それでもなんでも自慢の推し

2018/5/3
東京女子プロレス「YES! WONDERLAND 2018~自分をブチ破れ!~」

○まなせゆうな&上福ゆき&ヒナノ vs ラク&瑞希&ミウ
まなせゆうな復帰戦。まなせさんの安定感よ。
それぞれのタッグにまなせさんとみずぴょんすというプロレスが出来る選手がいて、
ほかがアプガプ(とかみーゆ)を教育していく試合かなー。
それぞれが見せ場がちょっとずつあったのはよかったです。
DDT系列らしい「喋るプロレス」であるかみーゆは後楽園ぐらいの広さだと不利だけど、
おもしろさでいったら突き抜けて来た印象。
ミウさんのパワー推しはまなせさんを一瞬だけ持ち上げたらOKなのはいいと思いました。
いずれがっちり持ち上げて勝利する未来がある。
まなせゆうなという選手は兼任コーチという感じなのかしら。
まなせさんのセコンド業をみているとすごい安心するし、
東女の中でもかなりの精神的支柱感が強い。
心からお帰りなさいという気持ち。
みずぴょんすはオープニング前に歌を歌って、そのあとすぐ試合で大変だったろうに。
そしてもっと上を目指して欲しいんだけど…正式に所属しないのかな。

○優宇&ヒカリ vs 愛野ユキ&のどかおねえさん
ユキちゃーんのデビュー戦。
通常の新人レスラーはそのデビュー戦が初見に近いんだけど、
ユキちゃんはリングアナでずーっと見てきたし、全く知らないわけじゃなくて。
だもんで、他の選手の場合とは違って見守る感が強い。心配になっちゃう。
さらに入場曲の作詞が実の姉というのもポイント高すぎたし、
歌詞に「あいのゆき」というワード(実際は「愛の行き先」)が聞こえてきちゃって涙腺が決壊寸前。
序盤にデビュー戦らしく優宇さんにつかまる展開になって、
やっとの思いでコーナーに戻ってタッチに行くときに「おねーちゃーん!」って叫んだ部分でもう駄目だった。
エモすぎる…この姉妹はエモすぎる…
ヒカリさんが明らかに伸びてきてる。いいとおもいます。
もっとキャラだしていこう!しゃべってもええんやで!

○里歩 vs 伊藤麻希
問題作…まではいかないけど、おもしろすぎた。
里歩さんの怖いぐらいまでの余裕ぶりが素晴らしかった。神々しさすらある。
実力差はいかんともしがたい部分はあったけど、
里歩さんががっちり受けてくれてありがとうという感謝の気持ち。
抱え込み式の逆エビで伊藤ちゃんが金星を!?という部分も見せてくれたし。
みずぴょんすがどっちにつくか?という見どころもしっかり押さえててばっちりでした。
試合後の本編(リスペクト軍団解散からの絆を一応深め合うやつとか)も満足です。
ウルトラソウルはビッグマッチ限定っぽくていい感じね。

○中島翔子&坂崎ユカ vs 黒音まほ&シュー・ヤン
Dead of Aliveが強烈すぎて、みらクりあんずが霞んだ感じに。
世界中にはいろんなプロレスラーがいるなー、と思いました。
同じようなゾンビが遠く離れたところにいて、
それがキャラが被るわけではなく、お互いに共鳴し合ってよさを引き出すのは奇跡だよねぇ。
プリシラケリーの時と続けてまほさんがその役割を担うのって、
それだって特異性だし唯一無二の存在感なのすごいとおもう。
黒音まほというレスラーの偉大さよ。
みらクりあんずは流石の連携だけど、この試合のテーマからしたら引き立て役だった。
勝ったのはみらクりだけどストーリーがつながっていくのがDoAの凄さかも。
正直なところ、翔子さんがシングルでベルトを巻くところがみたいのだよね。
ちょっとくすぶっている感じはあるけど、じっと待つしかないのだ。

○葛西純 vs ハイパーミサヲ
本当に素晴らしかった。たぶんこの試合はずーっと忘れないやつだ。
天才ハイパミワールドの最高峰だった。
対戦が決定した王子でのチョコシューのくだりがデスマッチのルールとして昇華して、
そのルールがばっちり試合に生きてくる。
このブックを書けるのはハイパミさんしかいないだろうし、名著として語り継がれるやつ。
プロレスラーを志したきっかけのHMJでパミさんが目撃したであろう出来事、
・ドラマチックドリーム号
・パイプ椅子城
・テーブルクラッシュ
・パールハーバースプラッシュ
これを順番にこなしていく姿が、夢をどんどん叶えていってるように見えて感動的ですらあった。
デスマッチで感動ってもういちばん最高のやつじゃん。
もう自転車のったまま階段を降りていくのとかアートだよ。
あの葛西純が噴きだして笑ってたし。
ちょっと伝説。これハイパミ伝説。

○小橋マリカ&才木玲佳 vs アズサ・クリスティ&沙希様
ちょっとがっかり。
わりと無敵だった美威死鬼軍が(あずにゃんとはいえ)ドロップキックで決着ってなぁ。
マリカとアズサのキャラ変によるわりと無理矢理のプッシュがあって、
そこでタイトルマッチまでたどり着いたんだけど、
元々のプロレスの弱さが露呈していて、プッシュだけじゃどうにもならないように見えたカンジ。
少し前のマリカvs沙希様戦でマリカの覚醒があったかのようにみえたけど、
そのあとの尻つぼみな感じで来てしまったのがなぁ。
チョークスラム的な新技があったけど、不発だったのはミスなのかどうだったのか…
プロレスって難しい。やるほうもみるほうも。

○山下実優 vs 辰巳リカ
平成の飛龍革命として並々ならぬ覚悟でこの試合に臨んだ辰巳リカさま。
立ち振る舞いや表情がどこを切り取ってもぞくぞくする佇まいで終始震えて観てました。
リカさまが負けるだなんて微塵も思っていなかったし、絶対に世界が変わるものだと信じてた。けど。
でも東女のエースの壁は厚かった…本当に悔しい。
ふにゃふにゃだったケンドーリリコがここまでかっこよく成長したのは素晴らしさしかない。
その成長のストーリーを見守っていくのが東女のいいところの一つなので、
辰巳リカというレスラーは東京女子プロレスの最高傑作のひとつだとおもう。
まだ頂点に到達していないはずなのでこれからのストーリーも楽しみでしかたない。
次のチャンスをずーっと待ちます。ずーっと応援する。
試合自体は本当に見ごたえあってよかったと思います。
雪崩式ドラゴンスクリューとか超よかった。
山下さんもがっちり受け止めて、しっかり蹴り倒したのはマジエース。
ドラゴン殺法を極めて行ってほしいけど、あと一枚足りなかったのかなー。
徹底した足攻めと足四の字、ドラゴンスリーパー。
あとはエンジェルアタックの説得力かな。ドラゴンスープレックスとか使えたらな…

歴代王者が山下、優宇、坂崎、才木、山下。
チャレンジャーが中島2、辰巳3、まなせ、黒音…かな。あといたっけ。瑞希か。
次はプリンセスカップの優勝者と後楽園ホールかな。ふむ。
坂崎山下のカードがまだか…それかなぁ。