どんな幻でも

2018/6/17
東京女子プロレス「第5回東京プリンセスカップ」

○瑞希&ラク vs ヒナノ&ミウ
いやー、もうオープニングマッチに出るみずぴょんすは微妙に切なくなる。
見ていてふとおもったのは「綺麗なプロレスをするなー」でした。
ラクにタッチしたあとにそのままリング内に残って、
おやすみエキスプレスを二人でやったあとに一瞬リングから出てすぐタッチ。
なんかもうかわいそうで…ひとりで試合をまわしてるじゃんか…
教育マッチ的なことではあるのでプロレスが出来る人がやるしかないのはわかるんだけど、
アプガプのこの3人はいい加減にプロレスラーになってほしい。
アイドルくそくらえ。

○伊藤麻希 vs 上福ゆき
かみーゆはまだ対戦相手なりタッグパートナーなりに、
プロレスの出来る人が必要だったんだけど、
ここで組まれた伊藤ちゃんとの大決戦。
試合開始後からもうマイクを使った舌戦でさいこうだった。
東女ならではのおもしろプロレスで個人的には好きです大好きです。
お互いのキャラを存分に活かした流れで、
褒められて照れる伊藤ちゃんが可愛くて。
そしてコーナーを登っての「世界一かわいいのは…」の争いがカオス。
二人同時に登って二人同時に叫んで欲しかった。
どっちの声が多かったかねぇ。
そしてかみーゆのドロップキックは金を取れるレベル。
蹴られたい。いくらなの。

○才木玲佳 vs 愛野ユキ
ユキちゃーんの教育マッチも回を重ね出来ましたが、
確実に成長しているのが見られて、
これが東女をみている醍醐味の一つよね!とお父さんの気持ちに。
流石にシャイニングウィザードやジャックハマーを出すまでには至らなかったけど
(おそらくいろいろな理由で。受け身とかそういう)、
不器用ながらも努力しているのは頼もしい限り。
れいたんのタックルを受けても簡単には倒れなかったのはよかった。
そしてファイトスタイルがおねえさんに似てきているのはいいのか悪いのか…
いまは先方様はブレイツで頑張るんだろうけども、
理想としては姉妹タッグですもんねぇ。
才木さんはすごい安定感あるので安心パパです。よきかなよきかな。

トーナメント本戦。事前の予想は↓
○坂崎 vs ヒカリ
○山下 vs のどねえ
○優宇 vs パミ
○中島 vs リカさま
はてさて…

○坂崎ユカ vs ヒカリ
プロレスラーとして夢を強く抱いて東女に入団したのは、
アプガプの中ではヒカリさんだけな気がしてて
(他の子たちはアイドルとしての夢は抱いてそう。わからんけど)、
そういう夢があって、そしてその一つが叶いそう、っていう人は強いよね。
そして応援している人たちも呼応してあれだけの紙テープが飛んだのは、
ひとつの到達点だった気がする。ターニングポイントってやつ。
もちろんヒカリさんからみた夢そのものである坂崎ユカという選手とは、
力の差は大きくあるかもしれないけど、
それを感じさせない気持ちの出し方と試合展開で非常にエモみの高いいい試合でした。
おじさんは胸が熱くなりました。よかった。いろんな意味でよかった。
もちろんというか当然というか、
坂崎ユカという選手のもつ情熱、厳しさ、真面目さが存分に爆発して、
完膚なきまでに叩きのめしたのは素晴らしい。
あとヒカリさんのセコンド問題だけど、
全体的なセコンド業務の兼ね合いがあるのはわかるんだけど、
アプガプの3人がついていて欲しかった、ってのがちょっとある。
まあしかたない…セコンド業務大切。

○のどかおねえさん vs 山下実優
うああああああー。エモいんじゃああああ。
おねえさんが勝った。すごい。うれしい。
バンプの素晴らしさに定評にあるおねえさんが、
とにかく蹴られて蹴られて投げられて。
その都度、立ち上がって立ち上がって立ち上がって。
そうだったよね。おねえさん、ずーっとそうだったよね。
劇的に技が増えたとかそういうのは決してなくて、
それでもちょっとずつ頼もしくなっていったおねえさん。
持ち前の身体バランスなどのセンスが徐々に発揮されてきていたおねえさん。
そして場内いっぱいのおねえさんへの声援。
\おねえさん!/\おねえさん!/\おねえさん!/
東女を見に来ているお客さんのハートをがっちりつかんだものよかった。
山下さんだって決して何かが劣るとかでなかったし、
蹴りもずばずば入ってたし。
決して大番狂わせではなくて納得のいく試合でした。
それでもおねえさんの放った雪崩式サモアンドロップとかもうすごい。
ピープルズおねえさんだわ。

○優宇 vs ハイパーミサヲ
パミさんが試合前のマイクで珍しく真面目なことを言った。
なんかそれで勝負が決まってしまった気がする。
自分のステージを全うして欲しかった、という気持ち。
ただパミさんの世界観を作っているのはパミさん自身なので、
あれでよかったんだとは思う。思うところがあったんでしょう。
でもどうしてもパミさんが言っていた、
試合に勝った、そして優勝したその後のやりたいことってなんだろうか。
謎が謎のままで終わってしまったのは残念。
今後のストーリーに活かしてくれることを期待。
優宇さんは…パミさんに惑わされることなく冷静に対処していたし、
コミカルな部分を表に出せていたのでよかった。
新境地…までは流石にいかないけど余裕があった感じ。

○辰巳リカ vs 中島翔子
東女を継続して見るきっかけになった中島翔子選手。
推しメン。
「かっこよくなりたい!」って言って本当にかっこよくなった辰巳リカ選手。
推しメン。
どっちも勝って欲しいし、どっちも負けて欲しくない。
こんなに複雑な気持ちで試合を観ていたのは初めてかもしれない。
絶叫しながらすべてをを振り絞っていくリカさまと、
強い意志を静かに持ってフルスピードで闘う翔子さんの、
内なるものは動と動ではあるけれど、静と動の闘いに見えていました。
どらぼんとみらクりのタッグマッチでの激突は記憶にあたらしいけど、
前回のこのふたりのシングルは15年12月12日でいいのかな。
その日のここのblogを読み返したらリカさまのこと「推し増ししますね」って言ってる。
わたしの記憶が確かならば、
その時もマッチアップからのふたり同時に前転して起き上がるムーブがあって、
翔子さんはスパっと立ち上がったんだけど、
リカさまは綺麗に起き上がれなかったんじゃなかったっけな。
違ったらスミマセン。
で、今回はふたりが綺麗にスパッと起き上がって、
ああ実力的には並列に並んだんだ…とひとつ目の胸熱ポイントがありました。
もう雪崩式フランケンからノーザンライトをリカさまが返したときに、
自分の感情が高まっちゃって本当に泣きそうになった。
翔子さんはこれで準優勝→優勝→準優勝→準決勝敗退→二回戦敗退か…
チェキを撮りに行ったときになんと声をかけていいのかわからずに無言でいたら、
「みなまでいうな…」という翔子さん。
サインをもらうときに「あなたハラハラしたでしょ」という翔子さん。
他の推しメンとは違ってチェキに行くなどしてわかりやすく推してないけど、
東女を見るきっかけだし、見に行く理由だし、
なんとなーく伝わっている気がしてうれしくもありました。
リカさまにつきましては「チェキどっちにいくか迷ったでしょ?」と聞かれたけども、
最初から両方に行く手筈だったので大丈夫。…大丈夫?
結果として気持ちのぐらぐらがとんでもない一戦だったけど、
俺得すぎる試合だったし、とんでもなくいい試合だったのでうれしい気持ち。
もうこの先はリカさましかみえない。

抽選の結果、
坂崎vs辰巳と優宇vsおねえさん。ふむ。

坂崎ユカ vs 辰巳リカ
難敵である瑞希に激戦の後に勝利し、
格下であるヒカリを完膚なきまでに叩きのめして勝利。
ここまでの試合展開、特に一回戦で奥の手を出してきた坂崎ユカ。
いまちょっと無敵感がある。隙がない。
二回戦で難敵中島翔子越えを達成。
お墓へのいい知らせをお供えしなければいけない情熱の辰巳リカ。
ユカっちが魔法の国へ旅立つきっかけとなったFACEでリカさまが勝利。
帰国後の去年のプリンセスカップ二回戦でユカっちがリベンジ。
五分五分な印象かな。
以前身にまとっていた狂気がユカっちからなくなって、
いまはリカさまがまとっているイメージ。
狂気は心の強さ。
元アイドルとして共に歩み、
プロレスへの進路変更もおそらく一緒に決断してきたんだと思う。
絆というか不思議な縁のようなものは二人の間に確実に存在する。
でも、もう、リカさましかみえない。ので
勝者:辰巳リカ

優宇 vs のどかおねえさん
自分のプロレスをみつけた優宇さん。
自分のプロレスをし続けたおねえさん。
プロレス同期のふたり。タッグパートナーなふたり。
同期の躍進や活躍を目の当たりにし、対戦成績的にも劣っているけども、
現チャンピオンを破って進んできたおねえさんは勢いは確実にある。
負けたくないよね。勝ちたいよね。乗り越えたいよ。
けど、優宇さんにも負けたくない理由は山のようにあるわけですよ。
サモアンドロップでもちあげられるかが鍵。
おねえさんはまなせさんをぶん投げた。でも、
勝者:優宇

辰巳リカ vs 優宇
一昨年のタイトルマッチ以来のシングル。
その時は怪我から復帰してドラゴン殺法を見につけてすぐ。
当時の優宇さんは無敗の王者だった。
優宇さんのプロレスは寝技中心だった記憶…
そこにリカさまの足攻めがあって追い込んだけど負けちゃったんだよね。
その時よりもスタンディングの割合が高い。
つまりは足も攻めやすいのではなかろうか。
上半身に厚みがあるのでドラゴンスリーパーよりも足四の字が勝負の分かれ目か。
武藤vs高田戦の再現のような感じで。
懸案事項としてはおそらく準決勝の坂崎戦は長丁場。
体力的に不利な立場に立ってしまうのは避けたい。
けど、リカさまが勝つイメージしかできない。ので、
優勝:辰巳リカ