10年一昔

2018/6/20
大日本プロレス「後楽園ホール大会」

○加藤拓歩&森廣祐基 vs 兵頭彰&石川勇希
ヤング枠はヤング枠でしっかり閉じ込めて、熟成させて、
その後徐々に本戦に組み込んでいくのは大正解な気がする。
大日はその点がしっかりしている団体だし、
セコンド業からなにから育成と上下の一体感が素晴らしいと思います。
そしてヤング枠だとしても、
ちゃんと魅せられる試合をしているので今後が楽しみな選手しかいない。
それが大日本プロレスのいいところ…!どっかの団体は見習ってほしい。

○河上隆一&忍 vs 菊田一美&阿部史典
Jr.の中にヘビーがひとり…でいいのよね。
とらn、河上という選手はBASARAでの存在感に比べて、
大日の中ではちょっとおとなしい存在に思えてて、
そこがなんかもったいないよなー、ってなってます。
大日のJr.はいい選手が多くて見応えがあって好き。
って思ったけど忍も阿部ちゃんも他団体か。そうか。

○ヘラクレス千賀&ツトムオースギ&吉野達彦&関札皓太 vs 青木優也&バラモンシュウ&バラモンケイ&橋本和樹
バラモン兄弟が大人しかったのが多少の物足りなさはありました。
あと今回の千賀の罪はお客さんの週プロを破く罪なので死刑までは行きませんね。
SOSはやっぱり名タッグなので見られて得した気分はあります。
パーティーボーイズはこれからなのかな。
吉野は以前のような気狂いキャラが好きだったので、いまのキャラは物足りない気が。
まあ、しかたないか。

○宮本裕向&アブドーラ・小林 vs 星野勘九郎&”黒天使”沼澤邪鬼
星野宮本両名の場外における天丼展開(星野が技を仕掛けるが裕向に逆に投げられる)が、
結果としてリングに戻った後の有刺鉄線ボードへの落下につながる伏線なのがよかった。
デスマッチファイターが全力のデスマッチではない試合になると、
こういう多少コミカルな試合になるのかしら。
それともアブ小プロの人徳のなせるわざ?
宮本裕向が抜群に動けるので素晴らしいものがある。
いいレスラーだなぁ。

○伊東竜二&塚本拓海&関根龍一 vs 佐久田俊行&高橋匡哉&植木嵩行
プロレスラーのオーラっていうのはどうやったら出てくるようになるんだろうか。
伊東竜二の明らかな格の違いが伝わってきて興味深い感じです。
佐久田俊行選手ははじめて見たかも。
見ていたんだろうけど、気が付いてなかったな…
妙な躍動感があってなかなか気になりました。
TLCでテーブルを組み立てないでマットに置いたまま使うのおもしろい。
なんどでもつかえる。
血みどろのふたりと関根の龍ちゃんの多動な感じは好きです。

○宇藤純久&浜亮太&中之上靖文 vs 神谷英慶&関本大介&橋本大地
浜と関本のマッチアップを見に行ったような試合。
プロレスラーってやっぱりでっかくて強そうで人間じゃないぐらいがプロレスラーで、
そのイメージを上回って体現しているのが浜と関本だよなぁ、と。おもしろかった。
試合自体は大日内での格がよくわかってなくて、
チャンピオンチームのメンツのほうが強そうではあったけど、
結果は逆だった。プロレスおもしろい。
宇野と中之上は愚直で見ていて応援したくなるなー。

○鈴木秀樹 vs 野村卓矢
いやー。おもしろかった、この試合。
CACCってこういうことなのかな、と。
ノムタクってこんなおもしろいことをするレスラーだったんだねぇ。
もちろん今の段階では鈴木秀樹の圧倒的な強さが目立ったけど、
こういう形式だとひっくりかえるのは一瞬だから、ところどころに金星感あってよかったです。
蹴り一発で勝負が決まってはしまいましたが、こういうプロレスがあってもよい。
そして試合後の鈴木秀樹のマイクが最高だった。
人の話を聞かない偏屈王みたいなところある。
あれよあれよという間に時期挑戦者が6人タッグのタイトルに変わったのぐっとくる。

○竹田誠志 vs 木髙イサミ
いまのところ今年のベストバウト!
蛍光灯4ROPES+ギガラダー+ガラスボードデスマッチ。ガラスボードみるのはじめて。
最初から最後までフルスピードで最高のデスマッチだった。
パワー一辺倒、凶器一辺倒のデスマッチではなく、
お互いがプロレス能力と個性が高いのでプロレスとしても見応えがある試合。
なんかふたりの関係性、歴史、いまの立場などなどが背景にあって、
プロレスって試合だけがプロレスなんじゃないんだな、とあらためて思いました。
見ている側もずーっと力が入ってたし、
後楽園ホール全体がどちらを応援しているにせよ一体感を感じました。
そして試合のみならず終了後のマイクの素晴らしさ。
闘って勝った負けたを飛び越えたプロレス。
すごいものをみた。

大日本プロレスはたまにいくんだけど、
毎回、奇跡的におもしろい。
まあたまになのでカードがいい時を狙っていっているから当然の部分はあるけど、
平日に超満員っていうのは勢いだけじゃなく、
前説や休憩時間中にも感じる団体としてのホスピタリティの高さ、客層のよさ、
マッチメイクのよさなどなどすべてが重なって成し遂げるものであり、
そして試合が終わった後の「すごいものをみた!」という興奮度が凄かった。
いいなー。大日本プロレス。またいこう。