2007年02月15日

みつけた

昔、好きだったサイトが閉鎖されてしまいましてね。
読みたかったテキストが読めなくなってた。
なんとかキャッシュを漁って見つけたのでメモ。
以下、引用。超引用。

今日はウチの嫁さんが職場の飲み会でいなかったので、ひとりで外食をしました。

 僕は今まで入ったことのない店で食事をしようと思い、駅前をブラブラと歩いていました。しかし駅前にあるラーメン屋や定食屋は全て喰いつくしており、しょうがないので隣の駅まで足を伸ばすことにしました。

 駅から少し歩いたところに「○○屋」というそれは汚い定食屋がありました。脂ぎったガラスから店内を覗くと、そこには天板が剥がれたテーブル、綿のはみ出た丸椅子、ススで殆ど読めなくなったメニューがありました。しかしなぜか繁盛しています。きっと穴場なのでしょう。
 僕はその定食屋に入り、「豚生姜焼き定食」を注文しました。
 カウンター内の、ブーメランのように腰の曲がったジジィは聴こえたのか聴こえないのか、僕を一瞥しただけで返事もしやがりません。5~6分ほどで、そのジジィがお盆に額を擦りながら生姜焼き定食を持ってきました。

 やや厚みのある豚ロース肉が4切れ、ホカホカと湯気を立てているその横にキャベツの千切りが添えられています。お新香と味噌汁も付いていて、見た目にはなかなか美味しそちんげが乗っていました。

 僕は己の目を疑いました。だってちんげが乗っているのである。今まで「ですます調」で書いてたのに急に「である調」になってしまうほどの狼狽ぶりです。パニックです。パニックアタックです(ユニコーン2ndアルバム)。
 仮にここが刑務所で、僕を憎む食堂係の受刑者が嫌がらせをするという「炎の大捜査線」的なシチュエーションであるとするなら納得もできます。意地悪な刑務官の「釜のメシを全部たいらげろ」という嫌がらせにも、受刑者(アンディ・ラウとか)同士に芽生え始めた友情で乗り切ることもできます。このように香港映画オタにしかわからない比喩を入れてしまうほどのパニックです。パニックツアーです(1988・プリンセスプリンセス)。

 「オルァくそジジィ!!生姜焼き定食にちんげ入ってんじゃねぇかよ!」

 なんてことも言えない気弱な僕は無意識のうちに、豚生姜焼き定食にちんげが添えられているこの事実を正当化しようとしていました。

 これは「ちんげ定食」なのだ。

 きっと僕がオーダーするとき、間違えて「ちんげ定食」と言ってしまったのだ。

 ちんげ定食にちんげが入ってて何がおかしいのだ。

 よく考えると「ちんげ」って響き、かわいいな。

 なんだか「ちんげ定食」に愛着が沸いてきました。これはいわば「裏メニュー」です。まさにパラダイムシフトがもたらすコペルニクス的転回です(違います)初めて入った店で僕は「裏メニュー」を食べられるのです。嗚呼!ちんげ定食!!

 しかし次の瞬間、僕は皿を手に取り、叫んでいました。

 「オルァくそジジィ!!ちんげ定食に豚肉入ってんじゃねぇかよ!」

 と。

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