悔しかったら先に、

2018/5/27
GOING-UP「Go Go GOING-UP!」

○黒田哲広 vs 室田渓人
旗揚げ第一戦ということで今後の団体のカラーを見せていく重要な一戦。
派手さが全くない武骨なカラーが色濃く出たんじゃないでしょうか。
いいと思います。
片エビ固めでフィニッシュしたのはなかなかいいかんじ。

○藤原秀旺with秀・オブ・ザ・イルミナリティ vs 影山道雄
問題作すぎた。
まず藤原秀旺というレスラーは初見でしたが、調べても情報がほとんどない。
もうすべて怪しさ…というかうさん臭さしかない。
マスク、スーツ、サーベル、チャンピオンベルト、背中の吸引痕。
浴衣姿の謎のセコンド…というか山田太郎でしょw
マスクとスーツを脱いだ後のわっからない!わっからない!がもう謎。わかるよ、それは。
見得の切りかたひとつにしても意味が全くない。
もう「なにしに来た?というかどこから来た?」というなんの説明もない感じが凄い。
いやー、世の中にはいろんなレスラーがいるなぁ!

○YUJI KITO&松田慶三 vs 飯塚優&井土徹也
熱波軍がガッツから継続。
キャラが濃い。大洪水。
対するヒートアップ若手軍。
最近のレスラーに多いビルドアップされた身体と蹴り主体のスタイル。
これだけGOING-UPの所属がいないのか。
中高年を元気にする、という団体のコンセプトがあって、
そこを際立たせるのはやっぱり若手の存在って必要よね。
若手のどちらも身体能力が高くていいとおもいましたー!

○越中詩郎&近藤”ド根性”洋史 vs 渡辺宏志&マスクドミステリー
縁起物の越中詩郎。
一通りのムーブを出して旗揚げのご祝儀的な感じになってました。
中高年のプロレスファンをターゲットにするには越中は丁度いい選手でしたね。
みたいものが見られた!というめでたい試合。
越中を久しぶりに見た!という人には逆に新鮮っぽくみえるだろうけど、
去年のどらごんぼんば~ずの流れで見てしまっているのでにんともかんとも…
そしてあくまでもご祝儀なので今後の展開にはあまり関係がない…ってことよね?
ミステリーさんが直接負けたわけではないので因縁が残ったみたいな流れはないか。
旗揚げ戦って難しいなー。

○ガッツ石島&バッファロー vs 大谷譲二&兼平大介
一気にギアがあがった試合。
めちゃくちゃいい試合だった。
バッファローさんのちゃんとしたプロレスは初めて見たかも。
いままでは丸山先生に振り回される山田さんだった。
もう試合後の言葉のセンスが最高すぎて、
「悔しかったら俺たちよりも先に中高年になってみな!」という謎ワードよ。
プロレスにおける美学である「受け」について、
ガッツ石島、大谷譲二共々盛大に技を受ける凄味があった。
GOING-UPの今後を見せつけるために必要なことは、
団体のプロレスとしてのカラーとストーリーだと思ってて、
武骨、というガッツからのキーワードがそのまま、まさに武骨なプロレスだった。
これはおもしろい…
もうひとつのストーリーの部分で、
「中高年を元気にする」という看板が掲げられていて
(これはちょっとどうかと思うんだけど。まあそれはおいといて)、
団体の代表でありGWCの最後のチャンピオンであるガッツ石島と、
若手の成長株である大谷譲二のどちらが主導権を握るのか?というのがポイント。
ガッツとは違うんだよ。そして新しいエースだよ。という看板の付け替えがあるのか。
それともガッツとは地続きの世界であることを宣言するのか。
それがこの試合の結果に出たんだと思います。
そして見ている側が受け取ったメッセージは後者。
では何故ガッツワールドを解散したのか?

そして試合後の藤原秀旺の急襲。
今後のストーリーはこの難解なプロレスラーがまわしていくのかー。
好みがめっちゃ分かれそうだけど、自分はわりと好意的。
それはたぶんガンプロで胡散臭い世界観にどっぷり浸っているからな気が…
なににつけ今後に注目。