2018/8/4
東京女子プロレス「闘うビアガーデン2018~東京女子プロレスDAY~」
○才木玲佳&ミウ vs 上福ゆき&優宇
かみーゆがどんどんよくなっていく。いろんな意味で。
キャラがああいうチャラくて軽い子なので誤解されがちなんだろうけど、
しっかりがっちり真面目に練習しているのわかるけどなぁ。
受け身のタイミングがしっかりとれてきたので派手目の技も受けられるようになったし。
その証拠にジャックハマーをがっちり喰らってたものね。
上背があるから見栄えのする受けだった。よかった。
セントーンを使っていたけど、今後も使っていくのかな。今回だけ?
入場時も柔道着的なものの上着を羽織っただけで流石のモデル感あるし、
「ダサいたま」コールを引き出したのも「ダサくなる!」って叫んだのもさいのこう。
ただ藤沢もたいがいダサいよ?
一方、さいたマッスルズはこの大会唯一入場曲を変えてきたチームってのがぐっときました。
しかも「It’s My Life/Bon Jovi」とか!
Now or Neverって歌詞の通り、いましかないワンデータッグの大会の意図を組んだ、
(おそらく)才木玲佳選手のプロデュース力と自己表現、お客を楽しませる気持ち。
なんかそういう凄味を感じました。バッキバキの筋肉も込みで。
○坂崎ユカ&瑞希 vs のどかおねえさん&ラク
マジラビのズルさよ…このふたりが組んだら最強に決まってるじゃないですか。
たぶん女子プロレス界でもトップを獲れる勢いのタッグな気がする。
勢いだけじゃなくて技術的にもレベル高いもんなぁ…
ユカっちのバンプが半端なくて、あんなに派手に技を受けてすっとぶのすごい。
プロレスラーは受けてナンボだよね、やっぱり。
のどかおねえさんと少し前にお芝居のお話しをしまして
(あ、子供拒人「チョップギロチン…」のDVDを渡してあるので借りてみてください>私信)、
「芝居を突き詰めると演技しているんだかふざけているんだかわからない自然体すぎる領域まで行く(意訳)」
みたいな話をして結論として「プロレスも一緒ですかね」ということになったんだけど、
それがすごい理にかなっている感じがその時して。
で、この試合のおねえさんの試合中に寿司を食べてお茶を飲むのとか、
から揚げでつられて試合中にふらふら徘徊するのとか、
なんかおねえさんの素の部分も出てるし、ちゃんとプロレスになってる部分もあるし、
確実にステージを登ってきている印象はある。
が、その絶頂に達しようとするタイミングでキャラ変をしようとするのはすごい決心。
ラクさんはなんか頑張ってた!
最終的なマッチアップがみずぴょんすと、って中でドローにまで持ち込めたのはすごい。
しかしじゃんけんはおっかないな!w 危うくマジラビが負けるところだったぞ!
○ハイパーミサヲ&中島翔子 vs ヒナノ&まなせゆうな
今回のタッグトーナメントはたまたま結成されたチームなんだけども、
その偶然の組み合わせをいい方向に昇華できたチームが多くてよかった。
翔子さんとパミさんのチームはヒーローと怪獣という謎の相性のよさで、
ふたりのテンションがずーっと高かったのが楽しそうでこっちも楽しい。
勝ったのもパミさんのラマヒなのもいい。
紫組は側転の競演が美しかったのと、泣き芸に磨きがかかっていてた。
これも先日の新木場でのシングルが活きた偶然のなせる業。
で、その泣き芸がパミさんと化学反応を起こしてリング上全員が泣くクダリは最高。
あとヒナノさんの酔拳はよかった。
ジャッキー好きを公言しているのであればそれを最大限に生かすのは大賛成だし、
なにより今回のビアガーデン→酒の意味合いで酔拳だしたのは三禁含めて大正解。
飲んだペットボトルを考えなしにぶん投げて客席が軽く惨事になったのは痺れたよね。
○山下実優&伊藤麻希 vs 愛野ユキ&ヒカリ
福岡タッグは山下さんのどちらかというとポンコツの部分(褒)が強調されていい愛されチーム。
エース故に常にタッグチームであろうと先頭で引っ張っていくタイプの山下さんですが、
伊藤ちゃんさんの我の強さ+態度のデカさのために、どんどこ振り回されている感じ。
その伊藤ちゃんさんはどんどん謎の自信をつけて行ってて、
妙な貫録が出てきて、プロレス自体にも安心感が出て来てる。
キャラに実力がついてきているのはなんかすごい。いつか天下取りそう。
相手のユキちゃーんとヒカリさんはキャリアが浅いもの同士が組んでしまったのは残念。
それでもレスラーとしてのキャリアが少しだけ長いヒカリさんのほうが見ていて安心。
安心、って技を相手をかけたときに怪我をさせそうな感じがするかしないか、かな。
ユキちゃーんはもうちょっとスピード感が欲しいなー。スピード感というか躍動感。
性格が動きに見えて出てくるのは大事だし、性格ってのはなかなか変えられないから難しいけど。
○瑞希&坂崎ユカ vs ミウ&才木玲佳
この三人の中に入ってしまうとミウさんはどうしてもアラが目立ってしまう…か、な。
両手を組んでバッティングの要領で打ちつけるやつもタイミングが合わないと違和感が出てしまう。
元ソフトボール部ということで使っているんだろうけど、そういうの一旦忘れてもいいレベルまで来てる気が。
や、どうなんだろう。それも個性ってことでいいのか。いいんだな、きっと。
さいたま県民がアルゼンチンバックブリーカーとカナディアンバックブリーカーの競演が見栄えあった。
(そういえば他に国名がついてるバックブリーカーってあったっけか。閑話休題)
れいたんがフロントチョークを極めているみずぴょんすをブレーンバスターでぶっこぬいたのはすごい。
マジラビのふたりがギアを入れてスピードをあげたときの勢いが凄い。
どっかんどっかん来る。
れいたんのパワーだけじゃ止められなかったか…いやー。すごい。
○中島翔子&ハイパーミサヲ vs 伊藤麻希&山下実優
トーナメント優勝賞品である軽井沢旅行がただの商品ではなくて、
謎の「軽井沢チャント」を発生させるまでに至らしめた文豪ハイパミ先生のセンスよ。
こうなるとパミさんvs伊藤ちゃんのお互いの幽波紋対決みたいな雰囲気に。
幽波紋なんてないけども。世界観的な意味で。
よく考えると中島、山下の実力者ふたり…というか残ってる初期メンってこのふたりなのか。
このふたりのマッチアップとかも見ごたえあるし、ぐっとくるものがあるんだけど、
伊藤ちゃん+パミさんの世界観が強すぎて霞んでしまったのがなんかすごい。意味わかんない。
ただハイパミさんは実は強いレスラーってのが発揮されて、
アイアムアヒーロー→ノーザンライトスープレックスのタッグワークの流れが上回ったのが分かれ目。
いいプロレスラーとはなんなのか。東女のプロレスとはなんなのか。
文化系プロレスの神髄を見せつけられた試合な気がする。サブカル。
好きだわー、東京女子。
○沙希様&マーサ vs アズサ・クリスティ&ユキオ・サンローラン
美威死鬼軍のストーリーってわりとひっぱりにひっぱって間延びがするイメージがあって。
前回の辰巳リカさま奮闘編はどらぼん爆誕から再戦を繰り返して越中詩郎まで引っ張り出して完結。
今回もおFACE大会では終わらずに後楽園まで引っ張るかと思ってた。
が、マーサちゃんの夏休みの都合もあってか、わりとあっさり終わった。え?って思った。
が、まさかののの子さん登場!これは完璧な流れ…!
ビアガーデンのフードプロデューサとしてのの子さんが鎮座しているタイミングで、
全体的になんだかしらないけどハッピーエンドで終わったのすごい!
というかのの子さんがすごい。偉大だわー。
これからひとり婚活軍として活動していくのか、なにもなかったかのように普通に戻るのか…
普通に戻った後のプロレスが想像できない。
沙希様なしでちゃんと出来るんだろうか。不安。
そしてマーサちゃんが再帰宅。ユキオサンも海外行脚。
本当にひとりになってしまったのは沙希様なんじゃなかろうか…おいたわしや…
○坂崎ユカ&瑞希 vs ハイパーミサヲ&中島翔子
いやー。すごかった。すごい決勝戦だった。
きょう3試合目なのにみんなめちゃくちゃ動いてた。すごい。
ユカっちのダイブ、翔子さんのトペ、みずぴょんすのフライングボディアタックと、
わけのわからない異常な流れで興奮しすぎて血管切れるかと思った。
あたまおかしい(褒)。
みらクりあんず同士のマッチアップはそりゃ相方なんだし手がめっちゃ合う。
めっちゃ合うけどこの試合は敵同士なんだな…と謎にエモくなりました。
坂崎、中島、瑞希はトップクラスのテクニシャンで、この3人が揃ったらこういう試合になるわな、と納得。
特にユカっちはひとり別次元というか異次元というか、
身体能力の高さが団体内でも抜きんでているのでちょっとバケモノじみてきた。
なんかそういうバケモノでも謎の美しさがある。儚さというか。すごい選手だな…
というか、むかしは試合中にクラッカー鳴らしたり、相手を騙してロケットパンチとか撃ってたのに、
こんなにいい選手になるだなんて、おじさんは胸が熱くなりますね。
で、この三人の中でもパミさんは遜色なかったし、
いつものパミワールドみたいなものを封印しても試合が成立して存在感を残したのは、
もう所属歴が古いほうから数えたほうが早いキャリアだもんで納得だよなぁ。すごい。
そういうわけで結果を見てみれば順当といえば順当にマジカルシュガーラビッツが優勝。
プロレスの強さは当然として、このタッグのキャラクターが愛されタッグすぎる。
元も子もないこと言っちゃうと、めちゃくちゃ可愛いこのふたり。
ハッピーエンドでしたね。
そして当然、タッグタイトルの権利はあると思うんだけど、
挑戦相手に伊藤&才木組が来たのも、これもまたミラクル。すごい説得力。
伊藤リスペクト軍団である瑞希がそりゃ別のパートナーとタイトル挑戦となると、
文句の一つもいいたくなるけど、そこでチャンスを目前とした部下の背中をひと押しする伊藤ちゃん。
そしてそのチャンスに挑む部下の壁として自ら目の前に立ちはだからんとする伊藤ちゃん。
もしかして伊藤ちゃんさんは理想の上司なんじゃなかろうか…
当然、前タッグ王者であったれいたんにはタッグに挑戦する権利はある。
後楽園に行われる王座決定戦がめっちゃ楽しみであります。
これで中島翔子vs里歩と坂崎瑞希vs伊藤才木か…がっつり楽しめそうで安心。
あと今回の大会途中にあった辰巳リカさまの乾杯の儀のコールが、
「辰巳リカんぱ~い!」で卒倒しそうになった。
エゴサしやすいようにしておいてよかった。
もうこの人にずーっとついてくぜ…って思いました。尊い…
試合中にセコンド業をしていて「あんな練習生いたっけ?可愛いな…」と思ったらリカさまで、
あー、自分が東女を観はじめた最初期にも「あの怪我をしている可愛い生き物は…?」となったのを思い出して、
万物流転を感じてエモい気持ちになったりした。
とにかくもワンデータッグトーナメントはすごいよかった!ので来年も是非!