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二人の邪魔をするのは許さない

2019/11//23
東京女子プロレス「フォールツアー’19~BEST REGARDS!~」

○愛野ユキ&瑞希&舞海魅星 vs 桐生真弥&まなせゆうな&上福ゆき
桐生さんの生真面目キャラが確立されてきたというか、
かみーゆとの対比がおもしろい。
言ってることは正論なんだけど、
たまーに無茶をする感じ(仲間にわりと手荒なことをするのとか)がぐっときます。
あと髪をまとめてるのめっちゃかわいい。
ユキちゃーんのフィニッシュがちょっと豪快さが出てきたのが非常によかったです。
サイドスープレックスで持ち上げるのに高さが出てきたというか、
間がよくなったというか、
捕まえて持ち上げて、投げる前にワンテンポあるのがよい。説得力が出た。
かみーゆはかっこいいし、
みずぴょんすはちょっとおとなしかったけど流石のスムースな感じで安心。

○山下実優 vs 猫はるな&原宿ぽむ
山下さんが目力で威嚇して、それにおびえる二人…みたいなのはよかった。
ぽ氏も猫さんもいいリアクションだった。
この二人ってデビュー戦がそれぞれ猫vs中島、ぽむvs坂崎と、
着陸して欲しいゴールが示されていた(ように受け取った)にも関わらず、
いまいち強い感じにはなっていかないのがなー。
魅星さんや鈴芽さんがちゃんと体育会系プロレスとして育っているけど、
このふたりは文科系プロレスの道に…って印象。
まあ、それでいいといえばいいんだけど。
しかし勝負の世界なんだから、怖がらずにどんどこ立ち向かっていってほしい気持ち。
そういう試合だから!と言われたらそれまでなんだけども。

○操 vs 鈴芽
んで、ひとつ前の試合との対比を感じたのがこちら。
操さんはいまはわりと強い部類の選手なわけで、
その強い相手に立ち向かう新人レスラーの鈴芽さん。
目力や威嚇のような刺さる気持ちってのは操さんもそれなりにあるわけで、
それに臆することなく自分のプロレスをした鈴芽さん、って感じてしまいました。
闘う気持ちは強く持ってほしいなー。鈴芽さんは持っていた。
実力差はちょっと感じたけど、見せ場はあったのでいい試合になってました。
非常にいいと思います!
操さんはここまでのストーリーからくる気の迷いのようなものはなく、
話に進展はなかったなぁ。ふむ。

○乃蒼ヒカリ&白川未奈 vs らく&伊藤麻希
らくさんが起承転結の転の部分で爆発して丸め込み連発で相手を追い込むのが、
異様なカタルシスがあって超いきれる。
結の部分で勝利に至らないのはまだ残念ではあるけど、
ひたすらいろんな丸め込み技を磨いて勝てるようになったらおもしろいけどなぁ。
対格差があろうが、そこに至るまでに一方的に追い込まれていようが、
説得力のある丸め込みで逆転勝利とかおもしろそう。
で、ヒカリさんが伊藤ちゃんさんのベルトに挑戦表明だけど…
万喜さんがベルトを獲った時点で挑戦しようとしたけどその時は自信がなかった。
でも、いまは自信がある。
…って言ってたけど、根拠みたいなのがなんか伝わってこなかったというか。なんで?っていう。
伊藤ちゃんさんとのシングルには負けてるし、
この試合だって伊藤ちゃんさんから直接スリーを取ったわけでもないし。
伊藤ちゃんさんもまなせさんから勝った試合も、防衛戦もいまいち伝わるものがないんだよなぁ。
ちょっと無理矢理感がある。のれない。
じゃあ、だれが?てのもないなー。うーん。

沙希様 vs 辰巳リカ
注目の一騎打ち!
からの介入、そして誤爆!沙希様、激おこ!
ドラゴン殺法で定石通りの足攻めで削り、
エプロンから場外へのヒップアタックも決めて終始優勢。
やー、強い!と思わせておいて、この結末。
いま東女でベルト戦線とは別で唯一動いているストーリーが美軍のこれで、
リカさまは明らかに主役!東女の主役!
介入があるのもエンタメ性が高くて非常に納得の展開。
これきっかけで次回のついに辰巳リカと操の直接対決に流れていくのがアツすぎる。
しかし沙希様が毎ストーリーのたびにひとりぼっちになりそうなのが悲しすぎる。
美軍NEOになってからヒール感があがってるんだよなー。
今回はマーサちゃんやユキオサンさんなどの愉快な仲間たちがその辺も心配。

○中島翔子&坂崎ユカ vs 天満のどか&渡辺未詩
翔子さんのメヒコ遠征からの凱旋試合。
ルチャとプロレスってもう別物なんだろうな。
日本のレスラーが誰でもできるものじゃなくて、
もちろんただ習ってきたからといって自分のものになるわけでもない。
けど、翔子さんが見せた動きっていままでのものに、
見たこともない新しいものが加わったわけではなく、
いままでのものが大幅に進化した印象を持ったので、
元々あった素養がパワーアップした、ってことよね。すごいな、翔子さん。
みらクりあんずが久々の合体だったんだけど、
ユカっちが自由に動けていた印象を持ちました。
マジラビではユカっちがリーダーでみずぴょんすのフォローというか、
前に出てひっぱるというか役割があったけど、
みらクりあんずはそれぞれのやりたいことを好き勝手にやれば、
それが自然とタッグワークにつながる感覚。
やっぱりみらクりあんず好きだわ。
天満さまはたぬきみがマシマシになってふくふくしてて素晴らしい。顔芸含め。
メヒコの名レスラーであるノドカラスを彷彿とさせる華麗なる619を見ることが出来てうれしい。
天満さま、ノドカラスのことリスペクトしてるのかな。知らなかった。

世界を高いところから見下ろすのだよ

2019/11/13
我闘雲舞「gtmv17」

○水森由菜 vs 咲百合
さくらえみ商法も数々あれど、
ここ最近の抗争(として事前に盛り上げていく)のって個々の判断なんだろうか。
突如として自撮りについて噛みつきあうゆなもんと咲百合さん。
(たぶん自覚としてありそうなんだけども)アイドルとして決してかわいい部類ではないゆなもんが(失礼)、
研究に研究を重ねた自撮りの技術を披露しつつ入場して、
Twitterからもう試合ははじまっているんだぜ…っていうのがガトムのおもしろいところでもありますね。
一挙デビューしたガトム新人類の中で、いちばん普通人間の咲百合さん。
プロレスはまだダレジョの域をちょっと出たぐらいの感触なんだけども、
試合としてびしーっと成立しているのはゆなもんの力なのか、
さくらさんのプロデュース力なのか、本人の努力の結晶か…
でもガトムの子たちはみんなすごい努力しているイメージある。
頑張って欲しい…

○チェリー&高梨将弘 vs 小石川チエ&紺乃美鶴
ユニオンMAXの王者とFTEの王者(何年も防衛戦してないけど)のタッグは胸熱。
ユニオンの最終興行でのタイトルマッチからここにつながるのか、と。
FTEのベルトを再び活かすことはできないものなのか。
BASARAには女子がいないしなぁ。おチェリーさんもフリーだし。
ガトムに持ってきてもいまはちょっと戦線が組めないので持て余しそうだし。
小石川チエさんを市ヶ谷で観るのははじめて。
チエさんと美鶴さんのタッグだけど、ほぼほぼチエさんが出てたなぁ。
そんなことない?
バックボーンがフェンシングなんだっけか、チエさん。
いまはまだ勢い一発な感じではあるけど、
練習ではなく試合をすることで一気に伸びるのはよくある話なので、
成長したらガトム向きのおもしろいレスラーになりそう。
こういうトンパチタイプは好きです。ドジっ子属性もありそうだし。
でも、性格が生真面目そうなのがなぁ。いい方向に活きたらいいけども。
この試合でのちょっと美鶴さんの印象が薄い…

○趙雲子龍&さくらえみ vs 駿河メイ&アントーニオ本多
アメリカ(AEW)帰りのさくらさん。
イギリス(EVE)帰りのメイちゃん。
中国から趙雲子龍先生。イタリアからアントン。
YO!国際派!
ここも前説でアントンへのバイオニックエルボーのいちゃもん。
AEWでコーディーと会ったていうストーリーが映える。素晴らしい。
アントンもそこで試合中に背を伸ばす宣言が飛び出し、
さらにAEWの会場から椅子を持ち帰ってきて、
記念に最前列のお客さんに座ってもらう…という話もつながって凄かった。
さくらさんすげーな。
フィニッシュの燃えよドラゴンオマージュの踏みつけ(技名あるのかしら)で、
例の顔で勝利し、ずーっとあの顔をしていた趙雲先生がツボりました。

大会後の座談会でEVE遠征でルルペンシルさんがUKデビューをし、
ペンシルアーミーという熱狂的ファン集団を獲得した話が最高だった。
ロープを越えただけで「Holy Shit!」だなんておもしろすぎるでしょ。
ずるいわー。ルルペンシルさん。最高。

夢は起きたら醒めるから

2019/11/9
東京女子プロレス「フォールツアー’19~BEST REGARDS!~」

○操&沙希様 vs 桐生真弥&まなせゆうな
両国で敗北を喫したからといって、いきなりハイパーミサヲさんに戻るわけではなく。
ただ軽めの動揺や錯乱状態であるのが人間味を取り戻してきていて非常によい。
が、試合前に失踪騒ぎ。
沙希様のお手を煩わせるだなんて…
薔薇での一閃で目が覚めた操さんはいつも通りの美しい勝利をキメましたとさ。
めでたしめでたし、、からのリカさま登場。
確かにいまさらハイパーミサヲに戻るのが恥ずかしい、ってのはありそうね。
別にハイパーミサヲになるのではなくて、新しい操さんになるのもアリなんじゃないかしら。
ベルト戦線に絡むんじゃなくて、
リカさまと操さんのシングルでストーリーが着地すると面白そう。すっきりするし。
桐生さんはやっぱりしゃべったほうがおもしろい。
ほうが、というかまだプロレスとしては途上も途上なので、
そういう個性はあったほうがいいよなぁ。ハイスペちゃんのなかでも差別化できそう。
それはハイパミさんが戻ってきてヒーロー軍を創ったりしたらいいのか、な。

○天満のどか vs 猫はるな
145cmと143cmの戦いで試合開始早々に天満様が一勝をゲット。
すねる猫さんかわいい。それを鮭とばで釣る天満様よ…
ふたりともなんかころころしてていい攻防でした。
手が合うのかな。
ハイスペちゃんたち世代を含めて戦力を底上げ…というか均一化するために、
タッグの再編はありな気がしてて、
爆れつシスターズはユキちゃーんの上昇のためにも姉離れの意味でも解散して頂いて、
猫天満組とかよさそうだけどなー、と考えたりした一戦でした。
いつぞやのワンデータッグトーナメントとかいいんじゃない?

○瑞希 vs 原宿ぽむ vs 白川未奈
ぽ氏の3WAYの多さよ。
今回もまた仲間に入れてもらえない流れでした。
そしてみずぴょんすのドス黒い部分がちら見えしてて最高でした。
いろんな人を思いっきりぐーで殴るの最高。
でもこれも白川さんはみずぴょんすだけど相手していればいいし
(アイテムとしてぽ氏の利用はありつつも)、
ぽ氏は仲間に入れない&漁夫の利的な動きをしてればいいし。
みずぴょんすだけがふたりをみて、対応して、利用して、爆勝しなきゃあかんのか。
結果、教育マッチであった側面とみずぴょんすの凄さが伝わった試合。

○渡辺未詩&辰巳リカ vs 鈴芽&舞海魅星
この試合、めっちゃ重要だった気がする…
タッグチャンピオン組の白昼夢のふたりは、よくも悪くも泥臭くて、
マジラビや美軍のような非現実的な強さを感じないというか。
親近感が非常にある。キャラ的にも東京女子的なタッグチームな気がします。
で、対戦相手のふたりだけれども、
このふたりも非常に東女っぽい新人選手な気がしていて、
アイドル的にきゃぴきゃぴしてなくて、ストレートなプロレスラーの印象が強い。
順調に練習して、本人が努力して頑張っていったら、
純粋に強いプロレスラーになれる素養とセンスを持っている気がしています。
今のタッグとしての核と将来に核になるべき人たちの対戦。
「これが理想の東京女子プロレス!」な位置づけの試合だったかな、と。
まあ勝手な期待感ですけど。
両国でリカさまが勝って、ここでは渡辺さんが勝って、戦力がまんぺんないのがいい。
鈴芽さんはクロスボディがかわされるようになったときが覚醒の時!まだ先!庇護下!

○ナイトシェイド&上福ゆき vs 愛野ユキ&伊藤麻希
インターナショナルの前哨戦。
ナイトシェイド、でかい!幅が!おもそう!
日本に来て伊藤ちゃんが相手だとちょっとだけヒール感が出ちゃうのかしら。
コスも黒いですし。
大きすぎて動きにくそうな印象はありましたが、デカさは強さでもあるしなぁ。
伊藤ちゃんがこういう大きな相手を攻略するにはどうしたらいいんだろうか。
どうしたら、というか何ができるんだろか。
真価が問われちゃうなー。大丈夫かな。
まなせゆうな戦でもあっさりした丸め込みで勝ったのはちょっと説得力が薄かったので、
ここはひとつ!説得力のある勝ち方でお願いします!
かみーゆはもう完全に安心して見られるし、普通にいいレスラー。
ユキちゃーんは心配…

○山下実優&らく vs 乃蒼ヒカリ&坂崎ユカ
POPの前哨戦。
ユカっちは山下さんみたいな相手は本当に苦手そうよなぁ…
前回の王者になって蝉になった相手は才木のれいたんが相手で、
山下さんと同様な蹴りが主体なタイプ。
沙希様も操さんも蹴りが主体か。
ユカっちは動きが速い相手を捕まえて、
その流れで出す技を受けてくれるタイプが好きそう。
翔子さんとかみずぴょんとか。
流石に今回も蝉になるわけにはいかないよなぁ。
乃蒼さんは万喜さんもそうだけど、
好きなパートナーだとわかりやすく生き生きする。
駄目じゃないんだけど、そういうのムラがあるっていうんだよなー。
それにしてもらくさんもメインで遜色なく試合をしてて凄い。
初勝利はまだなんだっけか。近そうね。

今何時?全員集合!

2019/11/3
DDT「Ultimate Party 2019~DDTグループ大集合!~」

○風戸大智&神野聖人&鷲田周平 vs 中村圭吾&松永智充&渡瀬瑞基
DDTグループ全員集合ということで、
怪我やなにやらで欠場中の選手以外の全員が試合をするとなると、
アンダーマッチにまわる選手も出てくるわけで。
ベテラン、中堅、新人がごっちゃになって試合をする(メンバー含め)なかなかの興味深さ。
風戸選手はBSMV3だとテンションぶっちぎって最高なんだけど、
世を忍ぶ仮の姿のままだと確かに地味なのかしら。
難しいなぁ、プロレス。
そして渡瀬くんもこの位置。入江くんがいたときはちょっと目立ってたのにね。

○乃蒼ヒカリ&YUMI&桐生真弥&鈴芽 vs 原宿ぽむ&らく&猫はるな&舞海魅星
東女の提供試合。
東女はみんながみんな個性の塊なので、
一歩抜け出せるのっていま難しくなっている気がする。
ここ最近は可愛いとかキャラだけじゃなくて、プロレス的な強さが必要に思えてて、
その展開の中でしっかりプロレスが出来るようにならないと駄目なんだろうな、と。
おもしろムーブだけじゃダメなんだよー、たぶん。

○平田一喜 vs ゴージャス松野 vs 大鷲透 vs 翔太 vs HARUKAZE vs 白川未奈 vs SAGAT vs 上福ゆき vs イス vs ヨシヒコ vs ポコたん
アイアンマンはビッグマッチ前にちょっとだけ盛り上がって、
こういうランブルマッチでたらいまわしにされている昨今。
試合開始前に無機物がチャンピオンになるのはお約束で、
「よっ!待ってました!」みたいな伝統芸能感ある。
イスとのプロレスはちょっと盛り上がりに欠けたけど、
かみーゆが華麗にポージングをキメてイスからフォールを奪い初戴冠したのは胸熱!
ヨシヒコがとりあえず出しておけばいいや、みたいな雑な扱いで残念。
DDTが文科系プロレスとして続けていくならヨシヒコみたいな細かい設定が必要なやつは、
どんどん継続して活かさないと駄目な気がするんだよなー。
イスもだけど、とりあえず…みたいなのってハリボテすぎてすぐに飽きられちゃうと思う。
あとは結局平田かー、みたいな終わり方もちょっと残念。
ベルトの特性を考えて意外性が本当に欲しい…

○木髙イサミ vs 高木三四郎
プラケース100個デスマッチ。
試合前にリング上に並べられてるのは壮観ではありました。
BASARAがDDTグループを抜ける、ということで、
大社長とイサミさんの思い出作りのような試合だったのでは。
プラケースがいい音をして壊れる!
飛び散り方が派手!
見た目ほど痛くない!(たぶん)という発明よね。
おじさんふたりが楽しかったならそれでいいやー、という優しい気持ち。
最後に盛り上げようとコーナーからダイブするイサミさんにグッときました。

○飯野雄貴&男色ディーノ&朱崇花&瑞希&トランザム★ヒロシ vs スーパー・ササダンゴ・マシン&まなせゆうな&黒潮”イケメン”二郎&大和ヒロシ&大石真翔
忘れられていた10人タッグの試合。
ユニットがほぼほぼ回ってない状況や、5人組が揃えられないので、
この試合はこういうビッグマッチでやらないとあまり意味がないのかも?
そしてスローモーションも油断していた隙に来たので最高でした。
特にそれにみずぴょんすが含まれている、っていうのがもうね。
スローでグーパンチ入れてる姿が可愛すぎて死ぬ。死なない。
今回は芸能人が含まれていないのでうまく流用出来たらいいのにねぇ。
しかしディーノチームのゲイ率の高さよ。
飯野くんがカミングアウトしてない状況はどうだー?って思うけど。
それはまた別のお話…

○坂口征夫&中津良太 vs 岩崎孝樹&勝村周一朗
○愛野ユキ&天満のどか vs 坂口征夫&中津良太
○伊藤麻希&クリス・ブルックス vs 愛野ユキ&天満のどか
○上野勇希&吉村直巳 vs 伊藤麻希&クリス・ブルックス
○吉村直巳&上野勇希 vs 納谷幸男&コーディ・ホール
ガントレットマッチ。
この試合形式の不公平さ加減がいまいちすっきりしないけども…
DDTって試合前の映像を、煽りVだけじゃなくて、
おもしろおかしく作っていたイメージが残ってるんだけど、
こういう順番決めをめぐる舞台裏のごちゃごちゃとか撮って流したらいいのにな、って。
もう駄目なのかもね。
で、みどころ的には征夫さんと勝村先生の激突があって。
前哨戦でなんかやり切っちゃったよね…
背後からのPKをキャッチして脚を取って極めるとか、
勝村先生がやったやつを両国で征夫さんがやり返したのとか超もやもや。
爆れつシスターズの登場はうれしかったけど、
征夫さんと中津くんの組がそれを単に茶化している間にリングアウトってどうだ。
それはどうだ。征夫さんにそれをやらせるのはどうだ。
オーバーザトップロープルールもなんか天満さまもぽこぽこ落ちてなかった?
ちゃんとやってよ…
あとは団体が推したいストーリーに沿った流れの展開でおしまい。
納谷コーディー組の塩加減が凄い。あれは凄い。

○石井慧介 vs 阿部史典
インディーJr.戦。
阿部ちゃんが跳ねそうで跳ねないのがもどかしい気持ち。
格闘技の意味としてのプロレスではなく、プロレスの意味としてのプロレスだったら、
阿部ちゃんは本当にトップクラスに好きだしおもしろい選手。
レスラーってどこか頭おかしいところがあったほうが魅力的よね。
あとお客さんのほうを(意識的な意味も含めて)見てプロレスをしているので、
観ていて引き込まれるし、応援したくなる。
確かに、石井慧介も頭はおかしいんだけども、種類が違う感じ…
なんか楽しそうじゃないんだよなぁ。
サイコパスっぽいのはいいんだけど、
ただ危険な技を出して自己満足で完結している印象です。むかしから。
ガンプロがこのベルトを持っている意味はあったんだけど、
石井選手はガンプロだけどガンプロじゃないからなぁ。むー。

○塚本拓海&ヤス・ウラノ&中野貴人 vs 島谷常寛&遠藤哲哉&マッド・ポーリー vs 大家健&今成夢人&ミス・モンゴル
ガンプロ勢の取ってつけたかのようなおまけ感が凄い。
まあ、それはいいとして…
全団体が参加してのこの大会で、ちょっとした詰め合わせ感が出るのは仕方のないことなんだけど、
BASARAとDDTのメンツはそれなりの実力者なので、
こういう大きな大会で6人タッグとなると薄まっちゃうのはもったいなかったなぁ。
しかし実力者が集まったからといっておもしろい試合になるかはまた別のおはなし…

○辰巳リカ&渡辺未詩 vs 操&沙希様
ついにホワイトドラゴン辰巳リカが戴冠!
これはめちゃくちゃうれしい。
現在の東女では山下、中島、坂崎に次いでのキャリアでまだ無冠だったので、
タッグとはいえ、ベルトが獲れたのは本当にうれしい気持ちです。
リカのおかげでビールが美味い。
が、しかし。この美軍のストーリーよ。
操さんが美軍入りしたきっかけがリカさんとのシングルで敗戦したこと(だけじゃないけど)。
だもんでその当事者であるリカさんが操さんの目を醒まさせる(?)役を追うのは超わかる。
そして散々「雑草!」と罵られてきた渡辺さんが見返すために反抗する、ってのもわかる。
組むのもまあわかるけど、その組むまでの過程がいきなりだったよなー、と。
そしてビッグマッチではあるけど東女の大会ではないので、
試合後にストーリーを展開させるマイクがなかったのは残念。
普段東女を観ない人がついてこれてたんだろうか…
プロレスにドラマ性があるのは大事だし、DDTグループの中でも今回一番ドラマ性があったのに。
とはいえ、後日この試合をみて感動した!って言ってくれた知人もいてうれしい。
泣いたって。もらい泣きしたって。
しかし「白昼夢」っていうチーム名は最高すぎて好き。
なに?この戴冠は夢なの?いつかは夢から醒めるものなの?
誰がみている夢なの?ハイパーミサヲ?
などなど中二病的妄想が捗って非常にいい。

○佐々木大輔&高尾蒼馬 vs 下村大樹&藤田ミノル vs FUMA&久保佑允 vs 彰人&勝俣瞬馬
タッグタイトルが4WAY。そしてハードコアマッチ。
佐々木大輔選手のいいところは、ちゃんとプロレス的なことを考えているところで、
このメンツでミさんをちゃんと評価して、意識していたところ。
DDTの中でいま一番DDTっぽさがあると思っているんだけど、
属性が陰なのでなかなか理解されないのが残念(もちろん理解している人も多いけど)。
で、やっぱりキモというかぐっときたポイントは、
ラダーを二基高らかにかけて、そこから飛ぶの!?飛ばないのー?と思わせつつ、
その上でフェイスロックを決めて勝負が決したところ。
意外性で期待を裏切りつつ、おもしろフィニッシュになったのはツボりました。
自称DDTでハードコアマッチといえば勝俣、みたいに言ってるけど、
レゴぐらいの話と…あとはラダーに高いところから落ちたか…
とにかく「それをできる」ぐらいで「魅せる」というところまでいかないのがにんともかんとも。
それでもすごいけどさー、自称で大きなことを言っちゃうのがさー。ね。
ミさんがそれほど目立たなかったのはさみしいところではある。はい。

○高梨将弘&関根龍一
ユニオンMAXのタイトルマッチ。
試合前から高梨さんが見据えているのはこのベルトじゃなくて、
ベルトを獲った後のイサミ戦。
単なる切符でしかないベルトではあるけれども、
それをさらっと獲ってしまうのは凄い。
バイプレイヤーである彼がバイプレイヤーである所以っていうのは、
やっぱり圧倒的なプロレスの巧さであって、
裏方がいざ表に回ると圧倒的に実力を発揮してきて素晴らしいものがある。
その実力だって、みんなが知っているものだったわけで、
BASARAにいよいよ高梨さんが攻め込んで来た!という高揚感が続くよね。
関根選手も決して悪い選手ではないし、好きなんだけど、
ここは高梨さんのために道をあけてくださいまし!

○坂崎ユカ vs 中島翔子
やー。名作だった。
ほぼ同時期に入団。芸人→プロレスのキャリアも似た境遇。
たたかうコメディアンズ→みらクりあんずのパートナーでもあるし、
シングルはもちろんタッグでもマジラビとツイモンでのライバルでもある。
まさにお互いに切磋琢磨してきたライバルであり、最高の仲間でもある…と。
そんなふたりが試合をしたら、試合内容以上にこぼれてくるものが多すぎました。
たぶん翔子さんの実力が伸びてきた時期にユカっちは翔子さんを越えようと思っただろうし、
ユカっちが海外にも進出しているのをみて翔子さんは絶対に負けたくない!って思っただろうし。
たぶんお互いがお互いを上だと思って、認めあって、
絶対に負けたくない!って思える人間が近くにいるのってそんな幸せなことはない。
そういうドラマと、団体最高峰のベルト戦。しかも両国というステージが、
我々にみせてくれたキラキラした最高の一戦でした。
もちろん、推しメンである翔子さんが負けてしまったのは悔しすぎるけども!
で、両国に一緒に行った東女初見のガールがこの一戦を超気に入ってくれて、
また東女を見に行きたい!って言ってくれたのがうれしい気持ちでいっぱいです。

○ケニー・オメガ&里歩 vs アントーニオ本多&山下実優
ケニーがDDTに!ケニーが日本で!
というのはもちろん胸熱ではあるのですが、
この試合に選ばれたのがアントンっていうのが本当に素晴らしいこと。
ごんぎつねや動き含めておもしろレスラーだと思われているアントンですが、
もちろんおもしろレスラーなんだけど、
きっちりとした熱い試合ができるレスラーっていうのはかなり周知。
ただ、DDT内外の立場として、
KO-Dのチャンピオンになるのような選手とは思われていないのも事実…
それでもなんでも!みている人のハートをゆさぶるのは!いつだってアントンだ!
だもんでいいもんみた感がよりハンパなかったです。
里歩さまと山下さんを比べてしまうと、
やっぱり立ち振る舞いや言動(特に前日の公開インタビューとかの)をとっても、
全然里歩さまのほうが何枚も上…
東女育ちとさくらえみ育ちの違いってのが大きい気がする。あとキャリア。
AEWに山下さんを呼ぶかどうかの査定試合でもあったと思うんだけど、
それに関しては十分に合格値をたたき出していたと思います。
今年は両国マッスルといい、両国DDTといい、
アントンの年だなぁ。すごいわ。

○HARASHIMA vs 竹下幸之介
メインにこんなに興味がないのははじめて。
竹下が勝ってもファンの支持を致命的に得ていないのでどっちらけだし、
HARASHIMAさんが勝っても世代交代が進んでいかない現状がみえて行き止まりだし。
フラッグシップタイトルの王者が入場するのに手拍子があんなにないって凄すぎる。
竹下幸之介という選手の技術が知識などが高レベルにあるのは重々承知なんだけど、
気持ち的に支持できないっていうのは致命的なんだよなぁ。
どうにかして修正できるもんなんだろうか。
一度外に出て経験値に厚みをつけたらどうかしらね。
今のままでは単純に井の中の蛙としか思えない。うーん。
たぶん彼だけの問題じゃないと思う。団体としてどうするか?だろうなー。
試合の流れで空気をビルドアップしていくんだろうけど、
結局のところ、大技を出して、耐えて。大技を出して、耐えて。
耐えて耐えて耐えて耐えて耐えて耐えて…決着ってなるところで、
大技を出し始めるのがなんか安易なんだよなぁ。うーん。

試合数も多いし興行の時間としては長かったけど、
タイトルかかったのも多かったし、見たい選手も多かったので、
そんなにダレた感じではなかったです。
が、結局ケニーのための大会だったよなぁ。
ケニーのため、というかケニーを餌に使った大会。
でも楽しかったです。
チャンピオンが竹下幸之介じゃない間だったらDDTを見に行きたい気持ちに。

また昇る太陽

2019/10/31
我闘雲舞「ガトーパンプキン ~gtmv14~」

○TAMURA vs リンリン
ヒートアップ道場での師弟関係にあったこのふたり。
リンリンねえさんがガトムに入団したために道場を卒業し、その後デビュー。
晴れてプロレスラーになったかつての弟子と師匠との対戦。
既にそのストーリーが熱い。
リンリン選手はさくらえみのプロレスとTAMURAのプロレスのハイブリッド状態なわけで、
他の新人さんたちより一歩アドバンテージがある気が。
事実、動き的には全く違和感がないし、
元?現役?アイドルでもあるので表現力というか、
気持ちの出し方がわかりやすくて感情移入がしやすい感覚です。
でもなんとなく影があるというかなんというか、
どこか達観した大人っぽさがあるので不思議な魅力があって好き。
道場を辞めるときは突然ではあったので(もちろん事前に相談はしてたと思うけど)、
この試合が壮行試合というか、卒業試合というか、
そういう意味合いも込めて、師匠からの全力の攻めがあってエモみが凄かったです。
いい試合だった…

○チェリー vs 桐原季子
同じ歳のおふたり。
試合の時点でかたや45歳。かたや44歳。まあどっこいどっこい。
どちらも柔道がベースな模様。
おチェリーさんはそれなりのキャリアがあって、
後輩のご指導も多いと思うし、
デビュー戦やほぼほぼデビューしたてのレスラーのお相手もお手の物だし、
桐原さんとの「このBBA!」と罵りあう展開や、
熟女が熟女にどーん!などのおもしろムーブを絡めて試合が成立していたのが印象的でした。
美熟女って極端に熟女よねぇ。

○真琴&咲百合&新納刃&趙雲子龍 vs ルルペンシル&帯広さやか&小石川チエ&アントーニオ本多
ガトムの誇るとんぱちが勢ぞろいしているアントンチーム。
かたやなんかしゅっとしているチームとの対戦。
ルルさんは本当に鬼才すぎて最高。
そして小石川選手が実は謎の爆発力があって面白い…気がしてきました。
大声出してリングをぐるぐるまわっているだけなんだけども…
ふたりとも投げられっぷりがなかなか豪快で、
怪我せんといてや…とみていて心配になるんだけども、
刃さんや真琴さんのハードヒッターとの対戦を乗り越えたので、
なんとか耐え抜けてよかったという気持ちに。
や、ルルさんは、
普通はデビューしたてのレスラーとかは「もっと強くなるんやで!」って思うんだけど、
「そのまま弱いままでいて欲しい」と謎の願いが沸いてくる間隔。
あれが意識して考え抜いてのキャラとしてやっているとしたら凄いし、
なーんも考えずに天然でやっていたらそれも本当に凄い。
いい選手獲ったなぁ、我闘雲舞。

○水森由菜&SAKI vs 沙也加&佐藤光留
ゆなもんvsひかるん。
ひかるん、流石の蹴りでした。
文字通り目にも止まらぬ電光石火のローキック。
それをめっちゃいいリアクションで受けるゆなもん。素晴らしさ…
この試合は本当にゆなもん孤軍奮闘の巻、みたいな主役感で、
他の女性陣は全然印象に残ってない(まあ自分がこのふたりが嫌いってのもあるけど)。
ゆなもんの優しさや気配りの素晴らしさ。試合やその他諸々での爆発力。
ガトムにこの選手がいる、っていうのも本当に強みだよなぁ。
タッグのベルト戦、もっと増えてもいい気がする。
欲をいえばSAKIさんのサポートがいらないぐらいの試合展開で。
もういらないぐらいの気もしなくもないけど。

○世志琥 vs 紺乃美鶴
推しメンであるところの美鶴さんのリングでの試合は対戦相手のガラが毎回悪い。
なんでや。美鶴さんが元ヤン(疑惑)だからか。
今回はそのガラの悪いみなさまのなかでまあトップだろうな、という世志琥選手。
しかしながらルックスとは裏腹に世志琥選手好きなのよ…
相手のよさを引き出すプロレスらしいプロレスをして、
しっかり相手の技を受けるし、自分の個性を前面に出してくる。
なによりもプロレス好きなのが伝わってくるのがグッときます。
顔面ウォッシュとかもあって美鶴さんの顔とかお怪我していたけど、
何度もぶん投げられて、何度も叩きつけられて踏みつけられて、
それでもその都度どんどこ立ち上がる姿が最高でした。
新コスも素敵よ、美鶴さん…好き…ってなった試合。

○高梨将弘&クリス・ブルックス vs 下村大樹&関根龍一
BASARAのベルトであるユニオンMAXの前哨戦。それが何故かガトムで。
孤高のテクニシャンである挑戦者の高梨選手と、
無骨で不器用に猪突猛進である王者の関根選手。
どちらの選手も愛され型の選手なので応援のし甲斐があります。
そして個々のパートナーがまた個性的で非常によかった!
特にクリスブルックスが好きすぎる。
上背もあって見栄えが良すぎるし、
アタックの種類も奇想天外なものが多くて驚きがある。
驚きのあるプロレスってみていて本当に楽しい。
涎を耳に入れるのわけわかんなくてひどくて最高。
ロープ越しのカッターも好き。
タッグワークもよくて、謎の合体関節技とか最高でした。
タッグがうまくできるレスラーってやっぱりプロレス脳の持ち主だよなぁ。
DDTはクリスブルックスをもっとうまく使って欲しい。
ケニー並みに跳ねると思うんだけどな、絶対に。
そして前哨戦でみると高梨さんの勝ち。
キャリアも実力も高梨さんのほうが全然上に見えちゃう。
そこが残念というか、しかたがないというか。
高梨さんが見ているのはベルトを獲った先の風景(対木髙イサミ戦)だから…
あと下村君が最近好きです。

○さくらえみ vs 駿河メイ
前々回の新木場大会で新人さんが一挙デビュー。
これが里歩さま卒業後のガトムの体制を一度整えての再出発。
前回の新木場大会で志田光さんとさくらさんのシングル。
これは拠点を海外に移す弟子に対するさくらさんなりの壮行試合。
そして今回、
駿河メイ選手を次期ガトムの看板となるべき選手として掲げる絶対的宣言な一戦。
元々里歩さまがいて、「ことり」という名選手が登場し、そして去り。
アーサさんが登場して、そして去り。
とうとう里歩さまが去り。
リーダーである美鶴さん、トロピカルであるゆなもん、そしてここ最近の新人さんたち。
それでもなんでも生まれ持っているキャラクターとセンスはメイちゃんが突出してる。
キャラクターなんてものは作れるのかもしれないけど、
意識して作ったものではなく、無意識に、ナチュラルに持っている属性って得難いもので。
太陽は何度も沈んで昇るを繰り返すけど、
新しい我闘雲舞の太陽は駿河メイ。それをはっきりさせる一戦。
しかし!伝わってきたのは!さくらえみの凄さ!
試合途中のぎっくり腰が発症したにも関わらず、
メイちゃんの各種猛攻を耐えに耐え電光石火のラマヒストラル!すげえ!
技の体勢に入るために腕を取った瞬間の絶望感が半端ない。
まさに必殺技!伝家の宝刀!
正直、メイちゃんのイギリス遠征が控えていたので、
箔をつけるためにもベルトを渡すもんだと思ってました。
そう簡単にはキャリアに星印はつけさせない教育方針は流石すぎる。
メイちゃんもさくらさんのクイーンオマージュへの対応と流用。
それが一瞬にしてメイちゃんの技というかムーブというか、
吸収して放出するセンスが凄すぎる。
プロペラクラッチとメイプラモデルの見栄えのよさも異常。
キャリアの短さを考えたら、どんだけすごくなっちゃうの、メイちゃん。
めちゃくちゃ面白い試合でした。
もっと多くの人に見て欲しい。ガトム。

天性、鬼才、努力、仮装

2019/10/27
我闘雲舞「gtmv13」

○紺乃美鶴&沙也加&SAKI vs 桐原季子&駿河メイ&高梨将弘
新生ガトムは新木場での大量デビュー以来初。市ヶ谷も久しぶり。
メンバーの増減はあってもいつも通りの安心感あるの凄い。
プロレスでもなんでもそうだけど、
動きのあるものって天性がばばーん!と表に出てくるので、
出来る/出来ないってはっきりする。
メイちゃんのムーブはあれは完全に天性のもので誰に出来るものでもないわけで、
美鶴さんの技術云々は努力だけど、気迫的なものは天性のもので。
桐原さんは新人ではあるのだけれどもそこそこのキャリアはあるので、
観ていてなんとなく安心感があって面白い。
沙也加さんはドロップキックだけだけどそれを武器にして頑張る感じなのかしらね。

○アントーニオ本多 vs ルルペンシル
鬼才ルルペンシルさん。
ほんとすごい。わけわかんないけどすごい。
アントンだって相当の鬼才ではあるんだけど、
それを凌駕するほどのとんぱち加減。
(たぶん)ナチュラルだからまたすごい。
逸材だわ…
プロレスって千差万別あっていいものなので、
ルルさんのプロレスだって立派なプロレスだという疑いの余地がない。
それでも途中のアントンの逆水平を耐えたりしていたし、
終わりの座談会でもあったように、10分の試合時間をほぼほぼ使い切ったのもすごかった。
あのとき椅子取りゲームで勝ってさえいれば勝負の行方はわからなかったのに!

○駿河千尋(駿河メイ) vs さくらえみ(高梨将弘) vs 特攻隊長(咲百合) vs 桐原季子17歳(桐原季子) vs ルルサトシ(ルルペンシル) vs くまモン(帯広さやか) vs スクールウォーズ滝沢先生(アントーニオ本多) vs キョンシー(沙也加) vs ピカチュウ(紺乃美鶴) vs 力士(SAKI)
毎年恒例のハロウィンバトルロイヤル。
楽しみにしていた帯ちゃんの仮想はくまモンでした!
何故に黒のニット帽?w
受付のあやこさんがカオナシでメイちゃんの千尋と合わせが完成したミラクルや、
アントンの滝沢先生の「これからお前たちを殴る!」がプロレス的に合致したことなどがグッときました。
美鶴さんのピカチュウはめっかわで変な声でましたね…かわいい、、
毎年流行りがあるっぽくて、今年はキョンシーが流行っていたっぽい。
他団体のコスプレでもキョンシーが多かったっぽいし。
ドンキの流行ってことかしらね。
まあほぼほぼプロレスではないので、この試合。
年に一度の縁起物ってことでおなかいっぱいになりました。
やー、楽しかった。
諸事情もあり、久々のプロレス観戦でしたが、
我闘雲舞でよかった!という気持ちでいっぱいです。
(あと絶対に許さない。もう二度と応援しないからな!
という出来事もあったがそれはまた別のお話)

夢をきかれて即答できるか

2019/9/28
東京女子プロレス「フォールツアー’19~BEST REGARDS!~」

○白川未奈 vs うなぎひまわり
一応、どこぞかの団体のチャンピオンである白川さん。
メンツもあるはずなのでここでは負けられないよなぁ。
地位が人を創る、みたいなやつの典型的な形なのかも。
にしても、白川さんのプロレス好きが伝わってくるので嫌な感じはしないのが救い。
うな氏は東女のプロレス的な度合いが高くて非常にいいとは思うんだけど、
度合いが高すぎてテンプレになりがちなのがもったいない。
祭りもいいけど、なんかなー。あと一息なー。
それは他の選手(特にはいすぺちゃんたち)にも同じ気持ちなんだけども。
上が詰まってる。アプガプも含め。

○辰巳リカ vs らく vs YUMI
リカさまによる教育的3WAYマッチ。
嫌いじゃないです、わたし。
この試合形式だと暴れん坊になるのでむしろ好きです辰巳リカ。
らくさんとYUMIさんがナチュラルに協力体制になって総攻撃をかけるのはよかった。
途中の仲間割れの印象がちょっと弱かったかなぁ。
フィニッシュがダブルのドラゴンスリーパーじゃなくて、
立て続けのツイストオブフェイトだったのもぐっときました。
そういえばなんでツイストオブフェイトなんだろうか。
ドラゴン殺法ではないわよね。
でもカッター系は好きなのでいいと思います。
あとはらくさんのとんぱちぶりをもう少し見たかったなー。
最近結構好きなので。らくさん。

○伊藤麻希 vs 乃蒼ヒカリ
東女のアイドル頂上決戦!みたいなこの対戦。
狂気を孕んだ二人ではあるんだけど、種類としては異質なご両人。
陽の伊藤麻希と陰の乃蒼ヒカリ…って構図なのかしら。
伊藤ちゃんは内なるものは陰なんだろうけど、
プロレスのスタイル的には陽なんだよなー。感じ方なんだろうけど。
乃蒼さんが感情がそんなに表に出てこないので、
いまいちのスイングは感じませんでした。
伊藤ちゃんがひとり頑張っていた印象。
乃蒼さんのフィニッシャーがわかりにくいんだけど、裏投げがそう?
伊藤ちゃんに安定感が出てしまった。いい方向でもあるし悪い方向でもあるな。

○操&沙希様 vs 桐生真弥&上福ゆき
かみーゆなら、かみーゆならなんとかしてくれる!
そういう気分になってきました。
ここまでの東女の中で誰でもない新しいレスラー像としてかみーゆが成り立っている。気が。
さらに技ひとつで「いいもんみた!」みたいな気持ちにさせてくれるのは、
かみーゆのドロップキックが頂点なんじゃなかろうか。
他にあるかな…
かみーゆの沙希様(の中の人)に対する想い、みたいなのが根底にあって、
以前の美威死鬼軍見習いの時からの成長があるわけで。
見ている側に伝わっている以上にかみーゆの中で燃えてるものがある気がする。
沙希様とかみーゆのビッグブーツの蹴り合いでどよめいたのが凄かった!
ああいうどよめきってなかなか起きないよなぁ。
だもんで、今回の美威死鬼軍側の主役は操さんじゃなくて沙希様だといいなぁ。
で、桐生さんが東女には珍しい真面目キャラで、
かみーゆに突っ込みを入れているのが非常に自然でよい。
フィジカルだったり技術的なプロレスがまだ発展途上であるならば、
なんらかのキャラ付けは得策であって、
頭のいい、だったり、くそ真面目、だったりは他にいないのでいいと思いました。

○坂崎ユカ vs 鈴芽
期待の鈴芽さん。
たぶん、たぶんだけど、ユカっちの魔法少女時代の天真爛漫さと、
親であるところのリカさまの破天荒さを併せもった感じで育ったらいいのだろうか。
どうだろうか。
まわりからの期待値が高くて過保護すぎるきらいがあるのがちょっと気になる。
コーナートップからのダイブは確実に受ける側が受けてくれているので、
思いっきり飛ぶだけでいいし。
というか飛ぶだけで相当な覚悟だけど…
見た目とちょっと違って気が強くて思い切りがいいのは本人の持っているものなので、
技術が追い付いてきたらちょっとえらいことになる予感はします。
蜂モチーフらしくすばしっこさがあるので、
タイプとしてはやっぱりユカっちかなぁ。楽しみすぎる。
細いので怪我だけが心配です。
そのユカっち先輩は余裕がありすぎてそれが凄みにかわっているのが凄い。
いとも簡単に奇想天外な動きをするもんなぁ。
そして技術的な高さは東女の中でも群を抜いている。
あれはなんの動きなんだろうか。総合?
やー、すごい。天才。

○中島翔子 vs 舞海魅星
天才とは対極にある努力の人が翔子さんで。
気持ちの強さでは努力の人も負けてないよなー、という一戦。
鈴芽さんとはほぼ同期の舞海さんが相手。
こちらはパワーファイター。
かつて存在していたゆさんとはまた違うタイプのパワー型なんだけれども、
まだまだ粗削りでたぶん、たぶんだけど、まなせさんのような方向性なんだろうか。
柔道の下地があるっぽいけど、そこまであからさまに柔道してないし。
コーナー貼り付けのラリアットがあかねちんさんを彷彿とさせてなかなかグッときます。
翔子さんの腕の取り方はこちらは明らかにプロレスの腕の取り方のような気がして、
基本中の基本を磨いてきて武器にしているのはかっこいいなぁ、と思います。
こちらは余裕は感じないけど、
ひとつひとつを大切にする丁寧さが伝わってくる感じかな。
やー。すごい。努力ってすごい。

○まなせゆうな&天満のどか&愛野ユキ vs 原宿ぽむ&山下実優&瑞希
ベルトの力ってすごいなー、と思って。
このメンツの中でベルトがあるのがまなせさんだけ。
山下さんもみずぴょんすも無冠。
まなせさんが駄目とかそういうんじゃなくて(まなせさんはすき)、
プロレスってベルトを中心にストーリーがまわってるんだなー、と思いまして。ええ。
このベルトは前回のタイトルマッチがあのような結末になってしまって、
まなせさんはまだ一度も腰に巻いてないんだよね。
そりゃ巻けない気持ちもわからなくないんだけど、
どこか振り切ってしっかりとチャンピオン然として欲しい気持ちもある。
次期挑戦者に伊藤ちゃんさんが登場して、
「夢はなんだ?」とチャンピオンに聞いたときに、はっきりと答えられなかった。
ちょっとそれがショックというか、なんというか。
万喜さんのことを引きずらないで先を見据えていて欲しい。
チャンピオンがみる夢を我々も一緒に見たいじゃない。
それがまなせさんの夢だろうと、伊藤ちゃんさんの夢だろうと、
はっきりと道標として掲げて欲しい気持ちもありました。うーん。
いわくがついたままなのはよくないなぁ。
そしてこのベルトの格がまだちょっとつかめない…
山下さんやみずぴょんはそれよりも上の格にある。
つまりPOP側にある。ってことがこのカードはっきりした印象。
東女の山をPOPとこのベルトではっきり二分するわけじゃなくて、
三等分して上のふたつの山ってことか。うーん。
まあいろいろ楽しみではあります。

悲劇の逆回転

2019/9/16
東京女子プロレス「KFC 2DAYS ’19~Desert Moon~」

○舞海魅星 vs 桐生真弥
はいすぺちゃんの桐生さん。
その一つあとの世代になる舞海選手。
いま桐生さんは伸び悩んでいるというか、特に変化がないというか。
他のちゃんたちに置いて行かれつつあるので危機感があるのではなかろうか。
そして後から追いついてきた舞海さん。
やっぱりパワーがあってフィニッシャーに圧倒的な説得力のあるラリアットがあるのと、
ちょっと決めきれる技がないのでは大違いかなぁ。
エルボーひとつとっても遠慮がちというか、
フルパワーを感じないのが性格なのかなんなのか…
正念場が来てしまったな!どうする!?

○伊藤麻希 vs YUMI
はいすぺちゃんのYUMIさん。
伊藤ちゃんさんが教育する側に回る日が来るなんて…ぐっときますね。
この試合の中でYUMIさんに対して、
「ぜんぜんはいすぺっくじゃない!」という旨の発言がありましたが、
みんなでハイスペックになろうね~という趣旨だったはずなので、
まだハイスペックじゃなくていいんじゃなかろうか。
YUMIさんはまだプロレスラーとして先があるんだけど、
受験休業に入ったりするんだろうか、やっぱり。
それまでにある程度の実績を作っておかないとだよね。
どうなるー!?

○白川未奈&上福ゆき vs うなぎひまわり&山下実優
かみーゆが終始、山下さんを煽りつつ、そしておびえつつの試合でおもしろかった。
かみーゆは完全に安心して見られるし、どちらかというと強い部類に入ってきた気がする。
もちろん贔屓目はありますけども…
白川さんは楽しげにプロレスをしているのが好感度出てきた。
ベルトを獲って自信がついたというか、調子に乗っているというか、
どちらにせよ、それがいい動きにつながっているんだからベルトの効果はあったということ。
山下さんは強さを存分に発揮していたんだけど、
ふたりに盛大に振り回された感じで、若さを感じました。
そういえばプロレス経験はそれなりだけど、
人生経験はふたりより遥かに若いんだった。そうだったそうだった。
プロレスの成長曲線っておもしろいなー、と思った試合でした。

○乃蒼ヒカリ&渡辺未詩&らく vs 愛野ユキ&坂崎ユカ&原宿ぽむ
アプガプそろい踏み!…となると入場曲がアッパーキックになるのね。なるほど。
らくさんがユキチャーンを。
ユキチャーンがらくさんを。
ぽ氏がユキチャーンを。
乃蒼さんがユカっちを。
なんとも複雑なベクトルが行き来しつつ試合が展開。
ユカっちとユキチャーンが会話してて、
ユキチャーンがずーっと「かわいい…かわいい…」と、
うわごとのように言っていたのが面白かった。
ユカっちはちょっと抑え気味で一歩引いた感じで、
先日の後楽園の前から続いている、
乃蒼さんとユキちゃーんのライバル関係が試合を決めた感じ。
何故このふたりの関係性を引っ張り続けるのか?は謎なんだけども、
ここまで引っ張るなら、何らかの完全決着は欲しいなぁ。
らくさんは耳元で「おやすみなさーい」というと相手は寝てしまうのか。
なんという恐ろしい技…!

○沙希様&操 vs 鈴芽&辰巳リカ
リカ&鈴芽組の親子(?)ダッグが早くも結成!
相手は元ハイパーミサヲ!というわりと胸熱展開ではあります。
ゴング前に沙希様につっかかっていった鈴芽さんがなかなかグッときます。
本当に負けん気が強い子なんだろうか!だったらいいな!
鈴芽さんは元気いっぱいで走り回ってて、すごい好感度の高さある。
まわりが大事にしているのがわかる。これは応援したい…
よっしゃいくぞー!の競演やらヒップアタックの競演やら、
このタッグチームは雰囲気がよくて趣味的な意味でも好きです!
が、操さんはちょっと上に上りつつあるので勝てなかったなぁ。
そして目を覚ますほどの事件も起きなかった。
リカさまとの対戦がきっかけとなった操さんのストーリーの着地点は、
やっぱりリカさまが回収するべきだと思うし、そうじゃないと納得できない。
試合後にリカさまが操さんに抱きついたのだって何かの伏線であって欲しい。
で、次期タッグ戦にかみーゆと白川さんのチームが挑戦表明。
かみーゆと沙希様のストーリーもなにか出来て欲しいなぁ。
元美威死鬼軍だったという盛大な伏線を美しく回収して欲しい。
でもまあ、あのラップはどうだ?
赤井沙希のラップに話がつながったらそれはそれですごいけども。

○中島翔子&瑞希 vs 天満のどか&ダリス
ダリスさんがなんかすごかった。
技を出すにしても受けるにしても余力がありすぎて、
なんかお手本すぎるお手本だった。
これがCMLLか…となりました。
で、大会前の発表で翔子さんのCMLL遠征の話があって、
この試合はどうしてもCMLLのレスラーvs中島翔子、みたいな側面が強すぎて、
なんだか中島瑞希組というインパクトがほぼほぼなかった。
中島坂崎組=最高
瑞希坂崎組=最高
では中島瑞希=、、、?というなんとも不思議なタッグチームでした。
連携らしい連携もなかったよねぇ。うーん。
あと天満様のユーティリティぶりというか、
これぞジョバーという働きがすごい。
あとお衣装の背中に「天」って書いてあるのね。素敵。

○まなせゆうな vs 万喜なつみ
事件、起きました。
ふたりのプロレスを始めた頃の過去から続くこの二人の関係性。
数日間あったツイッターでの舌戦。
まなせさんのブログでの発信。
過去ばかり見ているという万喜さんの指摘もあり、
イニシャルカラーを捨ててでも赤の旧コスと新入場曲で登場したまなせさん。
トーナメントの決勝ではカイリコスで臨んだのもありつつ、
未来を見すえてか、新コスで登場した万喜さん。
ゴング後の長い対峙。
気持ちが込められすぎた攻防。
リスペクトを込めて発射した対戦相手の技と自分の技。
そして一瞬のミスから発生した大怪我。
…これはなんだったんだろうか。この試合はなんの意味があるんだろうか。
運命とかプロレスの神様のいたずらとか、つい盛大なワードを当てはめたくなるドラマ。
場内の観客とセコンドについていた東女の選手たちの涙。
レフリーと翔太さんの判断と指示。
特にユカっちの非情なまでの冷静さと頼もしさ。
なんだかすべての要素が奇跡というか、悪夢というか。
あんな絶叫を聞いた戴冠は初めて。
皮肉にもまなせさんの新入場曲がノンビートのストリングス曲なので、
悲劇度が増してしまったのが皮肉。
何が起きたか?っていうのはふたりにしかわからないんだろうけど、
今後のキャリアが心配になる。特にまなせさん。
これもプロレス。奥が深すぎる。
この試合のこと一生忘れないようにしたい。

世界に潜むおもしろレスラーの祭典

2019/8/31
HEAT-UP!「緊急企画パート2!令和になっても思いつきでやっちゃう道場マッチ HEAT-UP×CTW」

○大谷譲二 vs Red Eagle
大谷選手って試合中にこういう風にしゃべる選手でしたっけか。
道場マッチだから?
試合中に会話をするのはどちらかというとコミカルな試合展開になるわけで、
ヒートアップってそういう試合もあるのか?と納得もしつつ、違和感もありつつ…でした。
フィニッシャーのスライディングDは助走が重要な要素で、
道場に設置してある狭いリングでの技の出し方が、
ほぼほぼ助走なしだったのが逆に新鮮でした。

○兼平大介 vs JayKnox
どうしても印象が残らない…なんでだ…
上背もあるしいい選手なのはわかるんだけど、
なんでだろうか。うーん。

渡辺宏志 vs MAD DOG MAXX
これも永遠に観ていたい試合。
やっぱりマッドドッグマックスはおもしろい!
今回の来日でも前回の来日でもヒートアップにしか出ていないのはもったいない。
偶然かなんなのか、TAJIRIさんとも知り合ってるんだから、
そのツテでなにか別の団体でも試合をさせて欲しかったなぁ。
こんなに「みんなにみてほしいのに!」という選手は初めてかもしれません。
ヒートアップ…というかTAMURAさんは、
「みんなの知らない海外の選手をどんどん紹介したい」というわりには、
それを実際に広げようとしない…のか手が回らずにできないのか。
この試合だって映像で残しているはずなので、どんどん公開したらいいのに。
ヒートアップのファンだけに伝えても、
そこから広がるわけがないと思うんだけど、どうなんだろうか。
繰り出した関節技が前日の道場での講義で教えた技らしく、
道場生が沸いていたのがおもしろかったです。

○浪口修&兼平大介&大谷譲二 vs JayKnox&MAD DOG MAXX&Red Eagle
で、見学に来ていた浪口選手が出しゃばって急遽組まれた6人タッグマッチ。
浪口選手のマイクをいちいち通訳する大谷選手がおもしろかった。
日本語なのに…
そもそもインフルで井土選手が欠場になってしまったこの大会。
翌日に控えていた横浜大会の代替選手に選ばれるストーリーとしてはいい流れ。
こういう形で強引に仕事を獲っていくのは貪欲でいいと思います。
が、浪口選手に対する好き嫌いは多いだろうなぁ。
大谷選手のチョップの受け手として適任なので頑張ってほしい気持ち!

一生あなたについていく

2019/8/28
我闘雲舞「gtmv1 ~ガトム果汁100%~」

○さくらえみ vs リンリン
全試合がデビュー戦という前代未聞のとんでもない興行。
リンリン先輩は中学生(なんで先輩かはいずれ)。
なんだけどひとつも中学生を売りにしないのが好感度高い。
そしてプロレス大好きなのが伝わってくるのでそこも好感度高い。
アイドル(?)として人前に立つことに経験値があるので、
魅せ方がうまいし、それだけに必死さが伝わってくる。
さくらさんの腕を必死に極めているところでちょっと感極まりそうになりました。
たぶん格闘技経験はないんだろうけど…どうなんだろう。
努力家だと思うし、身体能力もプロレス向きに思えたので、
リンリンさんは超伸びる気がします。
キャラもはっきりつきそうなので面白い選手になったらイイナ!という気持ちでいっぱい。

○紺乃美鶴 vs 咲百合
今回デビューした6人の中でも一番最後に飛び込みで練習生になった咲百合さん。
ダレジョでみた謎デスマッチでのヤンキーがかった姿の印象が強くて、
プロデビューも同じような気迫を前面に押し出すスタイルでぐっときました。
その対戦相手が元ヤンキー疑惑のある美鶴さんってのがまたいい…
たぶん相手の技を受ける余裕もないし、
自分が技を出す技術もないのでバチバチした試合になったんだろうなぁ。
仕事も辞めて退路を断ってプロレスに挑む度胸というか、無茶加減というか、
人生をプロレスにシフトした気持ちが非常にうらやましい。

○駿河メイ vs 桐原季子
デビュー戦…とはいえ、桐原さん、素人じゃないわよね…?
グラウンドのテクニックとか、立ち振る舞いとか、
ちょっとガトムではない技術がはいっている気がしてなんとなく。
で、あとで調べたら過去にVKFからデビューしていたらしい。
再デビューか!それもすごい!
総合あがりの選手ってガトムにはいなかったタイプなので、
いままでと違った展開の試合も作れそうで面白い存在!
本大会の私的ベストバウト。

○水森由菜 vs ルルペンシル
ルルペンシルさん、逸材だ!やべーやつきた!
超絶虚弱素人で「もうプロレスやったら駄目じゃない?怪我するよ」っていう存在。
そういう人でもプロレスが出来る!というのもガトムのいいところだし、
いざやってみたらこれがまた斬新すぎるプロレスでめちゃくちゃおもしろかった!
知恵を絞って真剣にやってるが故におもしろくなってしまうという典型。
たぶん頭いいんだろうな…って思いました。
実際ライターさんだもんねぇ。頭いいよな。
さくらさんはダレジョ時代からルルさん(旧やまださん)に目をつけていて、
ずーっと可愛がっていたのに納得だし、
この人がプロレスを実際にやってみたらおもしろい、っていうのを見出していたんだと思う。
またさくらえみという人の恐ろしさを知った気がする…
ルルさん、怪我にだけは気をつけて!

○帯広さやか vs 小石川チエ
入場曲がJames Brown Is Dead(っぽい曲)だ!
もうほぼインスパイアで最高!
そしてコスチュームのパンツ部分がミラーボール!すきです!ミラーボール!
帯ちゃんのコピーのようなハイテンション芸で、これまたガトムっぽ選手!
チエさんの見た目もじゃりン子チエそのまんまで最高です。
でも世代的に知らないでしょ、じゃりン子チエ…
いつの日かアントニ(ー)オとタッグを組む日が来るはず!

○さくらえみ&水森由菜&駿河メイ vs 沙也加&帯広さやか&紺乃美鶴
この試合の意味を考えていたんだけど、
「全試合がデビュー戦!」っていうその裏にある、
いまの我闘雲舞全戦力を投入した総力戦!ってのがどかーん!と見えた。
デビューである沙也加は眼中にないかの如く、
5人の現存戦力のフルパワーが本当にすごかった。
スピード感、連携の一体感。持てる力のすべてをつぎ込んだ名戦でした。
さくらさんがここまで積み上げたのに、里歩さんや「ことり」さんをを失って。
それでも残ったみんなの力を、その成長を、思う存分に見せつけられた気がします。
沙也加さんはここに混ざったけれどもついていけなかったんだろうな、というのが正直なところ。
正直なところ、沙也加さんがちょっと苦手…いろいろあって…
身体能力はあるのかもしれないけど、それだったら練習したらカバー出来るのでは?と。
あからさまなプッシュを感じちゃうと一歩引いてみちゃうのは悪い癖…なのかな。どうなんだろう。
にしても、この団体の未来はまだまだ不透明だと思うし、
その不透明さが魅力になっていくのかもしれないな。
どう転ぶにしろ、ガトムは好きなのでまた足を運びたいです…

と試合後に起きた紺乃美鶴嬢のリーダー宣言が、
ここまでの全部をふっとばすぐらいの衝撃的なシーン!
ガトムは美鶴さんを見に行っている団体であるといっても過言ではないので、
ここまでかっこよすぎるマイクをされるともう震えるしかない。
「ナニモノでもない超凡人がナニモノかになろうとしているストーリー」
それが美鶴さんに投影していた姿。
そしてナニモノでもない自分を重ね合わせて、
もがき、苦しみ、チャンスも怪我や病気でふいにしてしまう運のなさ。
里歩さまの退団宣言後に主張した「次期エース」の宣言。
エースは神様に選ばれた人しかなれないのでそれは無謀かもしれない。
でもいうのは自由なのでいくらでも高らかに宣言したらええねん!
と軽くみていました。が、
今回のリーダー宣言は里歩さまが実際にいなくなった状況で、
自然の流れでリーダーとして振舞って、
人に慕われるのだって才能だよ。頼られるのだって才能だよ。
ついに美鶴さんがなれるナニモノかが見つかった!と狂喜乱舞です。
心臓が破裂するかと思ったぐらいいきれました。
美鶴リーダー、ずーっとついていくぜ!