2018/10/20
我闘雲舞「Gatoh-Move Japan Tour 387」
○バリヤンアッキ vs イナダマン
さくらえみという人の凄さをまざまざと見せつけられた試合。
イナダマンはガトム初参戦。初見の人も多い。
そこでさくらさんが試合前にイナダマンのキャラをいじり、
イナダボンバーを繰り出すくだりに観客が乗れる(声を出せる)テーマをつけた
(繰り出すときに「イナダ!ボンバー!」と声援を送ること)。
もちろんそこで「あー。今日はイナダボンバーは決まらないんだな…」という、
なんとなーくほっこりしたわかりやすいポイントも加えて、
観ている側にひとつのアクセントを与えたのが凄かった。
そしてもちろん決まらないイナダボンバー。最高の流れ。
アッキはアッキでそのイナダボンバーのくだりを逆手にとって、
「ナマステー!」というインドのわかりやすい言葉を乗せてきたのよかった。
そしてアッキはどんどん動けてきて、いいレスラーになっていく…
もうそろそろ一年経つよね、日本に来て。いつまでいてくれるんだろうか。
○真琴&高梨将弘 vs 駿河メイ&里歩
そしてそのさくらさんの愛弟子というか、名作というか里歩さま。
ひとつ前の試合のイナダボンバーのくだりを謎に取り入れようとしたのが凄かった。
全然関係ないじゃん!なんで!?みたいな。
ああいう頭の瞬発力というか、ユーモアとも違うし、なんだろう。センス?余裕?
欲のない自然体の凄さが神がかっていてほんと好き。見れば見るほど好きになる。
一方のメイちゃんは序盤の高梨選手との腕の取り合い、バックの取り合いが見事。
というか、高梨選手の相手を活かす実力というか、確かな技術が素晴らしい印象。
真琴さんの身のこなしも好きなので、
この試合みたいに相手を活かす試合ではなくて、
本気で勝ちを取りに行く試合がみたいなぁ。シングルみたトキない気がする。
○さくらえみ vs 水森由菜
試合前に相手に舐めた態度を取るときのさくらさんって怖い気がする。
実際におっかないほうのさくらさんだった。すごい。暴君すぎる。
いいプロレスラーの基準は相手の技を受けてよさを引き出すこと、と常々。
で、この試合もゆなもんの攻撃を順次受け切っていくさくらさん。
そうするとゆなもんの技のバリエーションが早々に尽きた。
これはもうだめだ、という絶望がやってきた。
なんかそのあたりでぞくぞくしました。ゆなもんの挑戦は早すぎたんだ、って。
メッキを剥がすわけではないけど、相手の表層をぱりぱりと削いでいく感じ。
相手の技を受けて耐えてあっさり切り換えず横綱相撲ってこういうことか…と思いました。
途中、元々悪かった足首をさらに痛めてしまい、場内がさーっと引いた瞬間があって、
それでもあのプロレスをみせられてしまったら、
本当にすごい選手だったんだ、さくらえみというプロレスラーは…と改めて。
いやー、かっこよかった。
タイガードライバーでゆなもん頭から落とすのとかほんと暴君。
撮影禁止なのに客に「なんで撮ってないの!」とキレるのとか暴君。
試合が終わった後にポーズを撮って欲しいからと改めてゆなもんを投げつけるの暴君。
本来であれば、この日組まれていたのは紺乃美鶴 vs 水森由菜で。
伸び盛りのトロピカルモンスターゆなもんと、
伸び悩みのわたくしの自慢の推し紺乃美鶴の一騎打ち。
後輩に追い越されてしまった形の美鶴さんがゆなもんにどう立ち向かうのか…
ということを書いても書いても書ききれないぐらいの重要な試合。
…だったんだけど美鶴さん、無念の休場。
やー、言っても仕方ない!早く元気になって欲しい気持ちしかない。
嬉しかったのはさくらさんが「このシングルマッチは大切にしたい」と言ってくれたこと。
単なる所属同士のシングルマッチではなくて、
さくらさんがなにかしらの意味を見出していてくれたことは救われた気持ちになりました。
ゆなもんも絶対にこのシングルを実現させると言ってくれているので、
心配なのは美鶴さんの心が折れてないか、という部分かなー。
正直なところ、
直前に美鶴さんとほぼ同期のアーサさんが体調を理由に卒業してしまったことがあって、
アーサさんの存在も美鶴さんのモチベーションのひとつだったろうし、
美鶴さん自体も謎の体調不良(実際のところはわかんないけど)が欠場理由で、
なんか同じことが続いたりしないよな…と不吉で不安な気持ちが凄いある。
余計な心配なのかもだけど…
オタクはそういうストーリーを勝手に考えて一喜一憂するもんなんだぜ。
また元気にハイタッチしたい。