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自分にしかできないものとは

2018/6/3
東京女子プロレス「第5回東京プリンセスカップ」

○ヒカリ vs ミウ
take a chance枠ということで、
アプガプの中でも比較的プロレスの出来る二人が対戦。
ここ最近の流れからしてみても順当な結果。
見ているほうもこの結果は個人的には納得。
試合中、場内にしーんとした微妙な空気が流れてしまうのはなんでなんだろうなぁ。
ミウさんにつきましてはスリーカウントを取られた場面でぴくりとも動かず寝てたので、
多少の抵抗をしているそぶりでも見せてほしかった気持ち。

○中島翔子 vs 愛野ユキ vs 辰巳リカ
試合巧者ふたりに挟まれたユキちゃーん。
なんかいいように弄ばれていた感じがしていいと思います。
首四の字+足四の字でひっくり返したら足四の字をかけてるほうが痛いってやつ。
もしあそこでリカさまがギブアップなぞなされたら、
勝者はユキちゃーんだよね?ひっくり返した翔子さんではなく。
3wayは強い人よりも巧い人が勝つイメージなので、
この試合を勝った翔子さんはやっぱり巧いってことか。
ユキちゃーんはちょっともったりしている感じなので、
課題はスピード感なのかしら。
プロレス的な巧さは経験と研究で身につくはず。

○アズサ・クリスティ vs 上福ゆき
クイズコーナーすごい。意味わかんない。さいこう。
そんなにプロレスで試合が作れるわけではないおふたりですが、
それなりにプロレスになったのは一安心でした。
試合の終わり方が「あんたとはやってられんわ」的なツッコミが入った認識。
かみーゆ劇場としてはめちゃくちゃ面白かったけど、
プロレスラー上福ゆきとしては一歩進みそうで進まない感じでもどかしい気持ち。
美威死鬼軍に入って強くなる…って展開を期待したんだけどなかなかね。
でもあの見習いの流れは何かしらの意味があったと信じたい。

○のどかおねえさん vs まなせゆうな
いやー勝った勝った。おねえさんが勝った。素直にうれしい。
プロレスに「強い/うまい」の評価があると思うんだけど、
のどかおねえさんは「エモい」という謎基準だな、と個人的に思っていて。
泥臭い勝ち方が似合うというかなんというかぐっとくるのでこれでいいかな!って。
自分の中の基準で優宇さんのラストライドを受けた人が受け身の上手い人だと認識してて、
それだと中島翔子、才木玲佳そしてのどかおねえさんの3人(他にもいたっけ?)よね。
素人目にはわからないけど、東女イチ受け身が上手いとのことなのが大きいんだろうな。
特段、まなせさんを上回った!っていう印象はないけど決してミラクルではないので納得。
まなせさんはプロレス的な実力やキャリアで言えばぜんぜん上なんだけど、
どうしても「すんごい強い!」ってなれない。でも実際には強いんだわ。なんでだろう。
オパイェも正式に受け継いだことで共感心はめっちゃあるし、
乳殺しって牛殺しから来てる新技よね?
安定感もあるんだけど…完成しすぎちゃってるのかな。
東女に来た一試合目がどヒールだった記憶なので、なんかそっちに転べばいいのかしら。
それはそれで悲しいものはあるけども…

○ハイパーミサヲ vs 沙希様
ハイパーミサヲさんの天才ぶりがいかんなく発揮された名作だった。
もう毎試合名作を作ってくるのがハイパミさんだよ。素晴らしさ満載。
(こういうプロレスの見方はよくないのは理解してのことだけれども)
沙希様の扱いについて、
プリンセスカップを優勝してPOPのベルト争いにからませるというのなら問題ないけど、
そうじゃなければ「どうやって負けるか」がポイントで。
普通にプロレスをして負けさせるわけにはいかないので、
こういう勝負のつきかたは沙希様には全くケチがつかないいい方法だった。
もしこれが一回戦じゃなくて二回戦だったら無理な試合だったのかも。
そしてパミさんが作ってくるこういう試合展開に対して、
説得力がめちゃくちゃついているのもすごい。毎試合パミさんのステージだよ。
賛否両論はあるんだろうけど…それでもこれってハイパミさんにしかできない試合。
できない、というか、いろんなところからサンプリングしているのが素晴らしい
(両者が足をガムテで固定はG1でのケニー矢野通だし、マスク剥ぎはDDT本体での流行)。
パイプ椅子の持ち出しも欠場したまほへのメッセージな気がしてならなくてエモ味ある。
しかし沙希様のせっかくの初出場だったのに初戦敗退はもったいないなー。

○瑞希&ヒナノ vs 坂崎ユカ&ラク
いやー、もう前哨戦のマッチアップがこんなにわくわくすることなんてない。
スピード、テクニック、キャラクターなどなどがこんなにスイングする相手っているんだなー、と。
もうこの二人が東女に同時にいるのはミラクルな気すらして来ましたね。
これシングルマッチになったらどうなっちゃうの…どっちかが負けるのよね。
みずぴょんすが先に入場して、ユカっちがあとから入場したんだけど、
もう入場から試合が始まってるのがすごい。
そういうところはおまけで付いてきたアプガプのふたりには勉強してもらいたい。
自己主張していいんやで。いいこでおとなしくしている必要なんて全くないんやで。
おやすみエクスプレスってどうかと思うムーブなんだけど、
それをおはようエクスプレスでやりかえしたのは、
なんかもう市ヶ谷のほうの経験から来たんだろうな。
めちゃくちゃ生き生きとしてるやんけ、ぴょんすや…
そこへユカっちが誤爆で豪快に飛び込んできたんだけど、
その後、セコンドについていた翔子さんとあわあわしていたのが可愛かったです。
というかセコンドもちゃんと一緒に試合をしているのは素晴らしいよね。
ただただ次大会の本戦が楽しみになった試合でした。

○山下実優 vs 伊藤麻希
エースがエースとして試合を全うし、
伊藤ちゃんが伊藤ちゃんとして試合を全うした試合。
負けられない気持ちと勝ちたい気持ちのぶつかり合いが素晴らしかったです。
技術的には圧倒的に劣る伊藤ちゃんがあそこまでチャンピオンを追い込んだのはすごい。
抱え込み式逆エビ固めががっちり決まった時は勝てるかと思ったよ…
ちょっとだけ心配なのは頭突きを多用しているのがちょっとおっかないです。
こけしロケットみたいなのがずばっと決まった時は最高だったけども…

○優宇 vs 才木玲佳
優宇さんのことを誤解していたと反省しました。誤解というかなんというか。
初期の段階(負け知らずの頃)から柔道ベースという強さはあるけれども、
プロレスをあまり感じない、ってずーっと思ってて。
試合後のコメントの「私には私にしかできないプロレスをする」にはっとした。
見ているわたくしはプロレスというものの了見を狭め、
選手個々人の個性、特性、可能性というものをぜんぜん見ていなかった。
そしてこの試合の優宇さんの並々ならない覚悟のようなものが伝わってきて、
むちゃくちゃかっこよかったんだよなー。
どこか吹っ切れたものがあったのかもしれない。
確かにベルトを落としてから最前線から一歩ひいている部分があって、
そのあたりへのもどかしさのようなものを感じていたんだろうな。
負けたことがある経験を活かして強さを得たのは心強いものがある。
そして才木玲佳というトップレベルの選手を早々に乗り越えたのは大きい。
一気に優勝候補に躍り出たなぁ。

これで二回戦の一部組み合わせが決定
山下vsのどかおねえさん
優宇vsハイパミ
渋いな…
優宇さんはパミさんに散々遊ばれてきたので、
ここらで一丁こらしめてやらねばならぬわね。
そして文豪ハイパーミサヲはどんな本を書いてくるのか。
山下さんは一回戦に続いて気持ちでぶつかってくるタイプ。
ただ今大会には山下さんも気持ちが入っているはずなので取りこぼさなそう。
のどかおねえさんの勝機は…なんかあるかな…

悔しかったら先に、

2018/5/27
GOING-UP「Go Go GOING-UP!」

○黒田哲広 vs 室田渓人
旗揚げ第一戦ということで今後の団体のカラーを見せていく重要な一戦。
派手さが全くない武骨なカラーが色濃く出たんじゃないでしょうか。
いいと思います。
片エビ固めでフィニッシュしたのはなかなかいいかんじ。

○藤原秀旺with秀・オブ・ザ・イルミナリティ vs 影山道雄
問題作すぎた。
まず藤原秀旺というレスラーは初見でしたが、調べても情報がほとんどない。
もうすべて怪しさ…というかうさん臭さしかない。
マスク、スーツ、サーベル、チャンピオンベルト、背中の吸引痕。
浴衣姿の謎のセコンド…というか山田太郎でしょw
マスクとスーツを脱いだ後のわっからない!わっからない!がもう謎。わかるよ、それは。
見得の切りかたひとつにしても意味が全くない。
もう「なにしに来た?というかどこから来た?」というなんの説明もない感じが凄い。
いやー、世の中にはいろんなレスラーがいるなぁ!

○YUJI KITO&松田慶三 vs 飯塚優&井土徹也
熱波軍がガッツから継続。
キャラが濃い。大洪水。
対するヒートアップ若手軍。
最近のレスラーに多いビルドアップされた身体と蹴り主体のスタイル。
これだけGOING-UPの所属がいないのか。
中高年を元気にする、という団体のコンセプトがあって、
そこを際立たせるのはやっぱり若手の存在って必要よね。
若手のどちらも身体能力が高くていいとおもいましたー!

○越中詩郎&近藤”ド根性”洋史 vs 渡辺宏志&マスクドミステリー
縁起物の越中詩郎。
一通りのムーブを出して旗揚げのご祝儀的な感じになってました。
中高年のプロレスファンをターゲットにするには越中は丁度いい選手でしたね。
みたいものが見られた!というめでたい試合。
越中を久しぶりに見た!という人には逆に新鮮っぽくみえるだろうけど、
去年のどらごんぼんば~ずの流れで見てしまっているのでにんともかんとも…
そしてあくまでもご祝儀なので今後の展開にはあまり関係がない…ってことよね?
ミステリーさんが直接負けたわけではないので因縁が残ったみたいな流れはないか。
旗揚げ戦って難しいなー。

○ガッツ石島&バッファロー vs 大谷譲二&兼平大介
一気にギアがあがった試合。
めちゃくちゃいい試合だった。
バッファローさんのちゃんとしたプロレスは初めて見たかも。
いままでは丸山先生に振り回される山田さんだった。
もう試合後の言葉のセンスが最高すぎて、
「悔しかったら俺たちよりも先に中高年になってみな!」という謎ワードよ。
プロレスにおける美学である「受け」について、
ガッツ石島、大谷譲二共々盛大に技を受ける凄味があった。
GOING-UPの今後を見せつけるために必要なことは、
団体のプロレスとしてのカラーとストーリーだと思ってて、
武骨、というガッツからのキーワードがそのまま、まさに武骨なプロレスだった。
これはおもしろい…
もうひとつのストーリーの部分で、
「中高年を元気にする」という看板が掲げられていて
(これはちょっとどうかと思うんだけど。まあそれはおいといて)、
団体の代表でありGWCの最後のチャンピオンであるガッツ石島と、
若手の成長株である大谷譲二のどちらが主導権を握るのか?というのがポイント。
ガッツとは違うんだよ。そして新しいエースだよ。という看板の付け替えがあるのか。
それともガッツとは地続きの世界であることを宣言するのか。
それがこの試合の結果に出たんだと思います。
そして見ている側が受け取ったメッセージは後者。
では何故ガッツワールドを解散したのか?

そして試合後の藤原秀旺の急襲。
今後のストーリーはこの難解なプロレスラーがまわしていくのかー。
好みがめっちゃ分かれそうだけど、自分はわりと好意的。
それはたぶんガンプロで胡散臭い世界観にどっぷり浸っているからな気が…
なににつけ今後に注目。

新たなる希望と兎狩人

2018/5/27
我闘雲舞「久しぶりの北沢タウンホール」

○さくらえみ vs 駿河メイ
デビュー戦なのにこんなにできるの!?というすごい動きのよさでした。
もちろんさくらえみの試合を構築する技術も大きいんだけど、
スピードや気迫は本人が出さないと駄目なものなので、
そういう地力のようなものがこんなにはっきりと前に出てくるのは期待しかない。
そして誰もが「ことり」の喪失感がどこかにあって、それに匹敵するようなキャラは、
ガトムの、さくらえみの人材発掘能力の高さと、そういう選手が集まってくる磁場が凄い。
ちょっと、こんなの、あっさりと、ファンになってしまう…

○E.K.バギー&田村和宏&飯塚優 vs エーリエル・スッナイパー・ニック&趙雲子龍&アンドリュー・タン
奇跡的に試合前に田村選手としもうま和美さんの因縁が勃発したのが最高だった
(田村選手のリングイン中にアクシデント的にセコンド業で紙テ回収していたしもうまさんが激突)。
そこで瞬間的に因縁をつけてヒールに徹する(?)田村選手の懐の深さみたいなのに感心。
趙雲子龍の一言で田村選手をこの試合の”悪いやつ”に仕立てたのもすばらしさ。
試合終盤に試合に関係なく場外でしもうまさんを攻撃してたのおもしろすぎた。ひどい。
ガトムのいいところでも悪いところでもあるんだけど
(超個人的意見。そうじゃない人ももちろんいるはず)、
海外の選手についてみる側に情報があまりなくて、どれが誰でどういう人なのかわからなくて、
なんとなーく思い入れが薄くなっちゃう試合があったりする。
それがこの試合だったのかなぁ。
観戦の場がガトムを主戦場にしていて試合も情報も追っている人は楽しかったのではないかと。
単純に試合だけだったらおもしろかったです。重量級軽量級入り乱れ。

○瑞希 vs 紺乃美鶴
「さくらえみ商法」というキーワードが個人的にバズっていて
(何もないところから因縁やストーリーを構築して観客の興味を引く手法)。
美鶴さんが勝ちたい一心でツイッターを使ってみずぴょんすの情報を集めはじめて、
ファンからの情報や先輩レスラーからの情報を得たり、
うさぎ、ということで敵情視察の名目でうさぎカフェに赴いてみたり。
もうなんかそのみずぴょんに翻弄されているのがおもしろくておもしろくて。
美鶴さんの一生懸命なところ、負けず嫌いなところがぐっときました。
そしてうさぎのぬいぐるみの耳をつかんで登場し、高々と掲げる美鶴さん…さいこうや…
試合ではみずぴょんの悪いところが存分に発揮されてぞくぞくしました。
フットスタンプでエグく踏んづける姿が神々しさ(禍々しさともいう)があった。
試合終了後に美鶴さんをねぎらうと見せかけておもいっきり踏むのとかもうね。悪魔やね。
当然というかなんというか試合の巧さに差はあったけど、
美鶴さんの弓矢固めのようなやつで足の裏で持ち上げるやつが好き。あれ、見栄えある。
あと入場時のキャッチフレーズがツイートのやりとりが採用された気持ちでうれしい
(ホッピングラガーラビット)。

正直なところ「ことり」卒業+アーサ米夏欠場の部分で、
ガトムの誰を応援したらいいのか見失っていて
(さくらさんと里歩さんはスペシャルすぎて次元が違う印象)。
紺乃美鶴さんの今回の一連のプロデュース能力みたいなやつは、
すごい好きな世界観だったのでぐっときました。
今後は美鶴さんを推していきたい気持ちに。
ガトムを見に行く理由が出来た。

○志田光&新納刃 vs 水森由菜&沙紀
水森由菜さんは初見。
噂に違わぬパワーファイター。
猪突猛進型ではあるけど、プロレスを楽しんでいるのが伝わってきて見ていて楽しい。
刃さんは先日のガンプロでもそうだったけど、結構なエグさで攻撃をしていくのが痛快。
志田さんの巻き込まれ体質もぐっときます。お綺麗。
で、今のガトムで見たいのはやっぱり帯ちゃんのセコンド芸で、それがこの試合に来た。
なんかわけのわからないおもしろさというかありがたいいいもん見た感がある。すごい。
いきなりゆなもんを「水ぴょん!水ぴょん!水森だから!」という謎の命名。
足の怪我で休場ではあるんだけど、エプロンから飛び降りる時に思いっきり着地してたけど大丈夫なんだろうか…
ゆなもん+沙紀さんのタッグはなんかおもしろかったので継続して欲しい。

○ゴーレムタイ vs バリヤンアッキ
タイのほうのガトームーブ所属のゴーレムとインドから来日中のアッキ。
ガトム所属のゴーレムよりもいま日本で長く見ることの出来るアッキの方に声援が。
ガンプロ新木場で突然現れたバリアンアッキも長いこと日本にいて、
あきらかにプロレスがよくなって来ているのはすごい。
ただこの試合はちょっとだるーんとしちゃった印象。
終盤に体力がどっちもなくなっちゃったのがなぁ。
ごちゃごちゃしちゃった。惜しい。

○里歩&希月あおい vs さくらえみ&真琴
さくらえみがここまで育ててきた選手の中でも初期からずーっと活躍している皆様の、
その集大成的な4人タッグ。
希月あおい選手が引退、というのがきっかけの模様。なるほどー!
ガトムトレインやにこにこ印などのムーブなどもう全部詰め込まれていてお得感がありました。
特にガトムトレインへの持っていきかたが敵である真琴さんを綺麗に巻き込んで素晴らしかった。
おそらくこの4人に思い入れのある人たちが見たら相当ぐっとくる試合だったんだと思います。
そこまで思い入れのない自分でもこの試合は相当おもしろかった。
日刊真琴コール!の読者だったので真琴さんを見るたびに「立派になって…」とエモい気持ちに。
試合が里歩~さくらえみ間で決まったのは、
ここの二人の信頼感というか今の我闘雲舞を美しくみせ、試合を美しく終わらせるのには不可欠。
団体してのターニングポイントである試合だったんだと思います。
美しい試合。素晴らしい。
何が凄いってこのメンツ(今大会のメンバー全て)を育ててきたさくらえみの功績よ。

政権交代後の王道とバラエティ

2018/5/20
DDT「Audience 2018」

○松永智充 vs レッカ
現代のプロレスラーは自ら情報発信が出来るのは強みでもあって、
アンダーマッチというただのリング調整のような試合でも、
選手同士(あるいは一方通行でも)で因縁がつけられれば立派なストーリーになる。
で、twitterでひと悶着あったっていうのをわかった上でこの試合をみたので、
普通に楽しむのより楽しめた気がします。
それが出来る松永智充というレスラーはいいレスラーなんだろうな。
もうちょっとDDTのメインストリームで見てみたいんだけどなぁ。

○タカティモ・ドラゴン&ヒラティモ・ドラゴン&リホティモ・ドラゴン&大鷲透 vs KUDO&坂口征夫&高梨将弘&赤井沙希
リホティモドラゴンが可愛すぎた、という試合。
マスクしてるのに可愛いのがわかるってどういうことなの。
それ以外に特に言うことはないかな…
リホティモドラゴンが誰歩なのかわからないけど、また来ないかな。

○遠藤哲哉&マッド・ポーリー vs 翔太&岩崎孝樹 vs マイク・ベイリー&MAO vs ジェイソン”ザ・ギフト”キンケイド&渡瀬瑞基
上野くんが当日になって怪我で出場できず。代替選手が見つからない…という寸劇。
あー。そうだった。DDTってこうだった。今林さんってこうだったこうだった。というのと、
その代替選手として巻き込まれたのが翔太選手っていうのがぐっときました。
ガンプロに所属した翔太選手ですが、たぶんDDTの中でもトップクラスに上手い選手だと思うので、
こういう使い方はどんどんしてほしい。むしろDDTの所属のほうがよかったのでは?ぐらいの勢い。
もちろん直前すぎたので最初と最後だけの登場でしたが、
派手な負けっぷりとかおいしいところを持って行けたのではないかと!
ポーちゃんがよりおもしろい方向に向かっているのと、
キンケイドのわけのわからなさ加減が見られてうれしい。

○樋口和貞 vs 梅田公太
せっかくの試合が不明瞭な終わり方をして消化不良もいいところ。
こういう消化不良の試合って本当に無駄だし、萎える。
梅ちゃんは必死さが荒々しさとして出てきていていいとは思うんだけど、
蹴りしかなくてプロレスをしていないので、プロレス的なおもしろさは皆無なのが気になる。
プロレスの実力者が来てしまうと明らかにおもしろくなくなるんだよなぁ。
この前の潮崎豪とか伊東竜二とか差がわかりすぎてしまったのはそういうところなのでは。

○竹下幸之介 vs 勝俣瞬馬
ALLOUTがチーム内でストーリーを進めている流れ。
彰人が怪我しているのでしかたがないとはいえ、
勝俣が覚醒する結果になるのか?というのは疑っています。
#大家帝国での竹下ササダンゴ戦のように、
竹下が試合をコントロールして相手をよくも悪くも魅せられるのはわかるので、
それなりに成立したんだろうか。どうなんだろうか。
で、試合後に別々にリングを後にしたのが気になっちゃって、
対立してこの試合が組まれたわけじゃないんだから、
試合が終わったら一つのチームだよ、という結束感を見せたいのであれば、
竹下くんが肩をかして3人で一緒に帰ったほうがプロレス的には美しかった気がします。

○男色ディーノ&アントーニオ本多&スーパー・ササダンゴ・マシン vs 大石真翔&島谷常寛&下村大樹with飯野雄貴
ニューバラエティ班とナウバラエティ班の世代抗争。という話でしたが、
結局のところ、いつものやつをなぞって終わった印象。
パワポの展開で、
結局まこりんが自分の領域を守る!っていう筋で若手に目を向けさせるのはあきらめたよね。
ただそのブルーオーシャンストラテジの話は超納得。
確かにまこりんと平田のポジションは不思議でならない。
ちゃんとプロレスしないのに試合に出てる。同じオチの試合ばかりだけど。
そして大オチがディーノ誕生日サプライズ。
内輪感がちょっとあってぽかーんって感じです。
収穫としては飯野くんの存在感は感じられたので、
ストロング/バラエティ両方いける逸材として育って欲しい気持ち。

○高尾蒼馬 vs HARASHIMA
高尾くんさんがダムネに入った経緯みたいなものがふわっとわかって納得。
でもダムネには完全に馴染まない、っていう展開なのも納得。
ユニットの存在がもううっすらとしか残ってないDDTなので、
4対1の試合になると介入があるのはわかってたので結果としては納得。
そしてそのあとの酒呑童子が救出しにきたのが本編すぎて胸熱だった。
HARASHIMAさんがボコられて「さー。誰が助けにくるかなー」ってにやにやしていたら。
一番想像していない人たちだった。ちょっと泣きそうになった。
確かにHARASHIMAさんクラスだと誰かの下につくのは無理なので、
同等となったらKUDOさんしかいないよなぁ。
過去のDDT初期からの因縁やここ最近の抗争(Extreamやっただけですが)をひっくるめて、
全体の回収なのか、集大成なのか…
酒呑童子に加入、ではなく共闘らしいので今後の展開を見守りたい気持ち。
おもしろくなってきたー!

○入江茂弘 vs 石井慧介
煽りVの「(石井と)久しぶりに当たって特に変化は感じなかった」って言葉でもう決着がついた。
元ドリフ同士の戦い。
歩む道は分かれたりしたけど、ここのふたりはその後も信頼は継続していた印象。
石井がインディJr.を獲ったものの「なんの実績もない」と言い放ったのが興味深かったです。
派手さはなかったけどかなりハードな応酬で見応えがありました。
ハイフライヤーばかりが注目される昨今ですが、
こういうパワー系のプロレスというか痛みが伝わるプロレスというか、
見ている側にも力が入るのは快感ですらありますね。
試合は順当に入江の勝ち。

今後の展開としていつでもどこでも挑戦権が発動するので…という流れだけど、
その流れを関係なしにどんな相手でもいつでもタイトルマッチをするという発言は、
言うだけじゃなくてどんどん実行していってほしいです。
いまの予定調和なDDTをぶち壊していくのを期待している今日この頃。
そして久しぶりにDDTが純粋に面白かったのは、
やっぱり竹下政権が面白くなかったってことでいいわよね。
まあ、自分の中で。という話ですが。

進む革命とその停滞感

2018/5/19
ガンバレ☆プロレス「I HAVE NEVER SEEN 2018」

○HARUKASE&バリヤンアッキ vs 日向小陽&新納刃
バリヤンアッキが上手くなって来ていておもしろかった。
あと刃さんのプロレスの巧さが際立ってました。
Kあがりはやっぱり巧いわ…
日向小陽さんは初見でしたが小さいなりにスピード感あって、
魅せ方も綺麗でとてもよかったです。

○大家健&安部行洋 vs ブラック・リベラ&岡田剛史
勝村軍(仮)のストーリーになって初めて来たので、
このおふたりは初見。
ブラックリベラがすごい見栄えがあって気になる。
中の人は誰だかわからないんだっけか。
格闘家タイプのレスラーはちょっと本気出せば簡単に勝てちゃうんでしょ?
みたいな気持ちになって見てしまっているのは反省だなぁ。
大家さんのスピアーが前は肩からウエストあたりに突撃していくスタイルだったけど、
肩を相手の肩に激突させていくタックルに近い高さだったのが気になりました。
腰が落ちなくなってるのかしらね。
安部ちゃんはいいレスラーだと思うんだけどなー。
バンプとか細かいムーブとかそういうの結構好きだけども。

○ジェイソン“ザ・ギフト”キンケイド vs 冨永真一郎
いやー、この試合を観に来た。ヤバかった。
キンケイドが得体が知れなさすぎる。
ハイフライヤーなんだけど身体能力がすごい!という感じじゃなくて、
無駄な動きが多すぎて意味がわからなくて結果異次元、みたいなレスラーだった。
言葉じゃ説明できないなぁ。
世界にはおもしろいレスラーがいっぱいいる。
ただこの試合が面白かったのは対戦相手が冨永だった、って部分が大きくて、
よく聞く「スイング」ってこういうことか!と超納得した。
どっちももっと評価されていいのに。
あとこの試合ももっと多くの人に見てもらいたかった。

○石井慧介 vs 翔太
ガンプロ所属ではないチャンピオンと今日がガンプロ所属後初戦のチャレンジャー。
インディJr.のベルトって価値がよくわからないのだけれども、
ガンプロが長らく所持していていいベルトなのかしら。
しかもメインじゃなくてセミ扱い。アンケートの結果はあったけれども。
石井慧介というレスラーがいいレスラーではあるけど、
なんかすごいな!っていう印象をもったことがなくて、
逆に翔太さんのほうがプロレスが好きなんだな、っていう気持ちが伝わってくる気が。
試合自体はなかなか見応えがあっていいタイトルマッチでした。
ガンプロ所属でこれだけいい試合ができる選手が増えたのはとてもいいことね。

○勝村周一朗 vs 今成夢人
これもなかなか胸が熱くなる試合。
テーマは今成革命という自分が人生の主役になること、みたいな主題があって、
裏テーマとして師匠越えという認識。
勝村周一郎というレスラーの強さは総合格闘技の強さがベースで+プロレスの強さであって、
今成夢人というレスラーはプロレスの強さと気持ちの強さが重要なのかな。
で、その気持ちの強さがどこまで耐えきれるか、みたいな試合でした。
強さ、とは。
もちろん勝つことは強さの最終的なゴールかもしれないけれども、
必要なのはプロレスの技術やパワーだけじゃなくて、
気持ちの強さ、勝つという意思も大事だよな、と。
革命という言葉があってその革命の目的云々もあるけど、
単純にこの試合に勝つんだ、という気持ちが伝わってきた試合でした。
泥臭くておもしろかった。

試合後の展開で石井慧介vs勝村周一郎のタイトルマッチが決定。
どっちも所属じゃないんだよね…まあ、それはそれで。
勝村せんせいが石井にKO-Dのベルトも持って来い、という超遠回しのエールが熱かったです。

勝ちを許されなかったカリスマ

2018/5/19
東京女子プロレス「春になったら北沢に行こうよ、仲間も一緒して!」

○辰巳リカ vs 愛野ユキ
ユキちゃーんの3戦目。
正統派テクニシャンの翔子さんに続いてアイドルレスラーのリカ様がお相手。
技術が足りなかったら気持ちで補えばいいじゃない!という好例すぎるリカさま。
東女には本当にいろんなタイプの実力者がそろっているなぁ、という気持ち。
入場曲が最高でテンション高いんだけど、
曲のいいところで入場しようとしているのであのテンポで歩いているのはわかりみが深い。
アプガとは違ってちゃんと新人のプロレスラーとして教育マッチをされている印象。
グラウンドで抑え込まれてロープエスケープとか、一方的に攻め込まれて耐える展開とか。
試合自体はいきなり強くなるわけじゃないんだから心を折らずに頑張ってほしい。
リカさまは格下相手だと強気に出るところが尊いです。

○中島翔子&ミウ vs ヒナノ&ハイパーミサヲ
ハイパミ先生には常に感謝の気持ちを持っていないといけない気がする。
翔子さんの可愛げポイントを最大限に引き出したアプアップガールズ(パミ)の素晴らしさよ。
がっちりフリを覚えてくるのがパミさんの凄いところ。
そういう努力を惜しまないのは見習っていきたい。
試合自体は翔子さんのすばらしさは際立っていくわね。
無人在来線固めの説得力が凄い。
アプガプのふたりは着実に進歩はしているのでいいとおもいます。
ヒナノさんも動きがスムーズになってきたし、ミウさんのパワー系の技が安定してきた。
あとはもうほんと、自分を出して…個性を出して…
用意された言葉だけじゃなくてもっと自由に喋ってもいいと思うんだけどな。
それといい加減、運営の人は衣装を何とかしてあげてもいいと思う。すぐ切れる。

○山下実優 vs ラク
用意された言葉だけじゃなくてもっと自由に喋ってもいいと思うけど、
元々の性格ってあるよなぁ…声のトーンとか…ってのがラクさん。
頑張ってはいるんだろうけど、伝わりにくい。
ユキちゃーんとは違ってアプガプとして育てられているので、
早い段階で技の見た目や試合展開やらを求められ、
未熟で格上に一方的に押さえつけられるってのを省略されている気がして
(それこそできもしない技やムーブをやらされているところとか感じるし)。
ライブとかでアプガプだけで試合(っぽい何か)を成立させないといけないので、
促成栽培みたいな部分がよくないよなぁ、と。お客さんだよね。
エースはこういうところで手を抜く人ではないのでびっしりつぶしに行って、
フォールじゃなくてギブアップで終わるのもらしいところでした。流石。

○坂崎ユカ vs のどかおねえさん
まほが無念の欠場。で、急遽シングルに。
それをユニバース越しにえぐっていくおねえさん。
この組み合わせだと機動力vsパワー。
おねえさんのタックルって説得力が出ていていいかんじ。
WARスペシャルもあるしボディーアタックもあるし、
もう一枚フィニッシュが欲しい…スピアーとか?KANNAさんいなくなったし。
ユカっちは流石の動きでしたね。
真面目モードが増えて来ているのはいいことでもあるし、さみしさもあります。

○優宇&まなせゆうな&ヒカリ vs 上福ゆき&沙希様&アズサ・クリスティ
今回の問題作。
最初から最後までかみーゆが自由すぎてカオスだった。
パラダイスロックのかけかたを沙希様に習うのとか
(同じ日の夜にミラノコレクションが新日のBOSJで、
パラダイスロックのかけ方を教えようとするくだりがあったのはミラクル)、
「逆に逆水平なう」はもうわけわかんなくて最高。
結局、美威死鬼軍入りはキャンセルになったけど、
ここまで期待感のあった展開はもったいないなー、という気持ち。
単発で終わるのかな。そんなことないよなぁ。
本当に瞬間最大風速を記録しただけでかみーゆアゲがおわっちゃうのはないと思う。
他のユニット?タッグ?選手?とお試しで組んでみていろんなことにトライする展開希望。
みらクりあんずと組んでタッグワークばりばりにやってみたりとか、
どらごんぼんばーずと組んでゾンビ化してみたりとか夢が広がる。

○才木玲佳&小橋マリカ vs 伊藤麻希&瑞希
伊藤リスペクト軍団、ベルト届かず。悔しい…
瑞希というレスラーはタッグ屋であり、
そのチームの参謀役でありバックアップ役である。というイメージがあって
(それでも才木玲佳とのタイトルマッチが素晴らしかったのでわかるように、
シングルプレーヤーとしても遜色はないけども。むしろ東女でもトップクラス)。
伊藤麻希というカリスマを持ち上げてフォローして軍団という体を構築しているのは、
瑞希というレスラーの偉大なる功績でもある、と。
この試合でもゴング前の奇襲も試合中の動きも本当に美しく素晴らしかった。
その中で伊藤麻希のカリスマ性しかない試合展開の中で会場に支持されていたのは、
明らかに伊藤リスペクト軍団であったのは間違いなくて。
負け方にはかなり納得はしてないけれども、
美しいプロレスって敗者が美しいプロレスでもあるなぁ。としみじみ。
伊藤リスペクト軍団は最高だった。生きている限りまたチャンスはくる。
れいたんにつきましては舌打ちするのが苦手になって来たぞ…あれれ…

開放的めんそーれ

2018/5/5
東京女子プロレス「春になったら板橋に行こうよ、仲間も一緒して!」

○まなせゆうな&ラク vs ヒナノ&ミウ
まなぱいパイセンによる教育マッチ。
ほぼまなせさん一人が出ずっぱり。こりゃ大変だ…
アプガはずーっとアプガとばかりやっているので、
ヒカリさん以外が全然伸びてない気がする。
そりゃ動き的にはよくなってるし、出来ることも増えているけど、
試合として成立するレベルではないんだろうなぁ。
特にヒナノさんが試合中に思考が回らな過ぎて活動停止するのは致命的。
それなりに、多少は、頭がよくないとできないよね、プロレス。
そしてまなせさんがちょっと不憫。
もっと一線級で出来る人だと思うんだけどなぁ。

○ハイパーミサヲ vs 上福ゆき vs のどかおねえさん
問題作。問題作は好き。
「こんにちは」を争う謎の闘いとかみーゆさんの自由すぎるプロレス。
もう試合というか逆転プロレス裁判に近いノリ。
基本的にいつものハイパミワールドなんだけど、それを飲み込むかみーゆ。
なんか謎の覚醒の予感…
ビッグブーツ、ドロップキックとフェイマサーしかいま技はないんだけど。
そしてこれがだいぶ後々への前フリだったのがね…

○中島翔子 vs 愛野ユキ
ユキちゃーんの二試合目で初のシングル。
アプガのときもそうだけど、
東女で試合を作れる人が相手になる、試合を作れる人がいる、っていうのは強み。
もちろん翔子さんの掌の上だったユキちゃーん。
長い目で見守っていくしかないわね…
翔子さんはこの試合で新技をいくつか解禁していたのが興味深かったです。
無人在来線固めってネーミングセンスよ。

○沙希様&アズサ・クリスティ vs ヒカリ&優宇
本編は試合後。
かみーゆの美威死鬼軍(見習い)は衝撃的な展開だけど、理想的な方向。
みんなかみーゆ好きだよね。わかる…期待しかない。
現在の美威死鬼軍2人体制はかなりのヒール。それもわりと本気で嫌われているヒール。
いままでもヒール寄りではあったけど愛されヒールではあった印象で。
じゃあ、何が?ってなるとアズサクリスティがあまり支持されてないんじゃないか?と。
なんとなーくだけど、ただのヒステリーに見えるようなそうでもないような。
あの「無礼者!」っていうのとか。なんか。そんなかんじ。
そこに真逆のキャラ(しかも天然)であるかみーゆさんの加入は毒を持って毒を…みたいな流れ。
とにかく沙希様とかみーゆが並び立つというだけで、ルックス的にはプロレス界でもトップでしょ。
やー、期待しかない!
試合の話をするとヒカリさんがすごいよかった。
最後に沙希様に絞められるところをギリギリまで耐えていたのが素敵だった。
アイドルとプロレスという中途半端なことをやっているアプガプの中で、
唯一ちゃんとプロレスラーだな、って思える存在になってきた。
いいかわるいかは置いといて。

○シュー・ヤン vs 黒音まほ
感動巨編だった。前後編の2話しかないのに!
もうお互いの世界観が合致した素晴らしさに尽きる。
場外乱闘から椅子を使った攻撃とまほの高笑い。
死闘を戦い抜いた末にわかりあう二人!そして結婚(?)!すごい!
東女の枠だけではおさまらない黒音まほの魅力よ!

○瑞希&坂崎ユカ&伊藤麻希 vs 小橋マリカ&山下実優&辰巳リカ
タッグ前哨戦。
マリカの覚醒は美威死鬼軍への怒りがもとになったものだと認識していて、
その目的を達成して、じゃあその先は?となるとテーマがなくなる気がしてて。
だったら伊藤リスペクト軍団の野望のほうがテーマとしては強いんだよな。
魅力もある。伊藤ちゃん、みずぴょんすそれぞれにある。
でもたぶん伊藤ちゃんvsマリカの対決が主になるんだろうな。
真の実力者であるみずぴょんすが実力を表に出せたらいいんだけど…
そしてこの試合の裏テーマみたいななんかそういうので、
リカさまのみずぴょんすへの愛がどうなるか?ってのがあって、
試合開始前の握手の時から開始直後のマッチアップ。
そして試合中についにみずぴょんすへの攻撃を行ったリカさま。
もうすべてが尊い…
試合後の伊藤ちゃんのマイクが自己愛によるものじゃなくて、
みずぴょんすやユカっちもちゃんと持ち上げて気を使える懐の深さがまじリスペクト。

WWEでいうところのWM明けのRAWや新日でいうところのイッテンゴのような一日。
新しいストーリーががんがんに動き出すのはとても楽しい。
なにより美威死鬼軍の話から目が離せなさすぎる。

それでもなんでも自慢の推し

2018/5/3
東京女子プロレス「YES! WONDERLAND 2018~自分をブチ破れ!~」

○まなせゆうな&上福ゆき&ヒナノ vs ラク&瑞希&ミウ
まなせゆうな復帰戦。まなせさんの安定感よ。
それぞれのタッグにまなせさんとみずぴょんすというプロレスが出来る選手がいて、
ほかがアプガプ(とかみーゆ)を教育していく試合かなー。
それぞれが見せ場がちょっとずつあったのはよかったです。
DDT系列らしい「喋るプロレス」であるかみーゆは後楽園ぐらいの広さだと不利だけど、
おもしろさでいったら突き抜けて来た印象。
ミウさんのパワー推しはまなせさんを一瞬だけ持ち上げたらOKなのはいいと思いました。
いずれがっちり持ち上げて勝利する未来がある。
まなせゆうなという選手は兼任コーチという感じなのかしら。
まなせさんのセコンド業をみているとすごい安心するし、
東女の中でもかなりの精神的支柱感が強い。
心からお帰りなさいという気持ち。
みずぴょんすはオープニング前に歌を歌って、そのあとすぐ試合で大変だったろうに。
そしてもっと上を目指して欲しいんだけど…正式に所属しないのかな。

○優宇&ヒカリ vs 愛野ユキ&のどかおねえさん
ユキちゃーんのデビュー戦。
通常の新人レスラーはそのデビュー戦が初見に近いんだけど、
ユキちゃんはリングアナでずーっと見てきたし、全く知らないわけじゃなくて。
だもんで、他の選手の場合とは違って見守る感が強い。心配になっちゃう。
さらに入場曲の作詞が実の姉というのもポイント高すぎたし、
歌詞に「あいのゆき」というワード(実際は「愛の行き先」)が聞こえてきちゃって涙腺が決壊寸前。
序盤にデビュー戦らしく優宇さんにつかまる展開になって、
やっとの思いでコーナーに戻ってタッチに行くときに「おねーちゃーん!」って叫んだ部分でもう駄目だった。
エモすぎる…この姉妹はエモすぎる…
ヒカリさんが明らかに伸びてきてる。いいとおもいます。
もっとキャラだしていこう!しゃべってもええんやで!

○里歩 vs 伊藤麻希
問題作…まではいかないけど、おもしろすぎた。
里歩さんの怖いぐらいまでの余裕ぶりが素晴らしかった。神々しさすらある。
実力差はいかんともしがたい部分はあったけど、
里歩さんががっちり受けてくれてありがとうという感謝の気持ち。
抱え込み式の逆エビで伊藤ちゃんが金星を!?という部分も見せてくれたし。
みずぴょんすがどっちにつくか?という見どころもしっかり押さえててばっちりでした。
試合後の本編(リスペクト軍団解散からの絆を一応深め合うやつとか)も満足です。
ウルトラソウルはビッグマッチ限定っぽくていい感じね。

○中島翔子&坂崎ユカ vs 黒音まほ&シュー・ヤン
Dead of Aliveが強烈すぎて、みらクりあんずが霞んだ感じに。
世界中にはいろんなプロレスラーがいるなー、と思いました。
同じようなゾンビが遠く離れたところにいて、
それがキャラが被るわけではなく、お互いに共鳴し合ってよさを引き出すのは奇跡だよねぇ。
プリシラケリーの時と続けてまほさんがその役割を担うのって、
それだって特異性だし唯一無二の存在感なのすごいとおもう。
黒音まほというレスラーの偉大さよ。
みらクりあんずは流石の連携だけど、この試合のテーマからしたら引き立て役だった。
勝ったのはみらクりだけどストーリーがつながっていくのがDoAの凄さかも。
正直なところ、翔子さんがシングルでベルトを巻くところがみたいのだよね。
ちょっとくすぶっている感じはあるけど、じっと待つしかないのだ。

○葛西純 vs ハイパーミサヲ
本当に素晴らしかった。たぶんこの試合はずーっと忘れないやつだ。
天才ハイパミワールドの最高峰だった。
対戦が決定した王子でのチョコシューのくだりがデスマッチのルールとして昇華して、
そのルールがばっちり試合に生きてくる。
このブックを書けるのはハイパミさんしかいないだろうし、名著として語り継がれるやつ。
プロレスラーを志したきっかけのHMJでパミさんが目撃したであろう出来事、
・ドラマチックドリーム号
・パイプ椅子城
・テーブルクラッシュ
・パールハーバースプラッシュ
これを順番にこなしていく姿が、夢をどんどん叶えていってるように見えて感動的ですらあった。
デスマッチで感動ってもういちばん最高のやつじゃん。
もう自転車のったまま階段を降りていくのとかアートだよ。
あの葛西純が噴きだして笑ってたし。
ちょっと伝説。これハイパミ伝説。

○小橋マリカ&才木玲佳 vs アズサ・クリスティ&沙希様
ちょっとがっかり。
わりと無敵だった美威死鬼軍が(あずにゃんとはいえ)ドロップキックで決着ってなぁ。
マリカとアズサのキャラ変によるわりと無理矢理のプッシュがあって、
そこでタイトルマッチまでたどり着いたんだけど、
元々のプロレスの弱さが露呈していて、プッシュだけじゃどうにもならないように見えたカンジ。
少し前のマリカvs沙希様戦でマリカの覚醒があったかのようにみえたけど、
そのあとの尻つぼみな感じで来てしまったのがなぁ。
チョークスラム的な新技があったけど、不発だったのはミスなのかどうだったのか…
プロレスって難しい。やるほうもみるほうも。

○山下実優 vs 辰巳リカ
平成の飛龍革命として並々ならぬ覚悟でこの試合に臨んだ辰巳リカさま。
立ち振る舞いや表情がどこを切り取ってもぞくぞくする佇まいで終始震えて観てました。
リカさまが負けるだなんて微塵も思っていなかったし、絶対に世界が変わるものだと信じてた。けど。
でも東女のエースの壁は厚かった…本当に悔しい。
ふにゃふにゃだったケンドーリリコがここまでかっこよく成長したのは素晴らしさしかない。
その成長のストーリーを見守っていくのが東女のいいところの一つなので、
辰巳リカというレスラーは東京女子プロレスの最高傑作のひとつだとおもう。
まだ頂点に到達していないはずなのでこれからのストーリーも楽しみでしかたない。
次のチャンスをずーっと待ちます。ずーっと応援する。
試合自体は本当に見ごたえあってよかったと思います。
雪崩式ドラゴンスクリューとか超よかった。
山下さんもがっちり受け止めて、しっかり蹴り倒したのはマジエース。
ドラゴン殺法を極めて行ってほしいけど、あと一枚足りなかったのかなー。
徹底した足攻めと足四の字、ドラゴンスリーパー。
あとはエンジェルアタックの説得力かな。ドラゴンスープレックスとか使えたらな…

歴代王者が山下、優宇、坂崎、才木、山下。
チャレンジャーが中島2、辰巳3、まなせ、黒音…かな。あといたっけ。瑞希か。
次はプリンセスカップの優勝者と後楽園ホールかな。ふむ。
坂崎山下のカードがまだか…それかなぁ。

タコスパハコ

2018/5/2
ギャラリープロレス「ギャラリープロレス2」

○PSYCHO vs アルティメットスパイダーJr.
○CHANGO vs タコヤキーダー
○タコヤキーダー&アルティメットスパイダーJr. vs くいしんぼう仮面&PSYCHO&CHANGO

昨日とは変わってギャラプロ正規軍対ギャラプロ超世代軍(タコスパ)の闘い。
終始、先輩風を吹かせているのが最高だった正規軍のみなさま。
プロレス界の上下関係って本当にこんな感じなのかな。こわいこわい。
そういえばこの手のマットプロレスで丸山せんせいがいないやつをみるのは初めてだったかも。
まあだいたいは一緒だったけども。
タコスパタッグをずーっと見てみたかったんだけど、これはノーカウントでいいよねぇ。
タコスパダンス(本当はスパイダーダンス。最後はハコさんも強制参加)とか、
くいさんのずるい簡易マスクとか見ることができたり、
お客さんも一緒にわーっとなってどーんとなってスリーカウントで起き上がるやつに参加できたり、
もうおなかいっぱいすぎて楽しすぎました。
両日通じてのMVPはCHANGOさんでまちがいない。
くいさんも終始「CHANGOせんぱい!」って呼んでおもしろがってたし。
リングのプロレスもプロレス。マットのプロレスもプロレス。
まあ、マットすらなかったけども。

喋らせてみたらおもしろかったおじさん

2018/5/1
ギャラリープロレス「ギャラリープロレス2」

○PSYCHO vs 少林寺木人マン
○PSYCHO&CHANGO vs 少林寺木人マン&ヤスウラノ
○少林寺木人マン&ヤスウラノ&高井健吾 vs くいしんぼう仮面&PSYCHO&CHANGO

もう試合はひとまとめでいいでしょw
ギャラプロ初日。
プロレスラーをモデルにした写真展の一部として開催されたこちら。
モデルとして選ばれているギャラプロ正規軍と非モデルである反ギャラプロ軍(だっけ?)の闘い。
世界観としてはいつもの丸山せんせいのそれなんだけどCHANGO先輩が覚醒してた。
CHANGOさんってこんな人だったっけ?
元々はあまり喋らないキャラがいざ喋るとこんなに味わいがあっておもしろいのか…
丸山せんせいと高井さん、くいさんの大阪陣は、
おもしろいおもちゃをみつけたかのような顔をしてたのが印象的でした。
丸山せんせいが全日所属になってしまい(喜ばしいことだけれども)、
こういうおもしろプロレスおじさんの顔が見られなくなるのかなー、という心配は、
丸山敦に声のよく似たマスクマンが登場することで今後も継続していくんだろうか。
そうだといいな。
一通りのいつものムーブは見られたので満足。
俺の身体はどうなってもいい!のくだりはPSYCHOさんで、
喋らないキャラだもんでタマを取りに行ってる丸山せんせいが自分で全部言ってたのがツボ。
プロレス云々よりもそのレスラー自体に焦点があたるので、
もう出場レスラーみんな好きになっちゃうよね…