勝ちを許されなかったカリスマ

2018/5/19
東京女子プロレス「春になったら北沢に行こうよ、仲間も一緒して!」

○辰巳リカ vs 愛野ユキ
ユキちゃーんの3戦目。
正統派テクニシャンの翔子さんに続いてアイドルレスラーのリカ様がお相手。
技術が足りなかったら気持ちで補えばいいじゃない!という好例すぎるリカさま。
東女には本当にいろんなタイプの実力者がそろっているなぁ、という気持ち。
入場曲が最高でテンション高いんだけど、
曲のいいところで入場しようとしているのであのテンポで歩いているのはわかりみが深い。
アプガとは違ってちゃんと新人のプロレスラーとして教育マッチをされている印象。
グラウンドで抑え込まれてロープエスケープとか、一方的に攻め込まれて耐える展開とか。
試合自体はいきなり強くなるわけじゃないんだから心を折らずに頑張ってほしい。
リカさまは格下相手だと強気に出るところが尊いです。

○中島翔子&ミウ vs ヒナノ&ハイパーミサヲ
ハイパミ先生には常に感謝の気持ちを持っていないといけない気がする。
翔子さんの可愛げポイントを最大限に引き出したアプアップガールズ(パミ)の素晴らしさよ。
がっちりフリを覚えてくるのがパミさんの凄いところ。
そういう努力を惜しまないのは見習っていきたい。
試合自体は翔子さんのすばらしさは際立っていくわね。
無人在来線固めの説得力が凄い。
アプガプのふたりは着実に進歩はしているのでいいとおもいます。
ヒナノさんも動きがスムーズになってきたし、ミウさんのパワー系の技が安定してきた。
あとはもうほんと、自分を出して…個性を出して…
用意された言葉だけじゃなくてもっと自由に喋ってもいいと思うんだけどな。
それといい加減、運営の人は衣装を何とかしてあげてもいいと思う。すぐ切れる。

○山下実優 vs ラク
用意された言葉だけじゃなくてもっと自由に喋ってもいいと思うけど、
元々の性格ってあるよなぁ…声のトーンとか…ってのがラクさん。
頑張ってはいるんだろうけど、伝わりにくい。
ユキちゃーんとは違ってアプガプとして育てられているので、
早い段階で技の見た目や試合展開やらを求められ、
未熟で格上に一方的に押さえつけられるってのを省略されている気がして
(それこそできもしない技やムーブをやらされているところとか感じるし)。
ライブとかでアプガプだけで試合(っぽい何か)を成立させないといけないので、
促成栽培みたいな部分がよくないよなぁ、と。お客さんだよね。
エースはこういうところで手を抜く人ではないのでびっしりつぶしに行って、
フォールじゃなくてギブアップで終わるのもらしいところでした。流石。

○坂崎ユカ vs のどかおねえさん
まほが無念の欠場。で、急遽シングルに。
それをユニバース越しにえぐっていくおねえさん。
この組み合わせだと機動力vsパワー。
おねえさんのタックルって説得力が出ていていいかんじ。
WARスペシャルもあるしボディーアタックもあるし、
もう一枚フィニッシュが欲しい…スピアーとか?KANNAさんいなくなったし。
ユカっちは流石の動きでしたね。
真面目モードが増えて来ているのはいいことでもあるし、さみしさもあります。

○優宇&まなせゆうな&ヒカリ vs 上福ゆき&沙希様&アズサ・クリスティ
今回の問題作。
最初から最後までかみーゆが自由すぎてカオスだった。
パラダイスロックのかけかたを沙希様に習うのとか
(同じ日の夜にミラノコレクションが新日のBOSJで、
パラダイスロックのかけ方を教えようとするくだりがあったのはミラクル)、
「逆に逆水平なう」はもうわけわかんなくて最高。
結局、美威死鬼軍入りはキャンセルになったけど、
ここまで期待感のあった展開はもったいないなー、という気持ち。
単発で終わるのかな。そんなことないよなぁ。
本当に瞬間最大風速を記録しただけでかみーゆアゲがおわっちゃうのはないと思う。
他のユニット?タッグ?選手?とお試しで組んでみていろんなことにトライする展開希望。
みらクりあんずと組んでタッグワークばりばりにやってみたりとか、
どらごんぼんばーずと組んでゾンビ化してみたりとか夢が広がる。

○才木玲佳&小橋マリカ vs 伊藤麻希&瑞希
伊藤リスペクト軍団、ベルト届かず。悔しい…
瑞希というレスラーはタッグ屋であり、
そのチームの参謀役でありバックアップ役である。というイメージがあって
(それでも才木玲佳とのタイトルマッチが素晴らしかったのでわかるように、
シングルプレーヤーとしても遜色はないけども。むしろ東女でもトップクラス)。
伊藤麻希というカリスマを持ち上げてフォローして軍団という体を構築しているのは、
瑞希というレスラーの偉大なる功績でもある、と。
この試合でもゴング前の奇襲も試合中の動きも本当に美しく素晴らしかった。
その中で伊藤麻希のカリスマ性しかない試合展開の中で会場に支持されていたのは、
明らかに伊藤リスペクト軍団であったのは間違いなくて。
負け方にはかなり納得はしてないけれども、
美しいプロレスって敗者が美しいプロレスでもあるなぁ。としみじみ。
伊藤リスペクト軍団は最高だった。生きている限りまたチャンスはくる。
れいたんにつきましては舌打ちするのが苦手になって来たぞ…あれれ…