で意義が見いだせないのが悪いんだけど。
見かたが悪いんだと思う。

○辰巳リカ vs 操
これは凄い試合だった、、
辰巳リカさまと操さんの関係性の総決算というか、
ふたりのつながりだけじゃなくて、
ここまでのそれぞれの東女での活動や歴史が一気に走馬灯だった。
チョコシューを持ち出した時点で感情の震えが来た。
そして椅子を持ち出す流れのなかであのがしゃがしゃいう音を聞いて、
さらに横浜ラジアントホールっていう場所の記憶もよみがえってきて、
黒音まほが一気にフラッシュバックして最高のエモみを感じました。
まほ、、ちゃんと元気に死んでますか、、
場外での攻防やリングに戻ってのしばきあい。
操さんがリカさまをロープに足をかけてフォールをした瞬間、
パミさん!!!って。
結果としてハイパーミサヲも操も同じ操さんだし、
どっちも受け入れてさらなる新しい自分を見つける、っていうのは納得。
そして登場する沙希様、、
美威死鬼軍の直接対決待ったなし。
、、しかしこれでリカさまと操さんのストーリーは終わってしまったんだろうか。

○山下実優&まなせゆうな&舞海魅星 vs 鈴芽&坂崎ユカ&瑞希
なんだか久しぶりのマジラビ結成。
華しかない、このふたり。
先週のみらクりあんずとは違って、
ユカっちが大きな声をだして、より自由に見えるのが印象的。
マジラビ鈴芽は軽量級だもんで、ぴょんぴょん飛ぶけど、
わりとがっちり抱きかかえられてどんどこ叩きつけられていたわね…
鈴芽さんのボディアタックがかわされたのって初めて?(脚から着地したけど)
前哨戦ではあるけど、
なんとなく魅星さんと鈴芽さんがこのメンバーでどれだけできる?ってのが注目点で、
それがまた遜色なく混じっていたのが凄かった。
ちゃんと!プロレスを!している!
はいすぺちゃん世代がおもしろプロレス方面で個性を出している中で、
このふたりが着実に成長していっているのは本当に貴重な気が。
上位が詰まっているし、さらに半端なあたりは水色のベルトに集中…
(っていうかあのベルトは芸能人用なのか?って錯覚すらある)してて、
POPのトップ戦線で遜色なくプロレスが出来る人材が育ってほしい今日この頃なわけです。
怪我無く順調にたくましく育ってほしい…なーむー。
前哨戦という意味では山下さんはどんな試合でも負けたくなくて、
ユカっちは負けず嫌いではあるけど飄々としてどんな時も自然体な気が。
なんか菓子折りのくだりとかでふんわりしている雰囲気であるのがなんか怖い。
あと一か月か…

二人の邪魔をするのは許さない

2019/11//23
東京女子プロレス「フォールツアー’19~BEST REGARDS!~」

○愛野ユキ&瑞希&舞海魅星 vs 桐生真弥&まなせゆうな&上福ゆき
桐生さんの生真面目キャラが確立されてきたというか、
かみーゆとの対比がおもしろい。
言ってることは正論なんだけど、
たまーに無茶をする感じ(仲間にわりと手荒なことをするのとか)がぐっときます。
あと髪をまとめてるのめっちゃかわいい。
ユキちゃーんのフィニッシュがちょっと豪快さが出てきたのが非常によかったです。
サイドスープレックスで持ち上げるのに高さが出てきたというか、
間がよくなったというか、
捕まえて持ち上げて、投げる前にワンテンポあるのがよい。説得力が出た。
かみーゆはかっこいいし、
みずぴょんすはちょっとおとなしかったけど流石のスムースな感じで安心。

○山下実優 vs 猫はるな&原宿ぽむ
山下さんが目力で威嚇して、それにおびえる二人…みたいなのはよかった。
ぽ氏も猫さんもいいリアクションだった。
この二人ってデビュー戦がそれぞれ猫vs中島、ぽむvs坂崎と、
着陸して欲しいゴールが示されていた(ように受け取った)にも関わらず、
いまいち強い感じにはなっていかないのがなー。
魅星さんや鈴芽さんがちゃんと体育会系プロレスとして育っているけど、
このふたりは文科系プロレスの道に…って印象。
まあ、それでいいといえばいいんだけど。
しかし勝負の世界なんだから、怖がらずにどんどこ立ち向かっていってほしい気持ち。
そういう試合だから!と言われたらそれまでなんだけども。

○操 vs 鈴芽
んで、ひとつ前の試合との対比を感じたのがこちら。
操さんはいまはわりと強い部類の選手なわけで、
その強い相手に立ち向かう新人レスラーの鈴芽さん。
目力や威嚇のような刺さる気持ちってのは操さんもそれなりにあるわけで、
それに臆することなく自分のプロレスをした鈴芽さん、って感じてしまいました。
闘う気持ちは強く持ってほしいなー。鈴芽さんは持っていた。
実力差はちょっと感じたけど、見せ場はあったのでいい試合になってました。
非常にいいと思います!
操さんはここまでのストーリーからくる気の迷いのようなものはなく、
話に進展はなかったなぁ。ふむ。

○乃蒼ヒカリ&白川未奈 vs らく&伊藤麻希
らくさんが起承転結の転の部分で爆発して丸め込み連発で相手を追い込むのが、
異様なカタルシスがあって超いきれる。
結の部分で勝利に至らないのはまだ残念ではあるけど、
ひたすらいろんな丸め込み技を磨いて勝てるようになったらおもしろいけどなぁ。
対格差があろうが、そこに至るまでに一方的に追い込まれていようが、
説得力のある丸め込みで逆転勝利とかおもしろそう。
で、ヒカリさんが伊藤ちゃんさんのベルトに挑戦表明だけど…
万喜さんがベルトを獲った時点で挑戦しようとしたけどその時は自信がなかった。
でも、いまは自信がある。
…って言ってたけど、根拠みたいなのがなんか伝わってこなかったというか。なんで?っていう。
伊藤ちゃんさんとのシングルには負けてるし、
この試合だって伊藤ちゃんさんから直接スリーを取ったわけでもないし。
伊藤ちゃんさんもまなせさんから勝った試合も、防衛戦もいまいち伝わるものがないんだよなぁ。
ちょっと無理矢理感がある。のれない。
じゃあ、だれが?てのもないなー。うーん。

沙希様 vs 辰巳リカ
注目の一騎打ち!
からの介入、そして誤爆!沙希様、激おこ!
ドラゴン殺法で定石通りの足攻めで削り、
エプロンから場外へのヒップアタックも決めて終始優勢。
やー、強い!と思わせておいて、この結末。
いま東女でベルト戦線とは別で唯一動いているストーリーが美軍のこれで、
リカさまは明らかに主役!東女の主役!
介入があるのもエンタメ性が高くて非常に納得の展開。
これきっかけで次回のついに辰巳リカと操の直接対決に流れていくのがアツすぎる。
しかし沙希様が毎ストーリーのたびにひとりぼっちになりそうなのが悲しすぎる。
美軍NEOになってからヒール感があがってるんだよなー。
今回はマーサちゃんやユキオサンさんなどの愉快な仲間たちがその辺も心配。

○中島翔子&坂崎ユカ vs 天満のどか&渡辺未詩
翔子さんのメヒコ遠征からの凱旋試合。
ルチャとプロレスってもう別物なんだろうな。
日本のレスラーが誰でもできるものじゃなくて、
もちろんただ習ってきたからといって自分のものになるわけでもない。
けど、翔子さんが見せた動きっていままでのものに、
見たこともない新しいものが加わったわけではなく、
いままでのものが大幅に進化した印象を持ったので、
元々あった素養がパワーアップした、ってことよね。すごいな、翔子さん。
みらクりあんずが久々の合体だったんだけど、
ユカっちが自由に動けていた印象を持ちました。
マジラビではユカっちがリーダーでみずぴょんすのフォローというか、
前に出てひっぱるというか役割があったけど、
みらクりあんずはそれぞれのやりたいことを好き勝手にやれば、
それが自然とタッグワークにつながる感覚。
やっぱりみらクりあんず好きだわ。
天満さまはたぬきみがマシマシになってふくふくしてて素晴らしい。顔芸含め。
メヒコの名レスラーであるノドカラスを彷彿とさせる華麗なる619を見ることが出来てうれしい。
天満さま、ノドカラスのことリスペクトしてるのかな。知らなかった。

夢は起きたら醒めるから

2019/11/9
東京女子プロレス「フォールツアー’19~BEST REGARDS!~」

○操&沙希様 vs 桐生真弥&まなせゆうな
両国で敗北を喫したからといって、いきなりハイパーミサヲさんに戻るわけではなく。
ただ軽めの動揺や錯乱状態であるのが人間味を取り戻してきていて非常によい。
が、試合前に失踪騒ぎ。
沙希様のお手を煩わせるだなんて…
薔薇での一閃で目が覚めた操さんはいつも通りの美しい勝利をキメましたとさ。
めでたしめでたし、、からのリカさま登場。
確かにいまさらハイパーミサヲに戻るのが恥ずかしい、ってのはありそうね。
別にハイパーミサヲになるのではなくて、新しい操さんになるのもアリなんじゃないかしら。
ベルト戦線に絡むんじゃなくて、
リカさまと操さんのシングルでストーリーが着地すると面白そう。すっきりするし。
桐生さんはやっぱりしゃべったほうがおもしろい。
ほうが、というかまだプロレスとしては途上も途上なので、
そういう個性はあったほうがいいよなぁ。ハイスペちゃんのなかでも差別化できそう。
それはハイパミさんが戻ってきてヒーロー軍を創ったりしたらいいのか、な。

○天満のどか vs 猫はるな
145cmと143cmの戦いで試合開始早々に天満様が一勝をゲット。
すねる猫さんかわいい。それを鮭とばで釣る天満様よ…
ふたりともなんかころころしてていい攻防でした。
手が合うのかな。
ハイスペちゃんたち世代を含めて戦力を底上げ…というか均一化するために、
タッグの再編はありな気がしてて、
爆れつシスターズはユキちゃーんの上昇のためにも姉離れの意味でも解散して頂いて、
猫天満組とかよさそうだけどなー、と考えたりした一戦でした。
いつぞやのワンデータッグトーナメントとかいいんじゃない?

○瑞希 vs 原宿ぽむ vs 白川未奈
ぽ氏の3WAYの多さよ。
今回もまた仲間に入れてもらえない流れでした。
そしてみずぴょんすのドス黒い部分がちら見えしてて最高でした。
いろんな人を思いっきりぐーで殴るの最高。
でもこれも白川さんはみずぴょんすだけど相手していればいいし
(アイテムとしてぽ氏の利用はありつつも)、
ぽ氏は仲間に入れない&漁夫の利的な動きをしてればいいし。
みずぴょんすだけがふたりをみて、対応して、利用して、爆勝しなきゃあかんのか。
結果、教育マッチであった側面とみずぴょんすの凄さが伝わった試合。

○渡辺未詩&辰巳リカ vs 鈴芽&舞海魅星
この試合、めっちゃ重要だった気がする…
タッグチャンピオン組の白昼夢のふたりは、よくも悪くも泥臭くて、
マジラビや美軍のような非現実的な強さを感じないというか。
親近感が非常にある。キャラ的にも東京女子的なタッグチームな気がします。
で、対戦相手のふたりだけれども、
このふたりも非常に東女っぽい新人選手な気がしていて、
アイドル的にきゃぴきゃぴしてなくて、ストレートなプロレスラーの印象が強い。
順調に練習して、本人が努力して頑張っていったら、
純粋に強いプロレスラーになれる素養とセンスを持っている気がしています。
今のタッグとしての核と将来に核になるべき人たちの対戦。
「これが理想の東京女子プロレス!」な位置づけの試合だったかな、と。
まあ勝手な期待感ですけど。
両国でリカさまが勝って、ここでは渡辺さんが勝って、戦力がまんぺんないのがいい。
鈴芽さんはクロスボディがかわされるようになったときが覚醒の時!まだ先!庇護下!

○ナイトシェイド&上福ゆき vs 愛野ユキ&伊藤麻希
インターナショナルの前哨戦。
ナイトシェイド、でかい!幅が!おもそう!
日本に来て伊藤ちゃんが相手だとちょっとだけヒール感が出ちゃうのかしら。
コスも黒いですし。
大きすぎて動きにくそうな印象はありましたが、デカさは強さでもあるしなぁ。
伊藤ちゃんがこういう大きな相手を攻略するにはどうしたらいいんだろうか。
どうしたら、というか何ができるんだろか。
真価が問われちゃうなー。大丈夫かな。
まなせゆうな戦でもあっさりした丸め込みで勝ったのはちょっと説得力が薄かったので、
ここはひとつ!説得力のある勝ち方でお願いします!
かみーゆはもう完全に安心して見られるし、普通にいいレスラー。
ユキちゃーんは心配…

○山下実優&らく vs 乃蒼ヒカリ&坂崎ユカ
POPの前哨戦。
ユカっちは山下さんみたいな相手は本当に苦手そうよなぁ…
前回の王者になって蝉になった相手は才木のれいたんが相手で、
山下さんと同様な蹴りが主体なタイプ。
沙希様も操さんも蹴りが主体か。
ユカっちは動きが速い相手を捕まえて、
その流れで出す技を受けてくれるタイプが好きそう。
翔子さんとかみずぴょんとか。
流石に今回も蝉になるわけにはいかないよなぁ。
乃蒼さんは万喜さんもそうだけど、
好きなパートナーだとわかりやすく生き生きする。
駄目じゃないんだけど、そういうのムラがあるっていうんだよなー。
それにしてもらくさんもメインで遜色なく試合をしてて凄い。
初勝利はまだなんだっけか。近そうね。

今何時?全員集合!

2019/11/3
DDT「Ultimate Party 2019~DDTグループ大集合!~」

○風戸大智&神野聖人&鷲田周平 vs 中村圭吾&松永智充&渡瀬瑞基
DDTグループ全員集合ということで、
怪我やなにやらで欠場中の選手以外の全員が試合をするとなると、
アンダーマッチにまわる選手も出てくるわけで。
ベテラン、中堅、新人がごっちゃになって試合をする(メンバー含め)なかなかの興味深さ。
風戸選手はBSMV3だとテンションぶっちぎって最高なんだけど、
世を忍ぶ仮の姿のままだと確かに地味なのかしら。
難しいなぁ、プロレス。
そして渡瀬くんもこの位置。入江くんがいたときはちょっと目立ってたのにね。

○乃蒼ヒカリ&YUMI&桐生真弥&鈴芽 vs 原宿ぽむ&らく&猫はるな&舞海魅星
東女の提供試合。
東女はみんながみんな個性の塊なので、
一歩抜け出せるのっていま難しくなっている気がする。
ここ最近は可愛いとかキャラだけじゃなくて、プロレス的な強さが必要に思えてて、
その展開の中でしっかりプロレスが出来るようにならないと駄目なんだろうな、と。
おもしろムーブだけじゃダメなんだよー、たぶん。

○平田一喜 vs ゴージャス松野 vs 大鷲透 vs 翔太 vs HARUKAZE vs 白川未奈 vs SAGAT vs 上福ゆき vs イス vs ヨシヒコ vs ポコたん
アイアンマンはビッグマッチ前にちょっとだけ盛り上がって、
こういうランブルマッチでたらいまわしにされている昨今。
試合開始前に無機物がチャンピオンになるのはお約束で、
「よっ!待ってました!」みたいな伝統芸能感ある。
イスとのプロレスはちょっと盛り上がりに欠けたけど、
かみーゆが華麗にポージングをキメてイスからフォールを奪い初戴冠したのは胸熱!
ヨシヒコがとりあえず出しておけばいいや、みたいな雑な扱いで残念。
DDTが文科系プロレスとして続けていくならヨシヒコみたいな細かい設定が必要なやつは、
どんどん継続して活かさないと駄目な気がするんだよなー。
イスもだけど、とりあえず…みたいなのってハリボテすぎてすぐに飽きられちゃうと思う。
あとは結局平田かー、みたいな終わり方もちょっと残念。
ベルトの特性を考えて意外性が本当に欲しい…

○木髙イサミ vs 高木三四郎
プラケース100個デスマッチ。
試合前にリング上に並べられてるのは壮観ではありました。
BASARAがDDTグループを抜ける、ということで、
大社長とイサミさんの思い出作りのような試合だったのでは。
プラケースがいい音をして壊れる!
飛び散り方が派手!
見た目ほど痛くない!(たぶん)という発明よね。
おじさんふたりが楽しかったならそれでいいやー、という優しい気持ち。
最後に盛り上げようとコーナーからダイブするイサミさんにグッときました。

○飯野雄貴&男色ディーノ&朱崇花&瑞希&トランザム★ヒロシ vs スーパー・ササダンゴ・マシン&まなせゆうな&黒潮”イケメン”二郎&大和ヒロシ&大石真翔
忘れられていた10人タッグの試合。
ユニットがほぼほぼ回ってない状況や、5人組が揃えられないので、
この試合はこういうビッグマッチでやらないとあまり意味がないのかも?
そしてスローモーションも油断していた隙に来たので最高でした。
特にそれにみずぴょんすが含まれている、っていうのがもうね。
スローでグーパンチ入れてる姿が可愛すぎて死ぬ。死なない。
今回は芸能人が含まれていないのでうまく流用出来たらいいのにねぇ。
しかしディーノチームのゲイ率の高さよ。
飯野くんがカミングアウトしてない状況はどうだー?って思うけど。
それはまた別のお話…

○坂口征夫&中津良太 vs 岩崎孝樹&勝村周一朗
○愛野ユキ&天満のどか vs 坂口征夫&中津良太
○伊藤麻希&クリス・ブルックス vs 愛野ユキ&天満のどか
○上野勇希&吉村直巳 vs 伊藤麻希&クリス・ブルックス
○吉村直巳&上野勇希 vs 納谷幸男&コーディ・ホール
ガントレットマッチ。
この試合形式の不公平さ加減がいまいちすっきりしないけども…
DDTって試合前の映像を、煽りVだけじゃなくて、
おもしろおかしく作っていたイメージが残ってるんだけど、
こういう順番決めをめぐる舞台裏のごちゃごちゃとか撮って流したらいいのにな、って。
もう駄目なのかもね。
で、みどころ的には征夫さんと勝村先生の激突があって。
前哨戦でなんかやり切っちゃったよね…
背後からのPKをキャッチして脚を取って極めるとか、
勝村先生がやったやつを両国で征夫さんがやり返したのとか超もやもや。
爆れつシスターズの登場はうれしかったけど、
征夫さんと中津くんの組がそれを単に茶化している間にリングアウトってどうだ。
それはどうだ。征夫さんにそれをやらせるのはどうだ。
オーバーザトップロープルールもなんか天満さまもぽこぽこ落ちてなかった?
ちゃんとやってよ…
あとは団体が推したいストーリーに沿った流れの展開でおしまい。
納谷コーディー組の塩加減が凄い。あれは凄い。

○石井慧介 vs 阿部史典
インディーJr.戦。
阿部ちゃんが跳ねそうで跳ねないのがもどかしい気持ち。
格闘技の意味としてのプロレスではなく、プロレスの意味としてのプロレスだったら、
阿部ちゃんは本当にトップクラスに好きだしおもしろい選手。
レスラーってどこか頭おかしいところがあったほうが魅力的よね。
あとお客さんのほうを(意識的な意味も含めて)見てプロレスをしているので、
観ていて引き込まれるし、応援したくなる。
確かに、石井慧介も頭はおかしいんだけども、種類が違う感じ…
なんか楽しそうじゃないんだよなぁ。
サイコパスっぽいのはいいんだけど、
ただ危険な技を出して自己満足で完結している印象です。むかしから。
ガンプロがこのベルトを持っている意味はあったんだけど、
石井選手はガンプロだけどガンプロじゃないからなぁ。むー。

○塚本拓海&ヤス・ウラノ&中野貴人 vs 島谷常寛&遠藤哲哉&マッド・ポーリー vs 大家健&今成夢人&ミス・モンゴル
ガンプロ勢の取ってつけたかのようなおまけ感が凄い。
まあ、それはいいとして…
全団体が参加してのこの大会で、ちょっとした詰め合わせ感が出るのは仕方のないことなんだけど、
BASARAとDDTのメンツはそれなりの実力者なので、
こういう大きな大会で6人タッグとなると薄まっちゃうのはもったいなかったなぁ。
しかし実力者が集まったからといっておもしろい試合になるかはまた別のおはなし…

○辰巳リカ&渡辺未詩 vs 操&沙希様
ついにホワイトドラゴン辰巳リカが戴冠!
これはめちゃくちゃうれしい。
現在の東女では山下、中島、坂崎に次いでのキャリアでまだ無冠だったので、
タッグとはいえ、ベルトが獲れたのは本当にうれしい気持ちです。
リカのおかげでビールが美味い。
が、しかし。この美軍のストーリーよ。
操さんが美軍入りしたきっかけがリカさんとのシングルで敗戦したこと(だけじゃないけど)。
だもんでその当事者であるリカさんが操さんの目を醒まさせる(?)役を追うのは超わかる。
そして散々「雑草!」と罵られてきた渡辺さんが見返すために反抗する、ってのもわかる。
組むのもまあわかるけど、その組むまでの過程がいきなりだったよなー、と。
そしてビッグマッチではあるけど東女の大会ではないので、
試合後にストーリーを展開させるマイクがなかったのは残念。
普段東女を観ない人がついてこれてたんだろうか…
プロレスにドラマ性があるのは大事だし、DDTグループの中でも今回一番ドラマ性があったのに。
とはいえ、後日この試合をみて感動した!って言ってくれた知人もいてうれしい。
泣いたって。もらい泣きしたって。
しかし「白昼夢」っていうチーム名は最高すぎて好き。
なに?この戴冠は夢なの?いつかは夢から醒めるものなの?
誰がみている夢なの?ハイパーミサヲ?
などなど中二病的妄想が捗って非常にいい。

○佐々木大輔&高尾蒼馬 vs 下村大樹&藤田ミノル vs FUMA&久保佑允 vs 彰人&勝俣瞬馬
タッグタイトルが4WAY。そしてハードコアマッチ。
佐々木大輔選手のいいところは、ちゃんとプロレス的なことを考えているところで、
このメンツでミさんをちゃんと評価して、意識していたところ。
DDTの中でいま一番DDTっぽさがあると思っているんだけど、
属性が陰なのでなかなか理解されないのが残念(もちろん理解している人も多いけど)。
で、やっぱりキモというかぐっときたポイントは、
ラダーを二基高らかにかけて、そこから飛ぶの!?飛ばないのー?と思わせつつ、
その上でフェイスロックを決めて勝負が決したところ。
意外性で期待を裏切りつつ、おもしろフィニッシュになったのはツボりました。
自称DDTでハードコアマッチといえば勝俣、みたいに言ってるけど、
レゴぐらいの話と…あとはラダーに高いところから落ちたか…
とにかく「それをできる」ぐらいで「魅せる」というところまでいかないのがにんともかんとも。
それでもすごいけどさー、自称で大きなことを言っちゃうのがさー。ね。
ミさんがそれほど目立たなかったのはさみしいところではある。はい。

○高梨将弘&関根龍一
ユニオンMAXのタイトルマッチ。
試合前から高梨さんが見据えているのはこのベルトじゃなくて、
ベルトを獲った後のイサミ戦。
単なる切符でしかないベルトではあるけれども、
それをさらっと獲ってしまうのは凄い。
バイプレイヤーである彼がバイプレイヤーである所以っていうのは、
やっぱり圧倒的なプロレスの巧さであって、
裏方がいざ表に回ると圧倒的に実力を発揮してきて素晴らしいものがある。
その実力だって、みんなが知っているものだったわけで、
BASARAにいよいよ高梨さんが攻め込んで来た!という高揚感が続くよね。
関根選手も決して悪い選手ではないし、好きなんだけど、
ここは高梨さんのために道をあけてくださいまし!

○坂崎ユカ vs 中島翔子
やー。名作だった。
ほぼ同時期に入団。芸人→プロレスのキャリアも似た境遇。
たたかうコメディアンズ→みらクりあんずのパートナーでもあるし、
シングルはもちろんタッグでもマジラビとツイモンでのライバルでもある。
まさにお互いに切磋琢磨してきたライバルであり、最高の仲間でもある…と。
そんなふたりが試合をしたら、試合内容以上にこぼれてくるものが多すぎました。
たぶん翔子さんの実力が伸びてきた時期にユカっちは翔子さんを越えようと思っただろうし、
ユカっちが海外にも進出しているのをみて翔子さんは絶対に負けたくない!って思っただろうし。
たぶんお互いがお互いを上だと思って、認めあって、
絶対に負けたくない!って思える人間が近くにいるのってそんな幸せなことはない。
そういうドラマと、団体最高峰のベルト戦。しかも両国というステージが、
我々にみせてくれたキラキラした最高の一戦でした。
もちろん、推しメンである翔子さんが負けてしまったのは悔しすぎるけども!
で、両国に一緒に行った東女初見のガールがこの一戦を超気に入ってくれて、
また東女を見に行きたい!って言ってくれたのがうれしい気持ちでいっぱいです。

○ケニー・オメガ&里歩 vs アントーニオ本多&山下実優
ケニーがDDTに!ケニーが日本で!
というのはもちろん胸熱ではあるのですが、
この試合に選ばれたのがアントンっていうのが本当に素晴らしいこと。
ごんぎつねや動き含めておもしろレスラーだと思われているアントンですが、
もちろんおもしろレスラーなんだけど、
きっちりとした熱い試合ができるレスラーっていうのはかなり周知。
ただ、DDT内外の立場として、
KO-Dのチャンピオンになるのような選手とは思われていないのも事実…
それでもなんでも!みている人のハートをゆさぶるのは!いつだってアントンだ!
だもんでいいもんみた感がよりハンパなかったです。
里歩さまと山下さんを比べてしまうと、
やっぱり立ち振る舞いや言動(特に前日の公開インタビューとかの)をとっても、
全然里歩さまのほうが何枚も上…
東女育ちとさくらえみ育ちの違いってのが大きい気がする。あとキャリア。
AEWに山下さんを呼ぶかどうかの査定試合でもあったと思うんだけど、
それに関しては十分に合格値をたたき出していたと思います。
今年は両国マッスルといい、両国DDTといい、
アントンの年だなぁ。すごいわ。

○HARASHIMA vs 竹下幸之介
メインにこんなに興味がないのははじめて。
竹下が勝ってもファンの支持を致命的に得ていないのでどっちらけだし、
HARASHIMAさんが勝っても世代交代が進んでいかない現状がみえて行き止まりだし。
フラッグシップタイトルの王者が入場するのに手拍子があんなにないって凄すぎる。
竹下幸之介という選手の技術が知識などが高レベルにあるのは重々承知なんだけど、
気持ち的に支持できないっていうのは致命的なんだよなぁ。
どうにかして修正できるもんなんだろうか。
一度外に出て経験値に厚みをつけたらどうかしらね。
今のままでは単純に井の中の蛙としか思えない。うーん。
たぶん彼だけの問題じゃないと思う。団体としてどうするか?だろうなー。
試合の流れで空気をビルドアップしていくんだろうけど、
結局のところ、大技を出して、耐えて。大技を出して、耐えて。
耐えて耐えて耐えて耐えて耐えて耐えて…決着ってなるところで、
大技を出し始めるのがなんか安易なんだよなぁ。うーん。

試合数も多いし興行の時間としては長かったけど、
タイトルかかったのも多かったし、見たい選手も多かったので、
そんなにダレた感じではなかったです。
が、結局ケニーのための大会だったよなぁ。
ケニーのため、というかケニーを餌に使った大会。
でも楽しかったです。
チャンピオンが竹下幸之介じゃない間だったらDDTを見に行きたい気持ちに。

夢をきかれて即答できるか

2019/9/28
東京女子プロレス「フォールツアー’19~BEST REGARDS!~」

○白川未奈 vs うなぎひまわり
一応、どこぞかの団体のチャンピオンである白川さん。
メンツもあるはずなのでここでは負けられないよなぁ。
地位が人を創る、みたいなやつの典型的な形なのかも。
にしても、白川さんのプロレス好きが伝わってくるので嫌な感じはしないのが救い。
うな氏は東女のプロレス的な度合いが高くて非常にいいとは思うんだけど、
度合いが高すぎてテンプレになりがちなのがもったいない。
祭りもいいけど、なんかなー。あと一息なー。
それは他の選手(特にはいすぺちゃんたち)にも同じ気持ちなんだけども。
上が詰まってる。アプガプも含め。

○辰巳リカ vs らく vs YUMI
リカさまによる教育的3WAYマッチ。
嫌いじゃないです、わたし。
この試合形式だと暴れん坊になるのでむしろ好きです辰巳リカ。
らくさんとYUMIさんがナチュラルに協力体制になって総攻撃をかけるのはよかった。
途中の仲間割れの印象がちょっと弱かったかなぁ。
フィニッシュがダブルのドラゴンスリーパーじゃなくて、
立て続けのツイストオブフェイトだったのもぐっときました。
そういえばなんでツイストオブフェイトなんだろうか。
ドラゴン殺法ではないわよね。
でもカッター系は好きなのでいいと思います。
あとはらくさんのとんぱちぶりをもう少し見たかったなー。
最近結構好きなので。らくさん。

○伊藤麻希 vs 乃蒼ヒカリ
東女のアイドル頂上決戦!みたいなこの対戦。
狂気を孕んだ二人ではあるんだけど、種類としては異質なご両人。
陽の伊藤麻希と陰の乃蒼ヒカリ…って構図なのかしら。
伊藤ちゃんは内なるものは陰なんだろうけど、
プロレスのスタイル的には陽なんだよなー。感じ方なんだろうけど。
乃蒼さんが感情がそんなに表に出てこないので、
いまいちのスイングは感じませんでした。
伊藤ちゃんがひとり頑張っていた印象。
乃蒼さんのフィニッシャーがわかりにくいんだけど、裏投げがそう?
伊藤ちゃんに安定感が出てしまった。いい方向でもあるし悪い方向でもあるな。

○操&沙希様 vs 桐生真弥&上福ゆき
かみーゆなら、かみーゆならなんとかしてくれる!
そういう気分になってきました。
ここまでの東女の中で誰でもない新しいレスラー像としてかみーゆが成り立っている。気が。
さらに技ひとつで「いいもんみた!」みたいな気持ちにさせてくれるのは、
かみーゆのドロップキックが頂点なんじゃなかろうか。
他にあるかな…
かみーゆの沙希様(の中の人)に対する想い、みたいなのが根底にあって、
以前の美威死鬼軍見習いの時からの成長があるわけで。
見ている側に伝わっている以上にかみーゆの中で燃えてるものがある気がする。
沙希様とかみーゆのビッグブーツの蹴り合いでどよめいたのが凄かった!
ああいうどよめきってなかなか起きないよなぁ。
だもんで、今回の美威死鬼軍側の主役は操さんじゃなくて沙希様だといいなぁ。
で、桐生さんが東女には珍しい真面目キャラで、
かみーゆに突っ込みを入れているのが非常に自然でよい。
フィジカルだったり技術的なプロレスがまだ発展途上であるならば、
なんらかのキャラ付けは得策であって、
頭のいい、だったり、くそ真面目、だったりは他にいないのでいいと思いました。

○坂崎ユカ vs 鈴芽
期待の鈴芽さん。
たぶん、たぶんだけど、ユカっちの魔法少女時代の天真爛漫さと、
親であるところのリカさまの破天荒さを併せもった感じで育ったらいいのだろうか。
どうだろうか。
まわりからの期待値が高くて過保護すぎるきらいがあるのがちょっと気になる。
コーナートップからのダイブは確実に受ける側が受けてくれているので、
思いっきり飛ぶだけでいいし。
というか飛ぶだけで相当な覚悟だけど…
見た目とちょっと違って気が強くて思い切りがいいのは本人の持っているものなので、
技術が追い付いてきたらちょっとえらいことになる予感はします。
蜂モチーフらしくすばしっこさがあるので、
タイプとしてはやっぱりユカっちかなぁ。楽しみすぎる。
細いので怪我だけが心配です。
そのユカっち先輩は余裕がありすぎてそれが凄みにかわっているのが凄い。
いとも簡単に奇想天外な動きをするもんなぁ。
そして技術的な高さは東女の中でも群を抜いている。
あれはなんの動きなんだろうか。総合?
やー、すごい。天才。

○中島翔子 vs 舞海魅星
天才とは対極にある努力の人が翔子さんで。
気持ちの強さでは努力の人も負けてないよなー、という一戦。
鈴芽さんとはほぼ同期の舞海さんが相手。
こちらはパワーファイター。
かつて存在していたゆさんとはまた違うタイプのパワー型なんだけれども、
まだまだ粗削りでたぶん、たぶんだけど、まなせさんのような方向性なんだろうか。
柔道の下地があるっぽいけど、そこまであからさまに柔道してないし。
コーナー貼り付けのラリアットがあかねちんさんを彷彿とさせてなかなかグッときます。
翔子さんの腕の取り方はこちらは明らかにプロレスの腕の取り方のような気がして、
基本中の基本を磨いてきて武器にしているのはかっこいいなぁ、と思います。
こちらは余裕は感じないけど、
ひとつひとつを大切にする丁寧さが伝わってくる感じかな。
やー。すごい。努力ってすごい。

○まなせゆうな&天満のどか&愛野ユキ vs 原宿ぽむ&山下実優&瑞希
ベルトの力ってすごいなー、と思って。
このメンツの中でベルトがあるのがまなせさんだけ。
山下さんもみずぴょんすも無冠。
まなせさんが駄目とかそういうんじゃなくて(まなせさんはすき)、
プロレスってベルトを中心にストーリーがまわってるんだなー、と思いまして。ええ。
このベルトは前回のタイトルマッチがあのような結末になってしまって、
まなせさんはまだ一度も腰に巻いてないんだよね。
そりゃ巻けない気持ちもわからなくないんだけど、
どこか振り切ってしっかりとチャンピオン然として欲しい気持ちもある。
次期挑戦者に伊藤ちゃんさんが登場して、
「夢はなんだ?」とチャンピオンに聞いたときに、はっきりと答えられなかった。
ちょっとそれがショックというか、なんというか。
万喜さんのことを引きずらないで先を見据えていて欲しい。
チャンピオンがみる夢を我々も一緒に見たいじゃない。
それがまなせさんの夢だろうと、伊藤ちゃんさんの夢だろうと、
はっきりと道標として掲げて欲しい気持ちもありました。うーん。
いわくがついたままなのはよくないなぁ。
そしてこのベルトの格がまだちょっとつかめない…
山下さんやみずぴょんはそれよりも上の格にある。
つまりPOP側にある。ってことがこのカードはっきりした印象。
東女の山をPOPとこのベルトではっきり二分するわけじゃなくて、
三等分して上のふたつの山ってことか。うーん。
まあいろいろ楽しみではあります。