やっと動き出したセカイの行き先

2018/4/29
DDT「MAX BUMP 2018」

○マッド・ポーリー vs 岩崎孝樹
後楽園ダークマッチの常連になりつつあるポーちゃん。
いつもは力任せに暴れているだけだったのに今回は普通のプロレスをしていたのがよかった。
たぶん普通にやったら結構な強い部類に入るとおもうんだよな、ポーちゃん。
岩崎くんは梅田やMAO、上野くんあたりの陰に隠れつつあるので頑張ってほしい気持ち。

○潮崎豪 vs 梅田公太
いつぞやの伊橋vs金本戦と同じで、レベルの差がすごい。
プロレスの質がもう全然違うんだろうな。
蹴りを受ける時に潮崎はよっしゃこい!と正面から受けていたけど、
梅田は痛いのやだ!みたいな受け方をしていたように見えました。
それだけで弱く見えちゃう。まあ、痛いんだろうけど…
やっている本人たちじゃないとわからないところだけれども、、
プロレスへに対するアプローチから違う気がしてきた。
どれだけ本気でトレーニングしているのか?っていう基礎的なレベルから。
練習量、練習の質、団体としてのプロレスのカラー。もう全部ちがう。
そりゃ棚橋も怒るわな。横一線でみてもらっては困るっていう。

○坂口征夫&マイク・ベイリー&MAO&赤井沙希 vs 平田一喜&大鷲透&スーパー・ササダンゴ・マシン&アントーニオ本多
敗者国外追放ルールだともう負けるのはひとりしかいない。案の定そうだったし。
ベイリーが征夫さんを煽ってるのがおもしろかった。
飯野くんがいつも通りの登場でうれしい気持ちに。
はやくカミングアウトしないかなぁ…という気持ちと、
でもこういうことをおもしろおかしくとしか扱えない団体だから心配ではある。

○上野勇希&高尾蒼馬 vs 樋口和貞&石井慧介
世代交代とまではいかないけども、底上げは大事。
で、わかりやすく底上げしようとしているのが梅田と上野。
梅ちゃんはマジ卍、上野くんは6人タッグ。タッグは梅ちゃんもか。
底上げという意味では元チームドリフのふたりも上がっていかないといけないし、
ポテンシャルの高い樋口くんもKO-D戦はなんどもやっているわけだから、
てっぺんを狙って行かないといけない。
その世代が上がりきってないのに梅田とさらにその下の上野が来ている。
なんかなー、きっちりあげるならあげきってから次をやらないと中途半端にならない?
上野くんの身体能力とキャラは期待値高いので、育て方をちゃんとして欲しい。
ちゃんと出来るかが疑問…
唐突に終わる番狂わせはその先のストーリーにつながらないとたまたまの一回になっちゃう。
そこでタッグのタイトルなんだろうけども。
なーんかKO-Dタッグの格が落ちてないか。

○ジェイソン“ザ・ギフト”キンケイド&渡瀬瑞基 vs 勝俣瞬馬&松永智充
キンケイドさんがわちゃわちゃしててちょっと面白い感じ。
完成度は…そんなに高いようには見えなかったんだけど、おもしろムーブがいっぱいでした。
プロレスラーって「いやいやいやいやなになになになに」みたいな無茶な感じのほうがちょうどイイ。
もうちょっとサイケなキャラかと思ったらわりと落ち着いた方でしたね。
渡瀬は謎の手品師みたいな衣装になってわけわかんなかった。
意味あるの?なんかの真似?
衣装変えたところでなぁ…つまんないものはつまんないままだよ。

○男色ディーノ&KUDO&高梨将弘 vs チェリー&フランソワーズ☆タカギ&大石真子
チェリーさん卒業試合。
正直おチェリーさんを見始めた頃は既に一線を退いた…というか、
ちゃんとしたプロレスの試合だったのはユニオンの解散のときぐらいかなぁ。
女子部と言っても結局は男子の中で試合をするので、実力もなにもなかった印象です。
もうちょっとバリバリやっているときを見たかった気持ち。
引退とは違うので、またどこかで見ることが出来ると思います。ガトムとかかな。
高梨はなんとなーく卒業する人を見送る人でいつもさみしい顔をしているのかわいそう。

○HARASHIMA vs 宮本裕向
Extream級は王者が特別ルールを設定できるという特異性が面白いのであって、
それを使わずに通常ルールというのはどういうことなんだろうか。
そりゃこのふたりの真剣勝負はおもしろいし、実際におもしろい試合だったので満足なんだけど…
団体にベルトが複数本あってそのベルトが単に格があるだけ、
例えば、KO-Dが第一ベルト。Extreamがその下のレベルの第二ベルト。という位置づけだと、
じゃあこの試合の意味はKO-Dよりも意義として低いものとなってしまうわけだよなぁ。
DDTのおもしろいところって「他の団体とは違うなにかのスペシャルなもの」だと思うので、
こういうアイディアの枯渇みたいなのは本当にもったいない衰退だよ。ちがうのかな…

○入江茂弘 vs 竹下幸之介
やっと竹下くんが負けてくれた。
これで止まっていたDDTがまた動き出すと思うとホッとしました。
竹下という選手に賛否両論あるのはわかってる人もたぶん多いはずで、
その「賛」の部分だけをクローズアップしても停滞でしかないと感じてました。
(たぶん、自分が「否」の部分の人間なので余計にそう思ってしまうんだろうけども)
ここで負けることで動くストーリーもあるし、
ストーリーが動くことで感じ方も変わってくるだろうし。
試合自体は例のアンダーマッチの続きというのをずっと煽っていたので、
あんな感じのどっかんどっかんぶつかり合うのかと思ったら、
わりとじっくりと普通に展開していったのが予想と外れました。
あ、普通にやるんだ?って。
入江の団体をぶっ壊す!っていうどこか反体制ヒールみたいなのを期待しているのだが…

次の挑戦者は石井。
インディーJr.を獲ったし、元ドリフだし、そりゃそうだよねという気持ち。
挑戦表明した際の男色Pの石井への「獲った後のことをちゃんと考えているか?」という質問。
それ必要?ってちょっと萎える気持ちに。
「とりあえず目の前の敵をぶったおす!それだけ!」っていう直球のほうがぐっとくるけど?
違うのかな…なんか自分の考えていることが「違うのかな?」って思うことが多いDDTの最近。